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公開番号2025100386
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2024206590
出願日2024-11-27
発明の名称質量体を含む時計調速機構の複合部品
出願人モントレーブレゲ・エスアー
代理人個人,個人,個人
主分類G04B 15/14 20060101AFI20250626BHJP(時計)
要約【課題】調速機構の慣性を制御することを許容する質量体を備えた複合時計部品を提供する。
【解決手段】腕時計の調速機構10の複合時計部品20であって、軸方向肩部211が配置されたスタッフ210を有するパレット21を含み、パレット21は、ガンギ車セット30と間欠的に相互作用することが意図されたパレットストーン212を含み、複合部品20はさらに、パレット21に締結された質量体213を含み、質量体213は、パレット21を構成する材料よりも高密度の材料から作られ、質量体213は、パレット21の径方向最大寸法よりも小さい、またはパレット21の径方向最大寸法と同一の径方向最大寸法を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
腕時計の調速機構（１０）の複合時計部品（２０）であって、特徴は、
前記複合時計部品（２０）が、軸方向肩部（２１１）が配置されたスタッフ（２１０）を有するパレット（２１）を含み、前記パレット（２１）が、ガンギ車セット（３０）と間欠的に相互作用することが意図されたパレットストーン（２１２）を含み、前記複合部品（２０）がさらに、前記パレット（２１）に締結された質量体（２１３）を含み、前記質量体（２１３）が、前記パレット（２１）を構成する材料よりも高密度の材料から作られ、前記質量体（２１３）が、前記パレット（２１）の径方向最大寸法よりも小さい、または前記パレット（２１）の径方向最大寸法と同一の、径方向最大寸法を有することにある、複合部品（２０）。
続きを表示（約 450 文字）【請求項２】
前記質量体（２１３）は、密度が１５よりも大きい材料から作られている、請求項１に記載の複合部品（２０）。
【請求項３】
前記質量体（２１３）は、密度が好ましくは１９よりも大きい材料から作られている、請求項１に記載の複合部品（２０）。
【請求項４】
前記質量体（２１３）は、金、白金、またはこれらの合金から作られている、請求項１に記載の複合部品（２０）。
【請求項５】
前記質量体（２１３）は、前記パレットストーン（２１２）の反対側となるように、前記軸方向肩部（２１１）を支承する、請求項１に記載の複合部品（２０）。
【請求項６】
前記質量体（２１３）は中心貫通孔を含み、前記中心貫通孔を介して前記パレット（２１）の前記スタッフ（２１０）へと押し込まれている、請求項１に記載の複合部品（２０）。
【請求項７】
前記質量体（２１３）は、複数の回転対称要素の積層体を含む、請求項１に記載の複合部品（２０）。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は時計製造の分野に関し、詳しくは時計ムーブメントの部品に関する。
続きを表示（約 1,100 文字）【０００２】
本発明は、質量体を含む複合時計部品に関する。複合部品は調速機構の部品である。
【背景技術】
【０００３】
時計機構の部品の慣性、特に調速機構の部品の慣性、を制御することが不可欠である。これらの部品の動的挙動はその慣性に依存するからである。
【０００４】
「ＬＩＧＡ」（ドイツ語の「ＬｉｔｈｏｇｒａｐｈｉｓｃｈｅＧａｌｖａｎｏＡｂｆｏｒｍｕｎｇ」に由来し、「リソグラフィによるガルバニックパターン形成」を意味する）などの微細製造プロセスを用いた時計部品の製造により、非常に微細な幾何学形状を有する部品が製造され、機能的な接点が最適化される。しかしながら、これらの部品は非常に軽く、運動を維持すること、パルスを与えること、他の機能を実行することのためには、所定の程度の慣性が必要とされる場合が多い。
【０００５】
例えば、ガンギ車セットとパレットとの間の繰り返される衝撃に基づいて動作する調整機構において、振動の周波数はパレットの慣性に部分的に依存する。さらに、ガンギ車セットおよびパレットに加わる機械的応力は、繰り返される衝撃の結果、比較的大きくなるので、これらの相互作用面の材料の選択が重要になる。
【０００６】
さらに、所定の状況において、パレットが配置されることが意図される時計ムーブメントにおける空間的制約に準拠しながら、パレットにとって特定の慣性を得る必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
欧州特許第３５４０５２４号明細書
【発明の概要】
【０００８】
本発明は、調速機構の複合時計部品に関し、前記複合部品は、その慣性を制御することを許容する質量体を含む。
【０００９】
詳しくは、本発明は、腕時計の調速機構の複合時計部品に関する。複合部品は、軸方向肩部が配置されたスタッフを有するパレットを含む。前記パレットは、ガンギ車セットと間欠的に相互作用することが意図されたパレットストーンを含む。複合部品はさらに、パレットに締結された質量体を含み、前記質量体は、パレットを構成する材料よりも高密度の材料から作られ、質量体は、パレットの径方向最大寸法よりも小さいまたはパレットの径方向最大寸法と同一の径方向最大寸法を有する。
【００１０】
すなわち、本発明によれば、一方で、調速機構のパレットが受ける機械的応力に耐えることが、他方で、複合部品の慣性を制御することが可能となるにもかかわらず、小さな寸法を維持することが、ひいては、空間的制約が大きい時計ムーブメントにおいて使用することが許容される。
（【００１１】以降は省略されています）

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