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公開番号2025082912
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2023196472
出願日2023-11-20
発明の名称電子制御式機械時計
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G04C 10/00 20060101AFI20250523BHJP(時計)
要約【課題】発電能力を向上でき、発電機や他の部品のレイアウトの自由度を向上できる電子制御式機械時計を提供する。
【解決手段】電子制御式機械時計は、巻上げ機構によって巻き上げられるゼンマイと、第1輪列と、指針と、第1輪列の回転速度を制御する調速装置と、制御信号を調速装置に出力する制御装置と、巻上げ機構と連動して電気エネルギーを生成する発電機構と、蓄電装置と、を備える。制御装置および調速装置は、蓄電装置に蓄電された電気エネルギーで動作し、調速装置は、第1輪列と連動して回転する第1ローターと、制御信号に応じて第1ローターに与える電磁力を発生して第1輪列の回転速度を制御する第1コイルと、を有する。発電機構は、巻上げ機構と連動し、巻上げ機構の動きを増速する第2輪列と、第2輪列と連動して回転する第2ローターと、第2ローターの回転によって電気エネルギーを生成する第2コイルと、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ゼンマイと、
前記ゼンマイを巻き上げる巻上げ機構と
前記ゼンマイの機械エネルギーを伝達する第1輪列と、
前記第1輪列によって駆動されて時刻を表示する指針と、
前記第1輪列の回転速度を制御する調速装置と、
前記回転速度を制御するための制御信号を前記調速装置に出力する制御装置と、
前記巻上げ機構と連動して電気エネルギーを生成する発電機構と、
前記発電機構で生成された前記電気エネルギーを蓄電する蓄電装置と、を備え、
前記制御装置および前記調速装置は、前記蓄電装置に蓄電された前記電気エネルギーで動作し、
前記調速装置は、
前記第1輪列と連動して回転する第1ローターと、
前記制御信号に応じて前記第1ローターに与える電磁力を発生して前記第1輪列の前記回転速度を制御する第1コイルと、を有し、
前記発電機構は、
前記巻上げ機構と連動し、前記巻上げ機構の動きを増速する第2輪列と、
前記第2輪列と連動して回転する第2ローターと、
前記第2ローターの回転によって前記電気エネルギーを生成する第2コイルと、を備える
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
前記調速装置は、前記第1ローターの回転速度を第1回転速度に制御し、
前記巻上げ機構による巻上げ動作時における前記第2ローターの回転速度である第2回転速度は、前記第1回転速度よりも高速度である
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項3】
請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
前記巻上げ機構は、回転錘と、前記回転錘の回転を伝達する巻上げ輪列と、を備える
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項4】
請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
前記巻上げ機構は、りゅうずと、前記りゅうずの回転を伝達する巻上げ輪列と、を備える
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項5】
請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
前記発電機構の発電状態を検出する発電検出回路を備え、
前記調速装置は、
前記発電検出回路によって発電が検出されている間は、前記回転速度の制御を停止する処理を実行する
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項6】
請求項5に記載の電子制御式機械時計において、
前記制御信号は、前記第1コイルの起電圧波形に基づく回転検出信号と、基準信号とを比較した比較結果に基づいて生成され、パルス幅が可変制御されたチョッパ信号であり、
前記回転速度の制御を停止する処理は、
前記制御信号として可変制御を停止した固定チョッパ信号を出力する
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項7】
請求項6に記載の電子制御式機械時計において、
前記固定チョッパ信号のパルス幅は、前記回転速度の制御を停止する直前のパルス幅に設定される
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項8】
請求項6に記載の電子制御式機械時計において、
前記固定チョッパ信号のパルス幅は、予め設定された固定のパルス幅に設定される
ことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項9】
請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
前記第1コイルは前記蓄電装置に電気的に接続され、
前記調速装置は、
前記制御信号に基づいて前記第1コイルの端子を短絡するチョッピング制御によって、前記第1コイルで生成された前記電気エネルギーを昇圧して前記蓄電装置に充電し、且つ、前記第1コイルを介して前記第1輪列の前記回転速度の制御を行う充電回路を備える
ことを特徴とする電子制御式機械時計。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子制御式機械時計に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
ゼンマイによって輪列を介して駆動されて誘起電圧を発生する発電機と、輪列に結合された指針と、発電機の回転周期を制御して輪列に結合された指針の運針速度を調速する電子制御式機械時計が知られている(例えば特許文献1参照)。
この電子制御式機械時計では、発電機のコイル両端を短絡させるスイッチを設け、このスイッチをオン、オフさせるチョッピング制御を行っている。これにより、スイッチをオンしたときは、ショートブレーキによる調速制御に加えて発電機のコイルにエネルギーをためることができ、スイッチをオフしたときにはコイルにたまっていたエネルギーが含まれるため起電圧を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2000-201483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発電能力を向上するためには、発電機に含まれるローターを高速で回転させることが考えられるが、従来の電子制御式機械時計では、チョッピング制御による調速制御と起電圧を高める処理とを同時に行っており、ローターを高速で回転させることができなかった。また、コイルのインダクタンス値を増やすことでも発電能力を向上できるが、そのためにはコイルの巻数を増やす必要があり、コイルの大型化に伴い発電機が大型化し、ムーブメント内に発電機を配置する際に、発電機や他の部品のレイアウトの自由度が低下するという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の電子制御式機械時計は、ゼンマイと、前記ゼンマイを巻き上げる巻上げ機構と、前記ゼンマイの機械エネルギーを伝達する第1輪列と、前記第1輪列によって駆動されて時刻を表示する指針と、前記第1輪列の回転速度を制御する調速装置と、前記回転速度を制御するための制御信号を前記調速装置に出力する制御装置と、前記巻上げ機構と連動して電気エネルギーを生成する発電機構と、前記発電機構で生成された前記電気エネルギーを蓄電する蓄電装置と、を備え、前記制御装置および前記調速装置は、前記蓄電装置に蓄電された前記電気エネルギーで動作し、前記調速装置は、前記第1輪列と連動して回転する第1ローターと、前記制御信号に応じて前記第1ローターに与える電磁力を発生して前記第1輪列の前記回転速度を制御する第1コイルと、を有し、前記発電機構は、前記巻上げ機構と連動し、前記巻上げ機構の動きを増速する第2輪列と、前記第2輪列と連動して回転する第2ローターと、前記第2ローターの回転によって前記電気エネルギーを生成する第2コイルと、を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
第1実施形態の電子制御式機械時計を示す正面図である。
第1実施形態の電子制御式機械時計の構成を示すブロック図である。
第1実施形態の電子制御式機械時計のムーブメントの要部を示す分解斜視図である。
第1実施形態のムーブメントの回路構成を示す図である。
第1実施形態の調速部を示す回路図である。
第1実施形態の制御信号を示す波形図である。
第1実施形態の調速制御方法を示すフローチャートである。
第1実施形態のコイル電圧、回転検出信号、基準信号、発電検出信号、制御信号との関係を示す波形図である。
第2実施形態の電子制御式機械時計の構成を示すブロック図である。
第2実施形態の調速制御方法を示すフローチャートである。
第3実施形態の電子制御式機械時計の構成を示すブロック図である。
第3実施形態の整流・調速部を示す回路図である。
第4実施形態の電子制御式機械時計の構成を示すブロック図である。
第4実施形態の電子制御式機械時計のムーブメントの要部を示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[第1実施形態]
以下、第1実施形態の電子制御式機械時計1を図面に基づいて説明する。
電子制御式機械時計1は、図1に示すように、ケース2と、文字板3と、指針である時針4、分針5、秒針6と、りゅうず7と、日車8とを備える。
電子制御式機械時計1は、図2に示すように、ムーブメント10を備える。ムーブメント10は、自動巻上げ機構11と、ゼンマイ20と、第1輪列30と、調速装置40と、制御部50と、第2輪列60と、電磁発電機70と、整流回路80と、蓄電装置90と、水晶振動子95とを備える。
【0008】
[巻上げ機構]
自動巻上げ機構11は、図3にも示すように、回転錘12と、巻上げ輪列15とを備える。
回転錘12は、ベアリングで構成される回転軸13によってムーブメント10に回転自在に設けられている。回転錘12には、回転錘かな14が一体に設けられている。
巻上げ輪列15は、偏心車16と、爪レバー17と、伝え車18とを備える。
偏心車16は、偏心軸部材161と、偏心軸部材161に取り付けられた偏心歯車162とを備えている。偏心軸部材161は、偏心歯車162の回転軸に対して偏心した偏心部を有し、この偏心部には爪レバー17が回動自在に取り付けられている。
偏心歯車162は、回転錘かな14に噛み合い、回転錘12に連動して回動する。これにより、偏心軸部材161の偏心部は、偏心歯車162の回転軸を中心にして公転し、偏心部に取り付けられた爪レバー17は、伝え車18に近づく方向および遠ざかる方向に進退運動する。
【0009】
爪レバー17は、平面視において伝え車18の伝え歯車181を挟む引き爪レバー部171および押し爪レバー部172を備える。
伝え車18は、伝え歯車181と、伝えカナ182とを備えている。伝え歯車181には、引き爪レバー部171の引き爪および押し爪レバー部172の押し爪が係合し、伝え車18は、爪レバー17の進退運動に連動して一方向に回転する。伝え車18の回転は、後述する角穴車25に伝達され、角穴車25の回転によりゼンマイ20が巻き上げられる。
【0010】
[ゼンマイ]
ゼンマイ20は、図3に示す香箱車21内に収納されている。香箱車21は、香箱真22と、香箱歯車23と、香箱蓋24とを備える。ゼンマイ20は、外端が香箱歯車23、内端が香箱真22に固定される。香箱真22は、角穴車25と一体で回転する。角穴車25は、伝えカナ182に噛み合い、回転錘12の回転が回転錘かな14、偏心車16、爪レバー17、伝え車18によって伝達されることで回転する。角穴車25が回転することで、香箱真22が回転するため、ゼンマイ20が巻き上げられる。したがって、ゼンマイ20は、回転錘12および巻上げ輪列15を備える自動巻上げ機構11によって巻き上げられる。この自動巻上げ機構11によれば、例えば、ユーザーが腕に電子制御式機械時計1を装着した状態で腕を振り、回転錘12を回動させることで、ゼンマイ20を自動的に巻き上げることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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