TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025037999
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2024211885,2022521950
出願日2024-12-05,2021-05-12
発明の名称フレキソ印刷用感光性樹脂組成物
出願人日本曹達株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類G03F 7/032 20060101AFI20250311BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】本発明の課題は、耐溶剤性に優れるフレキソ印刷用感光性樹脂組成物を提供することにある。
【解決手段】本発明のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物は、以下の成分(A)~(E)を含む。
(A)第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)、
(B)第二のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)、
(C)ポリブタジエンまたはその誘導体、
(D)光重合性単量体、
(E)光重合開始剤
(A)に対して、(B)を5~100重量%、(C)を10~40重量%、(D)を40~200重量%、(E)を4~20重量%となる量を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)スチレンブロックとブタジエンブロックの重量比が10:90~80:20であり、前記ブタジエンブロックは、1,2結合構造と1,4結合構造のモル比が0:100~70:30である、第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)、
(B)スチレンブロックとブタジエンブロックの重量比が10:90~80:20であり、前記ブタジエンブロックは、1,2結合構造と1,4結合構造のモル比が80:20~100:0である、第二のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)、
(C)1,2結合構造と1,4結合構造のモル比が80:20~100:0であるポリブタジエンまたはその誘導体、
(D)光重合性単量体、
(E)光重合開始剤、
を含むフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
(A)第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)の重量平均分子量(Mw)は、50,000~500,000である請求項1に記載のフレキソ印刷用
感光性樹脂組成物。
【請求項3】
(A)第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)の分子量分布(Mw/Mn)は、1~10である請求項1または2に記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
【請求項4】
(B)第二のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)の重量平均分子量(Mw)は、10,000~100,000である請求項1~3いずれか1項に記載
のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
【請求項5】
(B)第二のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)の分子量分布(Mw/Mn)は、1~3である請求項1~4いずれか1項に記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
【請求項6】
(A)第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)に対して、(B)第二のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)が5~100重量%となる量を含む請求項1~5いずれか1項に記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
【請求項7】
(C)ポリブタジエンまたはその誘導体の重量平均分子量(Mw)は、1,000~10
,000である請求項1~6いずれか1項に記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
【請求項8】
(C)ポリブタジエンまたはその誘導体の分子量分布(Mw/Mn)は、1~3である請求項1~7いずれか1項に記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
【請求項9】
(A)第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)に対して、(C)ポリブタジエンまたはその誘導体が10~40重量%となる量を含む請求項1~8いずれか1項に記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
【請求項10】
(A)第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)に対して、(D)光重合性単量体が40~200重量%となる量を含む請求項1~9いずれか1項に記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキソ印刷用感光性樹脂組成物に関する。本願は、2020年5月15日に出願された日本国特許出願第2020-085991号に対し優先権を主張し、その内容をここに援用する。
続きを表示(約 4,500 文字)【背景技術】
【0002】
フレキソ印刷用の感光性樹脂組成物には、熱可塑性エラストマー、光重合性不飽和単量体、可塑剤および光重合開始剤を含有するものが一般的である。フレキソ印刷版用の構成体としてはポリエステルフィルムなどを支持体とし、その上に、上記の感光性樹脂組成物、さらに、感光性樹脂組成物の上にネガフィルムとの接着を防止する目的で、スリップ層や保護層、もしくは赤外レーザーでアブレーション可能な赤外線感受性物質を含む紫外線遮蔽層が設けられるのが一般的である。このようなフレキソ印刷版用感光性樹脂版材からフレキソ印刷版を製版するには、まず支持体を通して全面に紫外線露光を施し(バック露光)、薄い均一な硬化層(フロア層)を設け、次いでネガフィルムを通して、もしくは赤外レーザーによってフォトマスクを形成した紫外線遮蔽層の上から、直接、感光性樹脂層の面に画像露光(レリーフ露光)を行い、未露光部分を現像用溶剤で洗い流し、あるいは熱溶融後に吸収層で吸収除去後に、後処理露光することによって製造されるのが一般的である。
フレキソ印刷用感光性樹脂版を用いた一般的な印刷は、凹凸のある樹脂版の凸部の表面に、インキ供給ロール等でインキを供給し、次に、樹脂版を被印刷体に接触させて、凸部表面のインキを被印刷体に転移させて行われる。このような一般的なフレキソ印刷用のインキとしては、水系インキ、エマルジョンインキ、有機溶剤系インキ例えばUV硬化型インキまたは植物油や軽質ナフサ使用のインキ等が挙げられる。製版時に現像用有機溶剤を用いるこのようなフレキソ印刷においては、有機溶剤系インキへの耐性が要求される。耐溶剤性が十分でないと、長時間印刷中に印刷版が破壊されたり、印刷版が膨潤して変形し、印刷に求められる本来の絵柄でない形で印刷されたりする、という問題を生じる。
上記の問題を克服すべく、このような感光性樹脂組成物の耐溶剤性に関し、いくつかの方法が提案されている。
【0003】
特許文献1には、熱可塑性エラストマー、1,2-結合を80%以上含有する(メタ)アクリル変性液状ポリブタジエン、1つ以上のエチレン性不飽和基を持つ光重合性不飽和単量体及び光重合開始剤を含むことを特徴とするフレキソ印刷用感光性樹脂組成物が提案されている。この組成物は、フレキソ印刷に使用される有機溶剤を含むインキやエマルジョンインキ、例えばUV硬化型インキ、または植物油や軽質ナフサ使用のインキへの優れた耐性を有するとともに、画像再現性、耐刷性などの印刷用途への適性に優れると記載されている。
特許文献2には、熱可塑性エラストマー50~90質量%、特定のポリブタジエン5~40質量%、エチレン性不飽和化合物1~30質量%、及び光重合開始剤0.1~3質量%を含有し、光硬化後の弾性率が80~150MPaであることを特徴とするフレキソ印刷製版材組成物が記載されている。前記特定のポリブタジエンは、ブタジエンの沸点以下の反応温度条件下及び重合開始剤の存在下、1,3-ブタジエンからアニオン重合によりポリブタジエンを製造する方法において、非プロトン性極性溶媒又は非プロトン性極性溶媒と非極性溶媒との混合溶媒中、カリウム塩の存在下に行って得られたものである。また、前記熱可塑性エラストマーとして、スチレン-ブタジエン-スチレンブロックポリマーを選択し得ることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2010/116743号公報
国際公開第2011/045918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1や2に記載されている組成物から得られる硬化物は、耐溶剤性が不十分である場合があった。本発明の課題は、耐溶剤性に優れるフレキソ印刷用感光性樹脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の態様を包含する。
(1)(A)第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)、
(B)第二のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)、
(C)ポリブタジエンまたはその誘導体、
(D)光重合性単量体、
(E)光重合開始剤、
を含むフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(2)(A)第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)中のブタジエンブロックは、1,2結合構造と1,4結合構造のモル比が0:100~70:30である(1)に記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(3)(A)第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)の重量平均分子量(Mw)は、50,000~500,000である(1)または(2)に記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(4)(A)第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)の分子量分布(Mw/Mn)は、1~10である(1)~(3)いずれか1つに記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(5)(A)第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)中のスチレンブロックとブタジエンブロックの重量比は、10:90~80:20である(1)~(4)いずれか1つに記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(6)(B)第二のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)中のブタジエンブロックは、1,2結合構造と1,4結合構造のモル比が80:20~100:0である(1)~(5)いずれか1つに記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(7)(B)第二のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)の重量平均分子量(Mw)は、10,000~100,000である(1)~(6)いずれか1つに記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(8)(B)第二のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)の分子量分布(Mw/Mn)は、1~3である(1)~(7)いずれか1つに記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(9)(B)第二のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)中のスチレンブロックとブタジエンブロックの重量比は、10:90~80:20である(1)~(8)いずれか1つに記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(10)(A)第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)に対して、(B)第二のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)が5~100重量%となる量を含む(1)~(9)いずれか1つに記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(11)(C)ポリブタジエンまたはその誘導体中の1,2結合構造と1,4結合構造のモル比は、80:20~100:0である(1)~(10)いずれか1つに記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(12)(C)ポリブタジエンまたはその誘導体の重量平均分子量(Mw)は、1,000~10,000である(1)~(11)いずれか1つに記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(13)(C)ポリブタジエンまたはその誘導体の分子量分布(Mw/Mn)は、1~3である(1)~(12)いずれか1つに記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(14)(A)第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)に対して、(C)ポリブタジエンまたはその誘導体が10~40重量%となる量を含む(1)~(13)いずれか1つに記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(15)(A)第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)に対して、(D)光重合性単量体が40~200重量%となる量を含む(1)~(14)いずれか1つに記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
(16)(A)第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)に対して、(E)光重合開始剤が4~20重量%となる量を含む(1)~(15)いずれか1つに記載のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物。
【発明の効果】
【0007】
本発明のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物によれば、耐溶剤性に優れたフレキソ印刷用材料を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物は、第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(成分A)、第二のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(成分B)、ポリブタジエンまたはその誘導体(成分C)、光重合性単量体(成分D)、光重合開始剤(成分E)、を含む。
【0009】
(第一のスチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(成分A))
本発明のフレキソ印刷用感光性樹脂組成物における成分(A)は、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(以下、SBSと記載することがある)である。スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体とは、ブタジエンブロックとスチレンブロックが、スチレンブロック、ブタジエンブロック、スチレンブロックの順で結合したトリブロック共重合体である。スチレンブロックは、スチレンを重合したブロックであり、ブタジエンブロックは1,3-ブタジエンを重合したブロックである。
【0010】
本発明に用いる第一のSBS中のブタジエンブロックにおける繰り返し単位は、下記式(1)で表される1,2結合構造と下記式(2)で表される1,4結合構造からなるか、または、下記式(2)で表される1,4結合構造のみからなる。第一のSBS中のブタジエンブロックを構成する1,2結合構造と1,4結合構造のモル比は、0:100~70:30、0:100~60:40、0:100~50:50、0:100~40:60、0:100~30:70、0:100~20:80などから選択することができる。
1,2結合構造と1,4結合構造のモル比は、

H-NMRにより算出できる。すなわち、1,2結合構造の-CH=CH

のCHとCH

のプロトンと1,4結合構造の-CH=CH-の2つのCHのプロトンの積分値より、1,2-と1,4-のミクロ構造の比率を算出することができる。
TIFF
2025037999000001.tif
25
170
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

日本曹達株式会社
フレキソ印刷用感光性樹脂組成物
20日前
キヤノン株式会社
撮像装置
今日
キヤノン株式会社
撮像装置
今日
株式会社リコー
画像形成装置
5日前
株式会社リコー
画像形成装置
25日前
株式会社リコー
画像形成装置
25日前
株式会社リコー
画像形成装置
25日前
株式会社リコー
画像形成装置
24日前
株式会社リコー
画像形成装置
13日前
個人
露光機振動・MSDの同定方法
21日前
株式会社トプコン
全周カメラ
21日前
カシオ計算機株式会社
撮像装置
1か月前
シャープ株式会社
画像形成装置
20日前
シャープ株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
21日前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
4日前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
4日前
三洋化成工業株式会社
トナーバインダー
24日前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
今日
株式会社電気印刷研究所
金属画像形成方法
6日前
ダイハツ工業株式会社
移動支援装置
25日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
25日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
3日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
3日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
3日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
3日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
26日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
25日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
撮像装置
1か月前
ブラザー工業株式会社
現像カートリッジ
1か月前
株式会社ニコン
マウントアダプタ
6日前
キヤノン株式会社
撮像装置
3日前
沖電気工業株式会社
媒体搬送装置
3日前
続きを見る