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公開番号
2025079842
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-23
出願番号
2023192667
出願日
2023-11-13
発明の名称
時間計測回路、測距装置、及び時間計測方法
出願人
アズビル株式会社
代理人
弁理士法人山王内外特許事務所
主分類
G04F
10/04 20060101AFI20250516BHJP(時計)
要約
【課題】リングオシレータ型TDCを用いた時間計測回路において、時間計測の精度を従来よりも改善する。
【解決手段】時間計測回路10は、時間計測の開始信号の入力から、時間計測の停止信号の入力までの間に第1のクロックを生成するように構成されたリングオシレータ12と、第1のクロックを計数するカウンタ(高速カウンタ)14と、開始信号の入力から第1のクロックの最初の立ち上がりが検出されるまでの間における、開始信号の入力からの経過時間を算出するための時間算出信号を出力する補助回路(ディレイライン型TDC)200と、補助回路により出力された時間算出信号に基づく算出結果に基づいて、又は、補助回路により出力された時間算出信号に基づく算出結果とカウンタによる計数結果とに基づいて、開始信号の入力から停止信号の入力までの経過時間を算出する時間算出回路18と、を備えた。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
時間計測の開始信号の入力から、時間計測の停止信号の入力までの間に第1のクロックを生成するように構成されたリングオシレータと、
前記第1のクロックを計数するカウンタと、
前記開始信号の入力から前記第1のクロックの最初の立ち上がりが検出されるまでの間における、前記開始信号の入力からの経過時間を算出するための時間算出信号を出力する補助回路と、
前記補助回路により出力された時間算出信号に基づく算出結果に基づいて、又は、前記補助回路により出力された時間算出信号に基づく算出結果と前記カウンタによる計数結果とに基づいて、前記開始信号の入力から前記停止信号の入力までの経過時間を算出する時間算出回路と、
を備えた時間計測回路。
続きを表示(約 2,200 文字)
【請求項2】
前記時間算出回路は、
前記停止信号の入力タイミングが、前記第1のクロックの最初の立ち上がりの検出タイミング以前である場合、前記補助回路により出力された時間算出信号に基づく算出結果を、前記開始信号の入力から前記停止信号の入力までの経過時間とし、
前記停止信号の入力タイミングが、前記第1のクロックの最初の立ち上がりの検出タイミングよりも後である場合、前記補助回路により出力された時間算出信号に基づく算出結果と前記カウンタによる計数結果とに基づいて、前記開始信号の入力から前記停止信号の入力までの経過時間を算出する
ことを特徴とする請求項1記載の時間計測回路。
【請求項3】
前記時間算出回路は、
前記停止信号の入力タイミングが、前記第1のクロックの最初の立ち上がりの検出タイミングよりも後である場合、
前記補助回路により出力された時間算出信号に基づいて算出された、前記開始信号の入力から前記第1のクロックの最初の立ち上がりの検出タイミングまでの経過時間と、
前記カウンタによる計数結果に基づいて算出された、前記第1のクロックの最初の立ち上がりの検出タイミングから前記停止信号の入力タイミングまでの経過時間とを合算することにより、前記開始信号の入力から前記停止信号の入力までの経過時間を算出する
ことを特徴とする請求項2記載の時間計測回路。
【請求項4】
前記補助回路は、
前記開始信号を遅延させる複数の遅延素子を接続して構成されたディレイラインと、
前記ディレイラインを構成する複数の遅延素子のそれぞれに接続されたフリップフロップ回路と、
前記各フリップフロップ回路に対し、対応する前記遅延素子からの出力信号を保持させるためのクロックを出力するセレクタと、
前記セレクタから出力されたクロックに応じて前記各フリップフロップ回路に保持された出力信号に基づいて、前記時間算出信号を生成するエンコーダと、
を含んで構成されることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の時間計測回路。
【請求項5】
前記セレクタは、
前記停止信号が入力されたタイミング、又は、前記開始信号の入力後における前記第1のクロックの最初の立ち上がりの検出タイミングにおいて、前記各フリップフロップ回路に対し、対応する前記遅延素子からの出力信号を保持させるためのクロックを出力する
ことを特徴とする請求項4記載の時間計測回路。
【請求項6】
前記ディレイラインを構成する複数の遅延素子による総遅延時間は、
前記第1のクロックの1周期分の時間と、前記開始信号が入力されてから前記リングオシレータが発振を開始するまでの時間との合計値以上である
ことを特徴とする請求項4記載の時間計測回路。
【請求項7】
前記補助回路は、
前記開始信号の入力後における前記第1のクロックの最初の立ち上がりを検出する検出回路を含んで構成されることを特徴とする請求項4記載の時間計測回路。
【請求項8】
前記補助回路は、前記時間算出信号を記憶するための記憶回路を備え、
前記時間算出回路は、
前記記憶回路に記憶されている時間算出信号に基づく算出結果に基づいて、又は、前記記憶回路に記憶されている時間算出信号に基づく算出結果と前記カウンタによる計数結果とに基づいて、前記開始信号の入力から前記停止信号の入力までの経過時間を算出する
ことを特徴とする請求項4記載の時間計測回路。
【請求項9】
対象物に光を放射する光源と、
前記光源から放射され前記対象物で反射された光を受光する受光素子と、
時間計測の開始信号の入力タイミングが、前記光源による光の放射タイミングに相当し、時間計測の停止信号の入力タイミングが、前記受光素子による光の受光タイミングに相当する、請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の時間計測回路と、
前記時間計測回路により算出された、前記開始信号の入力から前記停止信号の入力までの経過時間と、光速とを用いて、前記対象物までの距離を計測する距離計測回路と、
を備えた測距装置。
【請求項10】
時間計測回路による時間計測方法であって、
リングオシレータが、時間計測の開始信号の入力から、時間計測の停止信号の入力までの間に第1のクロックを生成し、
カウンタが、前記第1のクロックを計数し、
補助回路が、前記開始信号の入力から前記第1のクロックの最初の立ち上がりが検出されるまでの間における、前記開始信号の入力からの経過時間を算出するための時間算出信号を出力し、
時間算出回路が、前記補助回路により出力された時間算出信号に基づく算出結果に基づいて、又は、前記補助回路により出力された時間算出信号に基づく算出結果と前記カウンタによる計数結果とに基づいて、前記開始信号の入力から前記停止信号の入力までの経過時間を算出する
ことを特徴とする時間計測方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、時間計測回路、測距装置、及び時間計測方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、対象となる物体(以下、「対象物」ともいう。)までの距離を計測する測距装置では、「Time of Flight(TOF)」と呼ばれる手法が用いられる。この手法は、測距装置から対象物に向けて放射した光が当該対象物で反射して返ってくるまでの時間を計測することで、測距装置から当該対象物までの距離を計測するものである。ここで、空気中の光の速さを約30万km/秒とすると、測距装置において用いられる時間計測では、高い周波数の信号を使用した高分解能な時間計測回路が必要となる。
【0003】
そこで、基準クロックの周期以上の高分解能での時間計測を行うため、時間計測回路では、例えば基準クロックの位相値を変えた信号を複数用意し、それらの信号の値を用いて基準クロックの周期以上の高分解能な時間計測を行う。このような時間計測を行う回路は「Time To Digital Converter(TDC)」と呼ばれ、このTDCを用いた一般的な時間測定装置の構成例が例えば特許文献1に開示されている。
【0004】
ところで、上記のような時間測定装置で用いられる高い周波数の基準クロックは消費電力を増大させてしまうため、この基準クロックを常時生成すると消費電力の面で不利である。そこで、この問題を解消するため、基準クロックを間欠的に生成することが可能なリングオシレータ型のTDC(以下、「リングオシレータ型TDC」ともいう。)を時間計測回路に用いる場合がある。
【0005】
リングオシレータ型TDCは、入力信号に時間的な遅延を与える遅延素子をリング状に接続して構成されたリングオシレータを備えている。リングオシレータは、遅延素子の伝搬遅延を利用して発振するものであり、これにより、リングオシレータ型TDCを用いた時間計測回路では、基準クロックの間欠的な生成(間欠動作)が可能となり、この基準クロックを計数(カウント)した結果に基づいて時間計測が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-60670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、低消費電力化のため、上記のようなリングオシレータ型TDCを時間計測回路として使用した場合、次の2点で問題がある。例えば、リングオシレータ型TDCでは、リングオシレータの起動信号を有意(High)にしてからリングオシレータが発振を開始するまでに所定時間(例えば0.5~1ns程度)の遅延が発生する。つまり、リングオシレータの起動後に時間計測が不可能な時間が存在してしまう。また、リングオシレータにより、基準クロックを間欠的に生成した場合、生成される基準クロックの周期は直ちに安定するものではなく、最初の1サイクル目(例えば、リングオシレータの周波数を625MHzとすると、リングオシレータの発振開始から約1.6ns)における基準クロックの周期は不安定になる。
【0008】
したがって、リングオシレータ型TDCを時間計測回路に用いた場合、消費電力的には他の時間計測回路よりも有利だが、上記2点の問題により、リングオシレータを起動してから最初の所定時間(例えば約2ns(=0.5ns+1.6ns))の間は正確な時間計測ができないこととなる。言い換えれば、従来のリングオシレータ型TDCを用いた時間計測回路では、時間計測の精度の点で改善の余地があった。
【0009】
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、リングオシレータ型TDCを用いた時間計測回路において、時間計測の精度を従来よりも改善することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示に係る時間計測回路は、時間計測の開始信号の入力から、時間計測の停止信号の入力までの間に第1のクロックを生成するように構成されたリングオシレータと、第1のクロックを計数するカウンタと、開始信号の入力から第1のクロックの最初の立ち上がりが検出されるまでの間における、開始信号の入力からの経過時間を算出するための信号を出力する補助回路と、補助回路により出力された信号に基づく算出結果に基づいて、又は、補助回路により出力された信号に基づく算出結果とカウンタによる計数結果とに基づいて、開始信号の入力から停止信号の入力までの経過時間を算出する時間算出回路と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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