TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025043358
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-31
出願番号2023150636
出願日2023-09-18
発明の名称早炊き米の製造方法
出願人株式会社アサノ食品
代理人個人
主分類A23L 7/10 20160101AFI20250324BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】α化した後に老化した米の表面にデンプン膜が形成されることによる粘りの低下を防止し、結果として食味が低下するのを防止することができる早炊き米の製造方法を提供する。
【解決手段】原料米を洗米する洗米工程と、洗米された原料米をpH調整剤を含有した浸漬水に浸漬する浸漬工程と、原料米を浸漬水から取り出し水切りを行なう水切り工程と、水切りした原料米を蒸気により加熱することにより、原料米中の米デンプンをα化する加熱工程と、加熱された原料米を冷却する冷却工程と、冷却して老化された原料米をほぐして単粒化する単粒化工程と、単粒化された原料米を計量して容器内に充填し、脱酸素剤とともに密封する密封工程と、を有し、水切り工程後で加熱工程前の原料米のpHを4.0~5.0とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
早炊き米の製造方法であって、
精米からなる原料米を洗米する洗米工程と、
洗米された原料米をpH調整剤を含有した浸漬水に浸漬する浸漬工程と、
浸漬された原料米を浸漬水から取り出し水切りを行なう水切り工程と、
水切りした原料米を蒸気により加熱することにより、原料米中の米デンプンをα化する加熱工程と、
加熱された原料米を冷却する冷却工程と、
冷却して老化された原料米をほぐして単粒化する単粒化工程と、
単粒化された原料米を計量して容器内に充填し、脱酸素剤とともに密封する密封工程と、を有し、
水切り工程後で加熱工程前の原料米のpHを4.0~5.0とすることを特徴とする早炊き米の製造方法。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
加熱工程において、蒸気の温度が100℃~110℃であり、加熱時間が2~15分であることを特徴とする請求項1に記載の早炊き米の製造方法。
【請求項3】
pH調整剤が、グルコノデルタラクトン、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、グルコン酸、乳酸、酢酸、アジピン酸、フィチン酸、アスコルビン酸から選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項1又は2に記載の早炊き米の製造方法。
【請求項4】
密封工程の後に、原料米を熟成して老化させる熟成工程と、
熟成した原料米をほぐして単粒化する再単粒化工程と、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の早炊き米の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は洗米や浸漬が不要で通常の生米と比較すると早く炊飯または調理できる早炊き米の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
洗米や水浸漬が不要で、しかも通常の炊飯や蒸しに要する時間より早い時間で炊く(蒸らしも含む)ことができる加工米飯として早炊き米が知られている。
【0003】
従来の早炊き米の製造方法としては、洗米・浸漬・水切・蒸気で加熱しα化(アルファ化)した原料米を袋に温かい状態で一定量を脱酸素剤と共に計量・袋詰めし、真空冷却包装機にて冷却する(つまり、米を老化させる)と同時に密封シールし、1日以上熟成した後に袋の外部から外圧を加えることで単粒化する早炊き米の製造方法が知られている(特許文献1)。
【0004】
また、洗米・浸漬・水切りをした浸漬処理米を100℃~110℃の加熱水蒸気を用いてα化し、得られた蒸煮処理米を空気吸引方式により0℃~40℃に冷却した後に単粒化し、得られた早炊き米を袋に密封する方法が開示されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平7-31540号公報
特開2000-41599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、早炊き米を炊飯したものは、生米の状態から炊飯したものに比べて粘りが弱く食味が低下するという問題がある。
【0007】
すなわち、一般的にご飯を炊飯するとは、生水と米を入れた釜を加熱し、水を媒体に米を加熱して米デンプンをα化しながら、米に水分を吸わせる工程となる。一方で生米の表面には結着性のない粉状のデンプンが存在し、このデンプンは容器を加熱する際に少しづつ釜内の水に遊離してくる。この釜内の水に遊離したデンプンは釜を加熱することで米自身よりも先に膨潤しながらα化し、炊飯後の粘りに大きく影響している。
【0008】
一方で、早炊き米の製造における上記従来の技術では、浸漬した後の原料米に蒸気により熱を加えることで、原料米そのものをα化し早く炊飯できるように加工している。そのため、蒸気により浸漬米に熱を加えると、米の残留水または蒸気が浸漬米に接触した際に温度差による蒸気の結露水に米の表層部のデンプンが溶け糊状となり米表面に糊化したデンプンの膜を形成してしまう。この溶解したデンプン膜は冷却後に老化することで、一旦膨潤したデンプンが強固なネットワーク(物理的つながり)を形成し、水に遊離し難い状態に変化してしまう。そのため、最終的に得られた早炊き米を炊飯すると、生米の状態で炊飯したものと比較して粘りが低下し、結果として食味が低下する。
【0009】
そこで、本発明は、早炊き米の製造方法において、α化した後に老化した米の表面にデンプン膜が形成されることによる粘りの低下を防止し、結果として食味が低下するのを防止することができる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、早炊き米の製造方法であって、精米からなる原料米を洗米する洗米工程と、洗米された原料米をpH調整剤を含有した浸漬水に浸漬する浸漬工程と、浸漬された原料米を浸漬水から取り出し水切りを行なう水切り工程と、水切りした原料米を蒸気により加熱することにより、原料米中の米デンプンの少なくとも一部をα化する加熱工程と、加熱された原料米を冷却する冷却工程と、冷却して老化された原料米をほぐして単粒化する単粒化工程と、単粒化された原料米を計量して容器内に充填し、脱酸素剤とともに密封する密封工程と、を有し、水切り工程後で加熱工程前の原料米のpHを4.0~5.0とすることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
ペットフード
18日前
個人
焼き魚の製造方法
1か月前
個人
血圧降下用組成物
21日前
個人
具入り餅食品
3日前
第一工業製薬株式会社
組成物
25日前
第一工業製薬株式会社
組成物
25日前
有限会社丸繁商店
メカブ
13日前
有限会社丸繁商店
メカブ
13日前
株式会社東洋新薬
飲食用組成物
13日前
日澱化學株式会社
チーズ様食品
1か月前
第一工業製薬株式会社
固形食品
1か月前
不二製油株式会社
異風味抑制剤
4日前
有限会社丸繁商店
メカブ
13日前
長谷川香料株式会社
苦味感増強剤
1か月前
池田食研株式会社
TGR5活性化剤
18日前
不二製油株式会社
菓子類の製造方法
1か月前
池田食研株式会社
風味付与用組成物
1か月前
株式会社SERE
だしパック
1か月前
池田食研株式会社
TGR5活性化剤
18日前
株式会社バンダイ
菓子及び菓子セット
1か月前
株式会社バンダイ
菓子及び菓子セット
1か月前
株式会社バンダイ
菓子及び菓子セット
1か月前
鈴茂器工株式会社
米飯処理装置
1か月前
明星食品株式会社
フライ麺の製造方法
5日前
鈴茂器工株式会社
米飯処理装置
25日前
株式会社長根商店
きのこ加工食品
20日前
不二製油グループ本社株式会社
卵代替物
19日前
個人
スープとその製造方法
25日前
株式会社明治
繊維状チーズ
25日前
理研ビタミン株式会社
野菜類の硬化付与剤
21日前
レオン自動機株式会社
和菓子類の製造方法
18日前
日油株式会社
栄養飲料
26日前
不二精機株式会社
米飯成形装置
1か月前
個人
菊芋コンブチャ天然炭酸飲料の製造方法
1か月前
株式会社たからや商店
魚ハンバーグ加工食品
1か月前
日清オイリオグループ株式会社
卵代替組成物
26日前
続きを見る