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公開番号
2025041627
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-26
出願番号
2024206165,2021560939
出願日
2024-11-27,2020-04-15
発明の名称
結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物の製造方法
出願人
ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
,
BASF SE
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
C07F
9/30 20060101AFI20250318BHJP(有機化学)
要約
【課題】結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物の調製方法を提供する。
【解決手段】方法は、水、水混和性有機溶媒、水酸化アンモニウム、並びにL-グルホシネートアンモニウム及びD-グルホシネートアンモニウムを含有するグルホシネート出発物質を含む混合物を形成することを含む。L-グルホシネートアンモニウム一水和物は、結晶化され、混合物から分離されて、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bを提供する。結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を用いる組成物及び方法もまた提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を調製するための方法であって、該方法が、以下のステップ:
(i) L-グルホシネート出発物質及び水溶液を含む混合物を形成するステップであって、 該グルホシネート出発物質が、L-グルホシネートアンモニウム及びD-グルホシネートアンモニウムを含み、
該水溶液が、水及び水混和性有機溶媒を含む、
前記ステップ;
(ii) ステップ(i)の混合物からL-グルホシネートアンモニウムを結晶化し、L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶を形成するステップ;及び
(iii) ステップ(ii)の後に、前記水溶液からL-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶の少なくとも一部を分離するステップ
を含み、
これにより結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を調製し、
ここで該結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物はL-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bを含む、
前記方法。
続きを表示(約 930 文字)
【請求項2】
水溶液がアンモニア源をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
アンモニア源が水酸化アンモニウムである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
グルホシネート出発物質中のL-グルホシネートアンモニウムとD-グルホシネートアンモニウムのモル比が少なくとも70:30である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
L-グルホシネート出発物質中のL-グルホシネートアンモニウムとD-グルホシネートアンモニウムのモル比が少なくとも76:24である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
L-グルホシネート出発物質が、L-グルタミン酸及びその塩、D-グルタミン酸及びその塩、L-ピログルタミン酸及びその塩、2-オキソグルタル酸及びその塩、コハク酸及びその塩、2-オキソ-4-(ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル)酪酸及びその塩、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸一アンモニウム、並びにリン酸二アンモニウムからなる群から選択される1種以上の成分をさらに含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
L-グルホシネート出発物質がL-グルタミン酸を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
L-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量が、約70%(w/w)~約90%(w/w)である、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
L-グルホシネート出発物質中のグルホシネートの量が、約75%(w/w)~約85%(w/w)である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
水混和性溶媒が、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1-メチル-2-プロパノール、1,2-プロパンジオール、及び1,2-エタンジオールからなる群から選択される、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年4月16日に出願された米国仮特許出願第62/834,675号及び2020年2月18日に出願された米国仮特許出願第62/978,005号の優先権を主張し、これらはその全体が参照により本明細書中に組み込まれる。
続きを表示(約 3,300 文字)
【0002】
(EFS-WEB経由でテキストファイルとして提出された配列表の参照)
配列表の公式コピーは、2020年3月26日に作成され、13,767バイトのサイズを有するファイル名「ASP 021.PCT-Sequence-Listing-1184814.txt」のASCIIフォーマットの配列表としてEFS-Web経由で電子的に提出され、且つ本明細書と同時に出願される。このASCIIフォーマットの文書に含まれる配列表は本明細書の一部であり、且つ参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
ラセミ物質の個別の分子の生物学的活性は、通常は異なり、多くの場合、2つのエナンチオマーのうちの1つだけが顕著な活性を示す。このことは、世界中で大量に使用されている、非選択的葉面施用除草剤であるD,L-グルホシネートにも当てはまる。L-グルホシネートは、植物中のグルタミンシンテターゼ酵素を阻害し、これが植物死をもたらすが、D-グルホシネートエナンチオマーは除草活性を本質的に有さない(Ruhland et al. (2002) Environ. Biosafety Res. 1:29-37)。現在の市販のグルホシネート製造のほぼ全てはラセミ体であり(Duke et al. 2010 Toxins 2:1943-1962)、これは、農地に施用されるグルホシネートの約半分のみが有用であり;他の半分は、全く利益をもたらすことなく環境への負荷となることを意味する。
【0004】
L-グルホシネートは、米国特許第4,499,027号、第5,420,329号、第7,772,426号、第7,795,464号、及び第8,076,503号に開示される非対称化学合成によって製造することができる。これらの方法は技術的には実現可能であるが、ラセミ体のグルホシネートの製造と比較して商業的に費用対効果が高いことは何も証明されていない。ラセミ体の分割は、多くの場合、ジアステレオマー又は別のキラル化合物とのジアステレオマー塩を形成することによって達成することが可能であり;アルファアミノ酸と共に用いられるこの技術の例は、米国特許第4,647,692号に開示されている。米国特許第5,767,309号及び第5,869,668号に開示されているとおり、この技術をキニーネ又はシンコニンと共に使用して、ラセミ体のグルホシネートを分割することができる。WO 2018/108797は、(-)-エフェドリンを用いたラセミ体のグルホシネートの分割について開示している。しかし、エフェドリンは、メタンフェタミンの密造への転用を防止するために、世界中の大部分の政府機関により増大する規制及び管理を受けている。米国特許第9,834,802号及びWO 2019/018406号に記載されているように、ラセミ体のグルホシネート中の不活性なD-グルホシネートが活性なL-グルホシネートに変換される他の方法が開示されている。商業的製造のためには、安定した固体形態で製造されるL-グルホシネートが極めて望ましい。従って、L-グルホシネートエナンチオマーを専ら製造する方法が望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許第4,499,027号
米国特許第5,420,329号
米国特許第7,772,426号
米国特許第7,795,464号
米国特許第8,076,503号
米国特許第4,647,692号
米国特許第5,767,309号
米国特許第5,869,668号
WO 2018/108797
米国特許第9,834,802号
WO 2019/018406
【非特許文献】
【0006】
Ruhland et al. (2002) Environ. Biosafety Res. 1:29-37
Duke et al. 2010 Toxins 2:1943-1962
【発明の概要】
【0007】
結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物の組成物、並びに調製のための方法及び使用が提供される。一態様において、本開示は、結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を調製するための方法を提供する。この方法は、以下のステップ:
(i) グルホシネート出発物質及び水溶液を含む混合物を形成するステップであって、
上記グルホシネート出発物質が、L-グルホシネートアンモニウム及びD-グルホシネートアンモニウムを含み、
上記水溶液が、水、水混和性有機溶媒、及び場合により水酸化アンモニウムなどのアンモニア源を含む、
上記ステップ;
(ii) ステップ(i)の混合物からL-グルホシネートアンモニウム一水和物を結晶化し、L-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶を形成するステップ;及び
(iii) ステップ(ii)の後に、上記水溶液からL-グルホシネートアンモニウム一水和物結晶の少なくとも一部を分離するステップ
を含み、これにより結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物を調製し;
ここで上記結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物は、L-グルホシネートアンモニウム一水和物形態Bを含む。
【0008】
一部の実施形態では、ステップ(ii)の結晶化ステップにおいて、L-グルホシネート種結晶が用いられる。
【0009】
本明細書において、結晶性L-グルホシネートアンモニウム一水和物の脱塩及び最終単離のための方法がさらに記載される。結晶形態のL-グルホシネートを得るための方法は、グルホシネートの任意のラセミ混合物から結晶性L-グルホシネートを得ることを含み得る。したがって、本明細書中に記載される方法は、D-グルホシネートのL-グルホシネートへの酵素的変換の後で、さらに結晶性L-グルホシネートを得るために使用することもできる。US 9,834,802;US 10,260,078;及びPCT/US2018/042503(参照によりその全体が本明細書中に組み込まれる)に記載されているような、L-グルホシネートを含む混合物の生成の際、溶液を、L-グルホシネートが富化されたL-グルホシネート混合物を得るための以下の方法に供してもよい。このようにして、任意のD-及びL-グルホシネート混合物を本明細書中に記載される方法に供し、結晶性L-グルホシネートを得ることができる。このような方法は、以下のステップを含み得る:
【0010】
方法I:脱塩。脱塩法は、以下のステップを含む:
(i) リアクターにグルホシネート出発物質及び水溶液を含む混合物を充填し、この混合物をかき混ぜるステップ;
(ii) 「アンモニア源」を用いて溶液のpHをpH6~7に調整するステップ;
(iii) 結果として得られた溶液を、リアクター中減圧下に、約70℃のジャケット温度で、総溶解固体濃度が少なくとも20~70重量%(例えば、30~60重量%、40~50重量%、又は45~50重量%)になるまで濃縮するステップ;
(iv) 混合物を2~15℃に冷却し、濾過又は遠心分離を用いて硫酸アンモニウム結晶を分離し、その後残りの溶液にメタノールを添加してさらなる硫酸アンモニウム結晶の形成を促進し、これを、例えば濾過又は遠心分離を用いて分離するステップ;
(v) 濾液又は濾過若しくは遠心分離後に得られた上清溶液を、それぞれ、空気流又はガス流を用いて、周囲圧力で又は減圧下に、周囲温度又は高温で乾燥させ、「L-グルホシネート出発物質」(以下の方法において利用される)を得るステップ。任意の好適な「アンモニア源」、例えば、気体アンモニア、水酸化アンモニウム、炭酸アンモニウム等を使用することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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