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公開番号
2025061823
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-11
出願番号
2025011182,2021523460
出願日
2025-01-27,2019-10-31
発明の名称
葉酸塩
出願人
アプロフォル アクチェンゲゼルシャフト
代理人
個人
主分類
C07D
475/04 20060101AFI20250403BHJP(有機化学)
要約
【課題】本発明の目的は、追加的な活性化合物に化学結合する葉酸塩であって、良好な安定性と、水にも無極性溶媒にも良好な溶解度を示す、葉酸塩を提供することである。
【解決手段】本発明は、結晶構造の葉酸塩に関するものである。この葉酸塩は、葉酸アニオンと有機カチオンから成る。この葉酸アニオンは5-メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸であり、この有機カチオンは、コリン、N-メチルアミノエタノール、2-アミノ-2-メチルプロパノール、及び、2-ジメチルアミノエタノールから成る群から選択されたアルカノールアミンである有機化合物である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
テトラヒドロ葉酸アニオンと有機カチオンとから成る結晶性葉酸塩において、前記アニオンは5-メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸であり、前記カチオンは有機化合物であり、前記有機化合物は、コリン、2-ジメチルアミノエタノール、N-メチルアミノエタノール、及び2-アミノ-2-メチルプロパノールから成る群から選択されたアルカノールアミンであることを特徴とする、結晶性葉酸塩。
続きを表示(約 800 文字)
【請求項2】
請求項1に記載された結晶性葉酸塩において、前記葉酸塩は、有機溶媒中で高い溶解度を有する、前記結晶性葉酸塩。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された結晶性葉酸塩において、前記有機化合物は、ジ-コリンである、前記結晶性葉酸塩。
【請求項4】
請求項1又は2に記載された結晶性葉酸塩において、前記有機化合物は、モノ-2-ジメチルアミノエタノールである、前記結晶性葉酸塩。
【請求項5】
請求項1又は2に記載された結晶性葉酸塩において、前記有機化合物は、ジ-2-ジメチルアミノエタノールである、前記結晶性葉酸塩。
【請求項6】
請求項1又は2に記載された結晶性葉酸塩において、前記有機化合物は、ジ-N-メチルアミノエタノールである、前記結晶性葉酸塩。
【請求項7】
請求項1又は2に記載された結晶性葉酸塩において、前記有機化合物は、ジ-2-アミノ-2-メチルプロパノールである、前記結晶性葉酸塩。
【請求項8】
請求項1又は2に記載された結晶性葉酸塩において、前記テトラヒドロ葉酸アニオンは5-メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸であり、前記有機カチオンはジ-コリンであることを特徴とする、前記結晶性葉酸塩。
【請求項9】
請求項1又は2に記載された結晶性葉酸塩において、前記テトラヒドロ葉酸アニオンは5-メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸であり、前記有機カチオンはモノ-2-ジメチルアミノエタノールであることを特徴とする、前記結晶性葉酸塩。
【請求項10】
請求項1乃至9のうちのいずれか一項に記載された少なくとも一つの葉酸塩を主要な活性化合物として含有し、かつ、少なくとも薬学的に許容可能な賦形剤を含有する、医薬組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、葉酸塩、葉酸塩製剤及び葉酸塩を含む組成物に関するものである。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
うつ病と、認知症、自閉症、注意欠陥多動性障害(ADHD)及びアルツハイマー症等のその他の精神障害と、1型及び2型糖尿病、血管障害及び癌等の慢性的な非伝染性疾病(NCDs)とは、特に老齢人口の観点から、患者と医療制度にとって増大する負担である。これらの疾病には様々な別々の理由があるが、共通の危険因子として、全身の葉酸状態又は特定の組織の葉酸状態が準最適であることが発見されている。
【0003】
ビタミンB複合体群が、例えば、炭水化物を、エネルギーを生成するために代謝されるブドウ糖に変換する等の、体の代謝プロセスの多くに関与していることは、良く知られている。これらのビタミンは、更に、脂肪及びタンパク質の分解に必須であり、消化管の内壁に沿った筋緊張の維持、及び、神経系の健康の増進、例えば、眼、皮膚、毛髪、肝臓及び腎臓の健康増進に重要な役割を果たしている。
【0004】
更に、葉酸(folate)は、新しい細胞の生成及び維持に必須であることが知られている。特に、幼児期や妊娠期のように、細胞の分裂と増殖が急速に行われる時期には重要である。葉酸はDNAを複製するために必要である。従って、葉酸の欠乏はDNA合成と細胞分裂を妨げ、細胞交代(ターンオーバー)の速い部位である骨髄に、臨床的に最も影響を及ぼす。RNAとタンパク質の合成は妨げられないから、大きな赤血球、即ち、巨大赤芽球が生成され、その結果、セリアック病及び栄養に起因する貧血にみられるような、即ち、妊娠期、幼児期又は小児期に見られるような、巨赤芽球性貧血のような大赤血球性貧血になる。従って、成人、特に高齢者、及び、小児は、正常な赤血球を作り、貧血を防ぐために、葉酸を必要とする。葉酸は、又、癌の原因になるかも知れないDNAの変化を妨げるのを助ける。
【0005】
様々なテトラヒドロ葉酸誘導体のような葉酸誘導体は、又、薬剤又は他の誘導体を作成するための基礎物質としても使用することができる。更に、テトラヒドロ葉酸及びその誘導体は、特にその酸化に対する感受性のために、極度の不安定性を有することで知られている。特に、5-ホルミルテトラヒドロ葉酸(フォリン酸、ロイコボリン)及びその生理学的に活性な5-ホルミル-(6S)型は、主に腫瘍学上の薬剤成分として、メトトレキサート及び5-フルオロウラシルを用いる併用治療に、また、妊娠に伴う葉酸欠乏症貧血の治療や、抗生物質治療等に重要である。葉酸及び還元葉酸の間では、そのカルシウム塩が相対的に最も安定した誘導体と言うことができる。すなわち、US5,817,659及びUS6,441,168は、前記酸の当量あたり少なくとも1当量の結晶水を有する、5-メチル-(6R,S)-、(6S)-又は(6R)-テトラヒドロ葉酸の結晶塩、好ましくはカルシウム塩を開示する。5-メチルテトラヒドロ葉酸は、更なる代謝なしに血液脳関門を直接透過することができる、唯一の市販されている葉酸誘導体である。天然に存在する5-メチルテトラヒドロ葉酸は、もっぱら6S型である。その6R型は生化学的に不活性とみなされ、腎臓を通って排出される。更に、様々な型の葉酸及び/又は還元型葉酸を含むヒト及び動物向けの幾つかの組成物が、種々の形態で、また、ビタミン、アルギニン、リジン、チアミン及び/又は他の活性成分と共に、栄養補助食品として、或いは、神経疾患、病態生理学的疾患、循環器疾患、関節炎及び炎症状態等の様々な疾患の治療及び予防用として、発表されている。
【0006】
種々の葉酸塩が知られている。一般に、これらの塩は、葉酸と、カルシウム及びマグネシウムのような無機カチオンを含む。これらのアルカリ土類金属カチオンは、それ自体が人間に薬学的効果を示さないという限りにおいては、不活性である。このような塩の水溶液中における乏しい溶解度は広く発表されている。葉酸の溶解度と安定性が改良された含水組成物は、例えば、US9,301,922及びUS9,642,853に開示されている。
【0007】
US5,382,581は、アンモニウム塩を使用した5-メチル-テトラヒドロ葉酸のジアステレオマー分離を開示する。WO2018/178142は、ナトリウムと有機塩基を含む5-メチル-テトラヒドロ葉酸の2成分塩を記述する。US2016/0207925は、L-アルギニン及びL-アスパラギンのようなアミノ酸を含有するL-メチル-葉酸の塩を開示する。この塩は凍結乾燥され、非晶性のようである。US5,710,271は、葉酸の(6S)及び(6R)ジアステレオマーの生成、分離及び精製のプロセスを記述する。更に、WO2009/103334は、凍結乾燥又は噴霧乾燥された、L-メチル-テトラヒドロ葉酸のグルコサミン塩及びガラクトサミン塩を開示する。WO2009/103333は、純粋で安定したジアステレオマーを得るために、フェニルエチル-アミン化合物又はナフチルエチル-アミン化合物の形態の有機塩基を用いて、5-メチル-テトラヒドロ葉酸の(6R)及び(6S)ジアステレオマーを分離するプロセスを記述する。CN107304212は、非晶性のL-メチル-テトラヒドロ葉酸アミノ酸塩を生成するためのプロセスを開示する。WO93/17022は、フォリン酸の立体異性体の分離のためのプロセスを開示する。この分離は、ジアミン又はポリアミンを用いて(R/S)フォリン酸を塩化し、次いで、この
フォリン酸の(6S)ジアステレオマーを選択的に結晶化することにより、達成される。
【0008】
更に、葉酸と、例えば、ビタミン、リジン、チアミン及びその他の活性成分等の追加的な化合物と含む、非常に多数の葉酸塩化合物が記述されている。しかし、水にも有機溶媒にも良好な溶解度を有する、安定した葉酸の塩は、医薬組成物により広い用途を与えるであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
US5,817,659
US6,441,168
US9,301,922
US9,642,859
US5,382,581
WO2018/178142
US2016/0207925
US5,710,271
WO2009/103334
WO2009/103333
CN107304212
WO93/17022
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、追加的な活性化合物に化学結合する葉酸塩であって、良好な安定性と、水にも無極性溶媒にも良好な溶解度を示す、葉酸塩を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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