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公開番号2025049948
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-04
出願番号2023158485
出願日2023-09-22
発明の名称インク供給装置
出願人株式会社SCREENホールディングス
代理人個人
主分類B41J 2/17 20060101AFI20250327BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】圧力調整機構に異常が生じた場合に、ノズルからのインク漏れを抑制しつつ、ヘッド内における凝集を抑制する技術を提供する。
【解決手段】このインク供給装置は、複数のヘッドと接続された供給リザーバと回収リザーバを有する。制御部は、供給リザーバおよび回収リザーバのそれぞれに負圧を供給する第1圧力調整部および第2圧力調整部の一方の異常を検知すると、a)異常側の圧力制御部とリザーバとを遮断する異常側遮断工程と、b)供給リザーバの空気層と回収リザーバの空気層とを連通するバイパス管に介挿されたバイパスバルブを開放するバイパス開放工程と、c)正常側の圧力制御部が供給する負圧を、通常時の第1圧力調整部が供給する第1の負圧と通常時の第2圧力調整部が供給する第2の負圧との間の第3の負圧に調整する圧力変更工程と、d)第3の負圧を維持する圧力維持工程と、を実行する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
インクジェット式の印刷装置において、ヘッドにインクを供給するインク供給装置であって、
前記ヘッドに供給する前記インクを貯留する供給リザーバと、
前記ヘッドから回収した前記インクを貯留する回収リザーバと、
前記回収リザーバから前記供給リザーバに前記インクを送液する、リザーバ間インク流路と、
前記供給リザーバに負圧を供給する第1圧力調整部と、
前記第1圧力調整部と前記供給リザーバの空気層とを連通する第1連通管と、
前記第1連通管に介挿された第1バルブと、
前記回収リザーバに負圧を供給する第2圧力調整部と、
前記第2圧力調整部と前記回収リザーバの空気層とを連通する第2連通管と、
前記第2連通管に介挿された第2バルブと、
前記供給リザーバの空気層と前記回収リザーバの空気層とを連通するバイパス管と、
前記バイパス管に介挿されたバイパスバルブと、
前記第1圧力調整部および前記第2圧力調整部の異常を検知する検知手段と、
前記第1圧力調整部、前記第1バルブ、前記第2圧力調整部、前記第2バルブ、および前記バイパスバルブを動作制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、通常動作時において、
前記第1バルブおよび前記第2バルブを開放するとともに、前記バイパスバルブを閉鎖し、
前記第1圧力調整部に前記供給リザーバへ第1の負圧を供給させ、
前記第2圧力調整部に前記回収リザーバへ前記第1の負圧よりも強い第2の負圧を供給させ、
前記制御部は、前記検知手段が、前記第1圧力調整部および前記第2圧力調整部の一方の異常を検知すると、
a)前記第1バルブおよび前記第2バルブのうち、前記検知手段が異常を検知した一方の圧力調整部に対応する一方のバルブを閉鎖する異常側遮断工程と、
b)前記工程a)の後に、前記バイパスバルブを開放するバイパス開放工程と、
c)前記工程a)の後に、前記第1圧力調整部および前記第2圧力調整部のうち、前記検知手段が異常を検知しなかった他方の圧力調整部が供給する負圧を、前記第1の負圧より強く前記第2の負圧より弱い第3の負圧に調整する圧力変更工程と、
d)前記工程c)の後に、前記他方の圧力調整部が供給する負圧を、前記第3の負圧に維持しつつ、前記供給リザーバから複数の前記ヘッドを介して前記回収リザーバへ向かう前記インクの流れを生じさせる、インク循環工程と、
を実行する、インク供給装置。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
請求項1に記載のインク供給装置であって、
前記リザーバ間インク流路に介挿され、前記回収リザーバから前記供給リザーバへ向かって前記インクを送り出すリザーバ間ポンプ
をさらに有し、
前記制御部は、前記工程d)において、
d1)前記リザーバ間ポンプを駆動させて、前記供給リザーバにおける前記インクの液面が前記回収リザーバにおける前記インクの液面よりも高くなるように、前記回収リザーバから前記リザーバ間インク流路を介して前記供給リザーバへと前記インクを送液する水頭差生成工程と、
d2)前記d1)の後で、前記リザーバ間ポンプを停止させて、水頭差により前記供給リザーバから複数の前記ヘッドを介して前記回収リザーバへ前記インクが移動し、前記供給リザーバと前記回収リザーバとの液面高さの差が小さくなるまで待機する、待機工程と、
を含む、インク供給装置。
【請求項3】
請求項1に記載のインク供給装置であって、
前記供給リザーバに供給する前記インクを貯留するタンクと、
前記タンクと前記供給リザーバとを連通するインク供給路と、
前記インク供給路に介挿され、前記タンクから前記供給リザーバへ向かって前記インクを送り出す供給ポンプと、
前記回収リザーバと前記タンクとを連通するインク回収路と、
前記インク回収路に介挿され、前記回収リザーバから前記タンクへ向かって前記インクを送り出す回収ポンプと、
前記リザーバ間インク流路に介挿され、前記回収リザーバから前記供給リザーバへ向かって前記インクを送り出すリザーバ間ポンプと、
をさらに有し、
前記制御部は、前記工程d)において、前記供給ポンプおよび前記回収ポンプを、同じまたは近似した送液量で動作させるとともに、前記リザーバ間ポンプを、前記供給ポンプおよび前記回収ポンプよりも小さな送液量で動作させる、インク供給装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット式の印刷装置において、複数のヘッドにインクを供給するインク供給装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
インクジェット式の印刷装置において使用されるインクの中には、インクの成分が凝集して、沈殿物が生じやすい種類のものがある。例えば、軟包装用のインクには、水性顔料型の凝集の生じやすいインクが用いられる。
【0003】
インクジェット式の印刷装置では、ヘッドに設けられたノズルにおいてインクが外気に触れるため、印刷を行わないノズルにおいて、溶媒が蒸発して凝集が生じやすくなる。このため、ヘッドへインクを供給するとともにヘッドからインクを回収する循環方式を採用することにより、ヘッド内におけるインクの滞留を抑制し、ノズルにおける凝集を抑制している。循環方式を採用した印刷装置は、例えば、特許文献1に記載されている。
【0004】
特許文献1に記載の印刷装置のインク供給部は、インクの供給源であるメインリザーバ(91m)の他に、ヘッド(H)の上流側に配置されるフィードリザーバ(91f)と、ヘッドの下流側に配置されるリターンリザーバ(91r)というインク貯留部を有する。そして、圧力調整機構(98)のフィード側調整部(98f)がフィードリザーバ(91f)に負圧を付与するとともに、圧力調整機構(98)のリターン側調整部(98r)がリターンリザーバ(91r)に負圧を付与する。
【0005】
圧力調整機構(98)がリターンリザーバ(91r)に対してフィードリザーバ(91f)よりも強い負圧を付与することにより、圧力差によってフィードリザーバ(91f)からヘッド(H)を介してリターンリザーバ(91r)へ向かうインクの流れが生じる。このようにして、ヘッドの上流側および下流側に配置されたリザーバ内の負圧の差を利用してヘッド内にインクの流れを生成し、ヘッドにおける凝集を抑制している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
特開2021-45932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような機構において、ヘッドの上流側および下流側に配置された2つのリザーバに対して負圧を付与する2つの圧力調整機構の一方に異常が生じた場合、従来、異常検出直後から、メンテナンス作業を行う作業員が到着し、メンテナンス作業が完了するまで、2つの圧力調整機構の両方をリザーバから遮断した状態としていた。
【0008】
このような従来の対応では、ヘッド内の圧力が負圧に保たれず、ノズルのメニスカスを維持できずにインクが漏れ出す可能性がある。また、2つの圧力調整機構の両方をリザーバから遮断した状態では、インクを循環させてヘッド内にインクの流れを生成することが困難である。このため、メンテナンス作業の完了まで長時間を要する場合に、ヘッドにおいて凝集が生じる虞がある。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、圧力調整機構に異常が生じた場合に、ノズルからのインク漏れを抑制しつつ、ヘッド内における凝集を抑制する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、インクジェット式の印刷装置において、ヘッドにインクを供給するインク供給装置であって、前記ヘッドに供給する前記インクを貯留する供給リザーバと、前記ヘッドから回収した前記インクを貯留する回収リザーバと、前記回収リザーバから前記供給リザーバに前記インクを送液する、リザーバ間インク流路と、前記供給リザーバに負圧を供給する第1圧力調整部と、前記第1圧力調整部と前記供給リザーバの空気層とを連通する第1連通管と、前記第1連通管に介挿された第1バルブと、前記回収リザーバに負圧を供給する第2圧力調整部と、前記第2圧力調整部と前記回収リザーバの空気層とを連通する第2連通管と、前記第2連通管に介挿された第2バルブと、前記供給リザーバの空気層と前記回収リザーバの空気層とを連通するバイパス管と、前記バイパス管に介挿されたバイパスバルブと、前記第1圧力調整部および前記第2圧力調整部の異常を検知する検知手段と、前記第1圧力調整部、前記第1バルブ、前記第2圧力調整部、前記第2バルブ、および前記バイパスバルブを動作制御する制御部と、を備え、前記制御部は、通常動作時において、前記第1バルブおよび前記第2バルブを開放するとともに、前記バイパスバルブを閉鎖し、前記第1圧力調整部に前記供給リザーバへ第1の負圧を供給させ、前記第2圧力調整部に前記回収リザーバへ前記第1の負圧よりも強い第2の負圧を供給させ、前記制御部は、前記検知手段が、前記第1圧力調整部および前記第2圧力調整部の一方の異常を検知すると、a)前記第1バルブおよび前記第2バルブのうち、前記検知手段が異常を検知した一方の圧力調整部に対応する一方のバルブを閉鎖する異常側遮断工程と、b)前記工程a)の後に、前記バイパスバルブを開放するバイパス開放工程と、c)前記工程a)の後に、前記第1圧力調整部および前記第2圧力調整部のうち、前記検知手段が異常を検知しなかった他方の圧力調整部が供給する負圧を、前記第1の負圧より強く前記第2の負圧より弱い第3の負圧に調整する圧力変更工程と、d)前記工程c)の後に、前記他方の圧力調整部が供給する負圧を、前記第3の負圧に維持しつつ、前記供給リザーバから複数の前記ヘッドを介して前記回収リザーバへ向かう前記インクの流れを生じさせる、インク循環工程と、を実行する。
(【0011】以降は省略されています)

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