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公開番号2025141111
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024040883
出願日2024-03-15
発明の名称床版接合部の設計方法
出願人大成建設株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類E01D 19/12 20060101AFI20250919BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】施工時の省力化を可能にする床版接合部を設計するための床版接合部の設計方法を提案する。
【解決手段】所定の間隔をあけて配置された二つのコンクリート床版2,2のそれぞれの端面21に、先端に定着プレート31を有するプレート定着型鉄筋3が突設されていて、一方のコンクリート床版2のプレート定着型鉄筋3と他方のコンクリート床版2のプレート定着型鉄筋3とは互い違いになるように配筋されており、コンクリート床版2同士の間に間詰材4を充填して接合する床版接合部1の設計方法である。プレート定着型鉄筋3が配設された間詰材4の層である有鉄筋層41と、プレート定着型鉄筋3が配設されていない間詰材4の層である無鉄筋層42とを有鉄筋層断面モデルと無鉄筋層断面モデルとにそれぞれモデル化し、有鉄筋層41および無鉄筋層42に対してそれぞれ耐力を算出し、有鉄筋層41の耐力と無鉄筋層42の耐力とに基づき最大耐力を決定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
所定の間隔をあけて配置された二つのコンクリート床版のそれぞれの端面に、先端に定着プレートを有するプレート定着型鉄筋が突設されていて、一方の前記コンクリート床版の前記プレート定着型鉄筋と他方の前記コンクリート床版の前記プレート定着型鉄筋とは互い違いになるように配筋されており、前記コンクリート床版同士の間に間詰材を充填して接合する床版接合部の設計方法であって、
前記プレート定着型鉄筋が配設された前記間詰材の層である有鉄筋層と、前記プレート定着型鉄筋が配設されていない前記間詰材の層である無鉄筋層と、を有鉄筋層断面モデルと無鉄筋層断面モデルとにそれぞれモデル化するモデル化工程と、
前記有鉄筋層断面モデルに対して変位に基づいたひずみを算出して、前記間詰材が前記定着プレートから受ける力により圧縮破壊するか否かの判定およびせん断破壊するか否かの判定に基づいて前記有鉄筋層の耐力を算出する有鉄筋層耐力算出工程と、
前記無鉄筋層断面モデルに対して変位に基づいたひずみを算出して、前記有鉄筋層の破壊領域の対角線に沿って引張破壊するか否かの判定に基づいて前記無鉄筋層の耐力を算出する無鉄筋層耐力算出工程と、
前記有鉄筋層の耐力と前記無鉄筋層の耐力とに基づき最大耐力を決定する最大耐力決定工程と、
前記最大耐力と設計荷重とを比較する比較工程と、を行うことを特徴とする、床版接合部の設計方法。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記比較工程の結果に応じて、前記プレート定着型鉄筋の構造仕様、前記プレート定着型鉄筋の配筋ピッチまたは前記コンクリート床版同士の間隔を変更して、前記モデル化工程、前記有鉄筋層耐力算出工程、前記無鉄筋層耐力算出工程、前記最大耐力決定工程および前記比較工程を繰り返すことを特徴とする、請求項1に記載の床版接合部の設計方法。
【請求項3】
前記間詰材が繊維補強モルタルまたは繊維補強コンクリートであることを特徴とする、請求項1に記載の床版接合部の設計方法。
【請求項4】
前記定着プレートが矩形状であることを特徴とする、請求項1に記載の床版接合部の設計方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プレキャスト床版同士の接合部の設計方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
連続して敷設されたプレキャスト床版同士は、床版接合部に打設された間詰コンクリートや間詰モルタル等(以下、単に「間詰材」という)を介して連結する。プレキャスト床版同士の接合部では、ループ筋がプレキャスト床版の端面から突出しているのが標準である。
【0003】
例えば、特許文献1には、ループ筋が突出するプレキャスト床版の端面同士を所定の隙間をあけて突き合せた状態で、ループ筋と交差する配力筋を配筋し、端面同士の隙間に間詰コンクリートを打設する床版継手構造が開示されている。ループ筋を用いた床版継手構造に対しては、必要継手長(接合部幅)の計算方法も提案されている。
【0004】
ところが、前記従来の床版継手構造では、プレキャスト床版の敷設後に、ループ筋の内側に配力筋を配筋する作業に手間がかかる。また、ループ筋の加工寸法に制限があるため、ループ筋の被りを考慮すると、プレキャスト床版の部材厚の低減化も制限されてしまう。さらに、ループ筋の寸法により、プレキャスト床版同士の隙間が大きくなるため、必要な間詰コンクリートが多くなり、打設作業に時間を要し、工期短縮化の妨げとなる。
【0005】
そのため、ループ形状を変更することで、接合部の合理化を図る場合がある。例えば、特許文献2には、所定の間隔をあけて設置された床版の端面から突出する鉄筋同士が空き重ね継手により接合されてなる床版継手構造が開示されている。特許文献2の床版継手構造では、床版の端面から突出する鉄筋の先端に鉄筋径よりも大きな幅を有した定着体が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2010-236258号公報
特開2021-055531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2の床版継手構造によれば、施工時の省力化が可能となる。一方、ループ筋以外の接合鉄筋を用いた床版接合部に対して、接合部幅や接合鉄筋等の諸元を決定する合理的な設計方法は確立されていなかった。
本発明は、施工時の省力化を可能にする床版接合部を設計するための床版接合部の設計方法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような課題を解決するために、本発明は、所定の間隔をあけて配置された二つのコンクリート床版のそれぞれの端面に、先端に定着プレートを有するプレート定着型鉄筋が突設されていて、一方の前記コンクリート床版の前記プレート定着型鉄筋と他方の前記コンクリート床版の前記プレート定着型鉄筋とは互い違いになるように配筋されており、前記コンクリート床版同士の間に間詰材を充填して接合する床版接合部の設計方法である。本発明の床版接合部の設計方法は、前記プレート定着型鉄筋が配設された前記間詰材の層である有鉄筋層と前記プレート定着型鉄筋が配設されていない前記間詰材の層である無鉄筋層とを有鉄筋層断面モデルと無鉄筋層断面モデルとにそれぞれモデル化するモデル化工程と、前記有鉄筋層断面モデルに対して変位に基づいたひずみを算出して前記間詰材が前記定着プレートから受ける力により圧縮破壊するか否かの判定およびせん断破壊するか否かの判定に基づいて前記有鉄筋層の耐力を算出する有鉄筋層耐力算出工程と、前記無鉄筋層断面モデルに対して変位に基づいたひずみを算出して前記有鉄筋層の破壊領域の対角線に沿って引張破壊するか否かの判定に基づいて前記無鉄筋層の耐力を算出する無鉄筋層耐力算出工程と、前記有鉄筋層の耐力と前記無鉄筋層の耐力とに基づき最大耐力を決定する最大耐力決定工程と、前記最大耐力と設計荷重とを比較する比較工程とを行う。
【0009】
かかる床版接合部の設計方法によれば、現場状況等に応じて床版接合部の形状や幅およびプレート定着型鉄筋等の諸元を合理的に設計することができる。なお、前記比較工程の結果に応じて、前記プレート定着型鉄筋の構造仕様、前記プレート定着型鉄筋の配筋ピッチまたは前記コンクリート床版同士の間隔を変更して、前記モデル化工程、前記有鉄筋層耐力算出工程、前記無鉄筋層耐力算出工程、前記最大耐力決定工程および前記比較工程を繰り返すことで、プレート定着型鉄筋の諸元やコンクリート床版同士の間隔を決定するのが望ましい。また、前記間詰材は、繊維補強モルタルまたは繊維補強コンクリートであるのが望ましい。さらに、前記定着プレートは、矩形状にするのが望ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の床版接合部の設計方法によれば、ループ筋を用いない床版接合部を合理的に設計することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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