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公開番号2025115299
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-06
出願番号2024009779
出願日2024-01-25
発明の名称エレベータの異常音診断システムおよび異常音診断方法
出願人東芝エレベータ株式会社
代理人個人,個人
主分類B66B 5/02 20060101AFI20250730BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】簡素で安価なエレベータの異常音診断システムを提供する。
【解決手段】実施の形態によるエレベータの異常音診断システムにおいては、各々の音センサの測定により作成された音圧測定データに基づいて異常音が発生していると判定された場合、各々の音圧測定データの音圧ピーク値が発生した時刻の時刻差を測定時刻差として算出する。この測定時刻差に基づいて、乗りかごの上面における基準点に対する異常音の発生位置を測定発生位置として算出し、この測定発生位置と、音圧ピーク値が発生した乗りかごの昇降位置における機器配置データとに基づいて、異常音を発生させた異常音発生機器が特定される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
乗りかごの上面に設けられ、前記乗りかごの昇降中に発生する音を測定する2つ以上の音センサと、
各々の前記音センサの測定により作成された音圧測定データに基づいて、異常音が発生しているか否かを判定する第1異常音判定部と、
前記第1異常音判定部により異常音が発生していると判定された場合、各々の前記音圧測定データの音圧ピーク値が発生した時刻の時刻差を測定時刻差として算出する第1時刻差算出部と、
前記測定時刻差に基づいて、前記乗りかごの上面における基準点に対する異常音の発生位置を測定発生位置として算出する位置算出部と、
前記測定発生位置と、前記音圧ピーク値が発生した前記乗りかごの昇降位置における機器配置データとに基づいて、異常音を発生させた異常音発生機器を特定する機器特定部と、
を備えた、エレベータの異常音診断システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記測定発生位置は、前記基準点に対する方向と前記基準点からの距離で定められる、
請求項1に記載のエレベータの異常音診断システム。
【請求項3】
前記位置算出部は、前記基準点に対してある発生位置で発生した音が各々の前記音センサに到達する時刻の時刻差である基準時刻差を用いて、前記測定発生位置を算出する、
請求項1または2に記載のエレベータの異常音診断システム。
【請求項4】
前記位置算出部は、前記基準時刻差と前記測定時刻差との差についての二乗和平方根を算出することにより、前記測定発生位置を算出する、
請求項3に記載のエレベータの異常音診断システム。
【請求項5】
前記位置算出部は、前記基準点に対する複数の円周上に仮想音源を配置した場合の基準時刻差を用いて、前記円周毎に前記二乗和平方根を算出する、 請求項4に記載のエレベータの異常音診断システム。
【請求項6】
前記乗りかごの昇降位置毎の機器配置データを記憶した機器配置データベースを更に備え、
前記機器特定部は、前記機器配置データベースに記憶された複数の前記機器配置データから、前記音圧ピーク値が発生した前記乗りかごの昇降位置における一の前記機器配置データを特定する、
請求項1または2に記載のエレベータの異常音診断システム。
【請求項7】
前記第1異常音判定部は、予め記憶されていた音圧基準データの音圧ピーク値と、前記音圧測定データの前記音圧ピーク値とを比較することにより、異常音が発生しているか否かを判定する、
請求項1または2に記載のエレベータの異常音診断システム。
【請求項8】
前記第1異常音判定部により異常音が発生していないと判定された場合、各々の前記音圧測定データから得られる測定スペクトログラムに基づいて、異常音が発生しているか否かを判定する第2異常音判定部と、
前記第2異常音判定部により異常音が発生していると判定された場合、各々の前記測定スペクトログラムの音圧ピーク値が発生した時刻の時刻差を前記測定時刻差として算出する第2時刻差算出部と、を更に備えた、
請求項1または2に記載のエレベータの異常音診断システム。
【請求項9】
前記第2異常音判定部は、予め記憶されていた基準スペクトログラムのピーク周波数と、前記測定スペクトログラムのピーク周波数とを比較することにより、異常音が発生しているか否かを判定する、
請求項8に記載のエレベータの異常音診断システム。
【請求項10】
前記機器特定部により特定された異常音発生機器を交換すべきか否かを判定する機器交換判定部を更に備えた、
請求項1または2に記載のエレベータの異常音診断システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
実施の形態は、エレベータの異常音診断システムおよび異常音診断方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
エレベータの異常音診断は、正常時の音圧データと診断時の音圧データとを比較することにより行われる。例えば、乗りかごの昇降中に撮像した画像と、測定した音圧データと、乗りかごの昇降位置とに基づいて、異常音が発生している昇降位置を特定する異常音診断システムが知られている。あるいは、例えば、複数の音センサの向きと、音圧差と、乗りかごの昇降位置と、学習データベースとに基づいて異常音が発生している昇降位置を特定する異常音診断システムも知られている。このような異常音診断システムは、処理が複雑になり高価なシステムになり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第7006864号公報
特開2022-025828号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施の形態は、簡素で安価なエレベータの異常音診断システムおよび異常音診断方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施の形態によるエレベータの異常音診断システムは、乗りかごの上面に設けられ、乗りかごの昇降中に発生する音を測定する2つ以上の音センサと、各々の音センサの測定により作成された音圧測定データに基づいて、異常音が発生しているか否かを判定する第1異常音判定部と、第1異常音判定部により異常音が発生していると判定された場合、各々の音圧測定データの音圧ピーク値が発生した時刻の時刻差を測定時刻差として算出する第1時刻差算出部と、測定時刻差に基づいて、前記乗りかごの上面における基準点に対する異常音の発生位置を測定発生位置として算出する位置算出部と、測定発生位置と、音圧ピーク値が発生した乗りかごの昇降位置における機器配置データとに基づいて、異常音を発生させた異常音発生機器を特定する機器特定部と、を備えている。
【0006】
実施の形態によるエレベータの異常音診断方法は、乗りかごの上面に設けられた2つ以上の音センサにより、前記乗りかごの昇降中に発生する音を測定するステップと、各々の音センサの測定により作成された音圧測定データに基づいて、異常音が発生しているか否かを判定するステップと、異常音が発生していると判定された場合、各々の音圧測定データの音圧ピーク値が発生した時刻の時刻差を測定時刻差として算出するステップと、測定時刻差に基づいて、前記乗りかごの上面における基準点に対する異常音の発生位置を測定発生位置として算出するステップと、測定発生位置と、音圧ピーク値が発生した乗りかごの昇降位置における機器配置データとに基づいて、異常音を発生させた異常音発生機器を特定するステップと、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、第1の実施の形態によるエレベータ装置を示す概略図である。
図2は、図1の昇降路と乗りかごを上方から見たときの機器配置を示す概略図である。
図3は、第1の実施の形態によるエレベータの異常音診断システムを示すブロック図である。
図4(a)は、図3に示す第1異常音判定部による判定処理を説明するための模式図であり、図4(b)は、図2に示す音センサへの音源からの音の到達時間を説明するための模式図であり、図4(c)は、図3に示す第1時刻差算出部による測定時刻差の算出処理を説明するための模式図である。
図5(a)は、図3に示す第2異常音判定部による判定処理を説明するための模式図であり、図5(b)は、図3に示す第2時刻差算出部による測定時刻差の算出処理を説明するための模式図である。
図6は、図1の乗りかごを上方から見たときの機器配置を示す概略図であって、基準時刻差を説明するための図である。
図7(a)は、図3に示す位置算出部が用いる基準時刻差を説明するための表であり、図7(b)は、図3に示す位置算出部による発生位置の算出処理を説明するためのグラフである。
図8(a)は、昇降路の上部における機器配置の一例を示す模式平面図であり、図8(b)は、図8(a)に示された機器配置データの一例を示す図である。
図9(a)は、昇降路の中央部における機器配置の一例を示す模式平面図であり、図9(b)は、図9(a)に示された機器配置データの一例を示す図である。
図10(a)は、昇降路の下部における機器配置の一例を示す模式平面図であり、図10(b)は、図10(a)に示された機器配置データの一例を示す図である。
図11は、第1の実施の形態によるエレベータの異常音診断方法を示すフローチャートである。
図12は、第2の実施の形態によるエレベータの異常音診断システムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本実施の形態によるエレベータの異常音診断システムおよび異常音診断方法について説明する。
【0009】
(第1の実施の形態)
まず、図1~図11を用いて、第1の実施の形態によるエレベータの異常音診断システムおよび異常音診断方法について説明する。
【0010】
図1に示すように、本実施の形態によるエレベータの乗りかご1は、図示しない釣合錘と主ロープで連結されている。この主ロープは、図示しない巻上機に連結されたトラクションシーブに巻きかけられており、巻上機が主ロープを巻き上げることにより、乗りかご1と釣合錘が昇降する。乗りかご1の昇降は、昇降路2内に設けられた一対のガイドレール3A、3Bに案内される。乗りかご1の上部および下部には、ガイドレール3A、3Bに転動するガイドローラ4A、4Bが設けられている。図2に示すように、乗りかご1の上面には、主ロープが巻き掛けられたシーブ5A、5Bが設けられている。また、乗りかご1の上面には、第1かご機器6A、第2かご機器6Bおよび第3かご機器6Cが設けられている。
(【0011】以降は省略されています)

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