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公開番号
2025127169
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-01
出願番号
2024023732
出願日
2024-02-20
発明の名称
加熱井戸の設置方法
出願人
清水建設株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B09C
1/06 20060101AFI20250825BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約
【課題】汚染土壌の原位置浄化方法の加熱効率をより高められる、加熱井戸の設置方法を目的とする。
【解決手段】汚染土壌の原位置浄化に用いられ、外管と、前記外管の内部に設けられた非絶縁性の電熱線と絶縁性ヒーターとを有する加熱井戸を設置する方法であって、前記汚染土壌中に前記外管を設置する工程1と、前記外管内に前記非絶縁性の電熱線と前記絶縁性ヒーターとを設置するとともに、前記外管の内面と、前記非絶縁性の電熱線及び前記絶縁性ヒーターとの空隙に、粒状又は粉状の絶縁性、熱伝導性及び耐熱性を有する物質を充填する工程2と、前記絶縁性ヒーターの加熱によって前記加熱井戸内の水分を除去する工程3と、を有する加熱井戸の設置方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
汚染土壌の原位置浄化に用いられ、外管と、前記外管の内部に設けられた非絶縁性の電熱線と絶縁性ヒーターとを有する加熱井戸を設置する方法であって、
前記汚染土壌中に前記外管を設置する工程1と、
前記外管内に前記非絶縁性の電熱線と前記絶縁性ヒーターとを設置するとともに、前記外管の内面と、前記非絶縁性の電熱線及び前記絶縁性ヒーターとの空隙に、粒状又は粉状の絶縁性、熱伝導性及び耐熱性を有する物質を充填する工程2と、
前記絶縁性ヒーターの加熱によって前記加熱井戸内の水分を除去する工程3と、を有する加熱井戸の設置方法。
続きを表示(約 300 文字)
【請求項2】
前記物質が、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、シリカ、又はマイカである、請求項1に記載の加熱井戸の設置方法。
【請求項3】
前記工程2において、
前記外管内の底部を形成する空間を、前記物質で充填し、その後、
前記外管内の前記物質が充填された底部の空間よりも上部の空間に、前記非絶縁性の電熱線と前記絶縁性ヒーターを設置する、請求項1に記載の加熱井戸の設置方法。
【請求項4】
前記工程2において、
前記外管の内面と、前記非絶縁性の電熱線及び前記絶縁性ヒーターとの空隙に、前記物質を充填する、請求項3に記載の加熱井戸の設置方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚染土壌の原位置浄化に用いられる加熱井戸の設置方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
揮発性有機化合物(VOC)等で汚染された汚染土壌を浄化する方法としては、掘削して除去する方法(掘削除去法)が知られている。掘削除去法は、汚染土壌の浄化において、確実な方法といえる。
しかし、掘削除去法では、汚染土壌を大量に搬出、運搬しなければならず、運搬費や処理費が膨大であった。
【0003】
運搬費や処理費などのコストダウンの観点からは、原位置で汚染物質を除去する原位置浄化法を用いることが考えられる。
原位置浄化法としては、微生物を活性化して汚染物質を分解するバイオレメディエーションや過酸化水素等を用いた化学分解法(フェントン法等)が知られている。
しかし、原位置浄化法を用いた場合においても、現地土質の透水性が低い粘土・シルト質であった場合は、処理薬剤が汚染されている箇所に到達するのが著しく困難であり、浄化に多大な時間を要する。
【0004】
原位置で汚染物質を除去するほかの方法として、原位置熱脱着法が知られている。原位置熱脱着法としては、電気加熱ヒーター式、電気抵抗式、スチーム式、と呼ばれる3つの方式が一般的である。
その中でも、電気加熱ヒーター式による原位置熱脱着法では、現地の土壌を100℃以上に加熱することができるため、土壌間隙水等が蒸発する過程で土壌骨格間隙を拡張し、汚染物質を水蒸気で脱着・連行することができる、このため、汚染物質を土壌から効率よく除去することが可能な方法である。
【0005】
電気加熱ヒーター式による原位置熱脱着法として、例えば、特許文献1が提案されている。特許文献1は、汚染物質を含む処理対象領域に熱を加え、汚染物質の一部を気化させてこれを吸引し、処理対象領域から除去する方法である。特許文献1の発明によれば、原位置の加熱及び蒸気抽出により汚染物質の除去効率を高めることが図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第4509558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の加熱用井戸(加熱井戸)は、スリーブ管(外管)の内部にヒーターとして電熱線を配し、外管と電熱線とは、空気によって絶縁されている。
この構成では、高温(例えば、100℃以上)に加熱した電熱線の熱は、放射(輻射)により処理対象領域に伝達される。輻射による熱伝達は、伝導による熱伝達に比べて熱伝達の効率(加熱効率)が劣る。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、汚染土壌の原位置浄化方法の加熱効率をより高められる、加熱井戸の設置方法を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を有する。
[1]汚染土壌の原位置浄化に用いられ、外管と、前記外管の内部に設けられた非絶縁性の電熱線と絶縁性ヒーターとを有する加熱井戸を設置する方法であって、前記汚染土壌中に前記外管を設置する工程1と、前記外管内に前記非絶縁性の電熱線と前記絶縁性ヒーターとを設置するとともに、前記外管の内面と、前記非絶縁性の電熱線及び前記絶縁性ヒーターとの空隙に、粒状又は粉状の絶縁性、熱伝導性及び耐熱性を有する物質を充填する工程2と、前記絶縁性ヒーターの加熱によって前記加熱井戸内の水分を除去する工程3と、を有する加熱井戸の設置方法。
[2]前記物質が酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、シリカ、又はマイカである、[1]に記載の加熱井戸の設置方法。
[3]前記工程2において、前記外管内の底部を形成する空間を、前記物質で充填し、その後、前記外管内の前記物質が充填された底部の空間よりも上部の空間に、前記非絶縁性の電熱線と前記絶縁性ヒーターを設置する、[1]または[2]に記載の加熱井戸の設置方法。
[4]前記工程2において、前記外管の内面と、前記非絶縁性の電熱線及び前記絶縁性ヒーターとの空隙に、前記物質を充填する、[1]から[3]のいずれか一項に記載の加熱井戸の設置方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の加熱井戸の設置方法によれば、汚染土壌の原位置浄化方法の加熱効率をより高められる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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