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公開番号2025065908
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-22
出願番号2023175433
出願日2023-10-10
発明の名称金属ナノ粒子の製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類B22F 9/24 20060101AFI20250415BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】本発明は、高い導電性を有する焼結体となり得る扁平な形状を有する金属ナノ粒子を高収率で製造する手段を提供する。
【解決手段】本発明の一態様は、5から200 mMの範囲の濃度の金属材料を含む金属材料の水溶液を準備する、原料準備工程、負の帯電特性を有する材料で形成された内壁を有するマイクロ波加熱部を有する反応管を準備する、反応管準備工程、反応管の外部からマイクロ波加熱部に向けてマイクロ波を照射しながらマイクロ波加熱部に5から300 mL/分の範囲の流速で金属材料の水溶液を流通させて金属ナノ粒子を形成させる、金属ナノ粒子形成工程を含む、扁平な形状を有する金属ナノ粒子の製造方法に関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
5から200 mMの範囲の濃度の金属材料を含む金属材料の水溶液を準備する、原料準備工程、
負の帯電特性を有する材料で形成された内壁を有するマイクロ波加熱部を有する反応管を準備する、反応管準備工程、
反応管の外部からマイクロ波加熱部に向けてマイクロ波を照射しながらマイクロ波加熱部に5から300 mL/分の範囲の流速で金属材料の水溶液を流通させて金属ナノ粒子を形成させる、金属ナノ粒子形成工程、
を含む、扁平な形状を有する金属ナノ粒子の製造方法。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
反応管を形成する負の帯電特性を有する材料が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
金属材料が、銀、金、白金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、パラジウム若しくは亜鉛、又はそれらの混合物の塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
金属材料が、硝酸銀であり、金属ナノ粒子が、銀ナノ粒子である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
金属材料の水溶液に含まれる金属材料の濃度c mM及び金属材料の水溶液の流速v mL/分が、以下:
0≦c<100のとき、5≦v<((30/19)c+(2700/19));
100≦c≦200のとき、((29/20)c-140)≦v≦300
の関係を満たす、請求項1に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属ナノ粒子の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
金属ナノ粒子は、数nmから数十nm程度の粒径を有する銀、金又は白金等の金属粒子である。金属ナノ粒子は、プリンテッドエレクトロニクスにおけるパターンニングのインク材料として使用される。
【0003】
プリンテッドエレクトロニクスにおけるパターンニングのインク材料としては、低温焼成であっても低抵抗値となり得る緻密な焼結体が得られる材料が好ましい。緻密な焼結体を得るための材料としては、プレート形状のような扁平な形状を有する金属ナノ粒子が好ましい。このような金属ナノ粒子の製造方法として、金属イオンの溶液を反応容器に投入し、マイクロ波を照射して加熱還元する液相合成法が知られている。
【0004】
例えば、特許文献1は、分散剤及び有機溶媒を含む金属ナノプレートの非水系分散液であって、前記分散剤の酸価が、90以下であり、且つ前記分散剤の塩基価が、5~100であることを特徴とする、非水系分散液を記載する。
【0005】
特許文献2は、金属前駆物質を含有する反応液を、マイクロ波照射空間内に配置された流通管内に流通させるとともに、該マイクロ波照射空間内の該流通管に向けて流通管の外部からマイクロ波を照射し、このマイクロ波照射により前記流通管内にある反応液を加熱し、金属微粒子を合成する金属微粒子の製造方法であって、該マイクロ波の発生装置として、周波数帯域として、周波数2.4から2.5 GHz周波数帯域が割り当てられているか又は製品の規格周波数帯域になっている装置を用い、該流通管の該マイクロ波照射場に配置される部分の平均内径が2.84 mmより細い流通管を用いることを特徴とする金属微粒子の製造方法を記載する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-119827号公報
特開2020-111831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記のように、液相合成法によって扁平な形状を有する金属ナノ粒子を製造する方法が知られている。扁平な形状を有する金属ナノ粒子は、低温焼成であっても低抵抗値となり得る緻密な焼結体が得られると期待される。しかしながら、従来技術の方法の場合、有機化合物である分散剤を用いて金属ナノ粒子の形状を制御する。このため、金属ナノ粒子を焼成して金属ナノ粒子の焼結体を得るとき、焼結体に分散剤の残留物が存在する可能性がある。分散剤の残留物を含む焼結体は、導電性が低下する可能性がある。このように、従来技術の方法の場合、結果として得られる金属ナノ粒子の導電性が低下し得るという課題が存在した。
【0008】
それ故、本発明は、高い導電性を有する焼結体となり得る扁平な形状を有する金属ナノ粒子を高収率で製造する手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、前記課題を解決するための手段を種々検討した。本発明者らは、液相合成法において、負の帯電特性を有する材料で形成された内壁を有する反応管を使用し、且つ金属材料の水溶液に含まれる金属材料の濃度及び金属材料の水溶液の流速を所定の範囲に調節することにより、金属材料のイオンの凝集を最適化して、扁平な形状を有する金属ナノ粒子を高収率で得ることができることを見出した。本発明者らは、前記知見に基づき、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は、以下の態様及び実施形態を包含する。
(実施形態1) 5から200 mMの範囲の濃度の金属材料を含む金属材料の水溶液を準備する、原料準備工程、
負の帯電特性を有する材料で形成された内壁を有するマイクロ波加熱部を有する反応管を準備する、反応管準備工程、
反応管の外部からマイクロ波加熱部に向けてマイクロ波を照射しながらマイクロ波加熱部に5から300 mL/分の範囲の流速で金属材料の水溶液を流通させて金属ナノ粒子を形成させる、金属ナノ粒子形成工程、
を含む、扁平な形状を有する金属ナノ粒子の製造方法。
(実施形態2) 反応管を形成する負の帯電特性を有する材料が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である、実施形態1に記載の方法。
(実施形態3) 金属材料が、銀、金、白金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、パラジウム若しくは亜鉛、又はそれらの混合物の塩である、実施形態1又は2に記載の方法。
(実施形態4) 金属材料が、硝酸銀であり、金属ナノ粒子が、銀ナノ粒子である、実施形態3に記載の方法。
(実施形態5) 金属材料の水溶液に含まれる金属材料の濃度c mM及び金属材料の水溶液の流速v mL/分が、以下:
0≦c<100のとき、5≦v<((30/19)c+(2700/19));
100≦c≦200のとき、((29/20)c-140)≦v≦300
の関係を満たす、実施形態1から4のいずれかに記載の方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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