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公開番号2025053851
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-07
出願番号2023162923
出願日2023-09-26
発明の名称電気自動車の暖房システム
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類B60H 1/22 20060101AFI20250331BHJP(車両一般)
要約【課題】 電気自動車の車室内の暖房に要する電力をできるだけ低減する。
【解決手段】 電気自動車1の暖房システムは、冷媒が循環する循環冷媒路7と冷媒を循環冷媒路内に流通させる冷媒ポンプ9とを含む冷媒循環システムと、車室2内面に面し循環冷媒路の一部が当接して冷媒から車室内へ熱を伝達させる熱伝達パネル11と、駆動モータの作動用インバータ5の動作排熱を循環冷媒路中の冷媒へ放熱するインバータ熱交換手段と、駆動用バッテリの充電用回路6の動作排熱を循環冷媒路中の冷媒へ放熱する充電用回路熱交換手段とを含み、走行中にはインバータの動作排熱により、充電中には電用回路の動作排熱により、熱伝達パネルを介して、車室内を暖房する
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
電気自動車の暖房システムであって、
冷媒が循環する循環冷媒路と前記冷媒を前記循環冷媒路内に流通させる冷媒ポンプとを含む冷媒循環システムと、
前記電気自動車の車室内面に面し前記循環冷媒路の一部が当接して前記冷媒から前記車室内へ熱を伝達させる熱伝達パネルと、
前記電気自動車の駆動モータの作動用インバータの動作排熱を前記循環冷媒路中の前記冷媒へ放熱するインバータ熱交換手段と、
前記電気自動車の駆動用バッテリの充電用回路の動作排熱を前記循環冷媒路中の前記冷媒へ放熱する充電用回路熱交換手段と
を含み、前記電気自動車の走行中にはインバータの動作排熱により、前記電気自動車の充電中には電用回路の動作排熱により、前記熱伝達パネルを介して、前記車室内を暖房するシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車に装備される暖房システムに係る。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
電気自動車などの電動車に於いては、内燃機関の余熱が全く利用できないか、利用できる量が少ないので、車室の暖房には、車載バッテリの電力が利用されることとなる。例えば、特許文献1には、電気自動車の駆動用バッテリの電力で加熱される複数の電気ヒータと圧力検知手段とを車室内の床に配置して、圧力を検知した部分だけ電気ヒータに通電する床暖房装置が提案されている。特許文献2には、自動車の暖房装置として、バッテリの電力により発熱する面状電気ヒータを足元左右の壁面に配置して即暖性を図る構成が開示されている。特許文献3には、電気自動車に於いて、暖房装置用の温水回路として駆動系冷却回路を用い、モータ及びインバータを加熱器として用い、また、充電時には、二次電池の各セルのバイパス用の放電回路を加熱器として用い、それらから発生する熱を熱媒体にて回収し、熱媒体を、ファンを有する放熱器に通して温風を室内へ供給する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-73658
特開2010-111250
特開2012-183958
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の如く、車室内の暖房に車載バッテリの電力を使用する電気自動車の場合、航続可能距離をできるだけ長くし、また、充電時間をできるだけ短くするために、暖房に要する電力はできるだけ少ないことが望ましい。この点に関し、電気自動車の走行中には、モータの駆動のためのインバータが、充電中には、充電用回路が、それぞれ動作中に発熱するので、インバータ又は充電用回路の動作排熱を暖房に利用できれば、暖房に要する電力を抑制できることとなる。また、その際、車室内を、温風を送り込むためのファンを用いずに、上記機器の動作排熱で暖房できれば、ファンを駆動する電力も不要となり、使用電力の低下を図ることができる。
【0005】
かくして、本発明の主な課題は、電気自動車の車室内の暖房に要する電力をできるだけ低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、上記の課題は、電気自動車の暖房システムであって、
冷媒が循環する循環冷媒路と前記冷媒を前記循環冷媒路内に流通させる冷媒ポンプとを含む冷媒循環システムと、
前記電気自動車の車室内面に面し前記循環冷媒路の一部が当接して前記冷媒から前記車室内へ熱を伝達させる熱伝達パネルと、
前記電気自動車の駆動モータの作動用インバータの動作排熱を前記循環冷媒路中の前記冷媒へ放熱するインバータ熱交換手段と、
前記電気自動車の駆動用バッテリの充電用回路の動作排熱を前記循環冷媒路中の前記冷媒へ放熱する充電用回路熱交換手段と
を含み、前記電気自動車の走行中にはインバータの動作排熱により、前記電気自動車の充電中には電用回路の動作排熱により、前記熱伝達パネルを介して、前記車室内を暖房するシステムによって達成される。
【0007】
上記の構成に於いて、「電気自動車」は、基本的には、二次電池式電気自動車(BEV)であるが、駆動用バッテリを搭載してモータで駆動可能な自動車であってよい。「冷媒」は、自動車の暖房システムに通常利用される冷媒であってよく、典型的には、水であってよい。「熱伝達パネル」は、上記の如く、車室内面、即ち、床面、側壁面、シート座面など、に面して配置され、冷媒の流通する循環冷媒路の一部が当接することで、例えば、パネル上に巻装されることで、冷媒から車室内へ熱を、主として、熱伝導により伝達させるよう構成されたパネル状の部材であってよい。熱伝達パネルとしては、好適には、熱伝導率が高く、床面や座面に配置される場合には、乗員の体重に耐えられる強度を有する部材が採用される。「インバータ熱交換手段」は、車両の走行中又は使用中のインバータの冷却用にその動作排熱を冷媒へ伝達するよう構成された任意の形式の熱交換器であってよく、「充電用回路熱交換手段」は、充電中の駆動用バッテリの充電用回路の冷却用にその動作排熱を冷媒へ伝達するよう構成された任意の形式の熱交換器であってよい。なお、駆動用バッテリの充電がインバータを介して実行される構成の場合には、駆動用バッテリの充電用回路は、インバータであってよい。
【0008】
上記の構成によれば、車室内の暖房にインバータ又は充電用回路の動作排熱が利用され、車室内への熱は、車室内面に配置された熱伝達パネルから放出されるので、暖房のためのヒータ等の別途の加熱手段や温風を発生するためのファンなどの送風手段を用いず、暖房が実行され、それらの手段を駆動する電力が不要となり、車室内の暖房に要する電力が抑制され、その分、航続可能距離の延長又は充電時間の短縮が達成されることとなる。
【0009】
上記の本発明のシステムに於いて、車室内の暖房を実行しないときは、熱伝達パネルに冷媒を流通させないように、循環冷媒路に、熱伝達パネルを迂回するバイパス路が設けられ、適時、バイパス路へ冷媒が流通されるようになっていてよい。そのために、循環冷媒路に於いて、熱伝達パネルに連通する流路とバイパス路に連通する流路の分岐点(流れの上流と下流)に選択的に冷媒の流通を切り換える切換弁が設けられていてよい。なお、車室内の暖房を実行しないとき、暖房温度の調節のために、インバータ又は充電用回路の動作排熱を車外へ適時放出できるように、循環冷媒路には、通常の態様にてラジエータが設けられていてよい。また、車室内の暖房を実行しないときには、本発明のシステムは、インバータ又は充電用回路の冷却用であるので、バイパス路にて放熱を促進するための構成,例えば、放熱フィンなどが設けられていてよい。更に、車室内温度の管理と暖房の実行の要否の判断のために、車室内の適所に温度センサが設けられ、システムに於いて、車室内の温度が監視できるようになっていてよい。
【0010】
ところで、車両に於いて、後部座席は、前席に比べて空調吹き出し口が少ないか遠いので、車室温が低い傾向にあり、特に、冬季に於いて、速暖性に劣ることがある。そこで、上記の本発明のシステムに於いて、熱伝達パネルが後部座席の床面又は座面に配置され、暖房用の別途電力を使用することなく、航続可能距離の短縮や充電時間の延長なしで充電中も走行中も暖房動作でき、冬季の寒い後部座席がピンポイントで暖められるようになっていてよい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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