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公開番号2025137314
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024054935
出願日2024-03-08
発明の名称ヒートポンプ型空気調和機
出願人個人
代理人個人
主分類F25B 13/00 20060101AFI20250911BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】小型化・原価低減あるいは圧縮機動力・入力の低減を図ることができるヒートポンプ型空気調和機を提供する。
【解決手段】ヒートポンプ型空気調和機は、圧縮機1、冷媒流路を形成する室外側伝熱管13を持つ室外側熱交換器3、減圧手段4、冷媒流路を形成する室内側伝熱管15を持つ室内側熱交換器5を順に接続すると共に内部に冷媒を封入して循環させる冷凍サイクルと、室内側熱交換器5及び室外側熱交換器3の冷媒の流れが逆になる冷房サイクルと暖房サイクルとに切替える切替弁2と、室外側送風機7と、室内側送風機10と、を備え、室内側熱交換器5または室外側熱交換器3が蒸発器として機能する際の室内側伝熱管15または室外側伝熱管13の出口側の冷媒乾き度が0.9以上のドライアウト域に収まるように捩じりテープからなる熱伝達促進部材8、11を内蔵している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
圧縮機、複数の水平管部を連通して冷媒流路を形成する室外側伝熱管を持つ室外側熱交換器、減圧手段、複数の水平管部を連通して冷媒流路を形成する室内側伝熱管を持つ室内側熱交換器を順に冷媒配管を介して接続すると共に内部に冷媒を封入して循環させる冷凍サイクルと、前記室内側熱交換器及び前記室外側熱交換器の冷媒の流れが逆になる冷房サイクルと暖房サイクルとに切替える切替弁と、前記室外側熱交換器に室外側空気を送風する室外側送風機と、前記室内側熱交換器に室内側空気を送風する室内側送風機と、を備えたヒートポンプ型空気調和機であって、前記室内側熱交換器または前記室外側熱交換器が蒸発器として機能する際の前記室内側伝熱管または前記室外側伝熱管の出口側の冷媒乾き度が0.9以上のドライアウト域に収まるように捩じりテープからなる熱伝達促進部材を内蔵したことを特徴とするヒートポンプ型空気調和機。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記水平管部を有する複数のU字管とこれらのU字管の水平管部を連通する複数のベンド管とから前記室外側伝熱管の冷媒流路又は前記室内側伝熱管の冷媒流路を蛇行状に形成し、前記室外側熱交換器または前記室内側熱交換器が蒸発器として機能する際の出口側の冷媒流路が並列となる並列冷媒流路を備え、この並列冷媒流路の最終水平管部の直管部全てが冷媒乾き度0.9以上のドライアウト域になるようにすると共に、前記最終水平管部の直管部の冷媒乾き度0.9以上のドライアウト域に前記熱伝達促進部材を設置したことを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ型空気調和機。
【請求項3】
前記室内側熱交換器または前記室外側熱交換器が蒸発器として機能する際の前記室内側伝熱管または前記室外側伝熱管の出口側の冷媒流路が並列となる並列冷媒流路を備え、冷媒流通抵抗の異なる前記熱伝達促進部材を前記並列冷媒流路の各列に設置したことを特徴とする請求項1又は2に記載のヒートポンプ型空気調和機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍サイクルを備えたヒートポンプ型空気調和機に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来技術としては、特開平07-113555号公報に示されたヒ-トポンプ型空気調和機があげられる。この空気調和機は、圧縮機、室外側熱交換器、減圧器、室内側熱交換器を順に環状に接続すると共に内部に非共沸混合冷媒を封入して循環させる冷凍サイクルと、冷凍サイクルの冷媒の流れを切替える四方弁と、室内側熱交換器に室内側空気を送風する室内側送風機と、室外側熱交換器に室外側空気を送風する室外側送風機と、を備えている。このヒ-トポンプ型空気調和機では、冷房時には室内側熱交換器を蒸発器、室外側熱交換器を凝縮器として用い、暖房時には室内側熱交換器を凝縮器、室外側熱交換器を蒸発器として用いている。室内側熱交換器及び室外側熱交換器の伝熱管は第一冷媒流路群と第二冷媒流路群とから構成されている。この伝熱管が蒸発器として機能する際の入口側となる第一冷媒流路群の冷媒流路の断面積を出口側となる第二流路群に比べて小さく設定して、第一冷媒流路群での非共沸混合冷媒の流動抵抗を第二冷媒流路群に比べて大きくし、これにより蒸発器の入口側温度を上げて蒸発温度の傾きによる着霜の偏在に伴なう低温時の暖房能力低下を防いでいる。そして、第一冷媒流路群を構成する伝熱管内の一部または全域に針金や捩じりテープをはじめとする乱流促進部材を配置することが当該公報の請求項3及び課題を解決するための手段の段落0008に記載されている。更に、第一の冷媒流路群内では気相冷媒の割合が少ないので管内冷媒の流速が低く抑えられるので管内にねじりテープ等の乱流促進体を挿入することによってさらに性能向上を図ることができることが当該公報の段落0049に記載されている。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献】
【】
特開平7-113555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
蒸発器として機能する際の入口側となる第一冷媒流路群の冷媒流路の断面積を出口側となる第二流路群より小さく設定した従来の空気調和機では、蒸発器の入口側温度を上げて蒸発温度の傾きによる着霜の偏在に伴なう低温時の暖房能力低下を防ぐことができるものの、圧縮機動力を低減することまでは配慮されていない。すなわち、当該公報の段落0036及び図9には、第一冷媒流路比率を高めると圧力損失が増加すると共に熱交換量が低下することが記載されている。換言すれば、冷媒流路の断面積を小さくした第一冷媒流路群を設けたものは設けないものより熱交換量が低下してしまうものである。また、当該公報の図2のTS線図に示された第一冷媒流路群の断面積を小さくした実線のものと第一冷媒流路群を設けない破線のものとの蒸発器出口の温度及びエントロピーが同一であるので、実線のものが破線のものから圧縮機動力が低減していないことは明らかである。従って、従来の空気調和機は圧縮機動力の低減を意図したものではないと言える。なお、乱流促進部材を液相冷媒の割合が多く熱伝達率が比較的高い第一冷媒流路群に配置したとしても、大幅な熱伝達率の向上を図ることが難しいという問題があった。本発明の目的は、大幅な圧縮機動力の低減あるいは小型化が図れる空気調和機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、圧縮機、複数の水平管部を連通して冷媒流路を形成する室外側伝熱管を持つ室外側熱交換器、減圧手段、複数の水平管部を連通して冷媒流路を形成する室内側伝熱管を持つ室内側熱交換器を順に冷媒配管を介して接続すると共に内部に冷媒を封入して循環させる冷凍サイクルと、前記室内側熱交換器及び前記室外側熱交換器の冷媒の流れが逆になる冷房サイクルと暖房サイクルとに切替える切替弁と、前記室外側熱交換器に室外側空気を送風する室外側送風機と、前記室内側熱交換器に室内側空気を送風する室内側送風機と、を備えたヒートポンプ型空気調和機であって、前記室外側熱交換器または前記室内側熱交換器が蒸発器として機能する際の前記室外側伝熱管または前記室内側伝熱管の出口側の冷媒乾き度が0.9以上のドライアウト域に収まるように捩じりテープからなる熱伝達促進部材を内蔵したものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ヒートポンプ型空気調和機において、室内側熱交換器または室外側熱交換器が蒸発器として機能する際の室内側伝熱管または室外側伝熱管の出口側の冷媒乾き度が0.9以上のドライアウト域に収まるように捩じりテープからなる熱伝達促進部材を内蔵したので、大幅な圧縮機動力の低減あるいは小型化が図れる空気調和機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は本発明の一実施形態であるヒートポンプ型空気調和機の冷凍サイクルを含む構成図である。
図2は図1に示す室内側熱交換器の斜視図である。
図3は図2に示す室内側熱交換器の伝熱管に熱伝達促進部材を内蔵した部分断面図である。
図4は図1に示す室外側熱交換器の斜視図である。
図5は図1の室内側熱交換器を蒸発器として使用する場合の熱伝達率を、冷媒乾き度を横軸にして比較例1と共に示す特性曲線図である。
図6は図1の室内側熱交換器を蒸発器として使用する場合の冷凍サイクル内を循環している冷媒の状態変化をモリエル線図上で比較例1と共に模式的に示した図である。
図7は図1の室内側熱交換器を蒸発器として使用する場合の冷媒乾き度を、冷媒管の長さを横軸にして比較例1と共に示す図である。
図8は図1の室内側熱交換器を蒸発器として使用する場合の全圧力損失を、冷媒管の長さを横軸にして比較例1と共に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
【0009】
図1に示すように、本実施形態の冷凍サイクルは、冷媒を圧縮する圧縮機1、冷媒の流れを切替える切替弁2、室外側熱交換器3、冷媒を減圧する減圧手段4、室内側熱交換器5を順に冷媒配管を介して接続して、その内部を冷媒が循環するように構成されている。切替弁2は四方弁で構成されている。室外側熱交換器3は冷媒流路を形成する伝熱管13を有している。減圧手段は膨張弁で構成されている。室内側熱交換器5は冷媒流路を形成する伝熱管15を有している。
【0010】
冷房運転時には、実線矢印で示されるように冷媒は流れ、圧縮機1から吐出される高温高圧の冷媒ガスは、切替弁2を通って凝縮器として機能する室外側熱交換器3へ送られ、室外側送風機7によって送風された空気によって冷されて高圧・低温の冷媒となり、減圧手段4によって断熱膨張され低圧・低温の冷媒となって蒸発器として機能する室内側熱交換器5へ流入し、室内側送風機10によって送風された空気と熱交換して蒸発した後、切替弁2を通って圧縮機1に戻り再び圧縮されて循環する冷房サイクルを構成する。このようにして蒸発器で冷却された空気を室内に放出して室内を冷房する。圧縮機1、切替弁2、室外側熱交換器3、減圧手段4及び室外側送風機7は室外ユニット6に収納されている。室内側熱交換器5及び室内側送風機10は室内ユニット9に収納されている。
(【0011】以降は省略されています)

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