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公開番号2025099750
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023216654
出願日2023-12-22
発明の名称吹込成形機構、中間金型、および金型装置
出願人住友重機械工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B29C 49/42 20060101AFI20250626BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】吹込成形の完了後に型開した割型から自由落下する最終成形品が、型開する割型に接触することを抑制する。
【解決手段】吹込成形機構1は、中間成形品であるプリフォームに対する吹込成形に用いられる金型の一部を構成し、吹込成形の開始前に型閉し、吹込成形の完了後に型開する第1割型11および第2割型12と、吹込成形に用いられる金型の一部を構成し、プリフォームのうち吹込成形における高圧の空気の吹込口が形成された口部201の反対側となる底部203の少なくとも一部を成形する第1底部型13と、吹込成形の完了後、第1割型11および第2割型12が型開した後であって吹込成形の結果物である最終成形品のボトル容器200の姿勢変化によってボトル容器200が第1底部型13から離れる前、第1割型11および第2割型12が型開すると同時、または第1割型11および第2割型12が型開するよりも前に、ボトル容器200の底部203の少なくとも一部の吸引を開始する吸引装置15とを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
中間成形品に対する吹込成形に用いられる金型の一部を構成し、当該吹込成形の開始前に型閉し、当該吹込成形の完了後に型開する割型と、
前記金型の一部を構成し、前記中間成形品のうち、前記吹込成形における流体の吹込口が形成された口部に対して反対側の底部の少なくとも一部を成形する第1底部型と、
前記吹込成形の完了後、前記割型が型開した後であって当該吹込成形の結果物である最終成形品の姿勢変化によって当該最終成形品が前記第1底部型から離れる前、当該割型が型開すると同時、または当該割型が型開するよりも前に、当該最終成形品の前記底部の少なくとも一部の吸引を開始する吸引手段と、
を有することを特徴とする、
吹込成形機構。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記第1底部型の一部を前記中間成形品の軸方向に貫通する部分に配置され、前記底部の少なくとも一部を成形する第2底部型をさらに有することを特徴とする、
請求項1に記載の吹込成形機構。
【請求項3】
前記吸引手段は、前記第2底部型の周囲に形成された、当該第2底部型と前記第1底部型との隙間を介して、前記底部の少なくとも一部を吸引することを特徴とする、
請求項2に記載の吹込成形機構。
【請求項4】
前記割型は、前記口部を成形する第1割型と、当該口部および前記底部以外の部分である本体部を成形する第2割型とを含み、
前記吸引手段は、前記吹込成形の完了後、前記第1割型および前記第2割型が型開した後であって当該吹込成形の結果物である前記最終成形品の姿勢変化によって当該最終成形品が前記第1底部型から離れる前、当該第1割型および前記第2割型が型開すると同時、または当該第1割型および前記第2割型が型開するよりも前に、前記吸引を開始することを特徴とする、
請求項1に記載の吹込成形機構。
【請求項5】
中間成形品に対する吹込成形を行う吹込成形機構を有する中間金型であって、
前記吹込成形機構が、
前記中間成形品に対する吹込成形に用いられる金型の一部を構成し、当該吹込成形の開始前に型閉し、当該吹込成形の完了後に型開する割型と、
前記金型の一部を構成し、前記中間成形品のうち、前記吹込成形における流体の吹込口が形成された口部に対して反対側の底部の少なくとも一部を成形する第1底部型と、
前記吹込成形の完了後、前記割型が型開した後であって当該吹込成形の結果物である最終成形品の姿勢変化によって当該最終成形品が前記第1底部型から離れる前、当該割型が型開すると同時、または当該割型が型開するよりも前に、当該最終成形品の前記底部の少なくとも一部の吸引を開始する吸引手段と、
を有することを特徴とする、
中間金型。
【請求項6】
固定側の金型と、中間成形品に対する吹込成形を行う吹込成形機構を有する中間金型と、可動側の金型とを備える金型装置であって、
前記中間金型の前記吹込成形機構が、
前記中間成形品に対する吹込成形に用いられる金型の一部を構成し、当該吹込成形の開始前に型閉し、当該吹込成形の完了後に型開する割型と、
前記金型の一部を構成し、前記中間成形品のうち、前記吹込成形における流体の吹込口が形成された口部に対して反対側の底部の少なくとも一部を成形する第1底部型と、
前記吹込成形の完了後、前記割型が型開した後であって当該吹込成形の結果物である最終成形品の姿勢変化によって当該最終成形品が前記第1底部型から離れる前、当該割型が型開すると同時、または当該割型が型開するよりも前に、当該最終成形品の前記底部の少なくとも一部の吸引を開始する吸引手段と、
を有することを特徴とする、
金型装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、吹込成形機構、中間金型、および金型装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
インジェクション成形(射出成形)とブロー成形(吹込成形)とを2段階で行う成形の手法であるインジェクションブロー成形では、射出成形により中間成形品であるプリフォームを成形し、吹込成形によりプリフォームの内部に空気を吹き込み延伸させることで容器等の製品を成形する。吹込成形では、複数に分離可能な割型が用いられる(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許4425750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
吹込成形が完了すると、割型が型開して最終成形品が取り出される。型開した割型から最終成形品を取り出す手法として、最終成形品を自由落下させる手法があるが、割型が型開したときに最終成形品の姿勢が不安定になり、自由落下している途中で割型に接触して傷が付いてしまうことがある。
本発明の目的は、吹込成形の完了後に型開した割型から自由落下する最終成形品が、型開する割型に接触することを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的のもと完成させた本発明は、中間成形品に対する吹込成形に用いられる金型の一部を構成し、当該吹込成形の開始前に型閉し、当該吹込成形の完了後に型開する割型と、前記金型の一部を構成し、前記中間成形品のうち、前記吹込成形における流体の吹込口が形成された口部に対して反対側の底部の少なくとも一部を成形する第1底部型と、前記吹込成形の完了後、前記割型が型開した後であって当該吹込成形の結果物である最終成形品の姿勢変化によって当該最終成形品が前記第1底部型から離れる前、当該割型が型開すると同時、または当該割型が型開するよりも前に、前記最終成形品の前記底部の少なくとも一部の吸引を開始する吸引手段と、を有することを特徴とする、吹込成形機構である。
ここで、前記第1底部型の一部を前記中間成形品の軸方向に貫通する部分に配置され、前記底部の少なくとも一部を成形する第2底部型をさらに有してもよい。
また、前記吸引手段は、前記第2底部型の周囲に形成された、当該第2底部型と前記第1底部型との隙間を介して、前記底部の少なくとも一部を吸引してもよい。
また、前記割型は、前記口部を成形する第1割型と、当該口部および前記底部以外の部分である本体部を成形する第2割型とを含み、前記吸引手段は、前記吹込成形の完了後、前記第1割型および前記第2割型が型開した後であって当該吹込成形の結果物である前記最終成形品の姿勢変化によって当該最終成形品が前記第1底部型から離れる前、当該第1割型および前記第2割型が型開すると同時、または当該第1割型および前記第2割型が型開するよりも前に、前記吸引を開始してもよい。
また、本発明は、中間成形品に対する吹込成形を行う吹込成形機構を有する中間金型であって、前記吹込成形機構は、前記中間成形品に対する吹込成形に用いられる金型の一部を構成し、当該吹込成形の開始前に型閉し、当該吹込成形の完了後に型開する割型と、前記金型の一部を構成し、前記中間成形品のうち、前記吹込成形における流体の吹込口が形成された口部に対して反対側の底部の少なくとも一部を成形する第1底部型と、前記吹込成形の完了後、前記割型が型開した後であって当該吹込成形の結果物である最終成形品の姿勢変化によって当該最終成形品が前記第1底部型から離れる前、当該割型が型開すると同時、または当該割型が型開するよりも前に、当該最終成形品の前記底部の少なくとも一部の吸引を開始する吸引手段と、を有することを特徴とする、中間金型である。
また、本発明は、固定側の金型と、中間成形品に対する吹込成形を行う吹込成形機構を有する中間金型と、可動側の金型とを備える金型装置であって、前記中間金型の前記吹込成形機構が、前記中間成形品に対する吹込成形に用いられる金型の一部を構成し、当該吹込成形の開始前に型閉し、当該吹込成形の完了後に型開する割型と、前記金型の一部を構成し、前記中間成形品のうち、前記吹込成形における流体の吹込口が形成された口部に対して反対側の底部の少なくとも一部を成形する第1底部型と、前記吹込成形の完了後、前記割型が型開した後であって当該吹込成形の結果物である最終成形品の姿勢変化によって当該最終成形品が前記第1底部型から離れる前、当該割型が型開すると同時、または当該割型が型開するよりも前に、当該最終成形品の前記底部の少なくとも一部の吸引を開始する吸引手段と、を有することを特徴とする、金型装置である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、吹込成形の完了後に型開した割型から自由落下する最終成形品が、型開する割型に接触することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施の形態にかかる吹込成形機構の構成の一例を示す断面図である。
吹込成形機構が適用された中間金型における動作の流れを示すフローチャートである。
(A)および(B)は、吹込成形が完了した後の吹込成形機構の動作の流れを示す図である。
第1割型および第2割型が型開を開始したときに吸引装置が吸引を開始していない場合の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<吹込成形機構の構成>
図1は、本実施の形態にかかる吹込成形機構1の構成の一例を示す断面図である。図1には、吹込成形機構1を天地方向の天側から地側に向かって見た様子が示されている。このため、図1の図面手前側は天地方向の天側となり、図面奥手側は天地方向の地側となる。
【0009】
図1に示す吹込成形機構1は、インジェクションブロー成形を行う金型装置が備える中間金型に適用される機構である。吹込成形機構1が適用される中間金型は、不図示の固定側の金型と可動側の金型との間に配置されたいわゆる回転金型である。インジェクションブロー成形とは、インジェクション成形(以下、「射出成形」と呼ぶ。)と、ブロー成形(以下、「吹込成形」と呼ぶ。)とを2段階で行う成形の手法のことをいう。射出成形は、固定側の金型と中間金型とが型閉された状態で行われる。また、吹込成形は、可動側の金型と中間金型とが型閉された状態で行われる。
【0010】
インジェクションブロー成形では、まず、第1段階の成形である射出成形において、中間成形品である不図示のプリフォームを成形する。次に、第2段階の成形である吹込成形において、プリフォームの内部に高圧の空気を吹き込み延伸させることで最終成形品を成形する。吹込成形でプリフォームの内部に空気を吹き込む手法としては、例えば、高圧の空気を出力可能とする不図示の延伸棒をプリフォーム内に突出させる手法等が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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