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公開番号
2025131011
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-09
出願番号
2024028473
出願日
2024-02-28
発明の名称
樹脂組成物、樹脂フィルム、通信機器用部材及び通信機器
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
弁理士法人特許事務所サイクス
主分類
C08L
23/26 20250101AFI20250902BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明は、低誘電特性と難燃性に優れ、かつ金属体との接着性に優れた樹脂フィルムを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、変性ポリオレフィン(A)、所定構造を有するリン系難燃剤(B)及びヒンダートアミン系化合物(C)を含有し、変性ポリオレフィン(A)を構成するモノマー単位の主成分がプロピレン単位又はメチルペンテン単位である、樹脂組成物に関する。また、本発明は、樹脂組成物から形成される通信機器用フィルム、通信機器用部材及び通信機器に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
変性ポリオレフィン(A)、下記式(1)で表されるリン系難燃剤(B)及びヒンダートアミン系化合物(C)を含有し、
前記変性ポリオレフィン(A)を構成するモノマー単位の主成分がプロピレン単位又はメチルペンテン単位である、樹脂組成物。
JPEG
2025131011000016.jpg
43
149
(式(1)中、R
1
~R
4
は、それぞれ独立に、無置換又は置換基を有するアリール基を表し、Xは、アリーレン基を含む2価の有機基を表し、nは1以上の整数である。)
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
前記リン系難燃剤(B)の融点が150℃以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記リン系難燃剤(B)の含有量が、前記樹脂組成物中に含まれる樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
さらに未変性ポリオレフィン(D)を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記変性ポリオレフィン(A)が、シラン変性ポリオレフィン(a1)又はカルボン酸変性ポリオレフィン(a2)である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記シラン変性ポリオレフィン(a1)は、ビニルトリメトキシシラン変性ポリオレフィン、ビニルトリエトキシシラン変性ポリオレフィン、又は、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン変性ポリオレフィンである、請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記カルボン酸変性ポリオレフィン(a2)は、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、無水イタコン酸変性ポリオレフィン、無水アコニット酸変性ポリオレフィン、又は、無水シトラコン酸変性ポリオレフィンである、請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記変性ポリオレフィン(A)の変性率が0.01質量%以上5質量%以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記カルボン酸変性ポリオレフィン(a2)の酸価が1.0mgKOH/g以上100mgKOH/g以下である、請求項5に樹脂組成物。
【請求項10】
前記リン系難燃剤(B)が下記式(2)で表されるものである、請求項1に記載の樹脂組成物。
JPEG
2025131011000017.jpg
51
150
(式(2)中、Xは、アリーレン基を含む2価の有機基を表し、nは1以上の整数である。)
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、樹脂フィルム、通信機器用部材及び通信機器に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、熱可塑性樹脂であるポリオレフィン樹脂は、力学的特性(曲げ特性、引張特性等)、耐薬品性、成形加工性等に優れ、低比重であり、安価であることから、機械、電気・電子機器、OA機器、自動車内外装材、電気自動車等の種々の用途に使用されている。これらの用途では難燃性が要求されることがある。例えば電気・電子機器やOA機器のハウジング(枠、筐体、外装、カバー等)、ケーブル等に使用される成形体やフィルムには高い難燃性が要求される。
【0003】
例えば、特許文献1には、環状オレフィン開環重合体水素添加物、縮合リン酸エステル系難燃剤、及び有機ホスフィン酸塩系難燃剤を含有する難燃性樹脂組成物が開示されている。また、特許文献2には、(1)ポリプロピレン系樹脂:37.5~95.5重量%、(2)ポリスチレン-ポリオレフィンブロック共重合体:3~50重量%、(3)融点が200℃以下であるリン系難燃成分:1~10重量%、及び(4)NOR系ヒンダートアミン化合物:0.25~2.5重量%を含むことを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物が開示されている。
【0004】
さらに、近年は、高速・大容量通信を実現するために、高周波数(GHz)帯域の電磁波を利用する通信技術開発が加速しており、高周波数帯域の電磁波を利用する通信機器の開発が進められている。しかしながら、電磁波の周波数が高くなるにつれて伝送損失が大きくなることが知られている。このため、高周波通信機器を構成する部材の伝送損失を低減すべく、低誘電特性を示す材料の開発が求められている。例えば、特許文献3には、ポリアルキレンテレフタレート系樹脂やポリエチレン樹脂等を配合してなる熱可塑性樹脂組成物が開示されており、機械強度、金属接合強度に優れ、かつ低い比誘電率および誘電正接を兼ね備えた熱可塑性樹脂組成物を提供することが検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-149898号公報
特開2020-143204号公報
特開2020-117680号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の熱可塑性樹脂組成物から形成された樹脂フィルムにおいては、その低誘電化が十分ではなく、難燃性についてもさらなる改善が求められていた。また、樹脂フィルムを通信機器に用いる際には、電極や金属部品を成形してなる部品が多く含まれるため、通信機器を構成する樹脂フィルムには金属部品との高い接着性も求められる。
【0007】
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、低誘電特性と難燃性に優れ、かつ金属体との接着性に優れた樹脂フィルムを提供することを目的として検討を進めた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の具体的な態様の例を以下に示す。
【0009】
[1] 変性ポリオレフィン(A)、下記式(1)で表されるリン系難燃剤(B)及びヒンダートアミン系化合物(C)を含有し、
変性ポリオレフィン(A)を構成するモノマー単位の主成分がプロピレン単位又はメチルペンテン単位である、樹脂組成物。
JPEG
2025131011000001.jpg
35
138
(式(1)中、R
1
~R
4
は、それぞれ独立に、無置換又は置換基を有するアリール基を表し、Xは、アリーレン基を含む2価の有機基を表し、nは1以上の整数である。)
[2] リン系難燃剤(B)の融点が150℃以下である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3] リン系難燃剤(B)の含有量が、樹脂組成物中に含まれる樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下である、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4] さらに未変性ポリオレフィン(D)を含む、[1]~[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5] 変性ポリオレフィン(A)が、シラン変性ポリオレフィン(a1)又はカルボン酸変性ポリオレフィン(a2)である、[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6] シラン変性ポリオレフィン(a1)は、ビニルトリメトキシシラン変性ポリオレフィン、ビニルトリエトキシシラン変性ポリオレフィン、又は、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン変性ポリオレフィンである、[5]に記載の樹脂組成物。
[7] カルボン酸変性ポリオレフィン(a2)は、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、無水イタコン酸変性ポリオレフィン、無水アコニット酸変性ポリオレフィン、又は、無水シトラコン酸変性ポリオレフィンである、[5]に記載の樹脂組成物。
[8] 変性ポリオレフィン(A)の変性率が0.01質量%以上5質量%以下である、[1]~[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[9] カルボン酸変性ポリオレフィン(a2)の酸価が1.0mgKOH/g以上100mgKOH/g以下である、[5]に樹脂組成物。
[10] リン系難燃剤(B)が下記式(2)で表されるものである、[1]~[9]のいずれかに記載の樹脂組成物。
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2025131011000002.jpg
50
142
(式(2)中、Xは、アリーレン基を含む2価の有機基を表し、nは1以上の整数である。)
[11] ヒンダートアミン系化合物(C)が下記式(4)で表される構造を含む、[1]~[10]のいずれかに記載の樹脂組成物。
JPEG
2025131011000003.jpg
45
149
(式(4)中、R
1
~R
4
は、それぞれ独立に、炭素数1~4のアルキル基、R
5
は、炭素数1~12のアルキル基を表す。)
[12] ヒンダートアミン系化合物(C)の含有量が、樹脂組成物中に含まれる樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下である、[1]~[11]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[13] [1]~[12]のいずれかに記載の樹脂組成物からなる、樹脂フィルム。
[14] 通信部材用である、[13]に記載の樹脂フィルム。
[15] 周波数10GHz、温度23℃、相対湿度50%における比誘電率が2.5以下である、[13]又は[14]に記載の樹脂フィルム。
[16] 周波数10GHz、温度23℃、相対湿度50%における誘電正接が0.0010以下である、[13]~[15]のいずれかに記載の樹脂フィルム。
[17] [13]~[16]のいずれかに記載の樹脂フィルムと、導体とが直接接触した構成を有する通信機器用部材。
[18] [17]に記載の部材を備えた通信機器。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、低誘電特性と難燃性に優れ、かつ金属体との接着性に優れた樹脂フィルムを得ることができる。また、本発明によれば、当該フィルムを含む通信機器用部材や通信機器を提供することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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