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公開番号
2025098809
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-02
出願番号
2023215190
出願日
2023-12-20
発明の名称
エンジンの燃焼制御装置
出願人
マツダ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F02D
45/00 20060101AFI20250625BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】熱効率の向上を図りつつ異常燃焼の発生を未然に抑制する。
【解決手段】混合気の低温酸化反応の開始に合わせて点火プラグのプラグ電極間にバイアス電圧を印加するとともに、当該バイアス電圧を印加開始した時期から点火時期よりも早い所定時期までの期間である検出期間中に検出されたイオン電流に基づいて、イソオクタン割合等の燃料性状を推定する。そして、当該燃料性状を推定したサイクルと同一サイクルにおける点火時期を燃料性状に応じて補正し、補正後の点火時期で混合気に点火する。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
気筒と、当該気筒内に燃料を噴射するインジェクタと、当該インジェクタから噴射された燃料を含む混合気に点火する点火プラグと、を備えたエンジンに適用される燃焼制御装置であって、
一次コイルおよび二次コイルを含む点火コイルと、
前記一次コイルへの通電および通電停止を通じて前記二次コイルに高電圧を誘起し、誘起した当該高電圧により前記点火プラグのプラグ電極間で放電を生じさせるイグナイタと、
前記気筒内のイオンに起因して前記プラグ電極間に生じるイオン電流を検出するためのバイアス電圧を前記プラグ電極間に印加するバイアス電圧生成部と、
前記イオン電流を検出するイオン電流検出部と、
前記混合気の圧縮に伴い前記気筒内で生じる低温酸化反応の開始に合わせて前記プラグ電極間に前記バイアス電圧が印加されるように前記バイアス電圧生成部を制御するとともに、前記低温酸化反応の開始よりも遅い時期に設定された点火時期に前記プラグ電極間で放電が生じるように前記イグナイタを制御する点火制御部と、
前記バイアス電圧を印加開始した時期から前記点火時期よりも早い所定時期までの期間である検出期間中に前記イオン電流検出部が検出したイオン電流に基づいて、前記インジェクタから噴射された燃料の性状を推定する演算部と、を備え、
前記点火制御部は、前記燃料の性状が推定されたサイクルと同一サイクルにおける前記点火時期を前記燃料の性状に応じて補正し、補正後の点火時期で前記放電が行われるように前記イグナイタを制御する、エンジンの燃焼制御装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のエンジンの燃焼制御装置において、
前記演算部は、前記燃料の性状として、前記燃料に含まれるイソオクタンの割合を推定し、
前記点火制御部は、前記イソオクタンの割合が小さいほど前記点火時期を遅角側に補正する、エンジンの燃焼制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載のエンジンの燃焼制御装置において、
前記演算部は、前記検出期間中に検出された前記イオン電流に基づいて、前記燃料の性状に相関するイオン電流特徴量を算出し、算出した当該イオン電流特徴量から前記イソオクタンの割合を推定する、エンジンの燃焼制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載のエンジンの燃焼制御装置において、
前記イオン電流特徴量は、前記検出期間中における前記プラグ電極間の電荷量の最大値である最大電荷量であり、
前記演算部は、前記最大電荷量が小さいほど前記イソオクタンの割合を大きいと推定する、エンジンの燃焼制御装置。
【請求項5】
請求項3に記載のエンジンの燃焼制御装置において、
前記イオン電流特徴量は、前記検出期間中における前記イオン電流の最大値である最大イオン電流であり、
前記演算部は、前記最大イオン電流が小さいほど前記イソオクタンの割合を大きいと推定する、エンジンの燃焼制御装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載のエンジンの燃焼制御装置において、
前記点火制御部は、前記低温酸化反応の開始時から前記バイアス電圧が漸増しその後漸減するように、前記バイアス電圧生成部を制御する、エンジンの燃焼制御装置。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか1項に記載のエンジンの燃焼制御装置において、
前記バイアス電圧生成部は、前記二次コイルに接続されたキャパシタ装置である、エンジンの燃焼制御装置。
【請求項8】
請求項1~5のいずれか1項に記載のエンジンの燃焼制御装置において、
前記点火制御部は、エンジン回転数が高いほど前記バイアス電圧の印加開始が早まるように前記バイアス電圧生成部を制御する、エンジンの燃焼制御装置。
【請求項9】
請求項1~5のいずれか1項に記載のエンジンの燃焼制御装置において、
前記点火制御部は、エンジン負荷が高いほど前記バイアス電圧の印加開始が早まるように前記バイアス電圧生成部を制御する、エンジンの燃焼制御装置。
【請求項10】
請求項1~5のいずれか1項に記載のエンジンの燃焼制御装置において、
前記イオン電流検出部が検出したイオン電流に基づいてプリイグニッションの発生を判定する異常燃焼判定部と、
前記プリイグニッションの発生が判定された場合に前記インジェクタに追加の燃料を噴射させる噴射制御部と、をさらに備えた、エンジンの燃焼制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、気筒と、当該気筒内の混合気に点火する点火プラグと、を備えたエンジンに適用される燃焼制御装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に示されるエンジンの燃焼制御装置が知られている。この特許文献1の燃焼制御装置は、一次コイルおよび二次コイルを含む点火コイルと、一次コイルへの通電を制御するスイッチング素子と、二次コイルの誘起電圧を受けて放電する点火プラグと、点火プラグのプラグ電極間に流れるイオン電流を検出するイオン信号検出回路と、スイッチング素子およびイオン信号検出回路に電気的に接続されたECUと、を備える。ECUは、点火時期が到来して一次コイルへの通電期間が終了すると、一次コイルへの通電開始からのイオン電流の累積値を算出し、算出した累積値に基づいてプリイグニッション(過早着火)が起きたか否かを判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5888773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1において、プリイグニッションの発生が判定された場合には、プリイグニッションを抑制するための適宜の制御が実行されることになっている。しかしながら、上記特許文献1では、一次コイルへの通電開始から通電終了(換言すれば点火時期)までの期間に検出されたイオン電流の累積値に基づいてプリイグニッションが判定されるので、プリイグニッションが判定された時点では既に点火も終了しており、燃焼がかなり進行していると考えられる。このため、少なくとも次のサイクルにならないと実質的なプリイグニッションの抑制制御を実行できないという問題があった。また、このような問題の表面化を避けるべく、プリイグニッションのような異常燃焼ができるだけ起きないようにエンジンを安全サイドに設計することも考えられるが、このようにするとエンジンの熱効率が低下するという問題がある。
【0005】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、熱効率の向上を図りつつ異常燃焼の発生を未然に抑制することが可能なエンジンの燃焼制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、気筒と、当該気筒内に燃料を噴射するインジェクタと、当該インジェクタから噴射された燃料を含む混合気に点火する点火プラグと、を備えたエンジンに適用される燃焼制御装置であって、一次コイルおよび二次コイルを含む点火コイルと、前記一次コイルへの通電および通電停止を通じて前記二次コイルに高電圧を誘起し、誘起した当該高電圧により前記点火プラグのプラグ電極間で放電を生じさせるイグナイタと、前記気筒内のイオンに起因して前記プラグ電極間に生じるイオン電流を検出するためのバイアス電圧を前記プラグ電極間に印加するバイアス電圧生成部と、前記イオン電流を検出するイオン電流検出部と、前記混合気の圧縮に伴い前記気筒内で生じる低温酸化反応の開始に合わせて前記プラグ電極間に前記バイアス電圧が印加されるように前記バイアス電圧生成部を制御するとともに、前記低温酸化反応の開始よりも遅い時期に設定された点火時期に前記プラグ電極間で放電が生じるように前記イグナイタを制御する点火制御部と、前記バイアス電圧を印加開始した時期から前記点火時期よりも早い所定時期までの期間である検出期間中に前記イオン電流検出部が検出したイオン電流に基づいて、前記インジェクタから噴射された燃料の性状を推定する演算部と、を備え、前記点火制御部は、前記燃料の性状が推定されたサイクルと同一サイクルにおける前記点火時期を前記燃料の性状に応じて補正し、補正後の点火時期で前記放電が行われるように前記イグナイタを制御するものである(請求項1)。
【0007】
本発明によれば、点火時期よりも前に検出されたイオン電流に基づいて燃料の性状(以下、燃料性状ともいう)が推定されるとともに、推定された当該燃料性状に基づいて点火時期が補正されるので、燃料性状の相違を考慮した適切な時期に点火時期を調整することができる。すなわち、燃料性状の相違はノッキングの起き易さに影響するから、このような燃料性状に応じて点火時期が補正される本発明によれば、ノッキングが起きない範囲でできるだけ熱効率のよい点火時期で混合気に点火することができる。しかも、イソオクタン割合は点火時期よりも前に推定されるので、当該推定が行われたサイクルと同一サイクルにおける点火時期を、ノッキングを考慮した適切な時期に予め調整することができる。これにより、熱効率の向上を図りつつノッキングの発生を未然に抑制することができる。
【0008】
好ましくは、前記演算部は、前記燃料の性状として、前記燃料に含まれるイソオクタンの割合を推定し、前記点火制御部は、前記イソオクタンの割合が小さいほど前記点火時期を遅角側に補正する(請求項2)。
【0009】
燃料に含まれるイソオクタンの割合(以下、イソオクタン割合ともいう)は、ノッキングの起き易さを左右する代表的な燃料性状の1つである。すなわち、イソオクタン割合が大きいほどノッキングが起き難く、イソオクタン割合が小さいほどノッキングが起き易いという性質がある。したがって、イソオクタン割合が小さいほど点火時期を遅角側に補正する本態様によれば、燃料性状に起因したノッキングを効果的に抑制することができる。逆に、イソオクタン割合が大きいときは点火時期が進角側に設定されるので、ノッキングを抑制しつつ熱効率の向上を図ることができる。
【0010】
好ましくは、前記演算部は、前記検出期間中に検出された前記イオン電流に基づいて、前記燃料の性状に相関するイオン電流特徴量を算出し、算出した当該イオン電流特徴量から前記イソオクタンの割合を推定する(請求項3)。
(【0011】以降は省略されています)
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