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公開番号2025131101
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-09
出願番号2024028617
出願日2024-02-28
発明の名称冷却ユニット、冷却ユニットの製造方法、冷却ユニット付きバッテリーケースおよび電動車両用バッテリー
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01L 23/473 20060101AFI20250902BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本発明は、主として、樹脂で形成された冷媒流路を有しながらも、溶融樹脂に起因する冷媒流路の閉塞や冷媒効率の低下を防止できる、冷却ユニットおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】電動車両用バッテリーの冷却ユニット50は、第1の金属板1と第1の金属板の片面に積層された第1の樹脂層2とを有する第1の樹脂積層金属板と、第2の金属板3と第2の金属板の片面に積層された第2の樹脂層とを有する第2の樹脂積層金属板とが、第1の樹脂層および第2の樹脂層を介して溶着接合され、第1の樹脂層2に冷却ユニットの冷媒流路51となる凹面9が形成され、冷媒流路51を形成する樹脂5のうち、凹面9の形状が反映された部分の金属板1と接した部分の樹脂6には溶融痕が観察されない。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
電動車両用バッテリーの冷却ユニットであって、
第1の金属板と前記第1の金属板の片面に積層された第1の樹脂層とを有する第1の樹脂積層金属板と、第2の金属板とが、前記第1の樹脂層を介して溶着接合され、
前記第1の樹脂層に、前記冷却ユニットの冷媒流路となる凹面が形成され、
前記冷媒流路を形成する樹脂のうち、前記凹面の形状が反映された部分の前記第1の金属板と接した部分の樹脂には溶融痕が観察されない、冷却ユニット。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
電動車両用バッテリーの冷却ユニットであって、
第1の金属板と前記第1の金属板の片面に積層された第1の樹脂層とを有する第1の樹脂積層金属板と、第2の金属板と前記第2の金属板の片面に積層された第2の樹脂層とを有する第2の樹脂積層金属板とが、前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層を介して溶着接合され、
前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層のいずれか一方または両方に、前記冷却ユニットの冷媒流路となる凹面が形成され、
前記冷媒流路を形成する樹脂のうち、前記凹面の形状が反映された部分の金属板と接した部分の樹脂には溶融痕が観察されない、冷却ユニット。
【請求項3】
前記第1の樹脂層が熱可塑性樹脂を含有するか、または、前記第2の樹脂層が熱可塑性樹脂を含有する、請求項2に記載の冷却ユニット。
【請求項4】
前記第1の樹脂層の厚みが0.05~0.2mmであるか、または、前記第2の樹脂層の厚みが0.05~0.2mmである、請求項2に記載の冷却ユニット。
【請求項5】
前記第1の樹脂層の熱伝導率が0.1W/m・K以上であるか、または、前記第2の樹脂層の熱伝導率が0.1W/m・K以上である、請求項2に記載の冷却ユニット。
【請求項6】
冷媒が前記第1の金属板および前記第2の金属板と接触しないように、前記冷媒流路の表面が前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層によって覆われている、請求項2に記載の冷却ユニット。
【請求項7】
前記第1の樹脂積層金属板と前記第2の樹脂積層金属板とを接合した端部から、固化した樹脂が溢れている、請求項2に記載の冷却ユニット。
【請求項8】
前記第1の金属板の厚みが0.5~2.0mmであるか、または、前記第2の金属板の厚みが0.5~2.0mmである、請求項1に記載の冷却ユニット。
【請求項9】
前記第1の金属板の熱伝導率が200W/m・K以上であるか、または、前記第2の金属板の熱伝導率が200W/m・K以上である、請求項1に記載の冷却ユニット。
【請求項10】
前記第1の金属板の比重が4.0以下であるか、または、前記第2の金属板の比重が4.0以下である、請求項1に記載の冷却ユニット。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却ユニット、冷却ユニットの製造方法、冷却ユニット付きバッテリーケースおよび電動車両用バッテリーに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
電気自動車(EV:Electric Vehicle)および蓄電池電車等のように、バッテリーから供給される電力を動力源に用いる電動車両では、バッテリーの放電容量および寿命の低下を抑制するため、熱管理が重要となる。
バッテリーの発熱を除去するため、冷却媒体が使われる。そのため、バッテリーを冷却するための冷却ユニットには、冷却媒体(冷媒)を流すための流路構造が必要となる(例えば、特許文献1-3)。
【0003】
特許文献1には、電動車両用バッテリーケースおよびその製造方法が開示されている。特許文献1の電動車両用バッテリーケースは、バッテリーを載置する載置部を有し、載置部の底部に溝が形成されたトレイと、溝を閉じて冷却液流路を画定するようにトレイに接合されている閉鎖板と、トレイの載置部を密閉するトップカバーとを備える。
【0004】
特許文献2には、バッテリーパックが開示されている。特許文献2のバッテリーパックのパックハウジングは、冷却水を供給または排出するためのクーラントチャンネルが形成されている下面部を有するフロアパネルと、前記フロアパネルの下に層状で配置されるベースプレートとを備える。
【0005】
特許文献3には、水冷ヒートシンクが開示されている。特許文献3の水冷ヒートシンクにおいては、上面側から下面側に貫通する長孔を設けた流路形成プレートを上蓋と下蓋との間に介在させることで流路構造が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-064448号公報
特表2022-545886号公報
特開2012-64732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の電動車両用バッテリーケースにおいては、摩擦攪拌接合(FSW:Friction Stir Welding)を用いることで、バッテリーケースと冷却ユニットを接合して一体化している。特許文献2のバッテリーパックにおいても、クーラントチャンネルとベースプレートの接合にFSWが用いられている。しかし、FSWはその技術的制約から複雑な形状の接合面には適用できないため、冷却ユニットの形状が制限される。
【0008】
特許文献3の水冷ヒートシンクにおいては、ロウ付け手法によって上蓋、下蓋、流路形成プレートを接合して一体化している。しかし、ロウ付け手法は金属が溶融する温度付近まで加熱することを要するため、熱損傷の観点から板厚の薄い金属板には適用できない。このことは、冷却ユニットの形状が制限されることにつながるばかりか、軽量化が求められる電動車両用バッテリーの冷却ユニットには不利である。
【0009】
本発明者は冷却ユニットの形状の設計の自由度を高めるために、冷却ユニットの冷媒流路を樹脂で形成することに想到した。例えば、図1に示すように、凹面9が形成された金属板1に樹脂層2が積層された樹脂積層金属板10と、金属板3に樹脂層4が積層された樹脂積層金属板11を用いて樹脂製の冷媒流路51を形成することができる。図1に示す例の他にも、樹脂積層金属板10をバッテリーケースに接着することでも流路構造を形成することもできるため、冷却ユニットの冷媒流路を樹脂で形成することは有用性が高い。
【0010】
しかし、本発明者らが実際に樹脂積層金属板を用いて冷却ユニットの試作品を作製したところ、樹脂層の溶着部のみならず、冷媒流路を形成する樹脂層まで溶融してしまうことがあった。例えば、図2に示すように冷媒流路51の樹脂16が溶け落ちると、冷媒流路51が部分的に堰き止められてしまう。そのため、冷却効率が低下する恐れがある。
(【0011】以降は省略されています)

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