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公開番号2025153015
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024055269
出願日2024-03-29
発明の名称ジオポリマー組成物、ジオポリマー硬化体およびジオポリマー硬化体の製造方法
出願人株式会社神戸製鋼所,シーカ・ジャパン株式会社,清水建設株式会社
代理人弁理士法人三協国際特許事務所
主分類C04B 28/26 20060101AFI20251002BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】本発明は、原料として様々な品質を有する石炭灰を用いる場合であっても、低コストかつ簡易な手法で長時間にわたり良好な流動性を維持できるジオポリマー組成物を提供する。
【解決手段】ジオポリマー組成物は、活性フィラーと骨材とアクティベーターと水分と分散剤とを含み、活性フィラーは石炭灰を含み、分散剤はポリアルキレングリコールモノフェニルエーテルを部分構造として含む重縮合物系分散剤であり、その固形分の配合量は組成物の全質量に対して0.1質量%以上1.5質量%以下であり、石炭灰は未処理の石炭灰を含み、式α:Z=X×Y/(w/b)(式α中、Xは石炭灰の平均ブレーン値(cm2/g)、Yは石炭灰の配合量(質量%)、w/bは(前記水分の配合量(質量%))/(前記活性フィラーの合計の配合量(質量%))の百分率を表し、かつ、w/bは55.0以下)から算出されるZは3300以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
活性フィラーと、骨材と、アクティベーターと、水分と、分散剤とを含むジオポリマー組成物であって、
前記活性フィラーは、石炭灰を含み、
前記分散剤は、ポリアルキレングリコールモノフェニルエーテルを部分構造として含む重縮合物系分散剤であり、かつ、その固形分の配合量は、前記ジオポリマー組成物の全質量に対して0.1質量%以上1.5質量%以下であり、
前記石炭灰は、JIS A 6201:2015で規定されているコンクリート用フライアッシュの規格に適合するための処理を施していない石炭灰を含み、
前記ジオポリマー組成物において、
式α:Z=X×Y/(w/b)
(式α中、Xは前記石炭灰の平均ブレーン値(cm

/g)を表し、Yは前記石炭灰の配合量(質量%)を表し、w/bは(前記水分の配合量(質量%))/(前記活性フィラーの合計の配合量(質量%))の百分率を表し、かつ、w/bは55.0以下である)
から算出されるZは3300以下である、ジオポリマー組成物。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記石炭灰の平均ブレーン値(cm

/g)は、5000cm

/g以上である、請求項1に記載のジオポリマー組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載のジオポリマー組成物が硬化してなる、ジオポリマー硬化体。
【請求項4】
請求項1または2に記載のジオポリマー組成物を混練した後、硬化させる工程を含む、ジオポリマー硬化体の製造方法。
【請求項5】
前記硬化させる工程は、大気養生することを含む、請求項4に記載のジオポリマー硬化体の製造方法。
【請求項6】
前記ジオポリマー硬化体は、モルタルまたはコンクリートである、請求項5に記載のジオポリマー硬化体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ジオポリマー組成物、ジオポリマー硬化体およびジオポリマー硬化体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
コンクリート、モルタル、人造石、建築用硬化部材等の硬化体は、一般的に、セメントを含んでいる。しかしながら、セメントは、焼成する際に多量のCO

を排出してしまう。そのため、セメントを使用せず、環境面から好適である、コンクリート、モルタル等の硬化体を製造する方法が注目されている。特に、ジオポリマー法を用いる硬化体の製造方法が盛んに研究されている。
【0003】
ジオポリマー法では、ケイ素やアルミニウムを主成分として含む粉体をバインダーとして用い、粉末同士を接合して、人工の岩石を製造する。ジオポリマー法により形成されるジオポリマー硬化体は、アルミノシリケート源としての活性フィラーとアクティベーターとしてのアルカリ水溶液とを用い、ジオポリマー反応を生じさせることによって製造される。活性フィラーとしては、石炭灰、カオリン、粘土等の天然物、シリカフューム、高炉スラグ、もみ殻灰等が利用できる。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水ガラス(ケイ酸ナトリウム)等の水溶液が用いられる。
【0004】
例えば、特許文献1には、(A)成分:フライアッシュ、(B)成分:高炉スラグ微粉末、(C)成分:水ガラスを含有するアルカリ溶液、(D)成分:骨材、(E)成分:正リン酸塩、および水を含むジオポリマー組成物を調製し、前記ジオポリマー組成物を硬化させる、ジオポリマー硬化体の製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-26357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在までに研究および報告されているジオポリマー組成物の硬化体を、セメントを使用したコンクリート、モルタル等の硬化体の代替物として実用化する場合、その硬化速度が速すぎるという問題が存在する。具体的には、練り上げから1時間程度経過後に流動性が顕著に低下し、凝結が始まる。硬化速度が速すぎると、モルタル、コンクリート等の硬化体製品の製造現場におけるジオポリマー組成物の取り扱いが悪くなる。
【0007】
特許文献1には、このようなジオポリマー組成物の硬化速度の問題に対処するためのジオポリマー硬化体の製造方法が記載されている。具体的には、特許文献1に記載のジオポリマー硬化体の製造方法では、組成物中に(E)成分:正リン酸塩を添加することによって、流動性保持時間を充分に延長できると記載されている。
【0008】
ジオポリマー組成物において良好な流動性を得るため、特許文献1に記載の方法のように、組成物中に別途硬化遅延に寄与する添加剤を入れる方法は現在までに多く報告されている。しかしながら、このような添加剤は高コストであることが多い。そのため、別途添加剤等を加えずに、可能な限り低コストかつ簡易な手法によってジオポリマー組成物の良好な流動性を維持できれば、工業的に非常に好ましい。
【0009】
一方、ジオポリマー組成物は、一般的に、その原料の活性フィラーとして様々な品質を有する石炭灰が使用される。現在までに、原料である石炭灰の品質、具体的には石炭灰の平均ブレーン値(cm

/g)がジオポリマー組成物の硬化速度に与える影響について具体的に報告された例は少ない。
【0010】
そこで、本発明は、原料として様々な品質を有する石炭灰を用いる場合であっても、低コストかつ簡易な手法で長時間にわたり良好な流動性を維持できるジオポリマー組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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