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公開番号2025078143
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-20
出願番号2023190499
出願日2023-11-08
発明の名称鉄道車両編成検修設備
出願人日本車輌製造株式会社,小田急電鉄株式会社,JR東日本テクノロジー株式会社
代理人個人
主分類B61D 15/00 20060101AFI20250513BHJP(鉄道)
要約【課題】鉄道車両編成の検修が可能な鉄道車両編成検修設備を提供すること。
【解決手段】複数台の鉄道車両3が連結された鉄道車両編成5が移動する検修用レール11と、検修用レール11と平行な台車用レール12と、台車用レール12上に用意され、本台車4に替えて鉄道車両3を移動可能に支持する昇降装置55を備えた複数の仮台車7と、検修用レール11と台車用レール12の間に設けられ、検修用レール11上の鉄道車両3から取り出した本台車4と台車用レール12に配置させた仮台車7との交換が可能な台車交換装置9と、本台車4を全て仮台車7に交換した鉄道車両編成5に対し、連結された鉄道車両3を支持する全ての仮台車7の昇降装置55を同期制御するための電気設備部8と、を有する鉄道車両編成検修設備1。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
複数台の鉄道車両が連結された鉄道車両編成が移動する検修用レールと、
前記検修用レールと平行な台車用レールと、
前記台車用レール上に用意され、本台車に替えて前記鉄道車両を移動可能に支持する昇降装置を備えた複数の仮台車と、
前記検修用レールと前記台車用レールの間に設けられ、前記検修用レール上の前記鉄道車両から取り出した前記本台車と前記台車用レールに配置させた前記仮台車との交換が可能な台車交換装置と、
前記本台車を全て前記仮台車に交換した前記鉄道車両編成に対し、連結された前記鉄道車両を支持する全ての前記仮台車の前記昇降装置を同期制御するための電気設備部と、
を有する鉄道車両編成検修設備。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記仮台車は、電動シリンダからなる前記昇降装置を有し、前記電気設備部は、前記電動シリンダを同期制御するための連動昇降用制御盤を有し、前記連動昇降用制御盤から延びた電源を供給する電源線と制御信号を送信する制御線とが全ての前記仮台車に接続されるものである請求項1に記載の鉄道車両編成検修設備。
【請求項3】
前記電気設備部は、前記電源線および前記制御線が床下または建物壁に設置され、前記仮台車ごとに設けられた一組の前記電源線および前記制御線が所定の位置から取り出され、前記仮台車へと接続されるものである請求項2に記載の鉄道車両編成検修設備。
【請求項4】
前記電気設備部は、前記電源線の先端には電源用コネクタが、前記制御線の先端には制御用コネクタがそれぞれ接続され、各々の前記仮台車に対してコネクタによる接続が可能なものである請求項2または請求項3に記載の鉄道車両編成検修設備。
【請求項5】
前記電気設備部は、床下または建物壁に設置された前記電源線および前記制御線が取り出される各々の位置に収納式の収納部が設けられ、前記収納部内を通して延びた前記電源線の接続配線部の先端に前記電源用コネクタが接続され、前記収納部内を通して延びた前記制御線の接続配線部の先端に前記制御用コネクタが接続されたものである請求項4に記載の鉄道車両編成検修設備。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、連結した鉄道車両を切り離すことなく鉄道車両編成のままで検修を行うことを可能にする鉄道車両編成検修設備に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
鉄道車両は、定期的に編成単位の検修が必要であり、鉄道車両検修設備では磨耗した車輪の交換や機器の修理および点検などが行われる。そのため、台車から鉄道車両の持ち上げが必要になるが、そうした鉄道車両の持ち上げには従来からリフティングジャッキが使用されている。リフティングジャッキは4基が一組となり、鉄道車両検修設備内に敷設された検修用レールを挟んで2基ずつが対称的に配置されている。検修を受ける鉄道車両は、その検修用レールを移動して鉄道車両検修設備内の検修位置に停止することでリフティングジャッキに持ち上げられる。
【0003】
4基のリフティングジャッキは、同じ構造の移動型ジャッキであり、車輪に支持されたベースに支柱が立設され、そこにはモータによって昇降する車体昇降用の爪部材が昇降自在に取り付けられている。こうした従来のリフティングジャッキによれば、検修用レールを移動してきた鉄道車両の車体下側に爪部材が挿入され、その後に4基のリフティングジャッキが、同時に爪部材を上昇させることにより、鉄道車両が所定の高さにまで持ち上げられ平衡状態を保って停止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-060050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、鉄道車両の検修方法には主に2パターンがある。その1つは連結された複数の鉄道車両を切り離し、1両ずつ上昇させて検査する単独方式であり、もう1つは編成された状態の鉄道車両を切り離さず、鉄道車両編成のまま複数の鉄道車両を一括して上昇させて検査する編成方式である。しかし、単独方式は、鉄道車両を切り離す必要があるため、鉄道車両同士をつないでいるダンパーや幌、連結器、ケーブルなどの各種部品を外さなくてはならなかった。そして、検修後に鉄道車両同士を連結した後は、各種部品を取り付け直さなければならず、その取り付け後は正しく動作するか否かについて試験が必要になるため、時間と手間、さらには経験を要する付帯作業が加わってしまっていた。
【0006】
一方で、編成方式は、鉄道車両同士をつないでいるダンパーやケーブルなどの各種部品を着脱する必要がない点で有効である。しかし、編成方式では鉄道車両を持ち上げるのに車両1両毎に4基のリフティングジャッキが用いられるため、編成を構成する車両数に応じた数多くのリフティングジャッキが必要であり、鉄道車両検修設備が大規模なものとなりコストがかかってしまう。しかも、鉄道車両は車種ごとにジャッキ受け位置が異なるため、リフティングジャッキは爪部材の位置を合わせる移動調整が必要になる。編成によっては例えば10両分の位置合わせが行われ、合計で40基のリフティングジャッキについて爪部材の位置合わせが必要になってしまう。更に、40基のリフティングジャッキのうち1基でも故障してしまえば検修作業を中断せざるを得ず、予備のリフティングジャッキがあっても交換するまでに時間を要してしまうことになる。
【0007】
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、鉄道車両編成の検修が可能な鉄道車両編成検修設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る鉄道車両編成検修設備は、複数台の鉄道車両が連結された鉄道車両編成が移動する検修用レールと、前記検修用レールと平行な台車用レールと、前記台車用レール上に用意され、本台車に替えて前記鉄道車両を移動可能に支持する昇降装置を備えた複数の仮台車と、前記検修用レールと前記台車用レールの間に設けられ、前記検修用レール上の前記鉄道車両から取り出した前記本台車と前記台車用レールに配置させた前記仮台車との交換が可能な台車交換装置と、前記本台車を全て前記仮台車に交換した前記鉄道車両編成に対し、連結された前記鉄道車両を支持する全ての前記仮台車の前記昇降装置を同期制御するための電気設備部と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
前記構成によれば、複数台の鉄道車両が連結された鉄道車両編成が検修用レール上を移動する間に、鉄道車両を走行可能に支持する本台車が台車交換装置によって台車用レール上に用意された仮台車に履き替えられ、鉄道車両編成が全て仮台車に支持された状態になった後に、電気設備部によって全ての仮台車に対してその昇降装置に同期制御が行われることで、連結されたままの鉄道車両が平衡状態を保って持ち上げられ、鉄道車両編成の検修が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
鉄道車両編成検修設備の一実施形態を示した斜視図である。
台車交換装置によって鉄道車両から本台車が取り外される状況を示した図である。
台車交換装置によって鉄道車両に仮台車が取り付けられる状況を示した図である。
電気設備部が設けられた検修位置に鉄道車両編成が停止した状況を示した図である。
電気設備部を車両の側面側から示した図である。
仮台車の一例を簡略化して示した側面図である。
鉄道車両を仮台車が持ち上げた状態を簡略化して示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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