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公開番号2025060186
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023170750
出願日2023-09-29
発明の名称液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置、液体吐出方法およびプログラム
出願人株式会社リコー
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類B41J 2/01 20060101AFI20250403BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】隣接する液体吐出ヘッドのヘッド端部のノズルオーバーラップ領域の画質を均一化する。
【解決手段】複数のノズルからなるノズル列を配列して前記ノズルから液滴を選択的に吐出する複数のヘッドを有し、隣接する前記ヘッドを前記ノズル列の列方向の端部にノズルオーバーラップ領域を設けて設置する液体吐出ヘッドにおいて、前記ノズルオーバーラップ領域のマスクパターンについて、前記ノズル列の列方向に平行な方向のデータを、前記複数のヘッドのうちの一のヘッドによる画素データと前記複数のヘッドのうちの他のヘッドによる画素データの両方で構成し、前記ノズル列の列方向に交差する方向のデータを、前記一のヘッドによる画素データと前記他のヘッドによる画素データのいずれかで構成する吐出制御部を備える。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項１】
複数のノズルからなるノズル列を配列して前記ノズルから液滴を選択的に吐出する複数のヘッドを有し、隣接する前記ヘッドを前記ノズル列の列方向の端部にノズルオーバーラップ領域を設けて設置する液体吐出ヘッドにおいて、
前記ノズルオーバーラップ領域のマスクパターンについて、前記ノズル列の列方向に平行な方向のデータを、前記複数のヘッドのうちの一のヘッドによる画素データと前記複数のヘッドのうちの他のヘッドによる画素データの両方で構成し、前記ノズル列の列方向に交差する方向のデータを、前記一のヘッドによる画素データと前記他のヘッドによる画素データのいずれかで構成する吐出制御部を備える、
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
続きを表示（約 1,300 文字）【請求項２】
前記吐出制御部は、前記ノズルオーバーラップ領域における、前記一のヘッドと前記他のヘッドとのそれぞれの端部ノズルの使用率を下げる、
ことを特徴とする請求項１に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項３】
前記吐出制御部は、前記ノズルオーバーラップ領域の前記ノズル列の列方向に交差する方向に対して最上流側の前記ノズル列のノズルを非使用にする、
ことを特徴とする請求項１に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項４】
前記吐出制御部は、前記ノズルオーバーラップ領域における最端部使用ノズルから第二端部使用ノズルまでの距離を、前記第二端部使用ノズルと当該第二端部使用ノズルより内側の使用ノズルまでの距離よりも長くする、
ことを特徴とする請求項１に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項５】
前記ノズルオーバーラップ領域は、当該ノズルオーバーラップ領域以外の通常領域のノズルの数の２倍の数のノズルが存在する、
ことを特徴とする請求項１に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項６】
請求項１ないし５の何れか一項に記載の液体吐出ヘッドと、
ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構のうちの少なくとも何れか一つと、
を備えることを特徴とする液体吐出ユニット。
【請求項７】
請求項１ないし５の何れか一項に記載の液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる制御部と、
を備えることを特徴とする液体を吐出する装置。
【請求項８】
複数のノズルからなるノズル列を配列して前記ノズルから液滴を選択的に吐出する複数のヘッドを有し、隣接する前記ヘッドを前記ノズル列の列方向の端部にノズルオーバーラップ領域を設けて設置する液体吐出ヘッドにおける液体吐出方法であって、
前記ノズルオーバーラップ領域のマスクパターンについて、前記ノズル列の列方向に平行な方向のデータを、前記複数のヘッドのうちの一のヘッドによる画素データと前記複数のヘッドのうちの他のヘッドによる画素データの両方で構成し、前記ノズル列の列方向に交差する方向のデータを、前記一のヘッドによる画素データと前記他のヘッドによる画素データのいずれかで構成する吐出制御工程を含む、
ことを特徴とする液体吐出方法。
【請求項９】
複数のノズルからなるノズル列を配列して前記ノズルから液滴を選択的に吐出する複数のヘッドを有し、隣接する前記ヘッドを前記ノズル列の列方向の端部にノズルオーバーラップ領域を設けて設置する液体吐出ヘッドを制御するコンピュータを、
前記ノズルオーバーラップ領域のマスクパターンについて、前記ノズル列の列方向に平行な方向のデータを、前記複数のヘッドのうちの一のヘッドによる画素データと前記複数のヘッドのうちの他のヘッドによる画素データの両方で構成し、前記ノズル列の列方向に交差する方向のデータを、前記一のヘッドによる画素データと前記他のヘッドによる画素データのいずれかで構成する吐出制御部として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置、液体吐出方法およびプログラムに関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、隣接する液体吐出ヘッドの端部のノズルオーバーラップ領域の画像処理に関する技術が考えられ、既に知られている。
【０００３】
特許文献１には、ノズルオーバーラップ領域にマスクをかけ、２つの液体吐出ヘッドで印刷ドットを混在させて作像することで、液体吐出ヘッドのノズルオーバーラップ領域の画質低下を抑制する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、従来技術のように２つの液体吐出ヘッドのノズルオーバーラップ領域に印刷ドットを振り分けると、ノズルオーバーラップ領域以外の通常ノズル領域に比べて１ノズルあたりの駆動周波数が低下することになる。一般的に、液体吐出ヘッドの吐出滴量は駆動周波数に応じて変動することが多いため、マスクをかけたノズルオーバーラップ領域で印刷ドットのドットサイズが変わってしまう。このようにノズルオーバーラップ領域で印刷ドットのドットサイズが変わってしまった部分が、濃度ムラやスジとして視認されてしまうという問題があった。
【０００５】
また、マスクをかけるノズルオーバーラップ領域において、２つの液体吐出ヘッドから吐出された印刷ドットが理想位置に着弾することが理想である。しかしながら、２つの液体吐出ヘッド間の位置ずれや滴速度の差により、相対的に片方の液体吐出ヘッドの印刷ドットの着弾位置がずれると、通常ノズル領域と同等の濃度が出せなくなる。このように通常ノズル領域と同等の濃度が出せなくなった部分もまた、濃度ムラやスジとして視認されてしまうという問題があった。
【０００６】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、隣接する液体吐出ヘッドのヘッド端部のノズルオーバーラップ領域の画質を均一化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数のノズルからなるノズル列を配列して前記ノズルから液滴を選択的に吐出する複数のヘッドを有し、隣接する前記ヘッドを前記ノズル列の列方向の端部にノズルオーバーラップ領域を設けて設置する液体吐出ヘッドにおいて、前記ノズルオーバーラップ領域のマスクパターンについて、前記ノズル列の列方向に平行な方向のデータを、前記複数のヘッドのうちの一のヘッドによる画素データと前記複数のヘッドのうちの他のヘッドによる画素データの両方で構成し、前記ノズル列の列方向に交差する方向のデータを、前記一のヘッドによる画素データと前記他のヘッドによる画素データのいずれかで構成する吐出制御部を備える、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、隣接する液体吐出ヘッドのヘッド端部のノズルオーバーラップ領域の画質を均一化することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
図１は、第１の実施形態にかかる画像形成装置の内部を透視して示す斜視図である。
図２は、画像形成装置の構成の概略を示す図である。
図３は、画像形成装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図４は、制御部の機能構成の一例を示すブロック図である。
図５は、Ｘ方向に並べた２つのヘッドの端部ノズルをオーバーラップ配列したときの従来のマスクパターンの一例を示す図である。
図６は、従来の吐出滴量の駆動周波数の特性を示す図である。
図７は、駆動周波数の特性と従来のマスクパターンを示す図である。
図８は、Ｙズレと従来のマスクパターンを示す図である。
図９は、第１の実施形態にかかるマスクパターンの一例を示す図である。
図１０は、第２の実施形態にかかるマスクパターンの一例を示す図である。
図１１は、ノズルオーバーラップ領域のノズル使用率の一例をグラフ化した図である。
図１２は、第３の実施形態にかかるマスクパターンの一例を示す図である。
図１３は、マスクパターンの別の一例を示す図である。
図１４は、第４の実施形態にかかるマスクパターンの一例を示す図である。
図１５は、液体吐出ヘッドの端部領域の吐出滴の様子を例示的に示す図である。
図１６は、マスクパターンの別の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下に添付図面を参照して、液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置、液体吐出方法およびプログラムの実施形態を詳細に説明する。
（【００１１】以降は省略されています）

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