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公開番号
2025057846
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-09
出願番号
2023167634
出願日
2023-09-28
発明の名称
メタンガス変換方法及びメタンガス変換装置
出願人
ウシオ電機株式会社
代理人
弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類
C07C
29/48 20060101AFI20250402BHJP(有機化学)
要約
【課題】効率的にメタンガスを有機物に変換する、メタンガス変換方法及びメタンガス変換装置を提供する。
【解決手段】メタンガス変換方法は、オゾンを含有する流体と、メタンガスを含有する流体と、が混合された混合流体に、200nm以上かつ411nm以下の波長を含む光を照射して、前記メタンガスを有機物に変換する方法である。メタンガス変換装置は、オゾンを含有する流体を供給する第一供給口、及びメタンガスを含有する流体を供給する第二供給口を備える反応容器と、200nm以上かつ411nm以下の波長を含む光を前記反応容器の内部に照射する光源と、備える。
【選択図】図2A
特許請求の範囲
【請求項1】
オゾンを含有する流体と、メタンガスを含有する流体と、が混合された、混合流体に、200nm以上かつ411nm以下の波長を含む光を照射して、前記メタンガスを有機物に変換することを特徴とする、メタンガス変換方法。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記オゾンを含有する流体は、極性溶媒又は非極性溶媒に浸したオゾン透過膜にオゾンガスを透過させることで生成されることを特徴とする、請求項1に記載のメタンガス変換方法。
【請求項3】
前記光の照射と共に前記混合流体を加熱することを特徴とする、請求項1又は2に記載のメタンガス変換方法。
【請求項4】
前記混合流体に触媒を接触させることを特徴とする、請求項1又は2に記載のメタンガス変換方法。
【請求項5】
前記オゾンを含有する流体は、オゾン水であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のメタンガス変換方法。
【請求項6】
前記光は、前記混合流体中に形成された気層を通ることなく、前記混合流体中に形成された液層に照射されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のメタンガス変換方法。
【請求項7】
前記光を照射する最中、又は、照射する前に、前記混合流体を攪拌させることを特徴とする、請求項1又は2に記載のメタンガス変換方法。
【請求項8】
メタンガスを有機物に変換するメタンガス変換装置であって、
オゾンを含有する流体を供給する第一供給口、及び前記メタンガスを含有する流体を供給する第二供給口を備える反応容器と、
200nm以上かつ411nm以下の波長を含む光を前記反応容器の内部に照射する光源と、備えることを特徴とする、メタンガス変換装置。
【請求項9】
前記反応容器中に撹拌子を備えることを特徴とする、請求項8に記載のメタンガス変換装置。
【請求項10】
前記撹拌子が液層と気層に跨って配置するように、前記反応容器の底が水平面に対して傾くように配置されることを特徴とする、請求項9に記載のメタンガス変換装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、メタンガス変換方法及びメタンガス変換装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
メタンガスは下水、家畜等の排泄物、又は生ごみなどから大気中に放出される。メタンガスは、地球温暖化の原因となる温室効果ガスとして知られている。メタンガスの地球温暖化係数は、二酸化炭素の地球温暖化係数の25倍と言われており、メタンガスを大気中にそのまま放出することは好ましくない。そこで、大気中に放出されるメタンガスを回収することが検討されている。回収したメタンガスを使用してエンジンを動作させたり、ボイラーで熱エネルギーを取り出したりすることにより、メタンガスを分解できる。しかしながら、メタンガスは常温・常圧で気体であり、気体の状態で燃焼場所まで運搬することは、運送効率が悪く、保存が困難である。
【0003】
回収したメタンガスを変換して、有機物を生成する方法が知られている。回収したメタンガスを原料にして有機物を生成すれば、放出されるメタンガスを削減するだけでなく、メタンガスに含まれる炭素を固定化することになるため、地球温暖化の抑制にさらに貢献する。さらに、生成された有機物を販売することにより、メタンガスの変換コストを回収できる。そして、メタンガスを有機物に変換することは、メタンガスの運送効率や保存の容易性の面でも優れている。
【0004】
特許文献1には、メタン等の炭化水素と二酸化塩素が存在する環境に光照射して塩素ラジカルを生成し、塩素ラジカルを前記炭化水素に結合させて、メタノール等の有機物を生成することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6080281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の技術では、二酸化塩素を必要とする。二酸化塩素を準備するには、二酸化塩素の原料、例えば、NaClO
2
とHClを準備し化学反応させる必要がある。そして、生成された後の塩であるNaClや、HClを含む水溶液からメタノールやギ酸を分離するために、蒸留・蒸発させるエネルギーを要する。つまり、二酸化塩素を準備し、かつ、生成物を分離する金銭的コスト及びエネルギーコストが発生する。エネルギーコストに関し、地球温暖化ガスであるメタンガスの変換のために多量のエネルギーを投入することは、カーボンニュートラルの点から望ましくない。さらに、二酸化塩素などの塩素系材料は、反応容器などの設備を腐食させやすいなどの問題点がある。
【0007】
そこで、二酸化塩素等の塩素系材料を使用することなく、メタンガスを変換する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のメタンガス変換方法は、オゾンを含有する流体とメタンガスを含有する流体と、が混合された混合流体に、200nm以上かつ411nm以下の波長を含む光を照射して、前記メタンガスを有機物に変換することを特徴とする。詳細は後述するが、200nm以上かつ411nm以下の波長を含む光を前記混合流体に照射することにより、オゾンから多量の原子状酸素、特にO(
1
D)を多量に生成し、メタンガス変換プロセスの中でメトキシといわれる中間体を多く生成する。メトキシの存在が、有機物であるメタノール又はギ酸の生成に繋がるサイクル反応を引き起こす。これにより、塩素系材料を使用することなく、多量のメタンガスを、メタノール又はギ酸という、産業上有用な有機物に変換できる。
【0009】
本明細書では、メタンガスを変換して得られる有機物は、メタノール及びギ酸である。しかしながら、メタンガスを変換して得られる「有機物」は、メタノール及びギ酸以外の有機物であっても構わない。本明細書における、「有機物」とは、一酸化炭素、二酸化炭素及びメタンを除いた、炭素を含む化合物である。「有機物」は、例えば、メタノール以外のアルコールであっても構わないし、ギ酸以外のカルボン酸であっても構わないし、アルコールとカルボン酸を脱水縮合させたエステルであっても構わない。メタンガスを変換プロセスにおいて、メタノール又はギ酸を中間体として生成した後に、メタノール又はギ酸以外の、他の炭素を含む化合物(例えば、ギ酸メチル)に変換しても構わない。
【0010】
前記オゾンを含有する流体は、極性溶媒又は非極性溶媒に浸したオゾン透過膜にオゾンガスを透過させることで生成しても構わない。これにより、オゾンを、径が1mm未満のバブル(マイクロバブル又はナノサイズのウルトラファインバブルを含む)として溶け込ませた液体が生成される。1000μm未満のバブルである場合、液中にオゾンを高濃度で長時間溶け込んだ状態(オゾンが液中から排出されない状態)を維持できる。メタンガスを含有する流体は、メタンガスのみを有する流体(気体)であってもよいし、メタンガス以外の気体、又は液体を含んでいてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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