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公開番号
2025093512
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-24
出願番号
2023209210
出願日
2023-12-12
発明の名称
メタン生成装置及びメタン生成方法
出願人
住友重機械エンバイロメント株式会社
代理人
弁理士法人雄渾
主分類
C12M
1/107 20060101AFI20250617BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】本発明の課題は、メタン生成菌を利用したメタン生成において、嫌気処理の進行条件を維持したまま、メタン生成の出発物質となる水素及び二酸化炭素とメタン生成菌との接触効率を高め、メタン収率向上を図ることができるメタン生成装置及びメタン生成方法を提供する。
【解決手段】上記課題を解決するために、嫌気処理槽と、メタン生成菌を含む液を嫌気処理槽内で循環させる循環部と、二酸化炭素供給部と、水素供給部とを備え、メタン生成菌を含む液を嫌気処理槽下部から回収し、嫌気処理槽上部から供給することで、嫌気処理槽内を循環させるメタン生成装置及びこの装置を用いたメタン生成方法を提供する。この発明によれば、水素の水への溶解度によらず、出発物質(水素及び二酸化炭素)とメタン生成菌との接触効率を高めることができ、嫌気処理の進行に係る条件変更を行うことなく、メタン収率向上が可能となる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
嫌気処理槽と、
メタン生成菌を含む液を前記嫌気処理槽内で循環させる循環部と、
二酸化炭素供給部と、
水素供給部と、を備え、
前記循環部では、前記メタン生成菌を含む液を前記嫌気処理槽下部から回収し、前記嫌気処理槽上部から供給することで、前記嫌気処理槽内を循環させることを特徴とする、メタン生成装置。
続きを表示(約 520 文字)
【請求項2】
前記嫌気処理槽は、充填材が収容されることを特徴とする、請求項1に記載のメタン生成装置。
【請求項3】
前記二酸化炭素供給部と前記水素供給部は、前記嫌気処理槽下部に接続され、
前記嫌気処理槽上部に、生成したメタンを回収するメタン回収部を設けることを特徴とする、請求項1又は2に記載のメタン生成装置。
【請求項4】
前記水素供給部は、前記嫌気処理槽上部に接続され、
前記二酸化炭素供給部は、前記嫌気処理槽下部に接続され、
前記嫌気処理槽中央部に、生成したメタンを回収するメタン回収部を設けることを特徴とする、請求項1又は2に記載のメタン生成装置。
【請求項5】
嫌気処理槽を用いたメタン生成方法であって、
メタン生成菌を含む液を前記嫌気処理槽内で循環させる循環ステップと、
二酸化炭素供給ステップと、
水素供給ステップと、を備え、
前記循環ステップは、前記メタン生成菌を含む液を前記嫌気処理槽下部から回収し、前記嫌気処理槽上部から供給することで、前記嫌気処理槽内を循環させることを特徴とする、メタン生成方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、メタン生成装置及びメタン生成方法に関するものである。より詳しくは、本発明は、嫌気処理を利用するメタン生成装置及びメタン生成方法に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
排水など被処理水を処理する方法の一つとして、種々の微生物を含む汚泥を用い、嫌気的な環境下での生物処理(以下、「嫌気処理」と呼ぶ)を行うことが知られている。この嫌気処理は、曝気動力が不要で、余剰汚泥がほとんど発生しないことなど、導入に係るメリットが高いことが挙げられる。
【0003】
そして、嫌気処理のうち、嫌気的環境下でメタンを生成する微生物(以下、「メタン生成菌」と呼ぶ)によるメタン発酵は、生成ガスであるバイオガス(メタン)の有用性が高いという観点から広く用いられている。
また、メタン生成菌の中には、水素の酸化と二酸化炭素の還元によってメタンを生成するものが存在していることが知られており、嫌気処理で発生したバイオガス中の二酸化炭素に対して水素を供給することで更にメタン生成を進行させ、嫌気処理全体として生成するバイオガス中のメタン収率を高めることが行われている。
【0004】
例えば、特許文献1には、メタン発酵槽の前の酸生成槽で生成された生成気体から水素を分離し、分離した水素をメタン発酵槽に投入することで、メタン生成を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2000-157994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、メタン生成菌を用いて二酸化炭素と水素からメタンを生成する技術は、バイオメタネーションと呼ばれているが、二酸化炭素を消費することでエネルギー源として有用であるメタンを生成することから、バイオガス中のメタン収率向上だけではなく、環境への二酸化炭素排出を抑制するという脱炭素の取組みにも寄与できる技術としても期待される。特に、嫌気処理槽を利用し、二酸化炭素と水素を出発物質とするバイオメタネーションに係る技術については、既設の嫌気処理設備の転用が可能であり、イニシャルコスト削減が図られるという点からも注目すべき技術である。
【0007】
一方、水素の化学的性質の一つとして、常温常圧下での水への溶解度が低いこと(1.6mg/L)が挙げられる。そして、一般に気体の水への溶解度を高めるためには、温度を低くする、あるいは高圧条件下とすることが知られているが、メタン生成菌による嫌気処理の進行条件を維持するためには、嫌気処理槽内の温度は常温以下に設定されることがなく、高圧条件下とすることも困難である。これらのことを鑑みると、特許文献1のように、メタン生成菌による嫌気処理を行う嫌気処理槽(メタン発酵槽)に対し、単に水素を導入するだけでは、嫌気処理槽内のメタン生成菌に対する水素の接触効率が低く、結果としてメタン収率向上につながらないことになる。
【0008】
そこで、本発明の課題は、メタン生成菌を利用したメタン生成(バイオメタネーション)において、嫌気処理の進行条件を維持したまま、メタン生成の出発物質となる水素及び二酸化炭素とメタン生成菌との接触効率を高め、メタン収率向上を図ることができるメタン生成装置及びメタン生成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記の課題について鋭意検討した結果、メタン生成菌を利用したメタン生成(バイオメタネーション)において、メタン生成菌を含む液を嫌気処理槽下部から回収し、嫌気処理槽上部から供給するという循環経路を形成し、この液が水素及び二酸化炭素と接触することで、出発物質(水素及び二酸化炭素)とメタン生成菌との接触効率を高めることができ、メタン収率向上が可能となることを見出して、本発明を完成した。
【0010】
上記課題を解決するための本発明のメタン生成装置は、嫌気処理槽と、メタン生成菌を含む液を嫌気処理槽内で循環させる循環部と、二酸化炭素供給部と、水素供給部と、を備え、メタン生成菌を含む液を嫌気処理槽下部から回収し、嫌気処理槽上部から供給することで、嫌気処理槽内を循環させることを特徴とする。
本発明のメタン生成装置によれば、メタン生成菌を含む液を槽下部で回収し、槽上部から供給して循環させることで、嫌気処理槽内部では、気固接触、気液接触が高効率で進行する。これにより、水素の水への溶解度によらず、気体状の出発物質(水素及び二酸化炭素)と固体状のメタン生成菌との接触効率、あるいは気体状の出発物質とメタン生成菌が分散している液体との接触効率を高めることができる。その結果、嫌気処理の進行に係る条件変更を行うことなく、メタン生成菌によるメタン生成に係る反応効率が向上し、メタン収率向上が可能となる。
(【0011】以降は省略されています)
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