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公開番号2025138602
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-25
出願番号2025036803
出願日2025-03-07
発明の名称二次電池用セパレータ及び二次電池用セパレータの製造方法
出願人三洋化成工業株式会社
代理人
主分類H01M 50/42 20210101AFI20250917BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電極とのヒートプレス接着性及び耐電位性に優れながら、PFASを含有せず、簡便なプロセスで製造可能な二次電池用セパレータを提供すること。
【解決手段】多孔質基材と、前記多孔質基材の片面又は両面の少なくとも一部に設けられた接着剤層とを備える二次電池用セパレータであって、前記接着剤層は、アクリル酸(a1)及びホモポリマーのガラス転移温度が-15℃以下であるエチレン性不飽和モノマー(a2)を必須構成単量体として含む共重合体(A)を含み、前記共重合体(A)に含まれる前記アクリル酸(a1)と前記エチレン性不飽和モノマー(a2)の合計重量に基づく前記アクリル酸(a1)の含有量が25~70重量%であり、前記エチレン性不飽和モノマー(a2)の含有量が30~75重量%であり、前記共重合体(A)のガラス転移温度が40~100℃である。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
多孔質基材と、前記多孔質基材の片面又は両面の少なくとも一部に設けられた接着剤層とを備える二次電池用セパレータであって、
前記接着剤層は、アクリル酸(a1)及びホモポリマーのガラス転移温度が-15℃以下であるエチレン性不飽和モノマー(a2)を必須構成単量体として含む共重合体(A)を含み、
前記共重合体(A)に含まれる前記アクリル酸(a1)と前記エチレン性不飽和モノマー(a2)の合計重量に基づく前記アクリル酸(a1)の含有量が25~70重量%であり、前記エチレン性不飽和モノマー(a2)の含有量が30~75重量%であり、
前記共重合体(A)のガラス転移温度が40~100℃であることを特徴とする二次電池用セパレータ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記共重合体(A)に含まれる前記アクリル酸(a1)と前記エチレン性不飽和モノマー(a2)の合計重量に基づく前記アクリル酸(a1)の含有量が40~70重量%であり、前記エチレン性不飽和モノマー(a2)の含有量が30~60重量%である請求項1に記載の二次電池用セパレータ。
【請求項3】
前記共重合体(A)は、50℃で3日間、電解液に浸漬した際の吸液率が40%以上であり、
前記電解液は、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)を体積割合でEC:DEC=3:7で混合した混合溶媒に、電解質としてLiPF

を1mol/Lの濃度になるように溶解した電解液であり、
前記吸液率は、以下の式
吸液率(%)=[(電解液浸漬後の共重合体(A)の重量-電解液浸漬前の共重合体(A)の重量)/電解液浸漬前の共重合体(A)の重量]×100
で求められることを特徴とする請求項1に記載の二次電池用セパレータ。
【請求項4】
前記共重合体(A)は、50℃で3日間、電解液に浸漬した際の吸液率が40%以上であり、
前記電解液は、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)を体積割合でEC:DEC=3:7で混合した混合溶媒に、電解質としてNaPF

を1mol/Lの濃度になるように溶解した電解液であり、
前記吸液率は、以下の式
吸液率(%)=[(電解液浸漬後の共重合体(A)の重量-電解液浸漬前の共重合体(A)の重量)/電解液浸漬前の共重合体(A)の重量]×100
で求められることを特徴とする請求項1に記載の二次電池用セパレータ。
【請求項5】
前記共重合体(A)のガラス転移温度が40~93℃であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池用セパレータ。
【請求項6】
前記多孔質基材の厚みに対する前記接着剤層1層あたりの厚みが5~25%であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池用セパレータ。
【請求項7】
前記共重合体(A)の固形分2~40重量%樹脂溶液を前記多孔質基材の片面又は両面の少なくとも一部に付着させる工程を有することを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の二次電池用セパレータの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池用セパレータ及び二次電池用セパレータの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
二次電池を構成する部材の一つであるセパレータには、外部から衝撃を受けたり、充放電に伴って電極が膨張及び収縮したりしても、容易に電極から剥がれない接着性が求められる。電極への接着性を高めたセパレータとして、電極に対して接着性を示す樹脂を含有する樹脂層を多孔質基材上に備えたセパレータが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
電池を製造する際に、正極と負極との間にセパレータを配置した積層体にドライヒートプレス(セパレータに電解液を含浸させずに行う熱プレス処理)を施す場合がある。ドライヒートプレスによりセパレータと電極とが良好に接着すれば、電池の製造工程においてセパレータと電極とが位置ずれしにくくなり、電池の製造歩留りを向上させることが可能となる。またセパレータには、耐電位性が高く、充放電を繰り返しても電池性能の低下(容量低下等)が起こらないことも求められる。
そのため近年ドライヒートプレスによって電極と良好に接着し、かつ耐電位性の高いセパレータの開発が望まれており、例えば特許文献2には、多孔質基材上にポリフッ化ビニリデン系樹脂、アクリル系樹脂及び金属硫酸塩粒子を含有する接着性多孔質層を有する二次電池用セパレータが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4127989号公報
国際公開第2020/189119号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2の接着性多孔質層を有する二次電池用セパレータは、電極とのヒートプレスによる接着性と耐電位性(500サイクル充放電後の容量維持率)は良好であるものの、環境規制が強まる有機フッ素化合物PFAS(ペルフルオロアルキル化合物、ポリフルオロアルキル化合物及びこれらの塩類の略称)の一種であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)系樹脂の使用を必須とする点で好ましくなかった。また、2種類の樹脂を併用するために製造プロセスが複雑になるという課題があった。
【0006】
本発明は上記課題を解決するものであり、多孔質基材と、前記多孔質基材の片面又は両面の少なくとも一部に設けられた接着剤層とを備える二次電池用セパレータであって、電極とのヒートプレス接着性及び耐電位性に優れながら、PFASを含有せず、簡便なプロセスで製造可能な二次電池用セパレータを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意検討した結果、本発明に到達した。
本発明は、多孔質基材と、前記多孔質基材の片面又は両面の少なくとも一部に設けられた接着剤層とを備える二次電池用セパレータであって、前記接着剤層は、アクリル酸(a1)及びホモポリマーのガラス転移温度が-15℃以下であるエチレン性不飽和モノマー(a2)を必須構成単量体として含む共重合体(A)を含み、前記共重合体(A)に含まれる前記アクリル酸(a1)と前記エチレン性不飽和モノマー(a2)の合計重量に基づく前記アクリル酸(a1)の含有量が25~70重量%であり、前記エチレン性不飽和モノマー(a2)の含有量が30~75重量%であり、前記共重合体(A)のガラス転移温度が40~100℃であることを特徴とする二次電池用セパレータ、及び前記共重合体(A)の固形分2~40重量%樹脂溶液を前記多孔質基材の片面又は両面の少なくとも一部に付着させる工程を有することを特徴とする前記二次電池用セパレータの製造方法、に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、多孔質基材と、前記多孔質基材の片面又は両面に設けられた接着剤層とを備える二次電池用セパレータであって、電極とのヒートプレス接着性及び耐電位性に優れながら、PFASを含有せず、簡便なプロセスで製造可能な二次電池用セパレータを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、二次電池用セパレータ及び二次電池用セパレータの製造方法に関する。本発明の二次電池用セパレータは、リチウムイオン電池用セパレータであってもよいし、ナトリウムイオン電池用セパレータであってもよい。なお、本明細書において、リチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池と記載する場合、それぞれリチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池も含む概念とする。
【0010】
<二次電池用セパレータ>
本発明の二次電池用セパレータは、多孔質基材と、上記多孔質基材の片面又は両面の少なくとも一部に設けられた接着剤層とを備える。
(【0011】以降は省略されています)

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