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公開番号2025038362
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-19
出願番号2023144927
出願日2023-09-07
発明の名称発電システム
出願人オリオン機械株式会社
代理人個人
主分類H01M 8/04 20160101AFI20250312BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】煩雑な制御を必要とすることなく、発電効率を十分に向上させ得る発電システムを提供する。
【解決手段】空気が通過させられるセパレータ11、水素ガスGが通過させられるセパレータ12、およびセパレータ11,12の間に配設されるMEA13を少なくとも含む平板状の複数の被積層物が積層されて一体化されると共にMEA13を介して空気と水素ガスGとを反応させて発電可能に構成された燃料電池セル10を備えた発電システム1であって、セパレータ12に供給する水素ガスGの通過が可能な貯水槽21を有して貯水槽21を通過させられる水素ガスGを加湿する加湿器4を備え、加湿器4は、セパレータ11から排出された空気との熱交換によって貯水槽21内の水Wを加熱する「第1の熱交換部」を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
酸化剤を含む第1の気体が通過させられる第1のセパレータ、水素を含む第2の気体が通過させられる第2のセパレータ、および当該第1のセパレータと当該第2のセパレータとの間に配設される当該膜電極接合体を少なくとも含む平板状の複数の被積層物が積層されて一体化されると共に当該膜電極接合体を介して当該第1の気体と当該第2の気体とを反応させて発電可能に構成された発電用セルを備えた発電システムであって、
前記第2のセパレータに供給する前記第2の気体の通過が可能な貯水槽を有して当該貯水槽を通過させられる当該第2の気体を加湿する加湿器を備え、
前記加湿器は、前記第1のセパレータから排出された前記第1の気体との熱交換によって前記貯水槽内の水を加熱する第1の熱交換部を備えている発電システム。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記第1のセパレータから前記第1の気体を吸引することで新たな当該第1の気体を当該第1のセパレータに導入する第1の吸引ポンプを備え、
前記加湿器は、前記第1の吸引ポンプから排出された前記第1の気体との熱交換によって前記貯水槽内の水を加熱する第2の熱交換部を備えている請求項1記載の発電システム。
【請求項3】
前記第1のセパレータから排出された前記第1の気体との熱交換によって前記加湿器に導入する前記第2の気体を加熱する第3の熱交換部を備えている請求項1記載の発電システム。
【請求項4】
前記第1の吸引ポンプから排出された前記第1の気体との熱交換によって前記加湿器に導入する前記第2の気体を加熱する第4の熱交換部を備えている請求項2記載の発電システム。
【請求項5】
前記第1のセパレータから排出された前記第1の気体との熱交換によって前記加湿器から排出された前記第2の気体を加熱する第5の熱交換部を備えている請求項1記載の発電システム。
【請求項6】
前記第1の吸引ポンプから排出された前記第1の気体との熱交換によって前記加湿器から排出された前記第2の気体を加熱する第6の熱交換部を備えている請求項2記載の発電システム。
【請求項7】
酸化剤を含む第1の気体が通過させられる第1のセパレータ、水素を含む第2の気体が通過させられる第2のセパレータ、および当該第1のセパレータと当該第2のセパレータとの間に配設される当該膜電極接合体を少なくとも含む平板状の複数の被積層物が積層されて一体化されると共に当該膜電極接合体を介して当該第1の気体と当該第2の気体とを反応させて発電可能に構成された発電用セルを備えた発電システムであって、
前記第2のセパレータに供給する前記第2の気体の通過が可能な貯水槽を有して当該貯水槽を通過させられる当該第2の気体を加湿する加湿器を備え、
前記発電用セルは、第3の気体の通過が可能に形成されて当該第3の気体との熱交換によって当該発電用セルを冷却可能に構成された前記被積層物としての第3のセパレータを備え、
前記加湿器は、前記第3のセパレータから排出された前記第3の気体との熱交換によって前記貯水槽内の水を加熱する熱交換部Aを備えている発電システム。
【請求項8】
前記第3のセパレータから前記第3の気体を吸引することで新たな当該第3の気体を当該第3のセパレータに導入する第2の吸引ポンプを備え、
前記加湿器は、前記第2の吸引ポンプから排出された前記第3の気体との熱交換によって前記貯水槽内の水を加熱する熱交換部Bを備えている請求項7記載の発電システム。
【請求項9】
前記第3のセパレータから排出された前記第3の気体との熱交換によって前記加湿器に導入する前記第2の気体を加熱する熱交換部Cを備えている請求項7記載の発電システム。
【請求項10】
前記第2の吸引ポンプから排出された前記第3の気体との熱交換によって前記加湿器に導入する前記第2の気体を加熱する熱交換部Dを備えている請求項8記載の発電システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化剤を含む第1の気体と水素を含む第2の気体との反応によって発電可能に構成された発電システムに関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
燃料電池による発電に際しては、膜電極接合体の過剰な乾燥に起因する発電効率の低下や膜電極接合体の破損を回避すべく、十分な湿度の水素ガス等を燃料電池に対して供給する必要がある。このため、低湿度の水素ガスを使用するときには、これを燃料電池に対して供給するのに先立って加湿する構成が広く採用されている。
【0003】
例えば、下記の特許文献には、ガス供給装置から燃料電池に供給するガス(「酸素を含むガス(正極側ガス:カソードガス)」および「水素を含むガス(負極側ガス:アノードガス)」:以下、「空気」および「水素ガス」ともいう)の温度や湿度等の供給条件を調整して燃料電池の性能の評価試験を行う燃料電池評価試験装置(以下、単に「試験装置」ともいう)の発明が開示されている。この試験装置では、ガス供給装置が、空気や水素ガスの湿度を調整する(加湿する)加湿手段、加湿手段を通過させるガス(加湿するガス)の流量を調整する流量調整手段、および加湿手段を通過させないガス(加湿しないガス)の流量を調整する流量調整手段を備えており、加湿手段によって加湿されたガスと、加湿されないガスとの混合比の調整(両流量調整手段によるガスの通過量の調整)によって、燃料電池に対して供給するガスの湿度を調整することができるように構成されている。
【0004】
この場合、上記の加湿手段は、貯留水(例えば、純水)を貯留する密閉型の貯留槽と、この貯留槽内の貯留水を加熱するためのヒータ(電気ヒータ:水温調整手段)とを備え、貯留槽の底部に設けられたガス導入部から貯留水中にガスを吐出させることにより、貯留水中を浮上するガスを加湿(バブリング処理)して、貯留槽の頂部に設けられたガス排出部から排出することができるように構成されている。これにより、この試験装置では、加湿手段によって十分に加湿されたガスと、加湿手段による加湿が行われないガスとを任意の比率で混合させて燃料電池に供給することで、膜電極接合体の過剰な乾燥が生じない条件下での発電や、膜電極接合体の過剰な乾燥、或いは、膜電極接合体に過剰な濡れが生じた条件化での発電などを再現することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-210205号公報(第4-21頁、第1-4D図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記特許文献に開示の試験装置の構成には、以下のような解決すべき問題点が存在する。
【0007】
具体的には、上記特許文献に開示の試験装置では、燃料電池に対して供給するガスの一部が、加湿手段(貯留槽)に貯留された貯留水中を浮上させられる際に加湿される構成が採用されている。この場合、この試験装置の加湿手段では、貯留槽内の貯留水を電気ヒータで加熱することでガスの温度および湿度を調整する構成が採用されている。このため、この特許文献に開示の試験装置の構成を、燃料電池を用いた実際の発電システムに採用したときには、電力を得るための発電システムにおいて、水素ガス等を加湿するための水(上記文献における貯留水)の加熱のために電気ヒータによって電力が消費されることとなり、発電システム全体としての発電効率の低下を招くこととなる。
【0008】
また、燃料電池による発電に際しては、発電開始からの経過時間や、発電される電力量などの発電環境の変化に応じて発電用セルの温度が逐次変化する。この場合、ある発電環境下での発電に適した湿度に調整したガスを発電用セルに供給したときに、想定よりも発電用セルが温度上昇していたときには、供給されたガスの温度が上昇して相対湿度が低下し、想定よりも発電用セルが温度低下していたときには、供給されたガスの温度が低下して相対湿度が上昇したり、水分の一部が液相に変化したりする。この結果、いずれの場合においても発電効率の低下を招くおそれがあり、これを回避するには、発電用セルの温度に応じて電気ヒータへの通電量を変化させ、加湿用の水槽内の水温(上記特許文献の構成における貯留槽内の貯留水の温度)を調整したり、混合比を調整したりする煩雑な制御が必要となる。
【0009】
本発明は、かかる解決すべき問題点に鑑みてなされたものであり、煩雑な制御を必要とすることなく、発電効率を十分に向上させ得る発電システムを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成すべく、請求項1記載の発電システムは、酸化剤を含む第1の気体が通過させられる第1のセパレータ、水素を含む第2の気体が通過させられる第2のセパレータ、および当該第1のセパレータと当該第2のセパレータとの間に配設される当該膜電極接合体を少なくとも含む平板状の複数の被積層物が積層されて一体化されると共に当該膜電極接合体を介して当該第1の気体と当該第2の気体とを反応させて発電可能に構成された発電用セルを備えた発電システムであって、前記第2のセパレータに供給する前記第2の気体の通過が可能な貯水槽を有して当該貯水槽を通過させられる当該第2の気体を加湿する加湿器を備え、前記加湿器は、前記第1のセパレータから排出された前記第1の気体との熱交換によって前記貯水槽内の水を加熱する第1の熱交換部を備えている。
(【0011】以降は省略されています)

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