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公開番号2025117409
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-12
出願番号2024012233
出願日2024-01-30
発明の名称易開封性フィルム、包装体
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B32B 27/32 20060101AFI20250804BHJP(積層体)
要約【課題】高温でヒートシールした場合でも十分なシール性と易開封性(イージピール性)とを兼備し、さらに、高温殺菌等の高温処理にも耐えうる耐熱性を有する易開封性フィルムおよび包装体を提供する。
【解決手段】少なくともシール層を有する易開封性フィルムであって、前記シール層が、融点が145℃以上のポリプロピレン系樹脂(a)と、融点が105℃以上のポリエチレン系樹脂(b)とを含み、前記ポリプロピレン系樹脂(a)が、前記シール層の主成分である、易開封性フィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくともシール層を有する易開封性フィルムであって、前記シール層が、融点が145℃以上のポリプロピレン系樹脂(a)と、融点が105℃以上のポリエチレン系樹脂(b)とを含み、前記ポリプロピレン系樹脂(a)が、前記シール層の主成分である、易開封性フィルム。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記ポリプロピレン系樹脂(a)が、ホモポリプロピレンである、請求項1記載の易開封性フィルム。
【請求項3】
前記ポリエチレン系樹脂(b)が、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂である、請求項1記載の易開封性フィルム。
【請求項4】
前記シール層をナノ熱分析で測定した表面軟化温度が、125℃以下である、請求項1記載の易開封性フィルム。
【請求項5】
前記シール層をJIS K7244-4(1999)に基づき測定した120℃における貯蔵弾性率が、8.0×10
7
Pa以上である、請求項1記載の易開封性フィルム。
【請求項6】
前記ポリプロピレン系樹脂(a)および/または、前記ポリエチレン系樹脂(b)を構成するモノマーが、植物由来のバイオマス原料である、請求項1記載の易開封性フィルム。
【請求項7】
前記シール層に隣接して熱可塑性樹脂層を有する、請求項1記載の易開封性フィルム。
【請求項8】
更にバリア樹脂層を有する、請求項7記載の易開封性フィルム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載の易開封性フィルムと、熱可塑性樹脂からなるフィルムまたは容器とがヒートシールしてなる包装体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、所定のシール層を有し、食品等の包装に好適に使用できる易開封性フィルム、及び包装体に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、食品等の内容物を包装する包装体として、深絞り成形された底材が、蓋材によってシールされた深絞り包装体等が知られている。また、このような深絞り包装体は、内容物を包装した後に、高温殺菌等の高温処理が行われることもある。
【0003】
前記底材用のフィルムとしては、特許文献1に、ポリアミド系樹脂層/接着樹脂層/接着樹脂層等/ポリプロピレン樹脂層を有する共押出フィルムが記載されている。そして、引用文献1には、前記共押出フィルムは、耐ピンホール性が良好で、高温殺菌後のフランジ部(収容部の周辺の面シール部)のカールを抑制できることが記載されている。
また、特許文献2には、レトルト中にデラミネーション(剥離)が発生しない深絞り包装体の底材用フィルムとして、ポリアミド系樹脂層/ポリエチレン樹脂層/(シール層)を有する共押出フィルムが記載されている。
【0004】
一方、高温処理用の蓋材としては、ポリプロピレン層(外層)/接着樹脂層/ポリプロピレン層(シール層)の積層フィルムが多用されるため、高温処理耐性があり、かつ易開封性を付与した深絞り包装体の底材用フィルムには、ポリプロピレン系樹脂を主成分とするシール層が用いられる。
しかしながら、シール層のポリロピレン系樹脂の融点が140℃より低い場合は、高温処理時に包装体の開封きっかけ部の蓋材と底材とが融着してしまい、開封しにくくなる問題が発生する。他方、シール層のポリプロピレン系樹脂の融点が140℃以上の場合は、ヒートシール温度を160℃以上に設定する必要があり、その条件では蓋材の外層に用いられるポリプロピレン系樹脂がシール熱板に溶着する問題が発生してしまう。
【0005】
また、ヒートシール温度を上げるために、蓋材の外層に用いられているポリプロピレン層を融点の高い樹脂に変更することもできるが、一般的に融点の高いポリプロピレン系樹脂は低温での耐ピンホール性など耐衝撃性が悪くなるため、包装材料としての特性が不足してしまう傾向がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平10-76616号公報
特開2014-128884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記実情に鑑み為されたものであり、その課題は、高温でヒートシールした場合でも十分なシール性と易開封性(イージピール性)とを兼備し、さらに、高温殺菌等の高温処理にも耐えうる耐熱性を有する易開封性フィルムおよび包装体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、易開封性フィルムのシール層として、特定の融点を有するポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とを用い、さらに、前記特定の融点を有するポリプロピレン系樹脂をシール層の主成分とすることにより、前記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[9]をその要旨とするものである。
[1] 少なくともシール層を有する易開封性フィルムであって、前記シール層が、融点が145℃以上のポリプロピレン系樹脂(a)と、融点が105℃以上のポリエチレン系樹脂(b)とを含み、前記ポリプロピレン系樹脂(a)が、前記シール層の主成分である、易開封性フィルム。
[2] 前記ポリプロピレン系樹脂(a)が、ホモポリプロピレンである、[1]に記載の易開封性フィルム。
[3] 前記ポリエチレン系樹脂(b)が、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂である、[1]または[2]に記載の易開封性フィルム。
[4] 前記シール層をナノ熱分析で測定した表面軟化温度が、125℃以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の易開封性フィルム。
[5] 前記シール層をJIS K7244-4(1999)に基づき測定した120℃における貯蔵弾性率が、8.0×10
7
Pa以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の易開封性フィルム。
[6] 前記ポリプロピレン系樹脂(a)および/または、前記ポリエチレン系樹脂(b)を構成するモノマーが、植物由来のバイオマス原料である、[1]~[5]のいずれかに記載の易開封性フィルム。
[7] 前記シール層に隣接して熱可塑性樹脂層を有する、[1]~[6]のいずれかに記載の易開封性フィルム。
[8] 更にバリア樹脂層を有する、[1]~[7]のいずれかに記載の易開封性フィルム。
[9] [1]~[8]のいずれかに記載の易開封性フィルムと、熱可塑性樹脂からなるフィルムまたは容器とがヒートシールしてなる包装体。
【発明の効果】
【0010】
本発明の易開封性フィルムは、高温でヒートシールした場合でも十分なシール性と易開封性(イージピール性)とを兼備し、さらに、高温殺菌等の高温処理にも耐えうるものである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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