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公開番号
2025086968
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-10
出願番号
2023201277
出願日
2023-11-29
発明の名称
甘味が増強された酒類
出願人
キッコーマン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12G
3/04 20190101AFI20250603BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】甘味が増強された、原料穀物を麹を使用して糖化および/または醸造することにより得られる酒類の提供。
【解決手段】エルゴチオネインを甘味増強剤として含有する、原料穀物を麹を使用して糖化および/または醸造することにより得られる酒類。清酒、焼酎、みりん、または甘酒等の酒類のうち、特に甘酒とみりんは、本来の自然な甘味が引き立つ。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
エルゴチオネインを甘味増強剤として含有することを特徴とする、原料穀物を麹を使用して糖化および/または醸造することにより得られる酒類。
続きを表示(約 180 文字)
【請求項2】
酒類が、清酒、焼酎、みりん、または甘酒である、請求項1に記載の酒類。
【請求項3】
エルゴチオネイン高生産麹菌株を使用して製造される、請求項2に記載の酒類。
【請求項4】
エルゴチオネインを30ppm以上含有する、甘酒。
【請求項5】
エルゴチオネインを2.5ppm以上含有する、みりん。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、甘味が増強された、原料穀物を麹を使用して糖化および/または醸造することにより得られる酒類に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
清酒、焼酎、みりん、および甘酒等の麹を使用して糖化および/または醸造することにより得られる酒類は、例えば米であれば、玄米の精白、洗米、浸漬及び蒸煮からなる従来の原料処理の他、掛米を焙炒処理して原料として使用することが許可されているものの、米、米麹、および水のみが原料である。
清酒の製造は、製麹工程を含む原料処理、仕込、発酵、上槽および精製工程からなり、みりんの製造は、原料処理、仕込、糖化、熟成、上槽および精製工程からなる。また、甘酒の製造は、原料処理、仕込および糖化工程からなる。
【0003】
これらの酒類は、穀物と穀物麹と水を原料とするため、穀物の澱粉質が分解、糖化された甘味成分しか含まれていない。そのため、酒類の糖度を高め甘味を向上させるための様々な工夫がなされてきた。たとえば、酒類の掛用原料穀物のみを、200~400℃の熱風で数秒~5分間焙炒する工程を含む製造方法(特許文献1)や、甘酒の糖度を効率的に高めるために、蒸米に水を混合した後米麹を投入して糖化発酵させる第1の工程と、糖化発酵した蒸米にさらに米麹を追加投入して糖化発酵させる第2の工程を2回以上繰り返して行う方法(特許文献2)が報告されている。しかしながら、糖度を高くするとべたつき感も増加してしまうという問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特公平5-28591号公報
特開2011-55749号公報
国際公開第2019/240243号
【非特許文献】
【0005】
BIOSCIENCE BIOTECHNOLOGY AND BIOCHEMISTRY(2019)Vol.83,No.1,p.181‐184
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は、原料穀物を麹を使用して糖化および/または醸造することにより得られる酒類の糖度を高めることなく、酒類本来の甘味が増強された酒類を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意研究を行った結果、キノコ、麹菌などの真菌類、放線菌、シアノバクテリアといった一部の微生物だけが産生できるエルゴチオネインが、スクロース、グルコースまたはフルクトースなどの糖質系甘味成分を含有する飲食品に微量含有されると、飲食品が有する甘味を増強することができることを見出し、原料穀物を麹を使用して糖化および/または醸造することにより得られる酒類の甘味も増強できることを確認して、本発明を完成させるに至った。
【0008】
本発明は、以下(1)~(3)に記載の酒類、(4)に記載の甘酒、または(5)に記載のみりんに関する。
(1)エルゴチオネインを甘味増強剤として含有することを特徴とする、原料穀物を麹を使用して糖化および/または醸造することにより得られる酒類。
(2)酒類が、清酒、焼酎、みりん、または甘酒である、上記(1)に記載の酒類。
(3)エルゴチオネイン高生産麹菌株を使用して製造される、上記(2)に記載の酒類。
(4)エルゴチオネインを30ppm以上含有する、甘味が増強された甘酒。
(5)エルゴチオネインを2.5ppm以上含有する、甘味が増強されたみりん。
【発明の効果】
【0009】
本発明の酒類によれば、極めて少量のエルゴチオネインの添加により、酒類中の糖度を高める必要がなくて、酒類本来の甘さを引き出すことができるので、風味を損なうことなく自然に甘味を増強できる。また、酒類がみりんであれば、エルゴチオネインの添加により、甘味以外に旨味も増強され、エルゴチオネイン高生産麹菌株を使用して製造される甘酒であれば、甘味が増強されるだけでなく、麹臭(3-オクタノール)が低減されて香りがよく、また粒径が大きいものがより少ないため、口当たりがなめらかで飲みやすくなる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、甘味増強剤であるエルゴチオネインを含有することにより、甘味が増強された原料穀物を麹を使用して糖化および/または醸造することにより得られる酒類に関する。酒類としては、特に甘酒とみりんが好ましい。
なお、本発明では、「%」とは単位を明記していなくとも「重量%」を意味し、1ppmは0.0001重量%である。
(【0011】以降は省略されています)
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