TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025100579
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2025061745,2024050834
出願日2025-04-03,2023-03-13
発明の名称バリア性積層体及び包装袋
出願人王子ホールディングス株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類B32B 27/40 20060101AFI20250626BHJP(積層体)
要約【課題】バリア層が単層であっても水蒸気バリア性及びガスバリア性を高度に両立し、さらに塗工量を少なくでき環境への負荷を低減可能なバリア性積層体。
【解決手段】少ない層数でも(たとえば、バリア層が単層であっても)水蒸気バリア性及びガスバリア性を高度に両立し、さらに塗工量を少なくでき環境への負荷を低減可能なバリア性積層体。紙基材の少なくとも一方の面上に、バリア層を有するバリア性積層体であって、該バリア層は、ヒドロキシポリウレタン、膨潤性層状ケイ酸塩及びカチオン性樹脂を含有する、バリア性積層体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
紙基材の少なくとも一方の面上に、バリア層を有するバリア性積層体であって、
該バリア層は、ヒドロキシポリウレタン、膨潤性層状ケイ酸塩及びカチオン性樹脂を含有し、
該バリア層における該ヒドロキシポリウレタンの含有割合が、40.0~70.0質量%であり、
該バリア層における該膨潤性層状ケイ酸塩の含有割合が、10.0~25.0質量%である、バリア性積層体。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記バリア層における前記カチオン性樹脂の含有割合が1.0~20.0質量%である、請求項1に記載のバリア性積層体。
【請求項3】
該バリア層が、該ヒドロキシポリウレタン以外の水懸濁性高分子及び該ヒドロキシポリウレタン以外の水溶性高分子からなる群から選択される少なくとも一をさらに含み、
前記ヒドロキシポリウレタン以外の水懸濁性高分子が、スチレン・ブタジエン系共重合体、アクリル系樹脂、オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体及びポリオレフィン樹脂からなる群より選択される少なくとも一を含み、
前記ヒドロキシポリウレタン以外の水溶性高分子が、ビニルアルコール系重合体、(メタ)アクリル酸系重合体、ポリエチレングリコール、水溶性ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリアミン、ポリカルボン酸、及び水溶性セルロース誘導体からなる群より選択される少なくとも一を含む、請求項1に記載のバリア性積層体。
【請求項4】
前記バリア性積層体が、前記バリア層が積層された側にさらにヒートシール層を有し、
前記バリア性積層体のヒートシール層同士を150℃、0.2MPa、1秒の条件でヒートシールして得られたサンプルを用いて引張試験機で剥離させたときのヒートシール強度が、2.0N/15mm以上である、請求項1に記載のバリア性積層体。
【請求項5】
前記バリア層及びヒートシール層の合計の塗工量が、12g/m

以下である、請求項4に記載のバリア性積層体。
【請求項6】
前記バリア性積層体にCPPフィルムを貼り合わせた際の23℃、85%RHでの酸素透過度が、10.0mL/m

・day・atm以下である、請求項1に記載のバリア性積層体。
【請求項7】
前記バリア性積層体を再離解した後のパルプの回収率が、85質量%以上である、請求項1に記載のバリア性積層体。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のバリア性積層体を用いてなる、包装袋。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、バリア性積層体及びこれを用いてなる包装袋に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
紙基材に酸素バリア性などのガスバリア性や水蒸気バリア性を付与した包装材料は、食品、医療品、電子部品等の包装において、内容物の品質低下を防止するなどのために、従来から用いられてきている。
【0003】
紙基材に水蒸気バリア性やガスバリア性を付与する方法としては、ガスバリア性に優れた合成樹脂フィルムなどを紙基材に積層する方法が一般的である。しかし、紙基材に合成樹脂フィルム等を積層した材料は、使用後に紙や合成樹脂等をリサイクルすることが困難であり、環境面において課題を有するものであった。
【0004】
そこで、合成樹脂フィルム等を使用せずに、紙を基材としたガスバリア性材料の開発が進められてきている。例えば、特許文献1には、紙基材上に、ガスバリア層及びヒートシール層がこの順で設けられた紙製バリア材料において、ガスバリア層に用いる樹脂の水酸基及び酸基を制御した技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-138434号公報
【発明の概要】
【0006】
特許文献1に記載の紙製バリア材料は、バリア層が単層でプラスチック材料の低減は可能となっている。しかし、水蒸気バリア性の観点からは十分とはいえない。
本開示は、少ない層数で(たとえば、バリア層が単層であっても)水蒸気バリア性及びガスバリア性を高度に両立し、さらにバリア層の塗工量を少なくでき環境への負荷を低減可能なバリア性積層体を提供する。
【0007】
<1> 紙基材の少なくとも一方の面上に、バリア層を有するバリア性積層体であって、
該バリア層は、単層であり、
40℃、90%RHでの該バリア層の水蒸気透過度が、50g/m

・day未満であり、
23℃、50%RHでの該バリア層の酸素透過度が、10.0mL/m

・day・atm以下であり、
JIS-Z-0208:1976に準拠して40℃、90%RHの条件で測定した該バリア性積層体の水蒸気透過度が、50g/m

・day未満であり、
該バリア性積層体にCPPフィルムを貼り合わせた際の23℃、50%RHでの酸素透過度が、10.0mL/m

・day・atm以下であり、
該バリア性積層体を再離解した後のパルプの回収率が、85質量%以上である、バリア性積層体。
<2> 前記バリア層が、ヒドロキシポリウレタン及び膨潤性層状ケイ酸塩を含有する、<1>に記載のバリア性積層体。
<3> 前記バリア層が、カチオン性樹脂をさらに含有する、<2>に記載のバリア性積層体。
【0008】
<4> 紙基材の少なくとも一方の面上に、バリア層を有するバリア性積層体であって、
該バリア層は、ヒドロキシポリウレタン、膨潤性層状ケイ酸塩及びカチオン性樹脂を含有する、バリア性積層体。
<5> 前記バリア層における前記カチオン性樹脂の含有割合が1.0~20.0質量%である、<3>又は<4>に記載のバリア性積層体。
<6> 前記バリア層における前記ヒドロキシポリウレタンの含有割合が30.0~80.0質量%である、<2>~<5>のいずれかに記載のバリア性積層体。
<7> 前記バリア層における前記膨潤性層状ケイ酸塩の含有割合が、5.0~30.0質量%である、<2>~<6>のいずれかに記載のバリア性積層体。
【0009】
<8> 前記バリア層が、ヒドロキシポリウレタン以外の水懸濁性高分子及びヒドロキシポリウレタン以外の水溶性高分子からなる群から選択される少なくとも一をさらに含み、
該水懸濁性高分子が、スチレン・ブタジエン系共重合体、アクリル系樹脂、オレフィン・不飽和カルボン酸系共重合体及びポリオレフィン樹脂からなる群より選択される少なくとも一を含み、
該水溶性高分子が、ビニルアルコール系重合体、(メタ)アクリル酸系重合体、ポリエチレングリコール、水溶性ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリアミン、ポリカルボン酸、及び水溶性セルロース誘導体からなる群より選択される少なくとも一を含む、<1>~<7>のいずれかに記載のバリア性積層体。
<9> 前記バリア層における前記ヒドロキシポリウレタン以外の水懸濁性高分子及び前記ヒドロキシポリウレタン以外の水溶性高分子の合計の含有割合が2.0~50.0質量%である、<8>に記載のバリア性積層体。
【0010】
<10> 前記バリア性積層体が、前記バリア層が積層された側にさらにヒートシール層を有し、
前記バリア性積層体のヒートシール層同士を150℃、0.2MPa、1秒の条件でヒートシールして得られたサンプルを用いて引張試験機で剥離させたときのヒートシール強度が、2.0N/15mm以上である、<1>~<9>のいずれかに記載のバリア性積層体。
<11> 前記バリア層及びヒートシール層の合計の塗工量が、12g/m

以下である、<10>に記載のバリア性積層体。
<12> 前記バリア性積層体にCPPフィルムを貼り合わせた際の23℃、85%RHでの酸素透過度が、10.0mL/m

・day・atm以下である、<1>~<11>のいずれかに記載のバリア性積層体。
<13> <1>~<12>のいずれかに記載のバリア性積層体を用いてなる、包装袋。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

東レ株式会社
積層体
5か月前
東レ株式会社
積層体
1か月前
ユニチカ株式会社
積層体
4か月前
個人
箔転写シート
1か月前
東レ株式会社
積層構造体
5か月前
東レ株式会社
強化繊維基材
1か月前
東レ株式会社
強化繊維基材
1か月前
東レ株式会社
積層フィルム
3か月前
東レ株式会社
積層フィルム
4か月前
積水樹脂株式会社
磁性シート
3か月前
エスケー化研株式会社
積層体
4か月前
東ソー株式会社
多層フィルム
3か月前
東ソー株式会社
多層フィルム
1か月前
三菱製紙株式会社
不織布積層体
3か月前
アイカ工業株式会社
光学積層体
2か月前
東ソー株式会社
蓋材用フィルム
7か月前
大倉工業株式会社
多層フィルム
4か月前
東レ株式会社
電子機器筐体用部材
5か月前
artience株式会社
積層体
13日前
東洋アルミニウム株式会社
積層体
5日前
豊田合成株式会社
樹脂製品
13日前
東レ株式会社
電子機器筐体用部材
5か月前
個人
加熱調理に利用可能な鉄製品
6か月前
artience株式会社
積層体
1か月前
菊地シート工業株式会社
遮熱シート
5か月前
株式会社ニッカテクノ
転写箔
10日前
中京油脂株式会社
積層体
8か月前
クラレプラスチックス株式会社
積層体
5か月前
小松マテーレ株式会社
板材
8か月前
東レ株式会社
フィルム及びその製造方法
3か月前
マクセル株式会社
複合部品
2か月前
株式会社シマノ
装飾物品及び釣竿
1か月前
東レ株式会社
積層体およびその製造方法
2か月前
個人
葉材を用いた意匠性構造部材
5か月前
東レ株式会社
強化繊維基材とその製造方法
1か月前
コンバーテクノ合同会社
化粧シート
18日前
続きを見る