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公開番号
2025169912
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-14
出願番号
2025075119
出願日
2025-04-30
発明の名称
ラマン分光法のための方法及びシステム
出願人
サーモ エレクトロン サイエンティフィック インストルメンツ リミテッド ライアビリティ カンパニー
代理人
弁理士法人ITOH
主分類
G01N
21/65 20060101AFI20251107BHJP(測定;試験)
要約
【課題】ラマン分光法で取得されたスペクトルデータを分析するための方法を提供する。
【解決手段】スペクトル系列は、複数の光パルスでサンプルの位置を照射することに応答して取得された光子に基づいて生成される。スペクトル系列は、訓練された2Dニューラルネットワークで処理され、蛍光が低減されたラマンスペクトルを生成する。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
ラマン分光法のための方法であって、
サンプルの位置に複数の光パルスを照射し、前記サンプルから光子を取得することであって、前記光子を取得することは、前記光子の各々の到着時間を記録することを含む、ことと、
前記取得された光子に基づいてスペクトル系列を生成することであって、前記スペクトル系列は複数のスペクトルを含み、前記複数のスペクトルの各スペクトルは、前記光パルスの対応する照射からの同じ到着時間を有する光子から構築される、ことと、
訓練された2Dニューラルネットワークを用いて前記スペクトル系列を処理することと、
前記訓練された2Dニューラルネットワークからラマンスペクトルを生成することとを含む、方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
より早い到着時間に取得された前記複数のスペクトルの一部は、ラマン信号及び蛍光信号の両方を含み、より遅い到着時間に取得された前記複数のスペクトルの一部は、前記ラマン信号を含まない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記訓練された2Dニューラルネットワークを用いて前記スペクトル系列を処理すること、及び前記訓練された2Dニューラルネットワークから前記ラマンスペクトルを生成することは、前記スペクトル系列から前記蛍光信号を除去すること、及び前記訓練された2Dニューラルネットワークを用いて前記ラマンスペクトルを生成することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
複数の訓練スペクトル系列を含む訓練データを用いて2Dニューラルネットワークを訓練することによって、前記訓練された2Dニューラルネットワークを生成することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
純粋なラマンスペクトル、純粋な蛍光スペクトル、及び前記光パルスの1つ以上の特性に基づいて前記訓練スペクトル系列を生成することを更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記光パルスの前記1つ以上の特性は、前記光パルスの強度の時間プロファイルを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記訓練された2Dニューラルネットワークを生成することは、最初に、シミュレーションされた訓練スペクトル系列を用いて前記2Dニューラルネットワークを訓練することと、次いで、実験的に取得された訓練スペクトル系列を用いて前記2Dニューラルネットワークを訓練することとを更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記ラマンスペクトルに基づいて前記サンプルの組成を決定することを更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ラマンスペクトルに基づいて前記サンプルの前記組成を決定することは、第2のニューラルネットワークを使用して前記組成を決定することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記訓練された2Dニューラルネットワークは、畳み込みニューラルネットワーク又はオートエンコーダである、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本明細書は、概して、スペクトルデータを分析するための方法及びシステムに関し、より詳細には、ラマン分光法で取得されたスペクトルデータを分析することに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
ラマン分光法は、サンプルの組成を特徴付け、決定するために使用され得る分光技術である。蛍光バックグラウンドは、ラマン分光法において共通の問題である。サンプルが光で照射されると、ラマン散乱と蛍光の両方を生成することができる。ラマン散乱の確率は蛍光の確率よりもはるかに低いので、検出される蛍光信号は、より弱いラマン信号(検出されるラマン散乱)を圧倒するほど強くなる可能性がある。この強い蛍光バックグラウンドは、ラマン信号の信号対雑音比(SNR)を低下させ、物質の同定及び定量測定に誤差をもたらす。
【0003】
ラマン分光法において蛍光バックグラウンドを低減するためのいくつかの方法がある。例えば、より長い波長を有する光が、照射/励起に使用され得る。しかしながら、ラマン信号強度は、波長が長くなるにつれて低下する。別の方法では、蛍光バックグラウンドは、単一光子アバランシェダイオード(SPAD)アレイの検出器を使用することなどによって、時間相関単一光子計数(TCSPC)を介してサンプルから散乱光を収集することによって低減され得る。SPADは、ピコ秒スケールで検出された各光子の到着時間を更に提供しながら、CCD(電荷結合素子)及びCMOS(相補型金属酸化膜半導体)などの成熟した技術の感度に匹敵するか、又はそれを超える見込みがある新興技術である。検出器としてSPADアレイを使用することによって、スペクトルデータは、ゼロ読み出しノイズで取得され得る。更に、時間分解検出は、蛍光の抑制及び/又は蛍光寿命の検出の機会を提供した。SPADの他に、光電子増倍管(PMT)、ハイブリッド光検出器(HPD)、増倍CCD、ゲートCMOS、及びカーゲート検出器などの他の検出器が、TCSPCに使用され得る。
【発明の概要】
【0004】
ラマン分光法のための方法は、複数の光パルスでサンプルの位置を照射し、サンプルから光子を取得することであって、光子を取得することは、各光子の到着時間を記録することを含む、ことと、取得された光子に基づいてスペクトル系列を生成することであって、スペクトル系列は複数のスペクトルを含み、スペクトルの各々は、光パルスの対応する照射からの実質的に同じ到着時間を有する光子から構築される、ことと、訓練された2Dニューラルネットワークを用いてスペクトル系列を処理することと、2Dニューラルネットワークからラマンスペクトルを生成することとを含む。
【0005】
ラマン分光法のための方法は、サンプル位置で取得された複数のスペクトルを含むスペクトル系列を受信することであって、複数のスペクトルのスペクトルの各々は、異なる到着時間に対応し、複数のスペクトルは、サンプル位置を複数の光パルスで照射し、サンプルから光子を取得することによって取得され、光子を取得することは、光子の各々の到着時間を記録することを含む、ことと、訓練された2Dニューラルネットワークを用いてスペクトル系列を処理することと、訓練された2Dニューラルネットワークからラマンスペクトルを生成することとを含む。
【0006】
顕微鏡システムは、検出器と、光パルスを生成するためのパルスレーザと、サンプルを位置決めするためのサンプルホルダと、プロセッサと、コンピュータ可読命令を記憶するための非一時的メモリメモリとを含むコントローラとを備え、プロセッサで命令を実行することによって、顕微鏡システムは、サンプルの位置に複数の光パルスをレーザで照射し、サンプルから光子を検出器で取得し、光子を取得することは、光パルスの対応する照射からの各光子の到着時間を記録することを含み、取得された光子に基づいてスペクトル系列を生成し、スペクトル系列は複数のスペクトルを含み、スペクトルの各々は、実質的に同じ到着時間を有する光子から構築され、訓練された2Dニューラルネットワークを用いてスペクトル系列を処理し、2Dニューラルネットワークからラマンスペクトルを生成する、ように構成されている。
【0007】
上記の概要は、詳細な説明で更に説明される概念の選択を、簡略化された形で紹介するために提供されていることを理解されたい。特許請求される主題の重要な又は本質的な特徴を識別することを意図しておらず、その特徴の範囲は、詳細な説明の後に続く特許請求の範囲によって一意に定義される。更に、特許請求の範囲の主題は、上記の、又は本開示の任意の部分に記述された任意の欠点を解決する実施態様に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
いくつかの実施形態による、ラマン分光法のためのシステムの構成を示す。
いくつかの実施形態による、図1の波長選択要素及び検出器を示す。
レーザパルス、蛍光信号、ラマン信号の時間特性を示す図である。
例示的なスペクトル系列を示す。
訓練データのラマン成分を示す。
訓練データの蛍光成分を示す。
いくつかの実施形態による、2Dニューラルネットワークを使用してスペクトル系列を処理するためのフローチャートである。
測定スペクトルと、訓練されたニューラルネットワークからの出力スペクトルとを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明は、ラマン分光法のためのシステム及び方法に関し、より詳細には、ラマン分光法において蛍光バックグラウンドを除去するためにニューラルネットワークを使用することに関する。
【0010】
いくつかの実施例では、本方法は、複数のスペクトルを含むスペクトル系列を受信することを含み、スペクトル系列の各スペクトルは、異なる到着時間に対応する。検出器における光子の到着時間は、サンプルからの光子の放出を引き起こす対応する光パルスの生成に関連する。光パルスの発生、又はゼロ到着時間は、検出器がレーザパルスを検出した時点、又は光パルスの発生に関連する電気信号が検出器によって受信された時点であり得る。例えば、電気信号は、光パルスを生成するための電気トリガパルス、又はレーザをトリガするために検出器電子機器によって生成される電気同期パルスであり得る。信号対雑音比を向上させるために、スペクトル系列は、複数の光パルスでサンプル位置を照射することに応答して検出されたサンプル光を積分することによって取得され得る。一実施例では、1つのサンプル位置におけるスペクトル系列は、10
4
~10
10
個の光パルスでサンプルを照射することによって取得される。スペクトル系列は、訓練された2Dニューラルネットワークで処理される。ラマンスペクトルが、訓練された2Dニューラルネットワークから生成される。ラマンスペクトルという用語は、サンプル特異的ラマンシグネチャを含むラマン信号のスペクトルを指す。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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