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公開番号2025131885
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-09
出願番号2025103540,2022511826
出願日2025-06-19,2021-03-17
発明の名称オキシアルキレン基含有PVA系樹脂の包装体及びその製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人
主分類B65D 65/02 20060101AFI20250902BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】オキシアルキレン基含有PVA系樹脂について、包装体の状態で長期間保管されても、溶融混錬時に増粘の問題が生じにくい包装体及び当該包装体の製造方法を開示する。
【解決手段】前記包装体は、25℃、65%RH環境下でのフィルム1m2あたり24時間で透過する酸素量としての酸素透過度1000cc/m2・day・atm以下の袋体内に、オキシアルキレン基含有PVA系樹脂が収納されている。かかる包装体では、オキシアルキレン基含有PVAの酸化が抑制され、溶融混錬時の増粘の原因となるカルボキシル基含有化合物の発生が抑制される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
25℃、65%RH環境下でのフィルム1m

あたり24時間で透過する酸素量としての酸素透過度1000cc/m

・day・atm以下のフィルムで構成される袋体;及び
該袋体内に収納されている、オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコール系樹脂
を含む包装体。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコール系樹脂は、下記一般式(3)で表される構造単位を有する請求項1に記載の包装体。
TIFF
2025131885000010.tif
57
150
((3)式中、Xは単結合又は結合鎖であり、Yは水素原子またはメチル基であり、nは1~50の整数であり、R

、R

はそれぞれ独立して水素原子又はアルキル基である。)
【請求項3】
前記袋体を構成するフィルムの、40℃、90%RH環境下でのフィルム1m

あたり24時間で透過する水蒸気量としての水蒸気透過度は300g/m

・day以下である請求項1又は2に記載の包装体。
【請求項4】
前記袋体を構成するフィルムは、25℃、65%RH環境下でのフィルム1m

あたり24時間で透過する酸素量としての酸素透過度1000cc/m

・day・atm以下の多層フィルムである請求項1~3のいずれか1項に記載の包装体。
【請求項5】
前記多層フィルムは、厚み25μm換算で、25℃、65%RH環境下でのフィルム1m

あたり24時間で透過する酸素量としての酸素透過度100cc/m

・day以下のバリア層を含んでいる多層構造体である請求項4に記載の包装体。
【請求項6】
前記バリア層は、アルミニウム箔、アルミニウム蒸着層、又は二軸延伸ポリプロピレンフィルムである請求項5に記載の包装体。
【請求項7】
25℃、65%RH環境下でのフィルム1m

あたり24時間で透過する酸素量としての酸素透過度1000cc/m

・day・atm以下のフィルムで構成された袋体内に、オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコール系樹脂を収納する工程を含む、包装体の製造方法。
【請求項8】
前記オキシアルキレン基含有ポリビニルアルコール系樹脂は、下記一般式(3)で表される構造単位を有する請求項7に記載の包装体の製造方法。
TIFF
2025131885000011.tif
57
150
((3)式中、Xは単結合又は結合鎖であり、Yは水素原子またはメチル基であり、nは1~50の整数であり、R

、R

はそれぞれ独立して水素原子又はアルキル基である。)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、オキシアルキレン基含有PVA系樹脂を安定的に保存できる包装体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ポリビニルアルコール系樹脂(PVA系樹脂)は、通常、粉末又はペレットの状態で、袋体に封入された状態、すなわち包装体として生産現場から出荷され、市場に流通・取引される。従って、ユーザーの手元に包装体が届き、ユーザーが包装体からPVA系樹脂を取り出し、用途に応じた使用をするまでの間、コンテナや倉庫内に保管されたり、海外へ輸出される場合では長期にわたって、包装体の状態で流通することになる。
【0003】
このような流通・保管過程を経た後、ユーザーが包装体からPVA系樹脂を取り出し、用途に応じて、溶融成形に供したり、水溶液を調製しようとする場合、生産現場では特段認識されていなかった不良が生じる場合がある。不良の原因、現象は、PVA系樹脂の種類、保管期間・流通手段などによって異なるが、包装用の袋体を工夫することにより、不良の発生を防止、抑制することが可能である。
【0004】
例えば、アセトアセチル基変性PVA系樹脂粉末では、長期間の保管の間に、アセトアセチル基の活性水素同士を含有する変性基同士が架橋反応を起こした結果、架橋物が生成し、水溶液とした際に不溶解分が発生するという問題が知られている。かかる問題を、水蒸気透過度10g/m

・day以下のフィルムで作成した包装袋で包装することにより解決することが提案されている(特許文献1:WO2016/052446)。かかる架橋物の生成は、特に湿分を吸湿すると起こりやすいことから、水蒸気透過性が低い包装袋を用いることで、保管による架橋物の生成を回避している。
【0005】
一方、側鎖1,2-グリコール結合含有PVA系樹脂のように、溶融成形に供されるPVA系樹脂をユーザーが溶融成形に供した場合、溶融成形機にフィードしたPVA系樹脂(主として粉末又は顆粒)が、揮発成分とともに逆流し、溶融押出成形機の運転が不安定になるという問題がある。かかる問題は、PVA系樹脂の合成で用いられる揮発成分、特にメタノールの残留に起因するとの観点から、メタノール蒸気透過度0.5~1000g/m

・dayのフィルムで作成した包装袋を用いることで解決することが提案されている(特許文献2:WO2017/104501)。
【0006】
更に、PVA系樹脂は、吸湿しやすいという性質があり、吸湿の結果、溶融成形時の揮発成分(水分)が増加すると、メタノールの残留と同様に、PVA系樹脂が水分とともに逆流し、溶融押出成形機の運転が不安定になるという問題がある。このため、水蒸気の透過(吸湿)を抑制しつつ、PVA系樹脂に含有するメタノール蒸気を透過させ、減量することができる包装袋として、特許文献2では、低密度ポリエチレンフィルム製袋を用いることが提案されている。
【0007】
しかしながら、オキシアルキレン基含有PVA系樹脂を低密度ポリエチレン製袋に封入した包装体の状態で長期間保管・流通した場合、ユーザーが溶融成形に供するための溶融混錬作業で、増粘、あるいは着色するという新たな問題があることがわかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
WO2016/052446号公報
WO2017/104501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、オキシアルキレン基含有PVA系樹脂について、包装体の状態で長期間保管されても、溶融混錬時に増粘の問題が生じにくい包装体、及び当該包装体を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、長期保管されたオキシアルキレン基含有PVA系樹脂では溶融混錬時に増粘するという問題について、種々検討した結果、オキシアルキレン基部分が、下記式のように、酸素と反応した結果、カルボキシル基を有する化合物を生成し、当該カルボキシル基を有する化合物がPVA系樹脂分子中の水酸基と反応して架橋した結果、増粘すると考えた。
(【0011】以降は省略されています)

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