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公開番号2025056953
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023166507
出願日2023-09-27
発明の名称樹脂含浸化粧板および樹脂含浸化粧板の製造方法
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人
主分類B32B 5/18 20060101AFI20250401BHJP(積層体)
要約【課題】優れた耐摩耗性を有し、かつ、グロスマット意匠を発現可能な樹脂含浸化粧板を提供する。
【解決手段】樹脂含浸化粧板10であって、上記樹脂含浸化粧板は、多孔質基材1と、意匠層2と、パターン形状を有し、かつ、硬化性樹脂Xの硬化物を含有する離型層3と、を厚さ方向において、この順に有し、上記厚さ方向から見て、上記樹脂含浸化粧板は、上記離型層と重複する第1領域と、上記離型層と重複しない第2領域と、を有し、上記第2領域において、上記意匠層の上記多孔質基材とは反対側の面に、上記意匠層側から、硬化性樹脂Yの硬化物を含有する硬化樹脂層4および表面保護層5がこの順に配置され、上記硬化樹脂層および上記表面保護層は、それぞれ、パターン形状を有し、上記多孔質基材は、上記硬化性樹脂Yの硬化物を含有する、樹脂含浸化粧板である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂含浸化粧板であって、
前記樹脂含浸化粧板は、多孔質基材と、意匠層と、パターン形状を有し、かつ、硬化性樹脂Xの硬化物を含有する離型層と、を厚さ方向において、この順に有し、
前記厚さ方向から見て、前記樹脂含浸化粧板は、前記離型層と重複する第1領域と、前記離型層と重複しない第2領域と、を有し、
前記第2領域において、前記意匠層の前記多孔質基材とは反対側の面に、前記意匠層側から、硬化性樹脂Yの硬化物を含有する硬化樹脂層および表面保護層がこの順に配置され、
前記硬化樹脂層および前記表面保護層は、それぞれ、パターン形状を有し、
前記多孔質基材は、前記硬化性樹脂Yの硬化物を含有する、樹脂含浸化粧板。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記第2領域において、前記意匠層の前記多孔質基材とは反対側の面に配置されている層の合計の厚さが、7μm以上、30μm以下である、請求項1に記載の樹脂含浸化粧板。
【請求項3】
前記表面保護層が、硬化性樹脂Zの硬化物を含む、請求項1に記載の樹脂含浸化粧板。
【請求項4】
前記硬化性樹脂Zの硬化物が、(メタ)アクリル成分およびウレタン成分を含有する、請求項3に記載の樹脂含浸化粧板。
【請求項5】
前記第2領域において、前記硬化樹脂層および前記表面保護層の間に、密着層を有する、請求項1に記載の樹脂含浸化粧板。
【請求項6】
前記離型層の表面の純水接触角が、100°以上である、請求項1に記載の樹脂含浸化粧板。
【請求項7】
前記表面保護層は、耐候剤を含む、請求項1に記載の樹脂含浸化粧板。
【請求項8】
前記密着層は、耐候剤を含む、請求項5に記載の樹脂含浸化粧板。
【請求項9】
樹脂含浸化粧板の製造方法であって、
多孔質基材と、意匠層と、パターン形状を有し、かつ、硬化性樹脂Xの硬化物を含有する離型層と、を厚さ方向において、この順に有する化粧シートを準備する化粧シート準備工程と、
前記化粧シートの前記多孔質基材に、前記意匠層を介して硬化性樹脂Yを含浸させつつ、前記硬化性樹脂Yを含有し、かつ、前記意匠層および前記離型層を被覆する硬化性樹脂層を形成する含浸工程と、
離型フィルムと、前記離型フィルムの一方の面に配置された転写層と、を有し、前記転写層は表面保護層を有する、転写シートを準備する転写シート準備工程と、
(i)前記化粧シート、前記硬化性樹脂層、および、前記転写シートを、厚さ方向において、この順に有し、(ii)前記転写シートにおける前記転写層側の面が前記硬化性樹脂層と対向するように配置された積層体を形成する積層体形成工程と、
前記積層体を、加熱および加圧し、前記硬化性樹脂Yを硬化させつつ、前記硬化性樹脂層から硬化樹脂層を形成し、硬化積層体を得る加熱加圧工程と、
前記硬化積層体から前記転写シートの前記離型フィルムを剥離することで、前記厚さ方向において前記離型層と重複する第1領域に配置された前記硬化樹脂層および前記転写層を除去しつつ、前記厚さ方向において前記離型層と重複しない第2領域に配置された前記硬化樹脂層および前記転写層を残存させる剥離工程と、を有する、樹脂含浸化粧板の製造方法。
【請求項10】
前記剥離工程において、前記第2領域に配置された前記硬化樹脂層および前記転写層の合計厚さが、7μm以上、30μm以下である、請求項9に記載の樹脂含浸化粧板の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、樹脂含浸化粧板および樹脂含浸化粧板の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、多孔質基材にメラミン樹脂等の前駆体(未硬化樹脂)を含浸させた後、熱プレスを行うことで樹脂の前駆体を硬化させることにより得られる樹脂含浸化粧板が知られている。樹脂含浸化粧板は、住居や店舗、公共施設などの壁面、家具、床面などに用いられている。
【0003】
グロスマット調の意匠感を表現したメラミン化粧板が知られている。例えば、特許文献1には、多孔質基材の表面の一部の領域に離型層を有し、上記離型層を有しない、上記多孔質基材の表面の残部の領域には、熱硬化性樹脂層を有すると共に上記多孔質基材中に熱硬化性樹脂が含浸され硬化されている、化粧板が開示されている。このようなメラミン化粧板の製造においては、例えば、チタン紙の表面の一部に絵柄と同調した離型層を配置した化粧シートを用い、メラミン樹脂等の前駆体(未硬化樹脂)を化粧シートに含浸させる工程、未硬化樹脂層上にリリースフィルムを配置した後に、未硬化樹脂を熱硬化させてメラミン層を得る工程、リリースフィルムを剥離することにより、離型層の上を被覆している領域のメラミン層を剥離する剥離工程が行われる。また、特許文献2および特許文献3には、メラミン化粧板の製造において、基材層と、転写層と、転写層の基材層と反対側の面側に設けられた密着層と、を含む転写シートを用いる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6716877号
特開2021-062580号公報
特開2022-172800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、グロスマット調の意匠感を表現したメラミン化粧板の製造工程においては、メラミン層の剥離工程が必要となる。そのため、従来のメラミン化粧板の製造において行われている、表面にオーバーレイ紙等を積層し、耐摩耗性を向上させる手法を用いることが困難である。そのため、グロスマット意匠と耐摩耗性との両立には、改善の余地がある。
【0006】
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、優れた耐摩耗性を有し、かつ、グロスマット意匠を発現可能な樹脂含浸化粧板を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示においては、樹脂含浸化粧板であって、上記樹脂含浸化粧板は、多孔質基材と、意匠層と、パターン形状を有し、かつ、硬化性樹脂Xの硬化物を含有する離型層と、を厚さ方向において、この順に有し、上記厚さ方向から見て、上記樹脂含浸化粧板は、上記離型層と重複する第1領域と、上記離型層と重複しない第2領域と、を有し、上記第2領域において、上記意匠層の上記多孔質基材とは反対側の面に、上記意匠層側から、硬化性樹脂Yの硬化物を含有する硬化樹脂層および表面保護層がこの順に配置され、上記硬化樹脂層および上記表面保護層は、それぞれ、パターン形状を有し、上記多孔質基材は、上記硬化性樹脂Yの硬化物を含有する、樹脂含浸化粧板を提供する。
【0008】
また、本開示においては、樹脂含浸化粧板の製造方法であって、多孔質基材と、意匠層と、パターン形状を有し、かつ、硬化性樹脂Xの硬化物を含有する離型層と、を厚さ方向において、この順に有する化粧シートを準備する化粧シート準備工程と、上記化粧シートの上記多孔質基材に、上記意匠層を介して硬化性樹脂Yを含浸させつつ、前記硬化性樹脂Yを含有し、かつ、上記意匠層および上記離型層を被覆する硬化性樹脂層を形成する含浸工程と、離型フィルムと、上記離型フィルムの一方の面に配置された転写層と、を有し、上記転写層は表面保護層を有する、転写シートを準備する転写シート準備工程と、(i)上記化粧シート、上記硬化性樹脂層、および、上記転写シートを、厚さ方向において、この順に有し、(ii)上記転写シートにおける上記転写層側の面が上記硬化性樹脂層と対向するように配置された積層体を形成する積層体形成工程と、上記積層体を、加熱および加圧し、上記硬化性樹脂Yを硬化させつつ、上記硬化性樹脂層から硬化樹脂層を形成し、硬化積層体を得る加熱加圧工程と、上記硬化積層体から上記転写シートの上記離型フィルムを剥離することで、上記厚さ方向において上記離型層と重複する第1領域に配置された上記硬化樹脂層および上記転写層を除去しつつ、上記厚さ方向において上記離型層と重複しない第2領域に配置された上記硬化樹脂層および上記転写層を残存させる剥離工程と、を有する、樹脂含浸化粧板の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本開示においては、優れた耐摩耗性を有し、かつ、グロスマット意匠を発現可能な樹脂含浸化粧板を提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示における樹脂含浸化粧板を例示する概略断面図である。
本開示における樹脂含浸化粧板を例示する概略断面図である。
本開示における樹脂含浸化粧板の製造方法を例示する概略断面図である。
本開示における樹脂含浸化粧板の製造方法を例示する概略断面図である。
比較例1における樹脂含浸化粧板の製造方法を例示する概略断面図である。
離型フィルムと表面保護層との間の剥離強度の測定方法を説明する概略図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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