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公開番号
2025081215
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-27
出願番号
2024146109
出願日
2024-08-28
発明の名称
防水腕時計ケース
出願人
コマデュール ソシエテ アノニム
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G04B
37/11 20060101AFI20250520BHJP(時計)
要約
【課題】防水腕時計ケースを提供する。
【解決手段】防水腕時計ケース1は、中間部2と、裏蓋3と、中間部と裏蓋との間に配置された密封接合部4とを含み、中間部及び裏蓋は、1600のHV10硬度以上の硬度を有するセラミック材料から作られ、中間部は下側面2aを含み、裏蓋は上側面3aを含み、下側面及び上側面は互いに向かい合い、密封接合部のための支承表面として作用し、防水腕時計ケースは、下側面及び上側面が一セットの同心円状擦り傷によって形成されることを特徴とする。
本発明の他側面は、防水腕時計ケースを仕上げる方法に関する。この方法は、一セットの同心円状擦り傷を得るべくサテン仕上げをするステップを含む。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
防水腕時計ケース(1)であって、中間部(2)と、裏蓋(3)と、前記中間部(2)と前記裏蓋(3)との間に配置された密封接合部(4)とを含み、前記中間部(2)及び前記裏蓋(3)は、HV10が1600以上の硬度を有するセラミック材料から作られ、前記中間部(2)は下側面(2a)を含み、前記裏蓋(3)は上側面(3a)を含み、前記下側面及び上側面(2a,3a)は互いに向かい合い、前記密封接合部(4)のための支承表面として作用し、
前記防水腕時計ケース(1)は、前記下側面及び上側面(2a,3a)が一セットの同心円状擦り傷(5)によって形成されることを特徴とする、防水腕時計ケース(1)。
続きを表示(約 990 文字)
【請求項2】
前記下側面及び上側面(2a,3a)の粗さRaと称される粗さの算術平均が、前記同心円状擦り傷(5)のポイントの接線に垂直な方向において0.1から0.8μmであり、前記粗さRaは、前記方向において前記下側面(2a)及び上側面(3a)の幅(L)全体にわたって規格ISO 4287、ASME B46.1-2019に従って測定されることを特徴とする、請求項1に記載の防水腕時計ケース(1)。
【請求項3】
前記下側面(2a)及び上側面(3a)の幅(L)全体にわたって前記方向において、規格ISO 4287、ASME B46.1-2019に従って測定される粗さRtと称される最大粗さが1から5μmであることを特徴とする、請求項2に記載の防水腕時計ケース(1)。
【請求項4】
前記方向に垂直な方向において、前記下側面(2a)及び上側面(3a)の幅(L)に沿って前記下側面(2a)及び上側面(3a)の全体を通過する途中で、前記粗さRaが0.1から0.7μmであり、前記粗さRtは1から4μmであることを特徴とする、請求項2又は3に記載の防水腕時計ケース(1)。
【請求項5】
前記硬度が1800のHV10硬度以上であることを特徴とする、請求項1に記載の防水腕時計ケース(1)。
【請求項6】
前記セラミック材料が窒化ケイ素であることを特徴とする、請求項1に記載の防水腕時計ケース(1)。
【請求項7】
前記下側面(2a)及び上側面(3a)が平坦であることを特徴とする、請求項1に記載の防水腕時計ケース(1)。
【請求項8】
水深600メートルまでの防水性を維持することができることを特徴とする請求項1に記載の防水腕時計ケース(1)。
【請求項9】
請求項1に記載の防水腕時計ケース(1)を仕上げる方法であって、前記一セットの同心円状擦り傷(5)を得るべく前記下側面(2a)及び上側面(3a)にサテン仕上げをするステップを含むことを特徴とする、方法。
【請求項10】
前記サテン仕上げをするステップが、ダイヤモンドストリップ又は砥石車を使用して遂行されることを特徴とする、請求項9に記載の、前記防水腕時計ケース(1)を仕上げる方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミック材料から作られた防水腕時計ケースに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
腕時計ケースは、セラミック材料から作られることが多い。セラミック材料は、硬度が高いため擦り傷がつきにくいという利点を有する。例えば、先行技術は、セラミック材料から、詳しくは、HV10が1200付近の硬度を有するのが典型的な酸化ジルコニウム焼結体から、作られた防水腕時計ケースを開示する。
【0003】
水深数百メートル、又は600メートルまでもの防水性を保たなければならない腕時計ケースの場合、窒化ケイ素のような、HV10が1600を超える硬度のセラミックでは防水性の問題が確認されている。分析の後、かかる防水性の損失は、ケースの中間部及び裏蓋を密封する接合部の支承表面において、かかる硬度に対し、きれいな機械加工結果を達成することの困難性に起因していた。これらの表面は典型的に、ダイヤモンド砥石ホイールを使用するCNCマシンにおいて機械加工される。これらのホイールは、自身まわりに高速で回転することによって表面を機械加工する。この回転運動が、機械加工された表面全体に、機械加工による擦り傷を残す。図1に概略的に示されるように、これらの擦り傷5は、表面2a、3aの外側に開いており、使用中にケースの防水性を損なう空気の侵入ポイントを形成し得る。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、この欠点を克服するべく、擦り傷の形状を修正してもはや表面の外側に擦り傷が開かないようにすることにある。本発明は、機械加工後に、中間部と裏蓋との間にある密封ゾーンを形成する表面にサテン仕上げを施し、一セットの同心円状擦り傷を得ることにある。これらの溝は、表面の周縁内に包含されて空気の侵入を防止する。接合部が変形すると、接合部は溝の形状に合致する。溝が接合部と同じ軸に存在することにより、空気のバリアがもたらされ、ひいては防水密封が保証される。他方、溝が接合部を横切るように走っている場合、接合部は溝すべてを埋めるほどには変形できない。これにより、空気の微小通路がもたらされ、接合部の深部で漏れが生じる。
【0005】
詳しくは、本発明は、防水腕時計ケースに関し、この防水腕時計ケースは、中間部と、裏蓋と、中間部と裏蓋との間に配置された密封接合部とを含み、中間部及び裏蓋は、HV10が1600以上の硬度を有するセラミック材料から作られ、前記中間部は下側面を含み、裏蓋は上側面を含み、前記下側面及び上側面は互いに向かい合い、前記密封接合部のための支承表面として作用し、防水腕時計ケースは、前記下側面及び上側面が一セットの同心状擦り傷によって形成されることを特徴とする。本発明によれば、前記下側面及び上側面は、同心状擦り傷のみを含み又は同心状擦り傷から構成される。
【0006】
下側面及び上側面が所与の粗さを有していれば、最適な効果が得られる。すなわち、前記下側面及び上側面の、粗さRaと称される粗さの算術平均は、同心円状擦り傷のポイントにおける接線に垂直な方向において0.1から0.8μmであり、前記粗さRaは、前記方向において前記下側面及び上側面の幅全体にわたって規格ISO 4287、ASME B46.1-2019に従って測定される。
【0007】
さらに、下側面及び上側面の幅全体にわたって同じ方向において、規格ISO 4287、ASME B46.1-2019に従って測定される粗さRtと称される最大粗さは、1から5μmである。
【0008】
本発明はさらに、前記防水腕時計ケースを仕上げる方法に関し、この方法は、一セットの同心円状擦り傷を得るべく下側面及び上側面にサテン仕上げをするステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
先行技術に係る腕時計ケースの密封ゾーンを概略的に示す。機械加工後に当該ゾーンの外側に開く擦り傷が存在する。
本発明に係るサテン仕上げ後の同じ密封ゾーンを示す。
図3a及び図3bは、図1及び図2それぞれに示される概略図の光学顕微鏡観察結果である。
図4a及び図4bは、粗さ測定値が取られる方向を示す。
本発明に係る腕時計ケースの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、HV10が1600以上の硬度を有する、又はHV10が1800以上の硬度をも有する、セラミック材料から作られた防水腕時計ケースに関する。HV10硬度は、規格ISO 6507-1:2018に従って測定されたビッカース硬さを意味するものと理解される。好ましくは、セラミック材料は窒化ケイ素(Si
3
N
4
)である。本発明によれば、腕時計ケースは、裏蓋を中間部に組み付けるシステムがねじ込み式であるか又は他の方式であるかにもかかわらず、水深600メートルまで防水のままとなり得る。
(【0011】以降は省略されています)
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