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公開番号2025039273
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-21
出願番号2023146240
出願日2023-09-08
発明の名称建築構造物用制振装置
出願人住友理工株式会社
代理人弁理士法人笠井中根国際特許事務所,個人,個人
主分類F16F 15/02 20060101AFI20250313BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】人が体感する建築構造物の振動を効果的に低減することができる、新規な構造の建築構造物用制振装置を提供する。
【解決手段】建築構造物12に対してマス部材16をばね部材20によって弾性支持させることにより、建築構造物12を主振動系とした副振動系を構成する建築構造物用制振装置10であって、副振動系が相互に異なる固有振動数にチューニングされた複数の分割副振動系36を含んで構成されており、複数の分割副振動系36の固有振動数が、一定比率の等比数列的な間隔となるように設定されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
建築構造物に対してマス部材をばね部材によって弾性支持させることにより、該建築構造物を主振動系とした副振動系を構成する建築構造物用制振装置であって、
前記副振動系が相互に異なる固有振動数にチューニングされた複数の分割副振動系を含んで構成されており、
該複数の分割副振動系の固有振動数が、一定比率の等比数列的な間隔となるように設定されている建築構造物用制振装置。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記複数の分割副振動系の固有振動数の間隔が1/Nオクターブバンドとされている請求項1に記載の建築構造物用制振装置。
【請求項3】
前記複数の分割副振動系の代表固有振動数が、それら複数の分割副振動系の固有振動数の最小値と最大値との算術平均値と、それら複数の分割副振動系の固有振動数の算術平均値と、それら複数の分割副振動系の固有振動数の中央値と、それら複数の分割副振動系の固有振動数の算術平均値と中央値との何れか一方に対して最も近い該分割副振動系の固有振動数との、何れかとされており、
該複数の分割副振動系の該代表固有振動数と前記主振動系の固有振動数との差が、該主振動系の固有振動数の40%以下とされている請求項1又は2に記載の建築構造物用制振装置。
【請求項4】
前記複数の分割副振動系のうちの1つの固有振動数と前記主振動系の固有振動数との差が、該主振動系の固有振動数に対して高周波側で最も近い該分割副振動系の固有振動数と低周波側で最も近い該分割副振動系の固有振動数との差の半分より小さくされている請求項1又は2に記載の建築構造物用制振装置。
【請求項5】
前記複数の分割副振動系の半数以上は、固有振動数が前記主振動系の固有振動数よりも低周波とされている請求項1又は2に記載の建築構造物用制振装置。
【請求項6】
主振動系としての建築構造物に設けられる副振動系を複数の分割副振動系で構成し、それら複数の分割副振動系を相互に異なる固有振動数にチューニングする建築構造物用制振装置のチューニング方法であって、
前記複数の分割副振動系の固有振動数を、一定比率の等比数列的な間隔となるようにチューニングする建築構造物用制振装置のチューニング方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、主振動系である住宅等の建築構造物に対する副振動系を構成して、建築構造物の振動を抑制する建築構造物用制振装置に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、一般住宅等の建築構造物は、交通振動、風、床上の人の移動等によって及ぼされる外力による振動が生じる場合があり、その場合に建築構造物内の人が振動を不快に感じてしまうという問題がある。
【0003】
そこで、出願人は、例えば特開2007-046450号公報(特許文献1)において、建築構造物用制振装置を提案している。建築構造物用制振装置は、副振動系を構成する複数の分割副振動系を備えており、それら分割副振動系の固有振動数が相互に異なるように設定されている。このように、建築構造物に対する副振動系を、固有振動数が相互に異なる複数の分割副振動系によって構成すれば、例えば環境の変化などで建築構造物の固有振動数が多少変化した場合でも、安定した制振効果を得ることが可能になる。また、例えば固有振動数が僅かに異なる類似した家屋に対しても同じ副振動系を採用することができて、効率化を図ることが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-046450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、人の感覚による揺れ(振動)の感じ方は、振動の周波数によって異なり、振動を敏感に感じる周波数域と振動を感じ難い周波数域とが存在する。それゆえ、単に機械的な振動エネルギー強度を低減するだけでは、人が敏感に振動を感じる周波数域において振動が問題となりやすく、一方、人が振動を感じ難い周波数域では、たとえ機械的な振動エネルギー強度がある程度大きくても、振動が問題となり難い。
【0006】
しかしながら、従来の制振装置では、このような人の感覚を殆ど考慮することなく、機械的な振動エネルギーの低減を目的としているに過ぎなかった。それゆえ、構造的に倒壊するような振動レベルの揺れに対する制振装置としてではなく、例えば道路横に建築された一般家屋等の揺れのような日常生活で問題になりやすい振動レベルの揺れに対して、人の不快さを軽減して生活の快適性を向上させるような建築構造物用の制振装置としては、未だ改良の余地があった。
【0007】
本発明の解決課題は、人が体感する建築構造物の振動を効果的に低減することができる、新規な構造の建築構造物用制振装置を提供することにある。
【0008】
また、本発明は、人が体感する振動を効果的に低減可能となる、新規な建築構造物用制振装置のチューニング方法を提供することも、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0010】
第一の態様は、建築構造物に対してマス部材をばね部材によって弾性支持させることにより、該建築構造物を主振動系とした副振動系を構成する建築構造物用制振装置であって、前記副振動系が相互に異なる固有振動数にチューニングされた複数の分割副振動系を含んで構成されており、該複数の分割副振動系の固有振動数が、一定比率の等比数列的な間隔となるように設定されているものである。
(【0011】以降は省略されています)

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