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公開番号2025072418
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-09
出願番号2025010473,2022522705
出願日2025-01-24,2020-10-09
発明の名称Fc封鎖を介する移植細胞保護
出願人ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア,The Regents of the University of California
代理人個人,個人,個人
主分類C12N 5/10 20060101AFI20250430BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】抗体依存性細胞傷害(ADCC)又は補体依存性細胞傷害(CDC)を回避する細胞を提供する。
【解決手段】本発明は、抗体依存性細胞傷害(ADCC)又は補体依存性細胞傷害(CDC)を回避するために向上したCD16、CD32、又はCD64発現を含む細胞を提供する。細胞は、向上したCD16、CD32、又はCD64発現をさらに含む多能性細胞、例として、低免疫性多能性細胞(HIP)又はABO血液型Oアカゲザル因子陰性HIP細胞(HIPO-)であり得る。本発明は、多能性細胞に由来する細胞を包含する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
改変多能性細胞であって、前記改変多能性細胞の親型と比較して上昇したレベルのCD
16、CD32、又はCD64タンパク質発現を有し、前記上昇したタンパク質発現によ
り、抗体依存性細胞傷害(ADCC)又は補体依存性細胞傷害(CDC)に対して低感受
性になる改変多能性細胞。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記上昇したタンパク質発現は、CD64タンパク質であり、前記CD64タンパク質
は、配列番号7と少なくとも90%の配列同一性を有する、請求項1に記載の改変多能性
細胞。
【請求項3】
前記CD64タンパク質は、配列番号7の配列を有する、請求項2に記載の改変多能性
細胞。
【請求項4】
ヒト低免疫原性多能性(HIP)細胞に由来する、請求項1に記載の改変多能性細胞。
【請求項5】
ヒト低免疫原性多能性ABO血液型Oアカゲザル因子陰性(HIPO-)細胞に由来す
る、請求項1に記載の改変多能性細胞。
【請求項6】
ヒト誘導多能性幹細胞(iPSC)に由来する、請求項1に記載の改変多能性細胞。
【請求項7】
ヒト胚性幹細胞(ESC)に由来する、請求項1に記載の改変多能性細胞。
【請求項8】
ヒト、サル、ウシ、ブタ、ニワトリ、シチメンチョウ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ロバ、ラ
バ、アヒル、ガチョウ、スイギュウ、ラクダ、ヤク、ラマ、アルパカ、マウス、ラット、
イヌ、ネコ、ハムスター、及びモルモットからなる群から選択される種からのものである
、請求項1に記載の改変多能性細胞。
【請求項9】
前記改変細胞の死滅を引き起こすトリガーにより活性化される自殺遺伝子をさらに含む
、請求項1~8のいずれか一項に記載の改変多能性細胞。
【請求項10】
前記自殺遺伝子は、単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ遺伝子(HSV-tk)で
あり、前記トリガーは、ガンシクロビルである、請求項9に記載の改変多能性細胞。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
I.関連出願の相互参照
本出願は、参照により全体として本明細書に組み込まれる、2019年10月15日に
出願された米国仮特許出願第62/915,601号明細書の米国特許法第119条(e
)のもと優先権を主張する。
続きを表示(約 2,800 文字)【0002】
本発明は、再生細胞療法に関する。一部の実施形態において、再生細胞療法は、細胞系
をそれが必要とされる患者中に移植することを含む。一部の実施形態において、細胞系は
、上昇したCD16、CD32、又はCD64発現を有する多能性細胞を含む。他の実施
形態において、それらは低免疫原性であり、O血液型を有し、又はRh因子陰性である。
他の実施形態において、再生細胞療法は、細胞移植レシピエントの免疫系が同種材料を拒
絶する傾向を低減させる。一部の実施形態において、再生細胞療法は、損傷臓器及び組織
の治療において使用される。一部の実施形態において、本発明の再生細胞療法は、キメラ
抗原受容体(CAR)細胞、内皮細胞、ドーパミン作動性ニューロン、膵島細胞、心筋細
胞、網膜色素内皮細胞、又は甲状腺細胞を利用し、それらは疾患の治療又は損傷組織の回
復において使用される。
【背景技術】
【0003】
再生細胞療法は、損傷臓器及び組織を再生するための重要で有望な治療である。移植用
臓器の利用可能性は低く、それに伴って待機時間も長いため、容易に利用可能な細胞系を
患者中に移植することによる組織の再生の可能性は当然魅力的である。再生細胞療法は、
動物モデル(例えば、心筋梗塞後)における移植後の損傷組織の回復についての有望な初
期結果を示している。しかしながら、移植レシピエントの免疫系が同種材料を拒絶する傾
向は治療薬の潜在的な有効性を大幅に低減させ、そのような治療周囲の考えられる好まし
い効果を縮小させる。
【0004】
自己誘導多能性幹細胞(iPSC)は、理論的には、患者特異的細胞ベース臓器修復方
針のための無制限の細胞源を構成する。しかしながら、これらの生成は技術的及び製造的
困難を課し、あらゆる急性治療モダリティを概念的に妨げる長期のプロセスである。同種
iPSCベース療法又は胚性幹細胞ベース療法は製造の観点からより容易であり、十分に
スクリーニングされ、標準化された高品質の細胞産物の生成を可能とする。しかしながら
、これらの同種起源のため、そのような細胞産物は拒絶を受ける。細胞の抗原性が低減又
は排除されるため、普遍的に許容可能な細胞産物を産生することができる。多能性幹細胞
は3つの胚葉の任意の細胞タイプに分化させることができるため、幹細胞療法の潜在的適
用は多岐にわたる。分化は、エクスビボ又はインビボで移植部位の臓器環境中で分化及び
成熟を継続する前駆細胞を移植することにより実施することができる。エクスビボ分化は
、研究者又は臨床医が手順を厳密にモニタリングすることを可能とし、適切な細胞の集団
が移植前に生成されることを確保する。
【0005】
しかしながら、ほとんどの場合、未分化多能性幹細胞は、奇形腫を形成するその傾向に
起因して臨床移植療法において避けられる。むしろ、このような治療法は、分化細胞(例
えば、心不全を罹患する患者の心筋中に移植される幹細胞由来心筋細胞)を使用する傾向
がある。このような多能性細胞又は組織の臨床適用は、その移植後の細胞の成長及び生存
を制御する「安全性特徴」から利益を得る。
【0006】
本技術分野は、疾患又は欠損細胞を再生し、又は置き換えるために使用される細胞を産
生し得る幹細胞を追求する。多能性幹細胞(PSC)は、それが急速に増殖し、多くの考
えられる細胞タイプに分化するため、使用することができる。PSCのファミリーとして
は、異なる技術を介して生成され、区別される免疫原性特徴を有するいくつかのメンバー
が挙げられる。PSCに由来する工学操作細胞又は組織との患者適合性は、免疫拒絶のリ
スク及び免疫抑制の要求を決定する。
【0007】
胚盤胞の内部細胞塊から単離される胚性幹細胞(ESC)は、レシピエントとミスマッ
チする組織適合性抗原を示す。この免疫学的バリアは、ESCのヒト白血球抗原(HLA
)型バンクにより解決することができない。それというのも、HLA一致PSCグラフト
もマイナー抗原として機能する非HLA分子におけるミスマッチのため拒絶を受けるため
である。これは、同種誘導多能性幹細胞(iPSC)にも当てはまる。
【0008】
低免疫原性多能性(hypoimmunogenic pluripotent)(H
IP)細胞及び細胞産物は、例としてT細胞、NK細胞、及びマクロファージが挙げられ
る免疫系の細胞構成成分からそれらを保護するための遺伝子ノックアウト又は導入遺伝子
を有する。これらは、ABO血液型のO型及びRh陰性(HIPO-)でもあり得る。
【0009】
抗体が関与する最も関連する2つの殺傷機序は、NK細胞、マクロファージ、B細胞又
は顆粒球による抗体依存性細胞傷害(ADCC)及び補体カスケードの活性化を介する補
体依存性細胞傷害(CDC)である。それらの殺傷機序の全ては、標的細胞に結合し、エ
フェクター免疫細胞又は補体を活性化させる抗体を利用する(図1A)。IgG抗体は、
ADCC及びCDCの両方の強力な媒介であり得る。IgG抗体は、特異的エピトープに
結合する2つの可変Fab領域を有する。結晶性Fc領域は突出し、NK細胞、B細胞、
マクロファージ、顆粒球、又は補体の結合のために機能する。
【0010】
IgGのFc部分を認識する受容体は、4つの異なるクラス:FcγRI(CD64)
、FcγRII(CD32)、FcγRIII(CD16)、及びFcγRIVに分けら
れる。FcγRIは抗体定常領域についての高い親和性及び制限されたアイソタイプ特異
性を示す一方、FcγRII及びFcγRIIIはIgGのFc領域についての低い親和
性を有するが、より広いアイソタイプ結合パターンを有し、FcγRIVは中間的な親和
性及び制限されたサブクラス特異性を有する近年同定された受容体である。生理学的には
、FcγRIは初期免疫応答の間に機能する一方、FcγRII及びRIIIは後期免疫
応答の間に多価抗原を包囲する凝集体としてIgGを認識する。
(【0011】以降は省略されています)

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