特許ウォッチ

公開番号2025100371
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2024200687
出願日2024-11-18
発明の名称文字盤および腕時計
出願人ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
代理人個人,個人,個人
主分類G04C 3/00 20060101AFI20250626BHJP(時計)
要約【課題】外乱によってゆがめられた時針および分針の位置を再同期させることが可能な文字盤を提供する。
【解決手段】腕時計1の文字盤2a、2bに関し、腕時計1は、腕時計1の少なくとも一本の針24a、24bの位置を決定するデバイスを含む。かかる文字盤2a、2bは可視面20aおよび隠れ面を含み、前字盤2a、2bは、これら2つの面20aの間に延びる材料の薄い層の積層体によって形成される。薄い層はそれぞれが、決定デバイスに含まれる、少なくとも一つの光検出要素23と、少なくとも第1の光源4aおよび少なくとも第2の光源4bと、光起電力モジュールを含むスタンドアロン電源ユニットと、各光源4a、4bおよび少なくとも一つの光検出要素の動作を管理する制御ユニットとの機能要素のうちの一つ以上を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
腕時計（１）の文字盤（２ａ、２ｂ）であって、
この腕時計（１）の少なくとも一本の針（２４ａ、２４ｂ）の位置を決定するデバイス（３）を含み、かかる文字盤（２ａ、２ｂ）は可視面（２０ａ）および隠れ面（２０ｂ）を含み、前記文字盤（２ａ、２ｂ）は、これら２つの面（２０ａ、２０ｂ）の間に延びる材料の薄い層（１０、１１、１２、１３、１４）の積層体（９ａ、９ｂ）によって形成され、前記層（１０、１１、１２、１３、１４）はそれぞれが、前記決定デバイス（３）に含まれる
・少なくとも一つの光検出要素（２３）と、
・少なくとも第１の光源（４ａ）および少なくとも第２の光源（４ｂ）と、
・光起電力モジュール（５）を含むスタンドアロン電源ユニット（２１）と、
・各光源（４ａ、４ｂ）および前記少なくとも一つの光検出要素（２３）の動作を管理する制御ユニット（７）との機能要素のうちの一つ以上を含む、文字盤（２ａ、２ｂ）。
続きを表示（約 1,400 文字）【請求項２】
前記腕時計（１）の前記少なくとも一本の針（２４ａ、２４ｂ）を担持することが意図された心棒（２５）を受容するように構成された貫通孔を含む、請求項１に記載の文字盤（２ａ、２ｂ）。
【請求項３】
前記材料の薄い層（１０、１１、１２、１３、１４）の積層体（９ａ、９ｂ）が、前記文字盤（２ａ、２ｂ）の前記可視面（２０ａ）が設けられた第１の層（１０）からなり、前記第１の層（１０）は、前記少なくとも一つの光検出要素（２３）と、前記第１および第２の光源（４ａ、４ｂ）とを含む、請求項１に記載の文字盤（２ａ、２ｂ）。
【請求項４】
前記薄い層（１０、１１、１２、１３、１４）の積層体（９ａ、９ｂ）は、前記光起電力モジュール（５）を備えた第２の層（１１）を含む、請求項１に記載の文字盤（２ａ、２ｂ）。
【請求項５】
前記少なくとも一つの第１の光源（４ａ）および前記少なくとも一つの光検出要素（２３）は、前記少なくとも一つの第１の光源（４ａ）によって放射された光ビーム（２９ａ）が前記少なくとも一本の針（２４ａ、２４ｂ）によって前記少なくとも一つの光検出要素（２３）に向かって反射されるように配置される、請求項１に記載の文字盤（２ａ、２ｂ）。
【請求項６】
前記少なくとも一つの第１の光源（４ａ）は、前記少なくとも一本の針（２４ａ、２４ｂ）の反射エリア（２６）に向かって光ビーム（２９ａ）を放射するように構成され、前記反射エリア（２６）は、この光ビーム（２９ａ）を前記少なくとも一つの光検出要素（２３）に向かって反射するように構成される、請求項１に記載の文字盤（２ａ、２ｂ）。
【請求項７】
前記少なくとも一つの第１の光源（４ａ）は、前記少なくとも一本の針（２４ａ、２４ｂ）の反射エリア（２６）に向かって光ビーム（２９ａ）を放射するように構成され、前記反射エリア（２６）は、この光ビーム（２９ａ）を前記少なくとも一つの光検出要素（２３）に向かって反射するように構成され、前記反射エリア（２６）は、前記少なくとも一本の針（２４ａ、２４ｂ）の下面に形成された傾斜反射面（２７）を含む、請求項１に記載の文字盤（２ａ、２ｂ）。
【請求項８】
前記少なくとも一つの第１の光源（４ａ）は、前記少なくとも一本の針（２４ａ、２４ｂ）の反射エリア（２６）に向かって光ビーム（２９ａ）を放射するように構成され、前記反射エリア（２６）は、この光ビーム（２９ａ）を前記少なくとも一つの光検出要素（２３）に向かって反射するように構成され、前記反射エリア（２６）は、前記少なくとも一本の針（２４ａ、２４ｂ）の下面に形成された回折格子（２８）を含み、前記格子（２８）は、光ビーム（２９ａ）を前記少なくとも一つの光検出要素（２３）に向かって反射するように構成される、請求項１に記載の文字盤（２ａ、２ｂ）。
【請求項９】
前記少なくとも一つの第１の光源（４ａ）は垂直共振器型面発光レーザー光源である、請求項１に記載の文字盤（２ａ、２ｂ）。
【請求項１０】
前記少なくとも１つの第２の光源（４ｂ）は、前記少なくとも一本の針の前記決定された位置に応じて視覚的メッセージを生成可能である、請求項１に記載の文字盤（２ａ、２ｂ）。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、文字盤を含む腕時計であって、この腕時計の少なくとも一本の針の位置を決定するデバイスが文字盤に設けられた腕時計に関し、かかるデバイスは自律型である。
続きを表示（約 2,600 文字）【背景技術】
【０００２】
先行技術文献は、現在時刻を表示する時針および分針が、時計ムーブメントの機構の歯車列によって駆動される針付き電気機械式腕時計を記載する。この文脈において、腕時計への衝撃、電磁場または他の外乱の存在により、機構の動作が妨げられ得る。その結果、腕時計の内部時計が現在時刻の正確な表示をしても、時針および分針は腕時計に加えられた外乱の影響ゆえに、この現在時刻のゆがめられた表示を与える。したがって、時針および分針の位置を再同期させる必要があり得る。
【０００３】
この文脈において、先行技術の欠点を克服する解決策を見つける必要性が存在することが理解される。
【発明の概要】
【０００４】
本発明の目的は、少なくとも一本の針の位置を決定するデバイスを含む文字盤を備えた腕時計を提案することによってこれらの欠点を克服することであり、このデバイスは自律型であり、その効率は時間が経過しても一定のままである。
【０００５】
本発明の一態様は、この腕時計の少なくとも一本の針の位置を決定するデバイスを含む腕時計文字盤に関し、かかる文字盤は可視面および隠れ面を含み、前記文字盤は、これら２つの面の間に延びる材料の薄い層の積層体によって形成され、前記層はそれぞれが、前記決定デバイスに含まれる機能要素、すなわち、
・少なくとも一つの光検出要素と、
・少なくとも第１の光源および少なくとも第２の光源と、
・光起電力モジュールを含むスタンドアロン電源ユニットと、
・各光源および前記少なくとも一つの光検出要素の動作を管理する制御ユニットと
のうち一つ以上を含む。
【０００６】
他実施形態において、
・文字盤は、腕時計の前記少なくとも一本の針を担持する心棒を受容するように構成された貫通孔を含み、
・材料の薄い層の積層体は、文字盤の可視面が設けられた第１の層からなり、第１の層は、前記少なくとも一つの光検出要素と、第１および第２の光源とを含み、
・薄い材料層の積層体は、光起電力モジュールを含む第２の層を含み、
・前記少なくとも一つの第１の光源および前記少なくとも一つの光検出要素は、前記少なくとも一つの第１の光源によって放射された光ビームが前記少なくとも一本の針によって前記少なくとも一つの光検出要素に向かって反射されるように配置され、
・前記少なくとも一つの第１の光源は、前記少なくとも一本の針の反射エリアに向けて光ビームを放射するように構成され、前記反射エリアは、この光ビームを前記少なくとも一つの光検出要素に向けて反射するように構成され、
・前記反射エリアは、前記少なくとも一本の針の下面に形成された傾斜反射面を含み、
・前記反射エリアは、前記少なくとも一本の針の下面に形成された回折格子を含み、前記回折格子は、前記少なくとも一つの光検出要素に向けて光ビームを反射するように構成され、
・前記少なくとも一つの第１の光源は、垂直共振器型面発光レーザー光源であり、
・前記少なくとも一つの第２の光源は、前記少なくとも一本の針の、決定された位置に応じて視覚的メッセージを生成可能であり、
・前記第１の層は、光放射、特に太陽光放射ならびに第１および第２の光源によって放射された光放射が、完全にまたは部分的に通過できるように構成され、
・第２の層は、光起電力モジュールが印刷された基板を含み、
・前記光起電力モジュールは、前記第２の層の有効エリアに配置され、前記エリアは、薄い層の積層体の第１の層から発せられる光線を受けるように配置され、
・薄い層の積層体は、スタンドアロン電源ユニットを構成する電気エネルギー蓄積器を備える第３の層を含み、
・第３の層は、電気エネルギー蓄積器が印刷された基板を含み、
・薄い層の積層体は、制御ユニットを含む文字盤の隠れ面を形成する第４の層を含み、
・薄い層の積層体は、制御ユニットを含む文字盤の隠れ面を含む第３の層と、スタンドアロン電源ユニットを構成する電気エネルギー蓄積器とを含み、
・第１の層は、積層体における可撓性の他の層と比べて剛性である。
【０００７】
本発明の他態様は、かかる文字盤を含む腕時計に関する。
【０００８】
有利には、腕時計は機械式または電気機械式のムーブメントを含む。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
本発明に係る腕時計の目的、利点および特徴が、図面によって示される少なくとも一つの非限定的な実施形態に基づいて与えられる以下の説明において明確になる。
【００１０】
本発明の実施形態に係る腕時計の少なくとも一本の針の位置を決定する自律デバイスを備えた文字盤を含む腕時計の斜視図を示す。
４つの重ね合わされた層の積層体によって形成された文字盤の第１の代替実施態様の分解図を示し、前記層はそれぞれが、本発明の第１の実施態様に係る決定デバイスの、一つ以上の構成要素を含む。
本発明の第１の実施形態に係る自律決定デバイスを備えた文字盤のこの第１の代替実施形態を図式的に示す。
３つの重ね合わされた層の積層体によって形成された文字盤の第２の代替実施態様の分解図を示し、前記層はそれぞれが、本発明の第２の実装例に係る決定デバイスの、一つ以上の構成要素を含む。
本発明の第２の実施形態に係る自律決定デバイスを備えた文字盤のこの第２の代替実施形態を図式的に示す。
腕時計の文字盤および針を図式的に示す。針は、本発明の実施形態に従って第１の光源によって放出された光ビームを光検出要素に向けて反射するエリアを備えた下面を含む。
腕時計の文字盤および針を図式的に示す。針は、本発明の実施形態に従って第１の光源によって放出された光ビームを光検出要素に向けて反射するエリアを備えた下面を含む。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

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