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公開番号2025095483
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023211513
出願日2023-12-14
発明の名称車両の下部車体構造
出願人マツダ株式会社
代理人個人,個人
主分類B62D 25/20 20060101AFI20250619BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】車両側突時のサイドシルによるエネルギー吸収量の向上および通常走行時のサイドシル剛性の向上を両方達成することが可能な車両の下部車体構造を提供する。
【解決手段】車両の下部車体構造は、サイドシル2の内部において、アウタ側補強部材13およびインナ側補強部材14を備える。サイドシル2の外縦壁部11aと外天板部11bの間および外縦壁部11aと外底板部11cとの間のそれぞれにおいて、前後方向に延びる稜線11f、11gが形成されている。インナ側補強部材14は、内縦壁部12aに固定され、車両側突時にアウタ側補強部材13と嵌合される被嵌合部15を有する。アウタ側補強部材13は、被嵌合部15と嵌合する嵌合部18と、外側壁部11aと外天板部11bとの間および外縦壁部11aと外底板部11cとの間のうちの少なくとも一方の間を、稜線11f、11gを跨いで連結するブレース部17a、17bとを有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
閉断面を有し、車両の前後方向に延びるサイドシルと、
前記サイドシルの内部に配置され、前記前後方向に延びるアウタ側補強部材と、
前記サイドシルの内部において前記アウタ側補強部材よりも車内側に配置され、前記前後方向に延びるインナ側補強部材と
を備え、
前記サイドシルは、
外縦壁部と、
当該外縦壁部に対して車内側に位置する内縦壁部と、
当該外縦壁部の上端に連結される外天板部と、
当該外縦壁部の下端に連結される外底板部と、を有し、
前記外縦壁部、前記内縦壁部、前記外天板部、および前記外底板部は、前記サイドシルの前記閉断面の少なくとも一部を形成し、
前記外縦壁部と前記外天板部の間および前記外縦壁部と前記外底板部との間のそれぞれにおいて、前記前後方向に延びる稜線が形成され、
前記インナ側補強部材は、前記内縦壁部に固定されるとともに、車両側方からの衝撃荷重が前記サイドシルに入力された際に前記アウタ側補強部材と嵌合される被嵌合部を有し、
前記アウタ側補強部材は、
車両側方からの衝撃荷重が前記サイドシルに入力された際に前記インナ側補強部材の前記被嵌合部と嵌合する嵌合部と、
前記外縦壁部と前記外天板部との間および前記外縦壁部と前記外底板部との間のうちの少なくとも一方の間を、前記稜線を跨いで連結するブレース部と、を有する
ことを特徴とする車両の下部車体構造。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1記載の車両の下部車体構造において、
前記嵌合部および前記被嵌合部の一方は、凸形断面を有し前後方向に延び、他方は前記凸形断面に対応する凹形断面を有し前後方向に延びる、
ことを特徴とする車両の下部車体構造。
【請求項3】
請求項1または2記載の車両の下部車体構造において、
前記アウタ側補強部材は、前記嵌合部を有する第1部分と、前記第1部分に連結されるとともに前記ブレース部を有する第2部分とを含む、
ことを特徴とする車両の下部車体構造。
【請求項4】
請求項3に記載の車両の下部車体構造において、
前記第1部分は、前記第2部分を介して前記サイドシルに固定されている、
ことを特徴とする車両の下部車体構造。
【請求項5】
請求項3に記載の車両の下部車体構造において、
前記第1部分は、前記嵌合部を前記第2部分に連結する上壁部と、前記上壁部の下方に位置し、前記嵌合部を前記第2部分に連結する下壁部とを有し、
前記上壁部および前記下壁部は、車両側突時において部分的に変形を促進する変形促進部を有する、
ことを特徴とする車両の下部車体構造。
【請求項6】
請求項5に記載の車両の下部車体構造において、
前記第1部分は、板材によって構成され、
前記変形促進部は、前記板材を部分的に曲げ変形することにより形成された複数の段部によって構成されている、
ことを特徴とする車両の下部車体構造。
【請求項7】
請求項1または2に記載の車両の下部車体構造において、
前記ブレース部は、前記サイドシルにおける前記外縦壁部と前記外天板部との間および前記外縦壁部と前記外底板部との間の両方を、前記稜線を跨いで連結する、
ことを特徴とする車両の下部車体構造。
【請求項8】
請求項1または2に記載の車両の下部車体構造において、
前記外縦壁部は、前記前後方向にのびるビードを有し、
前記ブレース部は、前記ビードに固定されている、
ことを特徴とする車両の下部車体構造。
【請求項9】
請求項1または2に記載の車両の下部車体構造において、
前記インナ側補強部材および前記アウタ側補強部材は、金属板材をロールフォーミングすることによって形成されている、
ことを特徴とする車両の下部車体構造。
【請求項10】
請求項1または2に記載の車両の下部車体構造において、
車幅方向に延びるクロスメンバをさらに備え、
前記クロスメンバは、上下方向において、前記インナ側補強部材と前記サイドシルの重合部分を含む範囲内で、前記サイドシルの前記内縦壁部に連結されている、
ことを特徴とする車両の下部車体構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の下部車体構造に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
車両側方からポールなどの障害物が衝突する時、すなわち車両側突時において、車両側方下部を構成するサイドシルを圧壊させて衝突時のエネルギーを吸収させる技術が種々知られている。とくに、電気自動車においては、車両の床下に電池パックが配置されているので、電池パック保護の観点からサイドシルにおけるエネルギー吸収性能の改善がとくに重要である。
【0003】
特許文献1記載の構造では、サイドシルのエネルギー吸収量を向上させるために、サイドシルの閉断面内部にアウタ側補強部材およびインナ側補強部材を備えている。この構造では、アウタ側補強部材は、サイドシルの車外側部分であるサイドシルアウタの縦壁部に固定されている。同様に、インナ側補強部材は、サイドシルの車内側部分であるサイドシルインナの縦壁部に固定されている。アウタ側補強部材とインナ側補強部材は、サイドシルの閉断面内で接触状態になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2022-531463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記の構造では、アウタ側補強部材がサイドシルの車室側の縦壁のみに固定されているので、車両側突時において、サイドシルアウタの縦壁部と当該縦壁部の上側または下側の水平壁(すなわち、天板部または底板部)とで形成される稜線(角部)における角変位を抑制できず、サイドシルアウタは縦壁部と水平壁との間の角度が開いたり閉じたりする変形をするおそれがある。
【0006】
そのため、車両側突時において、サイドシルアウタの稜線における角変位により、アウタ側補強部材が上下方向にずれて、アウタ側補強部材をインナ側補強部材に安定して嵌合されることが困難である。その結果、アウタ側補強部材およびインナ側補強部材によるエネルギー吸収量の向上が難しいという問題がある。
【0007】
また、上記の構造では、通常走行時においても、縦壁に固定されたアウタ側補強部材のみでは、サイドシルの車室側の稜線における角変位を抑制できないのでサイドシル剛性の向上が難しいという問題がある。
【0008】
さらに、アウタ側補強部材とインナ側補強部材は、サイドシルの閉断面内で接触状態になっているので、通常走行時においてサイドシルの微小な角変位にともなってアウタ側補強部材の上下動することによって異音が発生することも懸念される。
【0009】
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、車両側突時のサイドシルによるエネルギー吸収量の向上および通常走行時のサイドシル剛性の向上を両方達成することが可能な車両の下部車体構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために本発明の車両の下部車体構造は、閉断面を有し、車両の前後方向に延びるサイドシルと、前記サイドシルの内部に配置され、前記前後方向に延びるアウタ側補強部材と、前記サイドシルの内部において前記アウタ側補強部材よりも車内側に配置され、前記前後方向に延びるインナ側補強部材とを備え、前記サイドシルは、外縦壁部と、当該外縦壁部に対して車内側に位置する内縦壁部と、当該外縦壁部の上端に連結される外天板部と、当該外縦壁部の下端に連結される外底板部と、を有し、前記外縦壁部、前記内縦壁部、前記外天板部、および前記外底板部は、前記サイドシルの前記閉断面の少なくとも一部を形成し、前記外縦壁部と前記外天板部の間および前記外縦壁部と前記外底板部との間のそれぞれにおいて、前記前後方向に延びる稜線が形成され、前記インナ側補強部材は、前記内縦壁部に固定されるとともに、車両側方からの衝撃荷重が前記サイドシルに入力された際に前記アウタ側補強部材と嵌合される被嵌合部を有し、前記アウタ側補強部材は、車両側方からの衝撃荷重が前記サイドシルに入力された際に前記インナ側補強部材の前記被嵌合部と嵌合する嵌合部と、前記外縦壁部と前記外天板部との間および前記外縦壁部と前記外底板部との間のうちの少なくとも一方の間を、前記稜線を跨いで連結するブレース部と、を有することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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