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公開番号2025044073
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-01
出願番号2023151768
出願日2023-09-19
発明の名称浮体式プラットフォーム、アンカー容器体、浮体、浮体式プラットフォームを水上に設置するための設置方法
出願人株式会社テラサン
代理人個人
主分類B63B 21/29 20060101AFI20250325BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】製作費及び設置工事費を抑えることが可能な浮体式プラットフォームおよび浮体式プラットフォームを水上に設置するための設置方法を提供する。
【解決手段】浮体式プラットフォーム(2)は、塔(1)を支持するように構成され、緊張係留により水上に配置された浮体(3)と、複数の容器(17)を備えたアンカー容器体(4)と、浮体(3)とアンカー容器体(4)とを結ぶ複数のテザー(5)とを備える。複数の容器(17)の各々は、複数のテザー(5)のうちの少なくとも一つに固定されると共に、水底に設置される。複数の容器(17)の各々は、底と、前記底の外周を囲むように設けられた容器外壁と、前記容器外壁に対向するように設けられた容器内壁とを備える。前記底と、前記容器外壁と、前記容器内壁とによって収容空間が構成される。収容空間には、土、砂、砂利、砕石、コンクリート片のうちの少なくとも一つを含む重量物が収容される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
塔(1)を支持するように構成されると共に、緊張係留により水上に配置された浮体(3)と、
複数の容器(17)を備えたアンカー容器体(4)と、
前記浮体(3)と前記アンカー容器体(4)とを結ぶ複数のテザー(5)と、
を備えた浮体式プラットフォーム(2)であって、
前記複数の容器(17)の各々は、前記複数のテザー(5)のうちの少なくとも一つに固定されると共に、水底に設置され、
前記複数の容器(17)の各々は、
底(19)と、
前記底(19)の外周を囲むように設けられた容器外壁(20)と、
前記容器外壁(20)に対向するように設けられた容器内壁(21)と、
を備え、
前記底(19)と、前記容器外壁(20)と、前記容器内壁(21)とによって収容空間(S)が構成され、
前記収容空間(S)には、土、砂、砂利、砕石、コンクリート片のうちの少なくとも一つを含む重量物が収容される、
浮体式プラットフォーム(2)。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
前記底(19)は、開口部(190)を有し、
前記容器内壁(21)は、前記底(19)の内周を囲むように設けられ、
前記複数の容器(17)の各々は、前記容器内壁(21)上に形成され、前記少なくとも一つのテザー(5)に固定されるテザー支持部材(22)をさらに備える、
請求項1に記載の浮体式プラットフォーム(2)。
【請求項3】
前記容器内壁(21)は、前記開口部に連通すると共に、上部が開口した空洞部(36)を有する、
請求項2に記載の浮体式プラットフォーム(2)。
【請求項4】
前記容器外壁と対向する前記容器内壁(21)の内側面(26)は、前記容器(17)の高さ方向に対して傾斜しており、
前記高さ方向に垂直な水平方向における前記容器内壁と前記容器外壁との間の距離は、前記底に近づくにつれて徐々に小さくなる、
請求項1に記載の浮体式プラットフォーム(2)。
【請求項5】
前記テザー支持部材(22)は、
前記容器内壁上に形成され、前記複数のテザー(5)のうちの一つに固定される第1のテザー支持部材(22a)と、
前記容器内壁上に形成され、前記複数のテザー(5)のうちの別の一つに固定される第2のテザー支持部材(22b)と、
を有する、
請求項3に記載の浮体式プラットフォーム(2)。
【請求項6】
前記浮体(3)は、
前記塔(1)を支持するように構成された心柱(12)と、
前記心柱(12)若しくは前記心柱(12)の付近から放射状に延びる複数の腕(6)と、
前記心柱(12)に固定されたステージ(7)と、
各々が複数の腕のうちの対応する一つと前記ステージ(7)又は前記心柱に接続された複数の第1ブレース(13)と、
各々が前記複数の腕のうちの隣り合う2つの腕に接続された複数の第2ブレース(14)と、
前記複数のテザーのうちの対応する一つを固定するように構成された複数のテザー固定装置(8)と、
前記複数のテザーのうちの対応する一つを巻き上げるように構成された複数のテザー巻上機(9)と、
を備える、
請求項1から5のうちいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(2)。
【請求項7】
前記浮体(3)は、
各々が前記複数の腕のうちの一つの先端に接続された複数のグリップ(15)であって、前記複数のグリップの各々の軸方向は、前記対応する腕の軸方向と略直交しているグリップ(15)と、
各々が前記複数のグリップ(15)のうちの対応する一つに配置された複数のガイド(16)であって、前記複数のガイドの各々は、前記複数のテザーのうちの対応する一つに接触すると共に、前記対応する一つのテザーの延出方向を変化させるように構成された複数のガイド(16)と、
をさらに備え、
前記テザー固定装置(8)と前記テザー巻上機(9)は、前記ステージ上に配置される、
請求項6に記載の浮体式プラットフォーム(2)。
【請求項8】
前記塔(1)には、ナセル(42)とブレード(40)が取り付けられ、
前記浮体式プラットフォームは、洋上風力発電用のプラットフォームである、
請求項1から5のうちいずれか一項に記載の浮体式プラットフォーム(2)。
【請求項9】
塔(1)を支持するように構成されると共に、緊張係留により水上に配置された浮体(3)に複数のテザー(5)を介して接続されたアンカー容器体(4)であって、
前記アンカー容器体(4)は、複数の容器(17)を備え、
前記複数の容器(17)の各々は、前記複数のテザー(5)のうちの少なくとも一つに固定されると共に、水底に設置され、
前記複数の容器(17)の各々は、
底(19)と、
前記底(19)の外周を囲むように設けられた容器外壁(20)と、
前記容器外壁(20)に対向するように設けられた容器内壁(21)と、
を備え、
前記底(19)と、前記容器外壁(20)と、前記容器内壁(21)とによって収容空間(S)が構成され、
前記収容空間(S)には、土、砂、砂利、砕石、コンクリート片のうちの少なくとも一つを含む重量物が収容される、
アンカー容器体(4)。
【請求項10】
緊張係留により水上に配置されると共に、塔(1)を支持するように構成された浮体(3)であって、
前記浮体(3)は、
前記塔(1)を支持するように構成された心柱(12)と、
前記心柱(12)若しくは前記心柱(12)の付近から放射状に延びる複数の腕(6)と、
各々が前記複数の腕のうちの一つの先端に接続された複数のグリップ(15)であって、前記複数のグリップの各々の軸方向は、前記対応する腕の軸方向と略直交しているグリップ(15)と、
前記心柱(12)に固定されたステージ(7)と、
各々が複数の腕のうちの対応する一つと前記ステージ(7)又は前記心柱に接続された複数の第1ブレース(13)と、
各々が前記複数の腕のうちの隣り合う2つの腕に接続された複数の第2ブレース(14)と、
前記複数のテザーのうちの対応する一つを固定するように構成された複数のテザー固定装置(8)と、
を備える、浮体(3)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、浮体式プラットフォーム、アンカー容器体、浮体、浮体式プラットフォームを水上に設置するための設置方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
水底から更にその下の岩盤まで打ち込んだ杭や、水底に設置した重量物などと、水面に浮かぶ浮体とをチェーンやワイアーあるいはロープ等のテザーで結び、テザー自身の重量よりも強い力で浮体を水中方向に引き込むことによって浮体の動揺を抑制する緊張係留方法が知られている。
【0003】
高い塔を支える浮体式プラットフォームにおいては、動揺が少ないことが浮体式プラットフォームの品質として重要である。例えば洋上風力発電用の塔を搭載する場合には、発電効率や設備の安定稼働に大きく影響する。この点において緊張係留は理想的な係留方法である。また、浮体が存在する水面だけでなく係留装置が設置される水底および水中も含めて、浮体式プラットフォーム全体が専有する領域を最小限にすることは、同じ水域を元々利用していた地元の漁業への影響を最小限にする上でも重要である。チェーンなどの係留装置が浮体の直下にのみ配置され、海底や海中に広く展開することの無い緊張係留は、この点においても非常に有効な係留方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5565803号公報
【非特許文献】
【0005】
“TLP concept of FOWT suitable for characteristics of Japan”,7th July 2022 MODEC Inc.
GICON-SOF,“A modular and cost competitive TLP Solution”,GICON
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
緊張係留ではテザーにかかる初期張力を支えるだけでなく、波やうねりあるいは津波などによって発生する浮力や漂流力に耐えるだけの強固な基礎を海底に設置する必要がある。従来は非特許文献1に記載があるように複数のパイルなどを海底から更に地中深く打ち込んで基礎とする方式が取られていたが、深い海の海底にパイルを打ち込む工事は困難で大掛かりなものとなり、高い工事費が問題であった。この問題を改善するために考案されたのが特許文献1と非特許文献2に記載の重力式緊張係留装置である。しかし、これらの重力式緊張係留装置は重く巨大なコンクリート構造物であって、製作費及び設置工事費が高コストとなってしまう。特に、洋上風力発電用の塔を搭載する場合に最も考慮する必要がある荷重は、台風の時などに塔のトップに加わる水平方向の風圧であり、これを支えるためには海底に巨大なコンクリート構造物を設置して大きな転倒モーメントに耐える必要がある。この巨大なコンクリート構造物の製作費と設置工事費が問題となるため、特許文献1及び非特許文献2に開示された重力式緊張係留装置の実用化が進んでいない。
【0007】
本発明は、製作費及び設置工事費を抑えることが可能な浮体式プラットフォーム及び浮体式プラットフォームを水上に設置するための設置方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る浮体式プラットフォーム(2)は、塔(1)を支持するように構成されると共に、緊張係留により水上に配置された浮体(3)と、複数の容器(17)を備えたアンカー容器体(4)と、前記浮体(3)と前記アンカー容器体(4)とを結ぶ複数のテザー(5)と、を備える。前記複数の容器(17)の各々は、前記複数のテザー(5)のうちの少なくとも一つに固定されると共に、水底に設置される。前記複数の容器(17)の各々は、底(19)と、前記底(19)の外周を囲むように設けられた容器外壁(20)と、前記容器外壁(20)に対向するように設けられた容器内壁(21)と、を備える。前記底(19)と、前記容器外壁(20)と、前記容器内壁(21)とによって収容空間(S)が構成される。前記収容空間(S)には、土、砂、砂利、砕石、コンクリート片のうちの少なくとも一つを含む重量物が収容される。
【0009】
また、前記底(19)は、開口部(190)を有してもよい。前記容器内壁(21)は、前記底(19)の内周を囲むように設けられてもよい。前記複数の容器(17)の各々は、前記容器内壁(21)上に形成され、前記少なくとも一つのテザー(5)に固定されるテザー支持部材(22)をさらに備えてもよい。
【0010】
また、前記容器内壁(21)は、前記開口部に連通すると共に、上部が開口した空洞部(36)を有してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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