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公開番号2025052824
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-07
出願番号2023161744
出願日2023-09-25
発明の名称ブレーカ
出願人大塚テクノ株式会社
代理人弁理士法人豊栖特許事務所
主分類H01H 37/04 20060101AFI20250328BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】弾性アーム板と端子板とを確実に連結してケースの定位置に配置しながら、外形を小型化してSMD(表面実装)に最適なブレーカを実現する。
【解決手段】ブレーカは、固定接点5を有する固定接点金属板4と、可動接点7を有する弾性アーム板6と、弾性アーム板6が固定されてなる端子板3と、ケース1と、可動接点7をオンからオフに切り換えるバイメタル8とを備えている。ケース1は、プラスチック製で、中空状の収納スペース20を内部に設け、接続端子4X、3Xを底面の各々の端部1Cに配置している。端子板3は、レーザー溶着部30を介して上溶着プレート6Bが積層状態で溶着されてなる下溶着プレート3Aを備え、ケース1の幅方向に伸びる下溶着プレート3Aの側縁に立ち上がり部3Bを介して接続端子3Xを連結している。立ち上がり部3Bは、ケース1に埋設され、下溶着プレート3Aの横幅(W1)は上溶着プレート6Bの横幅(W2)よりも広い。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
以下の(a)ないし(i)の全ての構成を備えるブレーカ。
(a)ブレーカは固定接点を有する固定接点金属板と、
前記固定接点との対向位置に配置される可動接点を先端部に有する弾性アーム板と、
前記弾性アーム板の後端部に設けてなる上溶着プレートがレーザー溶着部を介して固定されてなる端子板と、
前記端子板と前記固定接点金属板を固定してなるプラスチック製のケースと、
前記弾性アーム板を押圧して前記可動接点をオンからオフに切り換えるバイメタルとを備える。
(b)前記ケースは、プラスチック製で、
前記弾性アーム板を配置してなる中空状の収納スペースを内部に設けている。
(c)前記ケースは、
前記固定接点金属板に電気接続してなる接続端子と、
前記弾性アーム板に電気接続してなる接続端子とを底面の各々の端部に配置している。
(d)前記端子板は、
前記ケースの収納スペースに露出してなる前記弾性アーム板の前記上溶着プレートが積層状態で溶着されてなる下溶着プレートを備える。
(e)前記端子板は、
前記ケースの幅方向に伸びる前記下溶着プレートの側縁に、
立ち上がり部を介して前記接続端子を連結している。
(f)前記端子板は、
前記立ち上がり部を介して前記下溶着プレートに連結してなる前記接続端子を、
前記ケースの底面の端部に配置している。
(g)前記立ち上がり部は、
前記ケースを貫通して、
前記ケースの幅方向と平行な面内に位置して前記ケースのプラスチックに埋設され、
前記下溶着プレートを前記収納スペースに配置して、
前記接続端子を前記ケースの底面に配置している。
(h)前記下溶着プレートの横幅(W1)は前記上溶着プレートの横幅(W2)よりも広く、
前記上溶着プレートと前記下溶着プレートとが密着してレーザー溶着部で連結されている。
(i)前記接続端子は、
前記立ち上がり部との連結部から先端に向かって、前記ケースの縦方向に伸びる姿勢で前記ケースの底面に配置されている。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
一対の接続端子の具体例をサブクレームとして追加させて頂きました。
請求項1に記載のブレーカであって、
前記端子板が、
互いに離れて配置されてなる一対の前記接続端子を備え、
一対の前記接続端子が前記ケース底面の隅部に配置されてなるブレーカ。
【請求項3】
請求項1に記載のブレーカであって、
前記レーザー溶着部が線状に伸びる1または複数の溶接ラインであるブレーカ。
【請求項4】
請求項1に記載のブレーカであって、
前記レーザー溶着部が1又は複数の溶接スポットであるブレーカ。
【請求項5】
請求項1に記載のブレーカであって、
前記弾性アーム板の厚さが50μm以上であって200μm以下とする、
マイクロブレーカであることを特徴とするブレーカ。
【請求項6】
請求項1に記載のブレーカであって、
前記ケースは、
前記固定接点金属板と前記端子板とを埋設してなる外周壁を備えると共に、
前記外周壁の内側を、前記弾性アーム板を配置する収納スペースとして、
前記収納スペース内に前記端子板の前記下溶着プレートを露出してなる露出部を設けており、
前記端子板は、
前記下溶着プレートに前記弾性アーム板の前記上溶着プレートが積層されてレーザー溶接されてなるブレーカ。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか一項に記載のブレーカであって、
前記固定接点と前記可動接点が、
通電状態の超音波振動で活性化処理されてなる活性化接点であることを特徴とするブレーカ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、温度をバイメタルで検出して、バイメタルが弾性アーム板を弾性変形して可動接点を固定接点から離してオフ状態に切り換えるブレーカに関し、とくにリフローハンダなどの方法で回路基板に実装されるSMD(Surface Mount Device 表面実装)に最適なブレーカに関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
電池パックやモータなどの機器は、温度が異常に高くなる状態で電流を遮断して安全性を向上できる。このことを実現するために、設定温度になると接点をオフに切り換える小型のマイクロブレーカが使用される。たとえば、リチウムイオン電池を内蔵する電池パックは、異常な使用状態で充放電されると温度が高くなるので、小型のブレーカを保護回路として内蔵させて、異常な高温では電流を遮断して安全性を確保している。また、モータ等は過負荷な状態や異常な電流が流れる状態で温度が異常に高くなることがあるので、この状態ではブレーカで電流を遮断してモータを保護している。
【0003】
このような用途に使用されるマイクロブレーカとして、温度上昇をバイメタルで検出して、可動接点を固定接点から離してオフ状態に切り換えるブレーカは開発されている。マイクロブレーカは、バイメタルで温度を検出して可動接点を固定接点から離してオフ状態に切り換える。このブレーカは、設定温度よりも高くなるとバイメタルが反転して、反転するバイメタルが、先端に可動接点を固定している弾性アーム板を押し上げるように変形して、可動接点を固定接点から離してオフ状態となって電流を遮断する。温度が低下してバイメタルがもとの形状に復元すると、弾性アーム板の弾性で可動接点を固定接点に接触させてオン状態に復帰する。弾性アーム板は、バイメタルで押し上げられない状態、すなわちバイメタルが温度で反転しない状態では、可動接点を固定接点に弾性的に押圧している。すなわち、この状態で、可動接点は弾性アーム板の弾性で固定接点に接触されてオン状態に保持される。
【0004】
以上のマイクロブレーカは、弾性アーム板と接続端子とを1枚の金属板とすることなく、すなわち弾性金属板の弾性アーム板をケースの外部に引き出して接続端子とすることなく、接続端子には導電性に優れた金属板の端子板を使用して、回路基板に好ましい状態で電気接続できる。このマイクロブレーカは、弾性アーム板と端子板とをレーザー溶接して電気接続できるので、好ましい状態でレーザー溶接することを目的として、本願出願人は、弾性アーム板と端子板とを独特の構造としてレーザー溶接する、SMD(表面実装)のブレーカを開発した(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-54993号公報
特開2018-206559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図18に示す特許文献1に記載されるブレーカ800(マイクロブレーカ)は、レーザー溶接で弾性アーム板と端子板803とを安定して電気接続しながら強固に連結できる特長があるが、図に示すように、立ち上がり部を含む端子板803がケースから突出して外形が大きくなる欠点がある。外形を小さくすることを目的として、図19に示すように、端子板903を独特の形状とするブレーカ900が開発されている(特許文献2)。
【0007】
特許文献2のブレーカ900は、ケースに内蔵する弾性アーム板906を、ケースの内部で端子板903に連結して、端子板903の一部をケースの外部に引き出して、接続端子としている。この構造は、弾性アーム板906と端子板903を確実に安定してレーザー溶接して連結するのが難しい欠点がある。それは、図19の斜視図と図20の拡大断面図に示すように、端子板903の両側にケースのプラスチック901が配置されるので、端子板903と両側のプラスチック901とを高い精度で同一平面に配置できず、端子板903と弾性アーム板906とを隙間なく積層するのが難しいからである。両側のプラスチック901の表面をと同一平面に配置されない端子板903は、レーザー溶接する工程で、弾性アーム板906と端子板903とを安定して確実に隙間なく密着させるのが難しいからである。レーザー溶接は、溶接する2枚の金属板を隙間なく密着することが大切で、レーザー溶接工程における金属板間の僅かな隙間も、安定なレーザー溶接を阻害する要因となるからである。端子板903に確実に安定して溶着されない弾性アーム板906は、小さい接触抵抗で常に安定して可動接点と固定接点とを接触させることができない弊害がある。接触抵抗が増加した接点は、オン状態における電力損失を増大して、ジュール熱の発熱量も大きくなる欠点がある。ジュール熱による温度上昇は、バイメタルを反転させる原因となるので、周囲温度が設定温度よりも低い温度環境で、それ自体の発熱でバイメタルが反転してオフ状態に切り換える弊害も発生する。
【0008】
本発明は、さらに以上の欠点を解決することを目的に開発されたもので、本発明の目的の1つは、弾性アーム板と端子板とを確実に連結してケースの定位置に配置しながら、外形を小型化できるSMD(表面実装)に最適なブレーカを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のある態様に係るブレーカは、(a)ないし(i)の全ての構成を備えている。
(a)ブレーカは固定接点を有する固定接点金属板と、
固定接点との対向位置に配置される可動接点を先端部に有する弾性アーム板と、
弾性アーム板の後端部に設けてなる上溶着プレートがレーザー溶着部を介して固定されてなる端子板と、
端子板と固定接点金属板を固定してなるプラスチック製のケースと、
弾性アーム板を押圧して可動接点をオンからオフに切り換えるバイメタルとを備える。
(b)ケースは、プラスチック製で、
弾性アーム板を配置してなる中空状の収納スペースを内部に設けている。
(c)ケースは、
固定接点金属板に電気接続してなる接続端子と、
弾性アーム板に電気接続してなる接続端子とを底面の各々の端部に配置している。
(d)端子板は、
ケースの収納スペースに露出してなる弾性アーム板の上溶着プレートが積層状態で溶着されてなる下溶着プレートを備える。
(e)端子板は、
ケースの幅方向に伸びる下溶着プレートの側縁に、
立ち上がり部を介して接続端子を連結している。
(f)端子板は、
立ち上がり部を介して下溶着プレートに連結してなる接続端子を、
ケースの底面の端部に配置している。
(g)立ち上がり部は、
ケースを貫通して、
ケースの幅方向と平行な面内に位置してケースのプラスチックに埋設され、
下溶着プレートを収納スペースに配置して、
接続端子をケースの底面に配置している。
(h)下溶着プレートの横幅(W1)は上溶着プレートの横幅(W2)よりも広く、
上溶着プレートと下溶着プレートとが密着してレーザー溶着部で連結されている。
(i)接続端子は、
立ち上がり部との連結部から先端に向かって、ケースの縦方向に伸びる姿勢でケースの底面に配置されている。
【発明の効果】
【0010】
以上のブレーカは、弾性アーム板と端子板とを確実に連結してケースの定位置に配置しながら、外形を小型化してSMD(表面実装)に最適なブレーカを実現できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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