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公開番号
2025082910
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2023196469
出願日
2023-11-20
発明の名称
締結構造、及び、締結方法
出願人
株式会社SUBARU
代理人
個人
主分類
F16J
15/10 20060101AFI20250523BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】第1のケース及び第2のケースの合わせ面全周をネジ構造として双方を螺合により締結する際に、Oリング等のシール部材の連れ回りを防止でき、もって、合わせ面を介して連通(接続)されるケース内油圧回路のシール性が損なわれることを防止することが可能な締結構造を提供する。
【解決手段】締結構造1では、リテーナ20が、Oリング30を保持しかつストッパ202が径方向内側に閉じられた状態で第1のケース101の合わせ面に形成された筒状凹部120にセットされ、第1のケース101(雌ネジ1011)と第2のケース102(雄ネジ1021)とが螺合されて締結された後、突起部201が油圧を受けて、対向する第2のケース102の合わせ面側に動き、段差部130を越えたところでストッパ202が開いて段差部130の頂面に係止される。
【選択図】 図3
特許請求の範囲
【請求項1】
合わせ面につながるケース内周面に雌ネジが形成されており、かつ、該合わせ面に端部が露出する第1の油圧回路が内部に形成されている第1のケースと、
合わせ面に前記第1のケースの雌ネジと螺合可能な雄ネジが突設されており、かつ、該合わせ面に端部が露出し、前記第1の油圧回路と連通可能な第2の油圧回路が内部に形成されている第2のケースと、
環状に形成され、内周面には径方向内側に突出する突起部が形成され、外周面には径方向に可撓性を有する複数のストッパが形成されたリテーナと、
前記リテーナに保持され、前記リテーナと対向するケースの合わせ面との間に配設される環状のシール部材と、を備え、
前記第1のケースの合わせ面に露出した前記第1の油圧回路の端部の周囲、又は、前記第2のケースの合わせ面に露出した前記第2の油圧回路の端部の周囲には、前記シール部材を保持した前記リテーナが嵌まる筒状の凹部が形成されるとともに、該筒状凹部の内底面につながる内側面に沿って該筒状凹部の径方向内側に突出し、前記リテーナのストッパと係合した場合に前記リテーナの軸方向の移動を規制する段差部が形成されており、
合わせ面から前記筒状凹部の底面までの寸法は、保持した前記シール部材を含む前記リテーナの全高よりも高く設定され、かつ、合わせ面から前記筒状凹部の段差部の頂面までの寸法は、保持した前記シール部材を含む前記リテーナの全高よりも低く設定されており、
前記リテーナは、前記シール部材を保持し、かつ、前記ストッパが径方向内側に閉じられた状態で前記第1のケース又は前記第2のケースの合わせ面に形成された前記筒状凹部にセットされ、前記第1のケースと前記第2のケースとが螺合されて締結された後、前記突起部が油圧を受けて、対向するケースの合わせ面側に動き、前記段差部を越えたところで前記ストッパが開いて前記段差部の頂面に係止されることを特徴とする締結構造。
続きを表示(約 670 文字)
【請求項2】
前記段差部の内径は、前記ストッパが径方向外側に開いたときの前記リテーナの最外径よりも小さく、かつ、前記ストッパが径方向内側に閉じたときの前記リテーナの最外径よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の締結構造。
【請求項3】
前記リテーナは、前記突起部を除いた内径が前記第1の油圧回路及び前記第2の油圧回路の直径と略同じに形成され、かつ、頂面に、前記シール部材を保持するための環状の凹部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の締結構造。
【請求項4】
前記第1のケース及び前記第2のケースは、変速機のケースであり、
前記シール部材は、Oリングであることを特徴とする請求項3に記載の締結構造。
【請求項5】
請求項1に記載の締結構造を用いた締結方法であって、
前記ストッパを径方向内側に閉じた状態で前記シール部材を保持した前記リテーナを前記第1のケース又は前記第2のケースの合わせ面に形成された前記筒状凹部にセットする第1工程と、
その後、前記第1のケースと前記第2のケースとを螺合して締結する第2工程と、
前記第1のケースと前記第2のケースとの締結後、前記第1の油圧回路及び前記第2の油圧回路に油圧を供給し、前記リテーナの突起部に油圧を付与して前記リテーナを対向するケースの合わせ面側に動かし、前記段差部を越えたところで前記ストッパを開いて前記段差部の頂面に係止する第3工程と、を備えることを特徴とする締結方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のケースを締結する締結構造、及び、該締結構造を用いた締結方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、第1ケースと第2ケースとが複数のボルトによって締結される変速機のハウジングが開示されている。このハウジングでは、第1ケース又は第2ケースのうちボルトの頭部側が位置するケースが、頭部が当接する座面部と、ボルトの軸部の周りが少なくとも一部肉抜きされた形状の軸穴とを有している。そのため、部品点数(ボルト数)の増加や重量の増加を招くことなく、合わせ面の面圧を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-61060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、複数のボルトによる締結に代えて、例えば、変速機の第1のケースと第2のケースとの合わせ面全周をネジ構造として、双方を螺合することによって締結する構造(すなわち、軸力で面圧を発生させる締結構造)が考えられる。
【0005】
しかしながら、例えば、双方のケースの内部に油圧回路が形成されており、かつ、該ケース内油圧回路がケースの中心軸から外れている(ずれている)場合、ケース内油圧回路の接続箇所(合わせ面)をOリングでシールしようとすると、双方のケースの螺合時にOリングが連れ回りするおそれがある。そして、連れ回りにより、Oリングに捻じれや切れなどが生じ、シール性が損なわれるおそれがある。
【0006】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、第1のケース及び第2のケースの合わせ面全周をネジ構造として双方を螺合により締結する際に、Oリング等のシール部材の連れ回りを防止でき、もって、合わせ面を介して連通(接続)されるケース内油圧回路のシール性が損なわれることを防止することが可能な締結構造、及び、該締結構造を用いた締結方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る締結構造は、合わせ面につながるケース内周面に雌ネジが形成されており、かつ、該合わせ面に端部が露出する第1の油圧回路が内部に形成されている第1のケースと、合わせ面に第1のケースの雌ネジと螺合可能な雄ネジが突設されており、かつ、該合わせ面に端部が露出し、第1の油圧回路と連通可能な第2の油圧回路が内部に形成されている第2のケースと、環状に形成され、内周面には径方向内側に突出する突起部が形成され、外周面には径方向に可撓性を有する複数のストッパが形成されたリテーナと、リテーナに保持され、リテーナと対向するケースの合わせ面との間に配設される環状のシール部材と、を備え、第1のケースの合わせ面に露出した第1の油圧回路の端部の周囲、又は、第2のケースの合わせ面に露出した第2の油圧回路の端部の周囲には、シール部材を保持したリテーナが嵌まる筒状の凹部が形成されるとともに、該筒状凹部の内底面につながる内側面に沿って該筒状凹部の径方向内側に突出し、リテーナのストッパと係合した場合にリテーナの軸方向の移動を規制する段差部が形成されており、合わせ面から筒状凹部の底面までの寸法は、保持したシール部材を含むリテーナの全高よりも高く設定され、かつ、合わせ面から筒状凹部の段差部の頂面までの寸法は、保持したシール部材を含むリテーナの全高よりも低く設定されており、リテーナは、シール部材を保持し、かつ、ストッパが径方向内側に閉じられた状態で第1のケース又は第2のケースの合わせ面に形成された筒状凹部にセットされ、第1のケースと第2のケースとが螺合されて締結された後、突起部が油圧を受けて、対向するケースの合わせ面側に動き、段差部を越えたところでストッパが開いて段差部の頂面に係止されることを特徴とする。
【0008】
本発明の一態様に係る締結構造によれば、合わせ面から筒状凹部の底面までの寸法(深さ)が、保持したシール部材を含むリテーナの全高(軸方向の寸法)よりも高く設定されており、該リテーナが、シール部材を保持し、かつ、ストッパが径方向内側に閉じられた状態で第1のケース又は第2のケースに形成された筒状凹部にセットされ、第1のケースと第2のケースとが螺合される。そのため、シール部材が対向するケースの合わせ面と接触することがなく、ケースの螺合時におけるシール部材の連れ回りを防止することができる。
【0009】
また、合わせ面から筒状凹部の段差部の頂面までの寸法(深さ)が、保持したシール部材を含むリテーナの全高(軸方向の寸法)よりも低く設定されており、第1のケースと第2のケースとが螺合されて締結された後、突起部が油圧を受けて、対向するケースの合わせ面側にリテーナが動き、段差部を越えたところでストッパが開いて段差部の頂面に係止される。そのため、シール部材によって第1の油圧回路と第2の油圧回路との接続部分(接続箇所)をシールすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、第1のケース及び第2のケースの合わせ面全周をネジ構造として双方を螺合により締結する際に、Oリング等のシール部材の連れ回りを防止でき、もって、合わせ面を介して連通(接続)されるケース内油圧回路のシール性が損なわれることを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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