TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025125151
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-27
出願番号2024021018
出願日2024-02-15
発明の名称乱巻防止装置
出願人有限会社アグリプロジェクト
代理人個人,個人,個人
主分類B66D 1/54 20060101AFI20250820BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】自由回転可能な状態にあるウインチにおける乱巻きを防止する装置を提供する。
【解決手段】ワイヤー(W)が巻かれる円筒状のドラム本体(11)と前記ドラム本体(11)の両端に位置する円盤状のドラムディスク(12)とを具備するウインチドラム(10)に設けられ、自由回転可能な状態の前記ウインチドラム(10)から前記ワイヤー(W)を引き出す際の乱巻きを防止するための乱巻防止装置(2,2A,4,5,6)であって、
ウインチドラム(10)の回転を制止又は抑制するために前記ドラムディスク(12)の周面(12a)又は盤面(12b)に押し当て可能な接触部材(21,21A,41,51,61)を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ワイヤー(W)が巻かれる円筒状のドラム本体(11)と前記ドラム本体(11)の両端に位置する円盤状のドラムディスク(12)とを具備するウインチドラム(10)に設けられ、自由回転可能な状態の前記ウインチドラム(10)から前記ワイヤー(W)を引き出す際の乱巻きを防止するための乱巻防止装置(2,2A,4,5,6)であって、
ウインチドラム(10)の回転を制止又は抑制するために前記ドラムディスク(12)の周面(12a)又は盤面(12b)に押し当て可能な接触部材(21,21A,41,51,61)を有することを特徴とする乱巻防止装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記接触部材(21)が、前記ドラムディスク(12)の周面(12a)に押し当て可能な円筒状の接触ローラ(21)であり、
前記ドラムディスク(12)の周面(12a)に押し当てられた前記接触ローラ(21)は、前記ウインチドラム(10)の回転速度が所定の許容範囲内であるときは前記ドラムディスク(12)の回転に伴って回転し、前記ウインチドラム(10)の回転速度が過剰となったときはその回転が制止又は抑制されることを特徴とする請求項1に記載の乱巻防止装置。
【請求項3】
前記接触部材(21A)が、前記ドラムディスク(12)の盤面(12b)に押し当て可能な円錐台状の接触ローラ(21A)であり、
前記ドラムディスク(12)の盤面(12b)に押し当てられた前記接触ローラ(21A)は、前記ウインチドラム(10)の回転速度が所定の許容範囲内であるときは前記ドラムディスク(12)の回転に伴って回転し、前記ウインチドラム(10)の回転速度が過剰となったときはその回転が制止又は抑制されることを特徴とする請求項1に記載の乱巻防止装置。
【請求項4】
前記接触ローラ(21,21A)の回転軸延長部(211)が、中空の静止円筒体(22)の中心軸上で回転可能に軸支されており、
前記静止円筒体(22)の中空内で前記回転軸延長部から放射方向に延在する少なくとも1つのコイルバネ(28)と、前記コイルバネ(28)の先端に取り付けられた接触板(29)とを有し、
前記ウインチドラム(10)の回転速度が許容範囲内であるとき、前記接触板(29)は前記静止円筒体(22)の内面から離間しており、
前記ウインチドラム(10)の回転速度が過剰となったとき、前記コイルバネ(28)が遠心力により伸長して前記接触板(29)が前記静止円筒体(22)の内面に接触することを特徴とする請求項2又は3に記載の乱巻防止装置。
【請求項5】
前記接触ローラ(21,21A)を前記ドラムディスク(12)に押し当てた使用状態と、前記接触ローラ(21,21A)を前記ドラムディスク(12)から離した不使用状態とを切り換え可能な起到機構(24)を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の乱巻防止装置。
【請求項6】
前記接触部材(21)が、前記ドラムディスク(12)の周面(12a)に沿って面状に押し当て可能な接触板(41)であり、
前記接触板(41)を、常時、前記ドラムディスク(12)に押し当てるために前記接触板(41)と連結された押圧本体(42e)を具備するバネカン(42)と、
前記バネカン(42)の立設部(42a)が固定され、かつ前記バネカン(42)の環状部(42h)を掛けるためのフック部(44)を形成されたバネカン座部(43)と、
前記バネカン座部(43)を支持する静止した支持枠(45)と、を有することを特徴とする請求項1に記載の乱巻防止装置。
【請求項7】
前記接触部材(51)が、前記ドラムディスク(12)の周面(12a)に沿って面状に押し当て可能な接触板(51)であり、
前記接触板(51)を、常時、前記ドラムディスク(12)の周面(12a)に押し当てるように前記接触板(51)を支持する支持枠を有し、
前記支持枠は、前記接触板(51)の前記ドラムディスク(12)に対する位置を調整する手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の乱巻防止装置。
【請求項8】
前記接触部材(61)が、前記ドラムディスク(12)の両方の盤面に対してそれぞれ押し当て可能に配置された一対のブレーキパッド(61a,61b)であり、
前記ドラムディスク(12)の周縁を跨いで設置され、前記一対のブレーキパッド(61a,61b)を支持するキャリパー(62)と、
少なくとも一方の前記ブレーキパッド(61a,61b)を移動させるための油圧機構と、を有することを特徴とする請求項1に記載の乱巻防止装置。
【請求項9】
前記ドラムディスク(12)の回転速度を検知する速度センサ(66)と、
前記速度センサ(66)によって検知された回転速度に基づいて前記油圧機構を制御する制御部(67)と、をさらに有することを特徴とする請求項8に記載の乱巻防止装置。
【請求項10】
請求項2、3、6、7、8又は9のいずれかに記載の乱巻防止装置を備えたウインチ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ウインチドラムのワイヤロープの乱巻防装置に関する。
続きを表示(約 4,300 文字)【背景技術】
【0002】
ウインチは、対象物にワイヤの先端を取り付け、油圧モータ又は電動モータによりワイヤーをウインチドラムに巻き取ることによって対象物を動かすために用いられる。ウインチドラムのワイヤーロープ(以下「ワイヤー」と略称する)の乱巻防止装置として幾つかの方式が提供されている。例えば、ワイヤーを巻き取りつつワイヤドラムの軸方向にシフトさせるワイヤーシフター方式(特許文献1、2等)、巻き取られるワイヤーが浮かないようにするワイヤー押えローラ方式(特許文献3、4等)、ワイヤーの弛みを検知してウインチのブレーキを作動させる方式(特許文献5等)、ワイヤーの引き出し時に常にテンションをかける方式(特許文献6等)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭59-192697号公報
特開平8-301580号公報
特開平10-120378号公報
実開昭55-109685号公報
実開平4-17444号公報
実開平4-53790号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の乱巻防止装置のほとんどは、モータによってワイヤーを巻き取る際にワイヤーが弛むなどして乱巻きとなることを防止するものである。
しかしながら、ワイヤーの乱巻きはワイヤーを引き出す際にも生じ得る。特に、モータを停止させるか又はモータとの動力伝達を遮断し、ウインチドラムが束縛されずに自由回転可能な状態で、ワイヤーを手動や別の機械/車両等で引き出す際に乱巻きが生じることが多い。
【0005】
通常、ウインチドラムに完全に巻かれたワイヤーを引き出し始めるときは抵抗が大きいため、大きな力が必要である。そのような大きな力によってウインチドラムが回転し始め、ワイヤーが引き出され始めると、次第に抵抗が小さくなり、ウインチドラムの回転が円滑となっていく。そして、ワイヤーを引き出す速さよりもウインチドラムの回転速度が大きくなるとワイヤーに弛みを生じ乱巻き状態となる。一旦乱巻きを生じると、ウインチドラムに複雑に巻き付いたワイヤーを取り外すことは手では難しく、モータを駆動してウインチドラムを回そうとしても既に回転不能となっていることもある。
従来の乱巻防止装置は、このような動力制御されていない自由回転可能な状態にあるウインチドラムの乱巻きを防止することはできない。
【0006】
本発明の目的は、自由回転可能な状態にあるウインチにおける乱巻きを防止する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するべく本発明は、以下の構成を提供する。括弧内の数字は、後述する図面中の符号であり、参考のために付している。
【0008】
[1]本発明の態様は、ワイヤー(W)が巻かれる円筒状のドラム本体(11)と前記ドラム本体(11)の両端に位置する円盤状のドラムディスク(12)とを具備するウインチドラム(10)に設けられ、自由回転可能な状態の前記ウインチドラム(10)から前記ワイヤー(W)を引き出す際の乱巻きを防止するための乱巻防止装置(2,2A,4,5,6)であって、
ウインチドラム(10)の回転を制止又は抑制するために前記ドラムディスク(12)の周面(12a)又は盤面(12b)に押し当て可能な接触部材(21,21A,41,51,61)を有することを特徴とする乱巻防止装置。
[2]上記[1]の態様において、前記接触部材(21)が、前記ドラムディスク(12)の周面(12a)に押し当て可能な円筒状の接触ローラ(21)であり、
前記ドラムディスク(12)の周面(12a)に押し当てられた前記接触ローラ(21)は、前記ウインチドラム(10)の回転速度が所定の許容範囲内であるときは前記ドラムディスク(12)の回転に伴って回転し、前記ウインチドラム(10)の回転速度が過剰となったときはその回転が制止又は抑制されることを特徴とする。
[3]上記[1]の態様において、前記接触部材(21A)が、前記ドラムディスク(12)の盤面(12b)に押し当て可能な円錐台状の接触ローラ(21A)であり、
前記ドラムディスク(12)の盤面(12b)に押し当てられた前記接触ローラ(21A)は、前記ウインチドラム(10)の回転速度が所定の許容範囲内であるときは前記ドラムディスク(12)の回転に伴って回転し、前記ウインチドラム(10)の回転速度が過剰となったときはその回転が制止又は抑制されることを特徴とする。
[4]上記[2]又は[3]の態様において、前記接触ローラ(21,21A)の回転軸延長部(211)が、中空の静止円筒体(22)の中心軸上で回転可能に軸支されており、
前記静止円筒体(22)の中空内で前記回転軸延長部から放射方向に延在する少なくとも1つのコイルバネ(28)と、前記コイルバネ(28)の先端に取り付けられた接触板(29)とを有し、
前記ウインチドラム(10)の回転速度が許容範囲内であるとき、前記接触板(29)は前記静止円筒体(22)の内面から離間しており、
前記ウインチドラム(10)の回転速度が過剰となったとき、前記コイルバネ(28)が遠心力により伸長して前記接触板(29)が前記静止円筒体(22)の内面に接触することを特徴とする。
[5]上記[2]又は[3]の態様において、前記接触ローラ(21,21A)を前記ドラムディスク(12)に押し当てた使用状態と、前記接触ローラ(21,21A)を前記ドラムディスク(12)から離した不使用状態とを切り換え可能な起到機構(24)を有することを特徴とする。
[6]上記[1]の態様において、前記接触部材(21)が、前記ドラムディスク(12)の周面(12a)に沿って面状に押し当て可能な接触板(41)であり、
前記接触板(41)を、常時、前記ドラムディスク(12)に押し当てるために前記接触板(41)と連結された押圧本体(42e)を具備するバネカン(42)と、
前記バネカン(42)の立設部(42a)が固定され、かつ前記バネカン(42)の環状部(42h)を掛けるためのフック部(44)を形成されたバネカン座部(43)と、
前記バネカン座部(43)を支持する静止した支持枠(45)と、を有することを特徴とする。
[7]上記[1]の態様において、前記接触部材(51)が、前記ドラムディスク(12)の周面(12a)に沿って面状に押し当て可能な接触板(51)であり、
前記接触板(51)を、常時、前記ドラムディスク(12)の周面(12a)に押し当てるように前記接触板(51)を支持する支持枠を有し、
前記支持枠は、前記接触板(51)の前記ドラムディスク(12)に対する位置を調整する手段を具備することを特徴とする。
[8]上記[1]の態様において、前記接触部材(61)が、前記ドラムディスク(12)の両方の盤面に対してそれぞれ押し当て可能に配置された一対のブレーキパッド(61a,61b)であり、
前記ドラムディスク(12)の周縁を跨いで設置され、前記一対のブレーキパッド(61a,61b)を支持するキャリパー(62)と、
少なくとも一方の前記ブレーキパッド(61a,61b)を移動させるための油圧機構と、を有することを特徴とする。
[9]上記[8]の態様において、前記ドラムディスク(12)の回転速度を検知する速度センサ(66)と、
前記速度センサ(66)によって検知された回転速度に基づいて前記油圧機構を制御する制御部(67)と、をさらに有することを特徴とする。
[10]本発明の別の態様は、上記[2]、[3]、[6]、[7]、[8]又は[9]のいずれかに記載の乱巻防止装置を備えたウインチである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、自由回転可能な状態にあるウインチにおける乱巻きを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、一実施形態の乱巻防止装置を備えたウインチの概略正面図である。
図2は、図1の概略I矢視図である。
図3(a)は図1のウインチの概略平面図であり、(b)は(a)に示した乱巻防止装置の概略斜視図である。
図4は(a)は変形形態の乱巻防止装置を備えたウインチの概略平面図であり、(b)は(a)に示した乱巻防止装置の概略斜視図である。
図5(a)(b)は、ウインチドラムが許容範囲内で回転するときの乱巻防止装置の状態を示す概略断面図である。
図6(a)(b)は、ウインチドラムの過剰回転のときの乱巻防止装置の状態を示す概略断面図である。
図7(a)は乱巻防止装置の不使用時、(b)は使用時の起到機構の状態をそれぞれ示す、図3(b)のIV-IVラインの概略断面図であり、(c)はロック手段と解除手段の動作を概略的に示す図である。
図8は、別の実施形態の乱巻防止装置を備えたウインチの概略正面図である。
図9は、図8のウインチの概略平面図である。
図10は、図9の概略V矢視図である。
図11は、図9の概略VI矢視図である。
図12は、図9のVII-VIIラインの概略断面に相当し、(a)は、乱巻防止装置を使用するためにセットする操作方法を示し、(b)は、乱巻防止装置の使用状態を示している。
図13は、図10のV矢視図の部分拡大図であり、接触板のドラムディスクに対する摩擦力を調整するための調整具を示す。
図14は、さらに別の実施形態の乱巻防止装置を備えたウインチの概略正面図である。
図15は、図14の概略VII矢視図である。
図16は、乱巻防止装置の展開図である。
図17は、さらに別の実施形態の乱巻防止装置を備えたウインチの概略正面図である。
図18は、図17の実施形態の変形形態を示す部分正面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
自走手摺
1か月前
個人
懸吊装置
12か月前
ユニパルス株式会社
吊具
3か月前
個人
海上コンテナ昇降装置
8か月前
ユニパルス株式会社
荷役装置
8か月前
ユニパルス株式会社
吊具装置
9か月前
株式会社豊田自動織機
荷役車両
8か月前
株式会社いうら
車椅子用昇降機
1か月前
株式会社豊田自動織機
産業車両
9か月前
ユニパルス株式会社
リフト装置
3か月前
水戸工業株式会社
吊り具
5か月前
株式会社豊田自動織機
荷役車両
7か月前
ユニパルス株式会社
荷役助力装置
4か月前
愛知製鋼株式会社
受け架台
16日前
ユニパルス株式会社
荷役助力装置
2か月前
ユニパルス株式会社
荷役助力装置
3か月前
株式会社大林組
安全支援システム
9日前
株式会社伊藤
滑り止め装置
1か月前
白山工業株式会社
バランサ
5か月前
大栄産業株式会社
クランプ
3か月前
株式会社ユピテル
システム等
5か月前
個人
建築部材の吊り上げ装置
10か月前
株式会社キトー
タイヤ用吊具
4か月前
株式会社五十鈴製作所
搬送装置
3か月前
株式会社大林組
養生方法
11か月前
フジテック株式会社
エレベータ
7か月前
大和ハウス工業株式会社
吊上具
25日前
株式会社豊田自動織機
フォークリフト
6か月前
新英運輸株式会社
自動車用台車
4か月前
株式会社キトー
吊具
12か月前
株式会社タダノ
高所作業車
11か月前
白山工業株式会社
腕重量補償機構
11か月前
有限会社サエキ
玉掛用器具
8か月前
中坪造園有限会社
吊り荷降ろし具
3か月前
フジテック株式会社
エスカレータ
5か月前
大和ハウス工業株式会社
パネル吊具
2か月前
続きを見る