TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025128729
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-03
出願番号2024025603
出願日2024-02-22
発明の名称電子時計
出願人シチズン時計株式会社
代理人弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
主分類G04G 5/00 20130101AFI20250827BHJP(時計)
要約【課題】時刻の精度を向上させることができる電子時計を提供する。
【解決手段】電子時計100は、振動子200と、クロック信号を生成するクロック出力部20と、振動子の周辺温度を間欠的に測定し、測定毎に測定温度に応じた出力を行う温度測定部30aと、測定温度と対応する第1記憶値を時系列データとして記憶する記憶部40と、クロック信号に基づいて時刻を計時する計時部51と、記憶部に記憶された第1記憶値の時系列データの区間SCにおける振動子の発振周波数あるいは周辺温度の変化を第1記憶値の時系列データに基づいて推定する推定部52と、当該区間における推定された振動子の発振周波数あるいは周辺温度の変化の何れかに基づいて、区間において生じた時刻誤差を補正する補正量である第1時刻補正量を算出し、第1時刻補正量に基づいて時刻補正を行う第1補正部53aとを有する制御部50と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
振動子と、
前記振動子の発振周波数に基づいてクロック信号を生成するクロック出力部と、
前記振動子の周辺温度を間欠的に測定し、前記測定毎に測定温度に応じた出力を行う温度測定部と、
前記温度測定部からの出力に基づいて、前記測定温度と対応する第1記憶値を時系列データとして記憶する記憶部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記クロック信号に基づいて時刻を計時する計時部と、
前記記憶部に記憶された前記第1記憶値の時系列データにおいて、少なくとも2つの連続する前記第1記憶値の間の区間における前記振動子の発振周波数あるいは前記振動子の周辺温度の変化を前記第1記憶値の時系列データに基づいて推定する推定部と、
前記区間における推定された前記振動子の発振周波数あるいは前記振動子の周辺温度の変化の何れかに基づいて、前記区間において生じた時刻誤差を補正する補正量である第1時刻補正量を算出し、前記第1時刻補正量に基づいて時刻補正を行う第1補正部と、
を有することを特徴とする電子時計。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記第1補正部は、
前記第1時刻補正量に対応した第1時刻補正信号を前記クロック出力部に出力して前記クロック信号を補正することで時刻補正を行い、
前記第1時刻補正量における前記クロック出力部の最小分解能よりも小さい第1端数補正量を前記記憶部に記憶させ、
前記第1端数補正量を次回以降の所定の時刻補正時における前記第1時刻補正量に含ませる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子時計。
【請求項3】
前記制御部は、
前記測定毎に前記第1記憶値に基づいて、当該第1記憶値に対応する測定温度の前記測定から次回以降の所定の測定までの間における前記振動子の発振周波数の基準周波数からのズレに起因する時刻誤差を補正する補正量である第2時刻補正量を算出し、前記測定毎に即時的に前記第2時刻補正量に基づいて時刻補正を行う第2補正部を更に有し、
前記第1補正部は、
前記区間における推定された前記振動子の発振周波数の変化に基づいて算出された全体時刻補正量から前記区間において算出された前記第2時刻補正量を差し引いた時刻補正量を前記第1時刻補正量として算出する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子時計。
【請求項4】
前記第1補正部は、
前記第1時刻補正量に対応した第1時刻補正信号を前記クロック出力部に出力して前記クロック信号を補正することで時刻補正を行い、
前記第2補正部は、
前記第2時刻補正量に対応した第2時刻補正信号を前記クロック出力部に出力して前記クロック信号を補正することで時刻補正を行い、
前記第2時刻補正量における前記クロック出力部の最小分解能よりも小さい第2端数補正量を前記記憶部に記憶させ、
前記第1補正部は、
前記区間において算出された前記第2時刻補正量から前記区間における前記第2端数補正量を差し引いて概算第2時刻補正量とし、前記区間における前記全体時刻補正量から前記概算第2時刻補正量を差し引いた時刻補正量を前記第1時刻補正量として算出する、
ことを特徴とする請求項3に記載の電子時計。
【請求項5】
前記振動子を用いた発振回路の電源の電圧を間欠的に測定し、前記測定毎に測定電圧に応じた出力を行う電圧測定部を更に備え、
前記記憶部は、
前記電圧測定部からの出力に基づいて、前記測定電圧と対応する第2記憶値を、前記温度測定部による前記測定の時間と前記電圧測定部による前記測定の時間とが対応するように時系列データとして関連付けて記憶し、
前記推定部は、
前記第1記憶値の時系列データと前記第2記憶値の時系列データとに基づいて前記区間における前記振動子の発振周波数の変化を推定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子時計。
【請求項6】
前記第1補正部は、
前記第1時刻補正量に対応した第1時刻補正信号を前記クロック出力部に出力して前記クロック信号を補正することで時刻補正を行い、
前記第1記憶値と前記第1記憶値の時系列データに基づいて推定した値との差分である温度分解能補正値に対して、前記温度測定部の最小分解能よりも小さい前記温度分解能補正値を前記記憶部に記憶させ、
次回以降の所定の時刻補正時に、前記温度分解能補正値を当該所定の時刻補正時における前記第1時刻補正量に含ませる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子時計。
【請求項7】
前記第1補正部は、
前記クロック出力部の最小分解能以上の前記第1端数補正量を前記第1時刻補正量に含ませて前記時刻補正を行った際に、当該時刻補正に反映されなかった第1時刻補正量の残差値を前記記憶部に記憶させ、当該時刻補正の更に後の所定の時刻補正時に、前記第1端数補正量の残差値を当該所定の時刻補正時における前記第1時刻補正量に含ませる、
ことを特徴とする請求項2に記載の電子時計。
【請求項8】
前記第1補正部は、
前記温度測定部の最小分解能以上の前記温度分解能補正値を前記第1時刻補正量に含ませて前記時刻補正を行った際に、当該時刻補正に反映されなかった温度分解能補正値の残差値を前記記憶部に記憶させ、当該時刻補正の更に後の所定の時刻補正時に、前記温度分解能補正値の残差値を当該所定の時刻補正時における前記第1時刻補正量に含ませる、
ことを特徴とする請求項6に記載の電子時計。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子時計に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電子時計においては、水晶振動子の周囲の温度を測定して、測定された温度と水晶振動子の周波数温度特性を示すデータとから水晶振動子の発振周波数の変化を推定し、推定された変化分を打ち消すように水晶振動子から出力された発振周波数を補正することで、時刻誤差の発生を抑制している。電子時計において、水晶振動子の周囲の温度測定は、消費電力を抑えるため、一定の周期毎に実行される。例えば、特許文献1には、水晶振動子からのクロックに基づいて時刻データを生成し、CPUに対して一定時間内毎に割り込み信号を供給するクロックICと、クロックICからの割り込み信号に応答して立ち上がるCPUと、水晶振動子周辺の温度を測定する温度測定部とを備え、CPUが一定時間毎に温度測定部で測定された温度に基づいて時間誤差を求め、クロックICに誤差を補正するように指示する電子時計に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-311173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子時計において、時刻の精度を向上させる点で更なる改善の余地がある。例えば、電子時計における温度測定は、一定の周期毎に行われ、測定された温度に基づいて発振周波数の補正が行われるため、温度測定されていない期間における温度変化が考慮されておらず、時刻誤差が発生することがあった。
【0005】
本発明の目的は、時刻の精度を向上させることができる電子時計を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電子時計は、振動子と、前記振動子の発振周波数に基づいてクロック信号を生成するクロック出力部と、前記振動子の周辺温度を間欠的に測定し、前記測定毎に測定温度に応じた出力を行う温度測定部と、前記温度測定部からの出力に基づいて、前記測定温度と対応する第1記憶値を時系列データとして記憶する記憶部と、制御部とを備え、前記制御部は、前記クロック信号に基づいて時刻を計時する計時部と、前記記憶部に記憶された前記第1記憶値の時系列データにおいて、少なくとも2つの連続する前記第1記憶値の間の区間における前記振動子の発振周波数あるいは前記振動子の周辺温度の変化を前記第1記憶値の時系列データに基づいて推定する推定部と、前記区間における推定された前記振動子の発振周波数あるいは前記振動子の周辺温度の変化の何れかに基づいて、前記区間において生じた時刻誤差を補正する補正量である第1時刻補正量を算出し、第1時刻補正量に基づいて時刻補正を行う第1補正部とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る電子時計は、時刻の精度を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施形態に係る電子時計を示す概念図である。
図2は、実施形態に係る電子時計における時刻補正の例を示すグラフ図である。
図3は、実施形態に係る電子時計における時刻補正処理の例を示すフローチャート図である。
図4は、実施形態に係る電子時計における時刻補正処理のデータフローの例を示す図である。
図5は、実施形態の第1変形例に係る電子時計を示す概念図である。
図6は、実施形態の第1変形例に係る電子時計における時刻補正の例を示すグラフ図である。
図7は、実施形態の第2変形例に係る電子時計を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の実施形態に係る腕時計につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0010】
[実施形態]
図1から図4を参照して、実施形態について説明する。実施形態は、電子時計に関する。図1は、実施形態に係る電子時計を示す概念図、図2は、実施形態に係る電子時計における時刻補正の例を示すグラフ図、図3は、実施形態に係る電子時計における時刻補正処理の例を示すフローチャート図、図4は、実施形態に係る電子時計における時刻補正処理のデータフローの例を示す図である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

シチズン時計株式会社
電子時計
3日前
シチズン時計株式会社
機械式時計
8日前
個人
目覚し時計
1か月前
個人
休憩報知タイマー
2か月前
セイコーエプソン株式会社
時計
2か月前
個人
自照式の針により認視性を高めたアナログ式時計
2か月前
オメガ・エス アー
時計制御装置
3か月前
セイコーエプソン株式会社
電子時計
1か月前
セイコーエプソン株式会社
機械式時計
2か月前
株式会社oneA
目覚まし装置
2か月前
カシオ計算機株式会社
電子機器
4か月前
セイコーエプソン株式会社
時計
4か月前
セイコーエプソン株式会社
時計
4か月前
セイコーエプソン株式会社
電子制御式機械時計
3か月前
セイコーエプソン株式会社
電子制御式機械時計
2か月前
シチズン時計株式会社
電子時計
3日前
シチズン時計株式会社
機械式時計
1か月前
セイコーエプソン株式会社
ムーブメント及び時計
2か月前
シチズン時計株式会社
機械式時計
1か月前
シチズン時計株式会社
機械式時計
8日前
個人
アナログ時計、時間表示方法、および、時間表示プログラム
2か月前
セイコーエプソン株式会社
電子時計
2か月前
セイコーウオッチ株式会社
時計用文字板および時計
3か月前
カシオ計算機株式会社
装置収容ケース
4か月前
コマデュール ソシエテ アノニム
防水腕時計ケース
3か月前
株式会社5コーポレーション
勉強時間測定装置及び勉強時間測定方法
2か月前
カシオ計算機株式会社
機器ケース及び時計
1か月前
カシオ計算機株式会社
電子機器及び電子時計
3か月前
カシオ計算機株式会社
電子機器及び電子時計
3か月前
カシオ計算機株式会社
電子機器及び電子時計
3か月前
オメガ・エス アー
時計の複数の機能を操作するための装置
3か月前
セイコーエプソン株式会社
インデックス、文字板、及び時計
1日前
住友ベークライト株式会社
計時装置、計時方法および検査装置
2か月前
モントレー ブレゲ・エス アー
表示機構のための調整システム
2か月前
カシオ計算機株式会社
電子モジュール及び電子機器
4か月前
セイコーウオッチ株式会社
時計、音声再生方法およびプログラム
8日前
続きを見る