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公開番号2025149395
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-08
出願番号2024050015
出願日2024-03-26
発明の名称包装用積層体
出願人三菱製紙株式会社
代理人弁理士法人 津国
主分類B32B 27/10 20060101AFI20251001BHJP(積層体)
要約【課題】高温高湿環境下の保存において、蒸着層の劣化、及び隣接する層に対する蒸着層の密着性の低下が抑制される、少なくとも紙支持体及び蒸着層を有する包装用積層体を提供すること。
【解決手段】紙支持体と、前記紙支持体の少なくとも片面に対して1層又は2層以上の塗工層と、前記紙支持体を基準にして前記塗工層の外側に対してかつ前記紙支持体の片面に対してのみ蒸着層とを有する包装用積層体であって、
前記紙支持体が硫酸アルミニウムを紙支持体に対して0.1質量%以上2質量%以下の割合で含み、
前記塗工層が少なくとも水分散性高分子を含有し、
前記包装用積層体の紙支持体を基準にして蒸着層を有さない側の面におけるベック平滑度が20秒以上700秒以下であり、
前記包装用積層体における水溶性塩化物イオン濃度が300mg/Kg以下である、
包装用積層体である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
紙支持体と、前記紙支持体の少なくとも片面に対して1層又は2層以上の塗工層と、前記紙支持体を基準にして前記塗工層の外側に対してかつ前記紙支持体の片面に対してのみ蒸着層とを有する包装用積層体であって、
前記紙支持体が硫酸アルミニウムを紙支持体に対して0.1質量%以上2質量%以下の割合で含み、
前記塗工層が少なくとも水分散性高分子を含有し、
前記包装用積層体の紙支持体を基準にして蒸着層を有さない側の面におけるベック平滑度が20秒以上700秒以下であり、
前記包装用積層体における水溶性塩化物イオン濃度が300mg/Kg以下である、
包装用積層体。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記塗工層の塗工量が、2g/m

以上45g/m

以下である、請求項1に記載の包装用積層体。
【請求項3】
前記塗工層が、前記紙支持体に隣接した1層の塗工層からなり、
前記1層の塗工層が、水分散性高分子及び顔料を主として含有する、
請求項1又は2に記載の包装用積層体。
【請求項4】
前記塗工層が、前記紙支持体に隣接した第1塗工層、及び前記紙支持体を基準として前記第1塗工層の外側に位置する第2塗工層からなり、
前記第1塗工層が、水分散性高分子及び顔料を主として含有し、
前記第2塗工層が、水分散性高分子を主として含有する、
請求項1又は2に記載の包装用積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸着層を有する包装用積層体に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、飲食品、医薬品、化学品、電子部品、化粧品、衛生用品、日用品その他等の種々の物品を充填包装する包装製品を構成するための包装材料として、種々の包装材料が開発され、提案されている。そのような包装材料として、例えば、支持体としてのプラスチックフィルム及び蒸着層を有する包装用積層体がある。
【0003】
一方、プラスチック使用量の削減や、資源リサイクルの容易性の観点から、支持体として紙を用いる金属蒸着紙が注目されている。金属蒸着紙は、その光沢感及び耐久性を活かし、ポスター、カレンダー、カタログ、POP、ラベル、パッケージ等に幅広く用いられている。
【0004】
特許文献1は、金属層の経時劣化が生じ難く保存性に優れる金属加工シートを製造可能な金属加工用シートとして、基材シートの表面に金属層が設けられた金属加工シートを製造する際に該基材シートとして使用可能な金属加工用シートであって、繊維シートと、硝酸イオン、酢酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、リン酸一水素イオン及びリン酸二水素イオンからなる群から選択される1種以上の特定陰イオンとを含み、絶乾重量で5gの前記金属加工用シートを液温20℃の蒸留水中に24時間浸漬した際に溶出する、イオンクロマトグラフ法JIS K-0127:2013に準拠して測定される前記特定陰イオンの総濃度が、該金属加工用シートの絶乾重量に対して1600ppm以上である金属加工用シートを開示する。
特許文献2は、その製造過程で一旦巻き取り状態で保管されたアルミニウム蒸着紙の蒸着層に合成樹脂のオーバーコートを施す際に、合成樹脂と蒸着層が良好な接着性を発揮するように改良されたアルミニウム蒸着紙として、紙基体の少なくとも一表面上に電子線硬化樹脂層、アルミニウム蒸着層を順次設けたアルミニウム蒸着紙において、アルミニウム蒸着後のアルミニウム蒸着層表面の王研式平滑度が10000秒以上であり、かつ紙基体のアルミニウム蒸着層の反対面の王研式平滑度が50~1000秒であることを特徴とするアルミニウム蒸着紙を開示する。
特許文献3は、その製造過程で一旦巻き取り状態で保管されたアルミニウム蒸着紙の蒸着層に合成樹脂のオーバーコートを施す際に、合成樹脂と蒸着層が良好な接着性を発揮するように改良されたアルミニウム蒸着紙として、基紙上に直接、又は基紙上に水性塗被組成物を形成させた後に合成樹脂を主成分とするアンダーコート層を設け、さらに金属蒸着層を設けた金属蒸着紙において、該基紙中の有機塩素化合物に係る塩素の量が400ppm以下であることを特徴とする金属蒸着紙を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-070890号公報
特開平09-059894号公報
特開平05-195487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の蒸着紙は、高温高湿環境下の保存において、蒸着層が劣化したり、隣接する層に対する蒸着層の密着性が低下する問題があることを、本発明者らは見出した。蒸着紙における蒸着層の劣化及び/又は蒸着層の密着性の低下は、蒸着紙のガスバリア性や水蒸気バリア性の低下につながり得ることから、蒸着紙を包装材料として使用する場合に問題となる。
【0007】
本発明は、高温高湿環境下の保存において、蒸着層の劣化、及び隣接する層に対する蒸着層の密着性の低下が抑制される、少なくとも紙支持体及び蒸着層を有する包装用積層体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
本発明の実施形態は、以下の態様の包装用積層体を包含する。
[1]紙支持体と、前記紙支持体の少なくとも片面に対して1層又は2層以上の塗工層と、前記紙支持体を基準にして前記塗工層の外側に対してかつ前記紙支持体の片面に対してのみ蒸着層とを有する包装用積層体であって、
前記紙支持体が硫酸アルミニウムを紙支持体に対して0.1質量%以上2質量%以下の割合で含み、
前記塗工層が少なくとも水分散性高分子を含有し、
前記包装用積層体の紙支持体を基準にして蒸着層を有さない側の面におけるベック平滑度が20秒以上700秒以下であり、
前記包装用積層体における水溶性塩化物イオン濃度が300mg/Kg以下である、
包装用積層体。
[2]前記塗工層の塗工量が、2g/m

以上45g/m

以下である、上記[1]に記載の包装用積層体。
[3]前記塗工層が、前記紙支持体に隣接した1層の塗工層からなり、
前記1層の塗工層が、水分散性高分子及び顔料を主として含有する、
上記[1]又は[2]に記載の包装用積層体。
[4]前記塗工層が、前記紙支持体に隣接した第1塗工層、及び前記紙支持体を基準として前記第1塗工層の外側に位置する第2塗工層からなり、
前記第1塗工層が、水分散性高分子及び顔料を主として含有し、
前記第2塗工層が、水分散性高分子を主として含有する、
上記[1]又は[2]に記載の包装用積層体。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施形態によれば、高温高湿環境下の保存において、蒸着層の劣化、及び隣接する層に対する蒸着層の密着性の低下が抑制される、少なくとも紙支持体及び蒸着層を有する包容用積層体が提供される。本実施形態の包装用積層体はまた、プラスチックフィルムを支持体とする包装用積層体と比較して、プラスチック使用量を削減し、資源リサイクルの容易性を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書中において、高温高湿環境下での包装用積層体の保存において、蒸着層の劣化、及び隣接する層に対する蒸着層の密着性の低下が抑制されることを、「包装用積層体が良好な保存性を有する」とも言う。
(【0011】以降は省略されています)

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