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公開番号
2025030723
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2023136266
出願日
2023-08-24
発明の名称
車両
出願人
マツダ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B60J
1/20 20060101AFI20250228BHJP(車両一般)
要約
【課題】防曇膜の劣化度合にかかわらず、当該防曇膜での曇りの発生を確実に検知して、高いエネルギ効率で曇り除去が可能な車両を提供する。
【解決手段】フロントウインドシールド11の車内側面11aに、吸水性の防曇膜が積層されている。一部領域に、他の領域の通常膜厚部に比べて膜厚が薄い薄膜部131が積層されている。そして、薄膜部131の車内側面には、互いに間隔を空けて一対の電極132,133が接合されている。電極132,133同士の間の電気抵抗値は、薄膜部131に対する吸水量によって変化する。コントローラは、電気抵抗値を基に薄膜部131で曇りが発生したことを判定し、その際の薄膜部131の保水量を満タン量と推定する。そして、コントローラは、過去の満タン量との比較を行って薄膜部131の劣化度合を推定する。さらに、薄膜部131の劣化度合を基に、その周囲の通常膜厚部の満タン量の補正を行う。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
車室の内方と外方とを区画するウインドと、
前記ウインドにおける前記車室内側の車内側面に積層された吸水性の防曇膜と、
前記防曇膜の電気的特徴量を検出する検出部と、
前記防曇膜における保水可能量の最大値である満タン量の減少にかかわる前記防曇膜の劣化度合を推定する劣化推定部と、
を備え、
前記劣化推定部は、
前記検出部から取得した検出情報を基に、前記防曇膜に曇りが発生したことを判定する処理と、
前記検出部から取得した検出情報を基に、前記防曇膜に曇りが発生した時または曇り発生の直前における前記防曇膜の保水量を推定し、当該推定した保水量を前記防曇膜の満タン量と推定する処理と、
前記推定した前記満タン量に関する情報を記憶部に記憶する処理と、
前記記憶部から前記満タン量に関する過去情報を取り出して、当該過去情報と前記推定した前記満タン量に関する情報とを比較する処理と、
を実行して、前記防曇膜の前記劣化度合を推定するとともに、
前記推定した前記劣化度合を基に、前記防曇膜における前記満タン量を補正する処理を実行する、
車両。
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【請求項2】
前記検出部は、
前記防曇膜の前記車室内側の車内側面に対して、互いに間隔を空けて接合された一対の電極と、
前記一対の電極同士の間に電力を供給する電力供給部と、
を含み、
前記劣化推定部は、前記検出部からの検出情報を基に、前記一対の電極同士の間の電気抵抗値を算出する処理を実行して、当該電気抵抗値の変化により、前記防曇膜に曇りが発生したことの判定、および、前記防曇膜に曇りが発生した時または曇り発生の直前における前記防曇膜の保水量の推定を実行する、
請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記一対の電極のそれぞれは、前記防曇膜における前記車内側面上を互いに並行するように延びる長尺状の導体であり、
前記一対の電極の内の少なくとも一方の電極には、当該電極の一端と他端との間に電流が流れるように長手方向の両端に電力供給路が接続されている、
請求項2に記載の車両。
【請求項4】
前記防曇膜における前記車内側面上には、前記一対の電極とは別の電極であって、長尺状の前記別の電極が設けられており、
前記別の電極には、当該別の電極の一端と他端との間に電流が流れるように長手方向の両端に電力供給路が接続されている、
請求項2に記載の車両。
【請求項5】
前記一対の電極は、それぞれが櫛形状を有し、前記一対の電極の内の一方の電極における櫛歯同士の間の間隙に、前記一対の電極の内の他方の電極における櫛歯が進入するように配設されている、
請求項2に記載の車両。
【請求項6】
前記検出部は、前記防曇膜の膜中、または、前記防曇膜と前記ウインドとの境界部分に設けられた前記一対の電極とは別の電極をさらに有し、
前記電力供給部は、前記一対の電極の内の一方の電極と前記別の電極との間にも前記電力を供給し、
前記電圧検出部は、前記一方の電極と前記別の電極との間の電圧も検出し、
前記劣化推定部は、
前記一方の電極と前記別の電極との間の電気抵抗値を算出する処理と、
前記一方の電極と前記別の電極との間の前記電気抵抗値を参照して、前記一対の電極同士の間の前記電気抵抗値を算出する処理を実行する、
請求項2に記載の車両。
【請求項7】
前記劣化推定部は、前記防曇膜の吸水量に対する前記一対の電極同士の間の前記電気抵抗値の変化度合が変化する時点を、前記防曇膜の前記保水量が前記満タン量に達した時点と推定する、
請求項2に記載の車両。
【請求項8】
前記検出部は、
前記防曇膜の前記車室内側の車内側面に対して、互いに間隔を空けて接合された一対の電極と、
前記一対の電極同士の間に電力を供給する電力供給部と、
を含み、
前記劣化推定部は、前記検出部からの検出情報を基に、前記一対の電極同士の間の静電容量値を算出する処理を実行して、当該静電容量値の変化により、前記防曇膜に曇りが発生したことの判定、および、前記防曇膜に曇りが発生した時または曇り発生の直前における前記防曇膜の保水量の推定を実行する、
請求項1に記載の車両。
【請求項9】
前記検出部は、前記防曇膜の内の他の領域に比べて曇りが発生しやすい一部領域に取り付けられている、
請求項1に記載の車両。
【請求項10】
前記劣化推定部は、
前記防曇膜に曇りが発生したとの判定を、前記一部領域での曇りの発生をもって行い、
前記一部領域で曇りが発生したとの判定を基に、当該一部領域の前記劣化度合を推定し、且つ、前記他の領域における前記満タン量を補正する処理を実行する、
請求項9に記載の車両。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に関し、特にウインドの車内側面に積層されてなる吸水性防曇膜の経年劣化を考慮した空調制御技術に関する。
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【背景技術】
【0002】
車両では、フロントウインドシールドなどのウインドの曇りを防止して視界を確保することが安全上において重要である。ウインドの曇りを防止するために、ウインドの車内側面に吸水性の防曇膜が積層される場合がある。吸水性の防曇膜は、膜中に水分を吸水して表面が曇り難いという機能を有する。
【0003】
しかしながら、このようにウインドの車内側面に吸水性の防曇膜を積層した場合であっても、防曇膜の吸水量が所定量(満タン量)を超えると、それ以上の水分を膜中に保水することができず、膜表面に結露水が付着して曇ってしまう。
【0004】
上記のような吸水性の防曇膜が積層されてなるウインドの曇りを抑制するための技術が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示の技術では、防曇膜の表面温度と、車室内の温度と、飽和水蒸気量マップとに基づいて、防曇膜表面の表面温度に対応する飽和水蒸気量と、車室内の温度に対応する飽和水蒸気量とを算出し、これらの比である閾値を設定する。また、特許文献1に開示の技術では、防曇膜の水分量に基づいて車室内の湿度を防曇膜の補正湿度に補正し、この補正湿度が上記閾値以上に達した時点で空調装置を作動して防曇膜の除湿を行っている。
【0005】
なお、特許文献1に開示の技術における上記補正湿度は、防曇膜の吸水性能に応じた定数も用いて算出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-26046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ウインドの車内側面に積層された防曇膜は、高温や紫外線などに晒されることにより経時的に劣化し、それに伴って表面が曇る直前までに吸水できる量が低下してくる。
【0008】
これに対して、上記特許文献1に開示の技術では、防曇膜の経時劣化という要因を考慮していないので、上記のような方法で補正湿度算出して閾値と比較しても、デフロスターを作動させる前に曇りを生じてしまう場合がある。具体的には、上記特許文献1に開示の技術では、上述のように、空調装置を作動させるか否かの判定で用いられる補正湿度が、防曇膜の吸水性能に応じた定数を用いて算出されているが、防曇膜の経時劣化は考慮されておらず、劣化にかかわらず一定の定数を用いて補正湿度が算出されている。このため、防曇膜が経時劣化して吸水性能が低下した場合には、補正湿度が閾値以上となる前に曇りが発生する場合も生じ得る。
【0009】
なお、ウインドの曇りを防止するという観点からは、空調装置を絶えず外気導入モードとしてウインドの除湿を行いながら車両を走行させることも考えられるが、絶えず外気導入モードで空調を行う場合にはエネルギ効率が低くなってしまう。例えば、外気温度が低い寒冷地や冬季などでは、低温で低湿度の外気を導入してウインドの曇りを除去するのであるが、この場合に車室内の温度が低下しすぎないように導入した外気を温める必要が生じる。このように導入した外気を温めるにあたっては、エンジンを搭載した車両ではエンジンからの排熱を利用することができるものの、エンジンを搭載せず、電気モータにより駆動を行う電気自動車(BEV)では、バッテリーの電力を用いて発熱して外気を温める必要が生じる。よって、寒冷地や冬季などにおいては、絶えずウインド(防曇膜)の除湿を行うことは難しい。
【0010】
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、防曇膜の劣化度合にかかわらず、当該防曇膜での曇りの発生を確実に検知して、高いエネルギ効率で曇り除去が可能な車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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