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公開番号2025171765
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2024077415
出願日2024-05-10
発明の名称診断装置、診断方法、記憶媒体
出願人住友重機械プロセス機器株式会社
代理人個人,個人
主分類G01M 99/00 20110101AFI20251113BHJP(測定;試験)
要約【課題】被診断装置の運転状態も考慮して適切に異常の有無を判定できる診断装置等を提供する。
【解決手段】診断装置100は、被診断装置1における異常兆候データを取得する異常兆候データ取得部301と、異常兆候データが正常であることを示唆する正常データ範囲が設定された異常検知モデル41に基づいて、被診断装置1における異常を示唆する異常示唆データを出力する異常示唆データ出力部302と、被診断装置1の運転状態を示唆する運転状態示唆データを取得する運転状態示唆データ取得部304と、運転状態推定モデル42に入力される運転状態示唆データに基づいて、被診断装置1の運転状態を推定し、その確度を表す運転状態確度データを出力する運転状態確度データ出力部305と、異常示唆データおよび運転状態確度データに基づいて、被診断装置1における異常を判定する異常判定部303と、を備える。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
被診断装置における異常の兆候が現れる異常兆候データを取得する異常兆候データ取得部と、
前記異常兆候データについて、前記被診断装置が正常であることを示唆する正常データ範囲、および、前記被診断装置が異常であることを示唆する異常データ範囲の少なくともいずれかが予め設定された異常検知モデルを備え、当該異常検知モデルに入力される前記異常兆候データに基づいて、前記被診断装置における異常の有無を示唆する異常示唆データを出力する異常示唆データ出力部と、
前記被診断装置の運転状態を示唆する運転状態示唆データを取得する運転状態示唆データ取得部と、
互いに対応する既知の運転状態示唆データと既知の運転状態の組が予め設定された運転状態推定モデルを備え、当該運転状態推定モデルに入力される前記運転状態示唆データに基づいて、前記被診断装置の運転状態を推定すると共に、当該推定の確度を表す運転状態確度データを出力する運転状態確度データ出力部と、
前記異常示唆データおよび前記運転状態確度データに基づいて、前記被診断装置における異常の有無を判定する異常判定部と、
を備える診断装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記異常判定部は、前記異常示唆データが前記被診断装置に異常があることを示唆している場合であっても、前記運転状態確度データが表す前記推定の確度が基準値より低い場合、前記被診断装置に異常があると判定しない、請求項1に記載の診断装置。
【請求項3】
前記異常判定部は、前記異常示唆データが前記被診断装置に異常があることを示唆している場合であって、前記運転状態確度データが表す前記推定の確度が前記基準値より高い場合、前記被診断装置に異常があると判定する、請求項2に記載の診断装置。
【請求項4】
前記異常検知モデルは、前記運転状態推定モデルが出力可能な複数の運転状態に対応して複数設けられ、
前記異常示唆データ出力部は、複数の前記異常検知モデルのうち、前記運転状態確度データ出力部によって推定された運転状態に対応する異常検知モデルに基づいて、前記異常示唆データを出力する、
請求項1から3のいずれかに記載の診断装置。
【請求項5】
前記運転状態示唆データについて、前記被診断装置の運転状態が既知であることを示唆する既知データ範囲、および、前記被診断装置の運転状態が未知であることを示唆する未知データ範囲の少なくともいずれかが予め設定された未知運転状態検知モデルを備え、当該未知運転状態検知モデルに入力される前記運転状態示唆データに基づいて、前記被診断装置の運転状態の未知度を表す運転状態未知度データを出力する運転状態未知度データ出力部と、
前記異常判定部に提供される前の前記運転状態確度データを、前記運転状態未知度データに応じて補正する運転状態確度補正部と、
を備える請求項1から3のいずれかに記載の診断装置。
【請求項6】
前記未知運転状態検知モデルを通じて検知される前記被診断装置の未知の運転状態を既知の運転状態として、前記運転状態推定モデルの更新を促す運転状態推定モデル更新部を備える、請求項5に記載の診断装置。
【請求項7】
前記運転状態推定モデルの更新に応じて、前記異常検知モデルの更新を促す異常検知モデル更新部を備える、請求項6に記載の診断装置。
【請求項8】
前記異常兆候データに基づいて、前記被診断装置における異常に至らない劣化を表す劣化データを出力する劣化データ出力部を備え、
前記異常判定部は、前記異常示唆データおよび前記運転状態確度データに加え、前記劣化データに基づいて、前記被診断装置における異常の有無を判定する、
請求項1から3のいずれかに記載の診断装置。
【請求項9】
前記異常示唆データが前記被診断装置に異常があることを示唆している場合であって、前記運転状態確度データが表す前記推定の確度が基準値より高い場合であっても、前記劣化データが表す劣化が前記被診断装置の運転において許容できる場合、前記異常検知モデルの更新を促す異常検知モデル更新部を備える、請求項8に記載の診断装置。
【請求項10】
前記異常示唆データが前記被診断装置に異常があることを示唆している場合であって、前記運転状態確度データが表す前記推定の確度が基準値より高い場合であっても、前記劣化データが表す劣化が前記被診断装置の運転において許容できる場合、前記異常示唆データ出力部が前記異常示唆データを出力するために前記異常検知モデルによって出力される異常度に対して適用する異常検知閾値の更新を促す異常検知閾値更新部を備える、請求項8に記載の診断装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、診断装置等に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ポンプ等の回転機械に設けられるメカニカルシールの診断装置として、アコースティックエミッション(AE:Acoustic Emission)信号を利用するものが開示されている。AEセンサによって測定されるAE信号の時間領域および周波数領域における分析を通じて、診断装置はメカニカルシールにおける異常な摩耗等を検知できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-32287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されているようなAEセンサは、メカニカルシールにおける僅かな摩耗等も検知できる一方で、回転機械等の被診断装置の運転状態の正常な変更にも敏感に反応してしまう。変更前後の運転状態が既知であれば、AE信号の変化を異常として誤検知することを回避できるが、被診断装置の全ての運転状態が既知であるとは限らない。このような課題は、AEセンサに限らず、任意の被診断装置における異常の兆候が現れる任意の異常兆候データを取得するセンサ等において存在する。
【0005】
本開示はこうした状況に鑑みてなされたものであり、被診断装置の運転状態も考慮して適切に異常の有無を判定できる診断装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の診断装置は、被診断装置における異常の兆候が現れる異常兆候データを取得する異常兆候データ取得部と、異常兆候データについて、被診断装置が正常であることを示唆する正常データ範囲、および、被診断装置が異常であることを示唆する異常データ範囲の少なくともいずれかが予め設定された異常検知モデルを備え、当該異常検知モデルに入力される異常兆候データに基づいて、被診断装置における異常の有無を示唆する異常示唆データを出力する異常示唆データ出力部と、被診断装置の運転状態を示唆する運転状態示唆データを取得する運転状態示唆データ取得部と、互いに対応する既知の運転状態示唆データと既知の運転状態の組が予め設定された運転状態推定モデルを備え、当該運転状態推定モデルに入力される運転状態示唆データに基づいて、被診断装置の運転状態を推定すると共に、当該推定の確度を表す運転状態確度データを出力する運転状態確度データ出力部と、異常示唆データおよび運転状態確度データに基づいて、被診断装置における異常の有無を判定する異常判定部と、を備える。
【0007】
本態様では、運転状態確度データ出力部が、既知の運転状態示唆データと運転状態の組が予め設定された運転状態推定モデルに入力される運転状態示唆データに基づいて、被診断装置の運転状態を推定すると共に、当該推定の確度を表す運転状態確度データを出力する。異常判定部は、異常示唆データのみに基づいて異常判定を行うのではなく、推定された被診断装置の運転状態の確度も考慮して異常判定を行う。例えば、推定された被診断装置の運転状態の確度が低い場合には、未知ではあるが正常な運転状態に遷移した可能性も排除できないため、異常判定部は安易な異常判定を行わない。
【0008】
本開示の別の態様は、診断方法である。この方法は、被診断装置における異常の兆候が現れる異常兆候データを取得することと、異常兆候データについて、被診断装置が正常であることを示唆する正常データ範囲、および、被診断装置が異常であることを示唆する異常データ範囲の少なくともいずれかが予め設定された異常検知モデルを使用し、当該異常検知モデルに入力される異常兆候データに基づいて、被診断装置における異常の有無を示唆する異常示唆データを出力することと、被診断装置の運転状態を示唆する運転状態示唆データを取得することと、互いに対応する既知の運転状態示唆データと既知の運転状態の組が予め設定された運転状態推定モデルを使用し、当該運転状態推定モデルに入力される運転状態示唆データに基づいて、被診断装置の運転状態を推定すると共に、当該推定の確度を表す運転状態確度データを出力することと、異常示唆データおよび運転状態確度データに基づいて、被診断装置における異常の有無を判定することと、を実行する。
【0009】
本開示の更に別の態様は、記憶媒体である。この記憶媒体は、被診断装置における異常の兆候が現れる異常兆候データを取得することと、異常兆候データについて、被診断装置が正常であることを示唆する正常データ範囲、および、被診断装置が異常であることを示唆する異常データ範囲の少なくともいずれかが予め設定された異常検知モデルを使用し、当該異常検知モデルに入力される異常兆候データに基づいて、被診断装置における異常の有無を示唆する異常示唆データを出力することと、被診断装置の運転状態を示唆する運転状態示唆データを取得することと、互いに対応する既知の運転状態示唆データと既知の運転状態の組が予め設定された運転状態推定モデルを使用し、当該運転状態推定モデルに入力される運転状態示唆データに基づいて、被診断装置の運転状態を推定すると共に、当該推定の確度を表す運転状態確度データを出力することと、異常示唆データおよび運転状態確度データに基づいて、被診断装置における異常の有無を判定することと、を少なくとも一つのプロセッサに実行させる診断プログラムを記憶している。
【0010】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、これらの表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラム等に変換したものも、本開示に包含される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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