TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025082284
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-28
出願番号2024193726
出願日2024-11-05
発明の名称規制部材、時計ムーブメント、および時計
出願人ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
代理人個人,個人,個人
主分類G04B 18/02 20060101AFI20250521BHJP(時計)
要約【課題】規制デバイスに適合する作動システムを与えることによって、従来のインデックスシステムの欠点の一部または全部を克服する。
【解決手段】慣性質量、例えばバランス23と、ヒゲゼンマイ25と、バランスコック22と、ヒゲゼンマイの速度を調整するための作動システム20とを含む時計ムーブメントのための規制部材1に関する。ヒゲゼンマイは、コイル状リボンと、ヒゲゼンマイの剛性を調整する手段30とを含み、手段は、コイル状リボンと直列に配置された弾性要素を備え、調整手段は、可変の力またはトルクを可撓性要素に加えるプレストレス手段を含み、作動システムが、調整手段のプレストレス手段を作動させる偏心器10を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
慣性質量、例えばバランス(23)と、ヒゲゼンマイ(25)と、バランスコック(22)と、ヒゲゼンマイ(25)の速度を調整するための作動システム(20)とを含む時計ムーブメントのための規制部材(1)であって、前記ヒゲゼンマイ(25)は、コイル状リボン(2)と、前記ヒゲゼンマイの剛性を調整する手段(30)とを含み、前記手段は、前記コイル状リボン(2)と直列に配置された弾性要素(5)を備え、前記調整手段(30)は、可変の力またはトルクを前記可撓性要素(5)に加えるプレストレス手段(6)を含み、特徴が、前記作動システム(20)が、前記調整手段(30)の前記プレストレス手段(6)を作動させる偏心器(10)を含むことにある、規制部材。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記偏心器(10)が前記バランスコック(22)を通るように回転可能にマウントされることを特徴とする、請求項1に記載の規制部材。
【請求項3】
前記偏心器(10)は、ヘッド(21)と、前記ヘッド(21)から延びる本体(11)とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の規制部材。
【請求項4】
前記偏心器(10)がさらに、前記本体(11)から延びるフィンガー(12)を含み、前記フィンガー(12)が、前記偏心器(10)の前記本体(11)の主軸に対して中心がずれていることを特徴とする、請求項3に記載の規制部材。
【請求項5】
前記ヘッド(21)が、前記偏心器(10)を作動させるツールの先端を受容するように意図された凹部(18)を含むことを特徴とする、請求項3に記載の規制部材。
【請求項6】
前記プレストレス手段(6)が、前記可撓性要素(5)に接続された可動式の第1のレバー(14)を含み、前記偏心器(10)が、前記レバー(14)を作動させることができるように、前記レバー(14)に直接または間接に接触していることを特徴とする、請求項1に記載の規制部材。
【請求項7】
前記プレストレス手段(6)が、前記可撓性要素(5)に接続された第2の可動レバーを含み、前記偏心器(10)が、前記第2のレバー(26)を作動させることができるように、前記第2のレバー(26)に直接又は間接に接触していることを特徴とする、請求項6に記載の規制部材。
【請求項8】
前記プレストレス手段(6)が、前記第1のレバー(14)および/または前記第2のレバー(26)に接続された可動体(19)を含み、前記フィンガー(12)が前記可動体(19)に接触していることを特徴とする、請求項6に記載の規制部材。
【請求項9】
前記フィンガー(12)が、前記可動体(19)と協働する周縁溝(33)を含むことを特徴とする、請求項8に記載の規制部材。
【請求項10】
前記作動システム(20)が、前記ヒゲゼンマイ(25)がマウントされるスタッド(34)を含むスタッドホルダー(31)を含み、前記スタッド(34)が前記ヒゲゼンマイ(25)の前記弾性要素(5)に機械的に連結されていることを特徴とする、請求項1に記載の規制部材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、時計製造の分野に関し、詳しくは、駆動エネルギーが規制部材によって規制される機械式時計製造の分野に関する。さらに詳しくは、本発明は、ヒゲゼンマイの速度を調整するための精密な作動システムを備えた規制部材に関し、そのような規制部材を含む時計ムーブメントに関し、およびそのような時計ムーブメントを含む時計に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
機械式時計の大半において、針(例えば分針および時針)を回転させるのに必要なエネルギーは、香箱において蓄積され、その後、ヒゲゼンマイと称される渦巻状に巻かれたリボンの形態にあるバネと組み合わされたバランスと称されるフライホイールを含むバネ式バランスシステムによって運ばれる。
【0003】
ヒゲゼンマイの内端は、バランスと一体となって回転するスタッフに取り付けられ、ヒゲゼンマイの外端は、それ自体が静止コックに剛性接続されたスタッドホルダーにマウントされたスタッドに取り付けられる。
【0004】
バランスの回転は、ガンギ車の歯に係合する2つのパレットが設けられた、低振幅の振動により駆動されるパレットレバーを含む脱進機構によって維持され、その振動がカウントされる。このようにしてガンギ車が係合すると、ガンギ車はステップ状に回転し、その回転の周波数はパレットレバーの振動の周波数によって決定される。パレットレバー自体はバネ式バランスの振動の周波数に設定される。
【0005】
従来型脱進機構では、振動数は約4Hz、すなわち毎時約28,800振動(V/h)である。優れた時計職人の目的のひとつは、バランスの振動の等時性および規則性(または速度の一定性)を保証することである。
【0006】
ヒゲゼンマイの速度は、周知の態様で、すなわちヒゲゼンマイの有効長さを調整することによって、規制され得る。ヒゲゼンマイの有効長さは、ヒゲゼンマイの内端と、ヒゲゼンマイの外端の近傍に配置されてインデックスシステムにマウントされたキーによって担持される一対のバンキング(bankings)によって画定されるのが典型的なカウントポイントとの間の曲線長さとして定義される。
【0007】
作動時、このインデックスシステムはヒゲゼンマイの軸まわりに回転することができない。しかしながら、その角度位置は、例えば、ネジ回しを使ってインデックスシステム上のカムのような働きをする偏心器を枢動させることにより、手動介入によって微調整され得る。
【0008】
コック、インデックスシステム、キー、スタッドホルダー、スタッド、スタッフ、バネ、バランスを含むアセンブリは、一般に「規制部材」と称される。規制部材の例は、特許文献1および2に与えられており、これらは双方とも時計製造業者ETAが出願している。
【0009】
ヒゲゼンマイの外端が取り付けられたスタッドホルダーを有するインデックスシステムが存在する。ここで、インデックスシステムのキーが、2つのバンキングの間でヒゲゼンマイが動くことを許容する遊びを残している。しかしながら、クロノメーター特性、特に異時性は、インデックスキーにおける遊びに対して非常に敏感であり、この遊びを正確に制御することは困難である。
【0010】
いくつかのデバイスでは、特にヒゲゼンマイの作動時において遊びをなくすために、ヒゲゼンマイをクランプするようにバンキングを調整することができる。この場合、まずインデックスキーを動かして速度を規制し、次にヒゲゼンマイをキーにクランプする。しかしながら、ヒゲゼンマイをインデックスキーにクランプすると、ヒゲゼンマイに負担がかかり、特に巻き上げの中心がずれてクロノメーター誤差が生じるリスクがある。さらに、遊びをなくすと速度も変わるので、ひとたびヒゲゼンマイをクランプしてしまうと、もはや、速度を微調整するようにヒゲゼンマイに沿ってインデックスキーを動かすことができない。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

オメガ・エス アー
時計制御装置
19日前
カシオ計算機株式会社
時計
1か月前
カシオ計算機株式会社
時計
1か月前
カシオ計算機株式会社
電子機器
1か月前
セイコーエプソン株式会社
電子制御式機械時計
1日前
セイコーエプソン株式会社
時計
29日前
セイコーエプソン株式会社
時計
29日前
カシオ計算機株式会社
装置収容ケース
1か月前
セイコーウオッチ株式会社
時計用文字板および時計
16日前
ソフトバンクグループ株式会社
システム
1か月前
コマデュール ソシエテ アノニム
防水腕時計ケース
4日前
カシオ計算機株式会社
ギヤアッシー及び時計
1か月前
オメガ・エス アー
時計の複数の機能を操作するための装置
19日前
カシオ計算機株式会社
電子モジュール及び電子機器
1か月前
オメガ・エス アー
時計ムーブメントを操作するシステムの連結装置
19日前
株式会社島津製作所
原子時計システムおよび周波数安定化装置
1か月前
アズビル株式会社
時間計測回路、測距装置、及び時間計測方法
8日前
カシオ計算機株式会社
表示制御装置、表示装置、方法およびプログラム
1か月前
カシオ計算機株式会社
表示制御装置、表示装置、方法およびプログラム
1か月前
セイコーエプソン株式会社
回路モジュール、電子時計、及び電子時計の製造方法
8日前
セイコーエプソン株式会社
ソーラー発電式時計及びソーラー発電式時計用文字板
1か月前
カシオ計算機株式会社
ギヤアッシー、時計及びギヤアッシーの製造方法
1か月前
三菱重工業株式会社
計測装置、計測システム、計測方法及びプログラム
1か月前
セイコーエプソン株式会社
時計、歩度測定装置、歩度測定システムおよび歩度測定方法
1か月前
カシオ計算機株式会社
センサ装置および時計
1か月前
カシオ計算機株式会社
時計、情報処理装置、時刻表示方法及びプログラム
1か月前
カシオ計算機株式会社
電子時計
4日前
モントレー ブレゲ・エス アー
ロック可能なジョイントを含む時計ムーブメントのコンポーネント
1か月前
カシオ計算機株式会社
情報処理装置、時計、情報処理方法、時刻表示方法及びプログラム
1か月前
ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
渦巻バネと回転共振器機構
19日前
カシオ計算機株式会社
時計モジュール及び電子時計
1か月前
ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
規制部材、時計ムーブメント、および時計
3日前
ロレックス・ソシエテ・アノニム
時計の時計可動ユニットの縦あがきを調節する機構
1か月前
ブランパン・エス アー
巻真を位置決めするための内部停止具を備えた設定及び巻き上げ機構を備える時計ムーブメント
1か月前
ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
エナメル加工された時計部品の製造方法
1か月前
ニヴァロックス-ファー ソシエテ アノニム
高トルクばらつきヒゲゼンマイのためのバネ式バランス振動子を製造する方法
1日前
続きを見る