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公開番号2025092276
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2023208057
出願日2023-12-08
発明の名称天然ゴムの混練方法及びゴム組成物
出願人株式会社ブリヂストン
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B29B 7/28 20060101AFI20250612BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】天然ゴムの素練り時における物性低下を抑制しつつ、天然ゴムの粘度を低減し、優れた加工性を実現できる、天然ゴムの混練方法を提供する。
【解決手段】上記課題を解決するべく、本発明は、ジ未加硫天然ゴムを素練りする素練り工程を含む、天然ゴムの混練方法であって、前記未加硫天然ゴムの素練りが、酸素濃度10%以下の雰囲気下で行われることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
未加硫天然ゴムを素練りする素練り工程を含む、天然ゴムの混練方法であって、
前記未加硫天然ゴムの素練りが、酸素濃度10%以下の雰囲気下で行われることを特徴とする、天然ゴムの混練方法。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記素練り工程において、混練機内に不活性ガスを封入することを特徴とする、請求項1に記載の天然ゴムの混練方法。
【請求項3】
前記不活性ガスが、窒素であることを特徴とする、請求項2に記載の天然ゴムの混練方法。
【請求項4】
前記素練り工程において、さらに加工助剤を添加することを特徴とする、請求項1又は2に記載の天然ゴムの混練方法。
【請求項5】
前記素練り工程において、さらに老化防止剤を添加することを特徴とする、請求項1又は2に記載の天然ゴムの混練方法。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の混練方法によって得られた天然ゴムを、ゴム成分として含むことを特徴とする、ゴム組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、天然ゴムの混練方法及びゴム組成物に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、天然ゴム(NR)は、タイ・マレーシア・インドネシアなどの熱帯諸国で産出されている。天然ゴムは、その優れた物理的性質のため、ゴム産業、タイヤ産業界において幅広く、かつ、大量に使用されている。産出された直後の天然ゴムラテックスは、ムーニー粘度が60~70と低いが、収穫後、貯蔵・輸送される数カ月の間にムーニー粘度が90~100近くまで上昇してしまう(これを貯蔵硬化(storage hardening)という)。
【0003】
天然ゴムが貯蔵硬化する原因として、イソプレン鎖中の異種結合(アルデヒド基など)が天然ゴム中のタンパク質、アミノ酸と反応することによって架橋しゲル化(ゲル量の増加)が起こるとされており、天然ゴムにおけるゲル化は、加工性を悪化させることとなる。また、一般に、天然ゴムは、物性面により分子量が大きい方が好ましく、分子量の低下は天然ゴムの物性に悪影響を及ぼすこととなる。この分子量やポリマーゲル量は、採取後の天然ゴムの製造条件、その後の保存状態で大きく左右されるものである。
【0004】
そのため、天然ゴムを用いてタイヤ等のゴム材料を製造する場合には、通常、天然ゴム(NR)のムーニー粘度を下げるため素練りを行っている。しかしながら、この素練り時には、混練過程中酸素の化学反応による粘度低減と物理的な力による粘度低減が同時に行われており、NRにおけるペプチド結合主体のポリマーゲルの破壊だけでなく、NR主鎖の切断が同時に起こってしまうことから、天然ゴムの耐破壊特性、耐亀裂特性等の物性低下を招くという問題があった。
【0005】
このような天然ゴムの素練り時の問題を解決するため、例えば特許文献1には、天然ゴムの素練り時に老化防止剤を添加する技術が開示されている。特許文献1の技術によれば、素練り時におけるNR主鎖の切断を抑えてポリマーゲルを相対的に少なくし、高分子量を維持することが可能となった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表2002-138102号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、昨今、タイヤへ適用するゴム組成物は、より高いレベルの加工性や、耐破壊特性、耐亀裂特性等が要求されている。それに伴って、物性低下を抑えつつ、より優れた加工性を実現できる天然ゴムの混練技術の開発も望まれていた。
【0008】
そのため、本発明の目的は、天然ゴムの素練り時における物性低下を抑制しつつ、天然ゴムの粘度を低減し、優れた加工性を実現できる、天然ゴムの混練方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、加工性及び耐破壊特性、耐亀裂特性に優れたゴム組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題を解決するべく検討を行った結果、天然ゴムの混練過程では、酸素の化学反応による粘度低減と物理的な力による粘度低減が同時に行われており、酸素による粘度低減はポリマーの主鎖を切断しているため、天然ゴムの分子量が小さくなり、物性低下を招くことに着目した。そして、さらに鋭意研究を行った結果、未加硫天然ゴムを素練りする素練り工程において、従来の素練り工程よりも酸素濃度を低減させ(具体的には、酸素濃度10%以下の雰囲気下とし)、物理的な力を主とした粘度低減を行うことによって、上述したポリマー主鎖の切断をさらに抑制できるため、天然ゴムの分子量を高く維持でき、物性の低下を抑えつつ、粘度の低減を行うことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
上記課題を解決する本発明の要旨構成は、以下の通りである。
(1)未加硫天然ゴムを素練りする素練り工程を含む、天然ゴムの混練方法であって、
前記未加硫天然ゴムの素練りが、酸素濃度10%以下の雰囲気下で行われることを特徴とする、天然ゴムの混練方法。
上記構成を具える天然ゴムの混練方法は、天然ゴムの素練り時における物性低下を抑制しつつ、天然ゴムの粘度を低減し、優れた加工性を実現できる。
(【0011】以降は省略されています)

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