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公開番号2025077335
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-19
出願番号2023189439
出願日2023-11-06
発明の名称積層体及び包装容器
出願人東洋製罐株式会社
代理人弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類B32B 27/00 20060101AFI20250512BHJP(積層体)
要約【課題】本発明の積層体からなる包装容器等からリサイクルされた樹脂を用いて、本発明の積層体におけるヒートシール層用フィルムと同様のヒートシール層用フィルムの製造が可能である、再リサイクルに適した積層体を提供する。
【解決手段】少なくとも外層に融点Tm1を有する基材層、及び内層に融点Tm2を有するヒートシール層を含む積層体であって、24℃≦Tm1-Tm2≦152℃であることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも外層に融点Tm

を有する基材層、及び内層に融点Tm

を有するヒートシール層を含む積層体であって、24℃≦Tm

-Tm

≦152℃であることを特徴とする積層体。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記ヒートシール層がバージンポリオレフィンからなる2層の間にリサイクル層を有する、少なくとも3層からなる請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記リサイクル層が融点Tm

を有しており、Tm

≦250℃である請求項2に記載の積層体。
【請求項4】
前記基材層がポリブチレンテレフタレートの延伸フィルムからなる請求項1または2に記載の積層体。
【請求項5】
前記ヒートシール層のバージンポリオレフィンがポリエチレンであると共に、前記ヒートシール層における3層すべてが無延伸フィルムである請求項2に記載の積層体。
【請求項6】
前記基材層とヒートシール層の間に無機物または無機酸化物を用いた蒸着層を有する請求項1または2に記載の積層体。
【請求項7】
前記バージンポリオレフィンからなる2層の少なくとも1層が着色層である請求項2に記載の積層体。
【請求項8】
前記基材層と前記ヒートシール層が接着剤を用いて積層される請求項1または2に記載の積層体。
【請求項9】
前記積層体がポリエチレンテレフタレート及びポリアミドを含まない請求項1または2に記載の積層体。
【請求項10】
前記請求項1または2に記載された積層体を用いる包装容器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体及び包装袋に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」とする。)ボトル及びプラスチック製容器包装は、容器包装リサイクル法の対象となっており、通常のPETボトルは樹脂としてPET樹脂のみを含有することから、リサイクルが容易であるため、水平リサイクルが確立されている。一方、プラスチック製容器包装は、通常、複数種の樹脂を含有しており、前記複数種の樹脂の分離が困難であることから、リサイクルを行う場合において種々の問題が生じている。
【0003】
前記プラスチック製容器包装の一例として、基材フィルムにPETフィルムを用いると共にヒートシール層にポリエチレンフィルムを用い、両者のフィルムをそれぞれ別途に成形した後、ウレタン接着剤等によりドライラミネートすることにより製造された積層体を用いた包装袋が知られている(例えば、特許文献1を参照)。ここで、前記ヒートシール層に用いられるポリエチレンフィルムは、低密度ポリエチレンまたは直鎖状低密度ポリエチレンを主な樹脂として用いており、融点は、製品のグレードにもよるが一般的に約110℃である。また、前記基材フィルムに用いられるPETの融点は、製品のグレードにもよるが一般的に約260℃である。
【0004】
したがって、前記包装袋を粉砕したリサイクル樹脂を再利用し、前記積層体におけるヒートシール層用フィルムと同様のヒートシール層用フィルムを製造する場合、前記リサイクル樹脂がPETを含むことから、前記フィルムの成形温度はPETの融点よりやや高い約280℃に設定する必要がある。しかし、約280℃で前記フィルムの成形を行った場合、ポリエチレンフィルム中に含まれるパラフィンオイルや低分子化合物等の低融点分解物にとっては過度に高温であるため、前記低融点分解物の炭化、成形時における油煙の大量発生、押出成形ロールの汚染、及び押出時の成形圧力の上昇等の問題が発生する。そのため、成形温度を280℃より低い温度に設定すると、今度はPETが充分に溶融しないことから、フィッシュアイ、ピンホール等が発生し、フィルムの品質が低下するという問題がある。
【0005】
また、従来、基材にポリアミドを用いた耐ピンホール性に優れる包装容器用の積層体も知られている(例えば、特許文献2を参照)。しかし、ポリアミドはケミカルリサイクルを行う場合に禁忌物質となる可能性があることから、リサイクル全般を考慮すると前記積層体への使用を極力控えるべきであると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-154135号公報
特開2022-163548号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上記事情に鑑み、本発明の積層体からなる包装容器等からリサイクルされた樹脂を用いて、本発明の積層体におけるヒートシール層用フィルムと同様のヒートシール層用フィルムの製造が可能である、再リサイクルに適した積層体を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、上記再リサイクルに適した積層体を用いて形成された包装容器を提供することである。
ここで、再リサイクルとは、「リサイクル樹脂を用いて製造された包装容器等」を原料とするリサイクル樹脂を用いて、再度、前記「リサイクル樹脂を用いて製造された包装容器等」を製造することを意味する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、少なくとも外層に融点Tm

を有する基材層、及び内層に融点Tm

を有するヒートシール層を含む積層体であって、24℃≦Tm

-Tm

≦152℃であることを特徴とする積層体が提供される。
【0009】
本発明のシーラントフィルムにおいては、以下の態様が好適に採用される。
(1)前記ヒートシール層がバージンポリオレフィンからなる2層の間にリサイクル層を有する、少なくとも3層からなること。
(2)前記リサイクル層が融点Tm

を有しており、Tm

≦250℃であること。
(3)前記基材層がポリブチレンテレフタレートの延伸フィルムからなること。
(4)前記ヒートシール層のバージンポリオレフィンがポリエチレンであると共に、前記ヒートシール層における3層すべてが無延伸フィルムであること。
(5)前記基材層とヒートシール層の間に無機物または無機酸化物を用いた蒸着層を有すること。
(6)前記バージンポリオレフィンからなる2層の少なくとも1層が着色層であること。
(7)前記基材層と前記ヒートシール層が接着剤を用いて積層されること。
(8)前記積層体がポリエチレンテレフタレート及びポリアミドを含まないこと。
(9)前記積層体を用いた包装容器。
【発明の効果】
【0010】
本発明の積層体は、少なくとも外層に融点Tm

を有する基材層、及び内層に融点Tm

を有するヒートシール層を含む積層体であって、24℃≦Tm

-Tm

≦152℃であり、前記積層体からなる包装容器等からリサイクルされた樹脂を用いて、前記積層体におけるヒートシール層用フィルムと同様のヒートシール層用フィルムの製造が可能である、再リサイクルに適した積層体とすることができる。ここで、融点Tm

及び融点Tm

の差を上記数値範囲内とすることにより、リサイクルを行う場合の成形温度を低く設定することが可能であるため、ポリエチレンフィルム中に含まれる低融点分解物の炭化、油煙の発生、押出成形ロールの汚染、及び押出時の成形圧力の上昇等の問題の発生を防ぐことが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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