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公開番号
2025097969
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-01
出願番号
2024223725
出願日
2024-12-19
発明の名称
アルミニウム箔積層体の分別方法
出願人
東洋アルミニウム株式会社
代理人
主分類
B29B
17/02 20060101AFI20250624BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】
アルミニウム箔積層体を短時間で効率よく、アルミニウム箔と樹脂層とを分別する方法を提供する。
【解決手段】
本発明の分別方法は、アルミニウム箔と樹脂層とを有するアルミニウム箔積層体から前記アルミニウム箔と前記樹脂層とを分別する分別方法であって、前記アルミニウム箔積層体に凹部を設ける凹設工程と、前記アルミニウム箔積層体を破砕して破砕片を得る破砕工程と、前記破砕片を剥離剤溶液に浸漬する浸漬工程と、を順に有し、前記剥離剤溶液が、特定組成の(剥離剤溶液A)と、特定組成の(剥離剤溶液B)のいずれかである。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
アルミニウム箔と樹脂層とを有するアルミニウム箔積層体から前記アルミニウム箔と前記樹脂層とを分別する分別方法であって、
前記アルミニウム箔積層体に凹部を設ける凹設工程と、
前記アルミニウム箔積層体を破砕して破砕片を得る破砕工程と、
前記破砕片を剥離剤溶液に浸漬する浸漬工程と、を順に有し、
前記剥離剤溶液が、
(剥離剤溶液A)ギ酸アンモニウムと酢酸アンモニウムの少なくともいずれかからなるアンモニウム塩を1.2質量%以上75質量%以下と、硝酸、硫酸、リン酸、ギ酸および酢酸からなる群より選択される一種または二種以上の第一の酸を2質量%以上30質量%以下と、水を23質量%以上96.8質量%以下と、を含有し、前記アンモニウム塩と前記第一の酸と前記水との合計は、剥離剤溶液A中で100質量%以下であり、前記アンモニウム塩の含有量(質量%)を前記第一の酸の含有量(質量%)で除した含有量比が0.1以上37.5以下である、
(剥離剤溶液B)硝酸とギ酸の少なくともいずれかからなる第二の酸を2質量%以上35質量%以下と、多価カルボン酸、ヒドロキシ酸、多価カルボン酸塩およびヒドロキシ酸塩からなる群から選択される一種または二種以上の第三の酸を0.1質量%以上35質量%以下と、水を40質量%以上97.7質量%以下と、を含有し、前記第二の酸と前記第三の酸と前記水との合計は、剥離剤溶液B中で100質量%以下であり、前記第二の酸の含有量(質量%)を前記第三の酸の含有量(質量%)で除した含有量比が0.057以上30以下である、
のいずれかであることを特徴とする、分別方法。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記凹設工程は、前記アルミニウム箔積層体を、少なくとも1対のロールを用いて前記破砕工程へ送り出し、前記ロールの少なくとも一方の表面に設けられた凸部により、送り出しと同時に前記アルミニウム箔積層体に凹部を形成する工程であることを特徴とする、請求項1記載の分別方法。
【請求項3】
前記凹設工程は、凸部の先端が尖った形状の針により前記アルミニウム箔積層体に凹部を形成する工程であることを特徴とする、請求項1記載の分別方法。
【請求項4】
前記凹設工程は、前記アルミニウム箔積層体を貫通する貫通孔と切れ込みの少なくともいずれかによる凹部を形成する工程であることを特徴とする、請求項1記載の分別方法。
【請求項5】
前記破砕工程は、前記アルミニウム箔積層体を1辺の長さが1mm以上50mm以下の矩形に破砕する工程であることを特徴とする、請求項1記載の分別方法。
【請求項6】
前記剥離剤溶液A中に、残部として多価カルボン酸、ヒドロキシ酸、多価カルボン酸塩およびヒドロキシ酸塩からなる群から選択される一種または二種以上の酸を10質量%以下含有することを特徴とする、請求項1記載の分別方法。
【請求項7】
前記剥離剤溶液A中に、ケトン、エーテル、アルキルベンゼン、ジオキソラン、シクロアルカンおよびカルボン酸エステルからなる群から選択される一種または二種以上の有機溶剤を50質量%以下含有することを特徴とする、請求項1記載の分別方法。
【請求項8】
前記剥離剤溶液B中の前記第三の酸が、クエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、マレイン酸、無水フタル酸、クエン酸ナトリウムおよびクエン酸水素二アンモニウムから選択される一種または二種以上であることを特徴とする、請求項1記載の分別方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミニウム箔と樹脂とが積層されたアルミニウム箔積層体からアルミニウム箔と樹脂とを分別回収する方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、食品・医薬品の包装材料として、酸素や水蒸気、紫外線といった外部環境から内容物を保護するバリア性が求められる用途において、アルミニウム箔の両面に樹脂層が積層された積層体が広く利用されている。アルミニウムは精錬に多量の電力が必要となるため、リサイクル率が非常に高い材料として知られている。一方で、アルミニウム箔に樹脂層を積層した積層体では、アルミニウム箔と樹脂層を分別することが難しいため、リサイクルが進んでいないという課題があった。これに対し、例えば特許文献1(特開2014-19003号公報)では、2種以上の薄膜材料が接着剤を介して積層された複合材料を破砕し、剥離剤溶液に接触させて剥離させた後、比重の異なる複数の比重選別液を用いて薄膜材料を分離する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-19003号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記特許文献1記載の技術では、樹脂層とアルミニウム箔とを接着している接着剤を膨潤させて剥離させるためにアルカリ性の剥離剤溶液が用いられており、4~30時間の浸漬が必要である。一方で、アルカリ性の剥離剤溶液にアルミニウムを長時間浸漬していると、アルミニウムが溶解し、アルミニウム箔として十分に回収できなくなってしまうおそれがある。すなわち、剥離剤溶液への浸漬時間が短ければアルミニウム箔を剥離できず、長すぎるとアルミニウム箔が溶解してしまい、いずれにせよアルミニウム箔積層体からアルミニウム箔を分別することが困難であった。また、破砕したアルミニウム箔積層体を剥離剤溶液に浸漬する際、剥離し易くするために破砕片を小さくすると、剥離剤溶液から受ける粘性抵抗の影響が大きくなり、破砕片から剥離したアルミニウム箔片の沈降と樹脂片の浮上が進みにくくなるため、分別に要する時間の短縮は困難であった。そこで本発明は、アルミニウム箔の溶出を抑制しつつ短時間で効率よくアルミニウム箔積層体からアルミニウム箔と樹脂層とを分別できる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような課題を解決するため鋭意研究を行った結果、破砕片に予め凹部を設け、所定の剥離剤溶液に浸漬することで、分別に要する時間を短縮できることがわかった。すなわち、本発明のアルミニウム箔積層体の分別方法は、アルミニウム箔と樹脂層とを有するアルミニウム箔積層体からアルミニウム箔と樹脂層とを分別する分別方法であって、アルミニウム箔積層体に凹部を設ける凹設工程と、アルミニウム箔積層体を破砕して破砕片を得る破砕工程と、破砕片を剥離剤溶液に浸漬する浸漬工程とを順に有する。
【0006】
また上記剥離剤溶液が、(剥離剤溶液A)ギ酸アンモニウムと酢酸アンモニウムの少なくともいずれかからなるアンモニウム塩を1.2質量%以上75質量%以下と、硝酸、硫酸、リン酸、ギ酸および酢酸からなる群より選択される一種または二種以上の第一の酸を2質量%以上30質量%以下と、水を23質量%以上96.8質量%以下と、を含有し、前記アンモニウム塩と前記第一の酸と前記水との合計は、剥離剤溶液A中で100質量%以下であり、前記アンモニウム塩の含有量(質量%)を前記第一の酸の含有量(質量%)で除した含有量比が0.1以上37.5以下である、(剥離剤溶液B)硝酸とギ酸の少なくともいずれかからなる第二の酸を2質量%以上35質量%以下と、多価カルボン酸、ヒドロキシ酸、多価カルボン酸塩およびヒドロキシ酸塩からなる群から選択される一種または二種以上の第三の酸を0.1質量%以上35質量%以下と、水を40質量%以上97.7質量%以下と、を含有し、前記第二の酸と前記第三の酸と前記水との合計は、剥離剤溶液B中で100質量%以下であり、前記第二の酸の含有量(質量%)を前記第三の酸の含有量(質量%)で除した含有量比が0.057以上30以下である、のいずれかである。
【0007】
上記凹設工程は、アルミニウム箔積層体を、少なくとも1対のロールを用いて破砕工程へ送り出し、上記ロールの少なくとも一方の表面に設けられた凸部により、送り出しと同時にアルミニウム箔積層体に凹部を形成することが好ましい。
【0008】
上記凹設工程は、凸部の先端が尖った形状の針によりアルミニウム箔積層体に凹部を形成する工程であることが好ましい。
【0009】
凹設工程は、アルミニウム箔積層体を貫通する貫通孔と切れ込みの少なくともいずれかによる凹部を形成する工程であることが好ましい。
【0010】
破砕工程は、アルミニウム箔積層体を1辺の長さが1mm以上50mm以下の矩形に破砕する工程であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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