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公開番号
2025086994
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-10
出願番号
2023201331
出願日
2023-11-29
発明の名称
難水溶性被験物質の培養細胞への曝露方法
出願人
日本メナード化粧品株式会社
代理人
主分類
C12N
1/00 20060101AFI20250603BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】難水溶性被験物質の培養細胞への曝露方法の提供。
【解決手段】
(A)難水溶性被験物質、(B)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル及び(C)培地を含む乳化物を得た後、該乳化物を培養細胞に一定時間曝露することを特徴とする、難水溶性被験物質の培養細胞への曝露方法を提供するものであり、培養細胞の細胞生存率を指標にして、難水溶性被験物質の細胞毒性の有無や単回投与毒性の有無を評価する方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
難水溶性被験物質の培養細胞への曝露方法であって、(A)難水溶性被験物質、(B)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル及び(C)培地を含む乳化物を得た後、該乳化物を培養細胞に一定時間曝露することを特徴とする、難水溶性被験物質の培養細胞への曝露方法。
続きを表示(約 380 文字)
【請求項2】
(A)難水溶性被験物質のオクタノール/水分配係数が3.5以上であることを特徴とする、請求項1記載の難水溶性被験物質の培養細胞への曝露方法。
【請求項3】
(B)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルがポリソルベート65であることを特徴とする、請求項1又は2記載の難水溶性被験物質の培養細胞への曝露方法。
【請求項4】
請求項1記載の曝露方法を用いて、培養細胞の細胞生存率を指標にすることを特徴とする、難水溶性被験物質の細胞毒性の有無を評価する方法。
【請求項5】
請求項1記載の曝露方法を用いて、培養細胞の細胞生存率を指標にすることを特徴とする、難水溶性被験物質の単回投与毒性の有無を評価する方法。
【請求項6】
請求項4又は5記載の評価を実施するための評価用キット。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、難水溶性被験物質の培養細胞への曝露方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
培養細胞へ被験物質を曝露する場合、被験物質を培地へ直接添加するか、あるいは被験物質を水や生理食塩水等の水溶性溶媒に溶解させて培地へ添加する方法がある。また、被験物質が難水溶性の場合、被験物質をジメチルスルホキシド(DMSO)やエタノール等の有機溶媒に溶解させ、培地へ添加する方法がある。しかしながら、これらの有機溶媒は、培地中の濃度が高くなると細胞毒性を呈するため、予め最終濃度の100倍から1000倍になるように被験物質を有機溶媒に溶解し、培養液の総量に対して0.1重量%から1.0重量%になるように添加する必要がある。そのため、被験物質の有機溶媒への溶解性が低い場合は、最終濃度を高く設定できず、本来は毒性を有する被験物質の毒性を正しく評価することができない場合がある。
【0003】
また、被験物質が水にも有機溶媒にも溶解しない場合は、被験物質を培地に分散させる方法がある。しかしながら、被験物質が培地の上部に浮遊することにより、被験物質と細胞が接触しているのかどうかはっきりしない場合がある。また、培地の下部に沈殿することにより、被験物質が細胞と物理的に接触し、細胞に悪影響を生じる場合がある。そのため、被験物質を培地中に均一に分散させる技術が望まれていた。
【0004】
難水溶性被験物質を培養細胞へ曝露する方法としては、これまでに、1分子内に正電荷と負電荷の両方を有する双性イオンを含む培地用添加剤を用いる方法(特許文献1)、可逆的にゲル化可能な生体適合性ゲルに細胞を包埋し、細胞を含むゲルと難水溶性の被験物質を接触させる方法(特許文献2)、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとn-ステアリルメタクリレート/n-ラウリルメタクリレートとの共重合体を用いる方法(特許文献3)等が提案されてきた。しかしながら、特許文献1の手法は、双性イオンが細胞へ影響することによって評価結果に影響を及ぼす場合がある。また、特許文献2の手法は、難水溶性被験物質が、培地のゲル化に影響を及ぼし、評価結果に影響を及ぼす場合がある。さらに、特許文献3の手法は、電荷を有する被験物質の場合に、共重合体の分散性に悪影響を及ぼす場合がある。
【0005】
単回投与毒性は、被験物質を単回投与することにより生じる致死を含めた一般状態の変化を指す毒性反応であり、一般にマウスやラット等のげっ歯類を用いて評価される。最近では、動物愛護による動物実験削減の観点から、動物実験代替法としての培養細胞を用いた単回投与毒性評価法についても提案されている(非特許文献1)。しかしながら、培養細胞を用いた単回投与毒性評価法は、被験物質が培地に溶解又は均一に分散する場合は実施することができるが、これらの条件を満たさない被験物質においては試験を実施することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-191623号公報
特開2010-172210号公報
特開2015-119687号公報
【非特許文献】
【0007】
薬生薬審発0422第1号、医薬部外品・化粧品の単回投与毒性評価のための複数の安全性データを組み合わせた評価体系に関するガイダンスについて
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、難水溶性被験物質の培養細胞への曝露方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
即ち、本発明は、難水溶性被験物質の培養細胞への曝露方法であって、(A)難水溶性被験物質、(B)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル及び(C)培地を含む乳化物を得た後、該乳化物を培養細胞に一定時間曝露することを特徴とする、難水溶性被験物質の培養細胞への曝露方法を提供するものである。
【0010】
また、本発明は、(A)難水溶性被験物質のオクタノール/水分配係数が3.5以上であることを特徴とする、難水溶性被験物質の培養細胞への曝露方法を提供するものである。
(【0011】以降は省略されています)
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