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公開番号2025064336
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023174000
出願日2023-10-06
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/097 20060101AFI20250410BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】コート紙のようなトナーが定着しにくいメディアを用いた際に、外部から強いストレスが加わった場合においても、スクラッチ削れを引き起こさず、高い生産性を実現するトナーを提供する。
【解決手段】結着樹脂、結晶性ポリエステルを含有するトナー粒子と、該トナー粒子の表面に存在する複合粒子を有するトナーで、
該複合粒子はシロキサン結合を有する有機ケイ素化合物をバインダー成分とする微粒子Aと、無機微粒子である微粒子Bとを有し、
該微粒子Bは、一部分が該微粒子Aの表面に埋没した状態で存在し、
該微粒子Aにおいて、四官能性、三官能性、二官能性シランモノマー中のケイ素原子の割合をPa、Pb、Pcとしたとき、該Pa、該Pb及び該Pcが特定式を満たし、
該微粒子Bは一次粒子の個数平均粒径が0.01μm以上0.06μm以下で、
該微粒子Bの該微粒子Aに対する埋没率の平均値が、30%以上90%以下であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結着樹脂、結晶性ポリエステルを含有するトナー粒子と、該トナー粒子の表面に存在する複合粒子を有するトナーであって、
該複合粒子は、シロキサン結合を有する有機ケイ素化合物をバインダー成分とする微粒子Aと、無機微粒子である微粒子Bとを有し、
該微粒子Bは、一部分が該微粒子Aの表面に埋没した状態で存在しており、
該微粒子Aにおいて、該有機ケイ素化合物に含有される全ケイ素原子を基準として、下記ユニット(a)で表される構造中のSiaで示されるケイ素原子の割合をPa、下記ユニット(b)で表される構造中のSibで示されるケイ素原子の割合をPb、下記ユニット(c)で表される構造中のSicで示されるケイ素原子の割合をPcとしたとき、該Pa、該Pb及び該Pcが、下式(1)~(3)を満たし、
(1)Pa+Pb+Pc≧0.80
(2)Pb+Pc≧0.30
(3)Pa/(Pa+Pb+Pc)≦0.70
TIFF
2025064336000007.tif
29
111
(R
1
、R
2
は炭素数が1以上6以下のアルキル基を表す。)
該微粒子Bは、一次粒子の個数平均粒径が0.01μm以上0.06μm以下であり、
該複合粒子において、下式で表される該微粒子Bの該微粒子Aに対する埋没率の平均値が、30%以上90%以下であることを特徴とするトナー。
微粒子Bの微粒子Aに対する埋没率(%)=(微粒子Aに埋まっている微粒子Bの深さ/微粒子Bの直径)×100
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記複合粒子の一次粒子の個数平均粒径が、0.02μm以上0.30μm以下である請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記微粒子Bがシリカ又はアルミナである請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項4】
前記微粒子Bのヤング率が50GPa以上200GPa以下である請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項5】
前記結晶性ポリエステルは、炭素数8以上12以下の直鎖炭化水素鎖を有するモノマーを含有する請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項6】
前記微粒子A中のPa、Pb、及びPcの含有割合が、下式(I)、(II)、(III)を満たす請求項1又は2に記載のトナー。
0.30≦Pa/(Pa+Pb+Pc)≦0.80・・・(I)
0≦Pb/(Pa+Pb+Pc)≦0.50 ・・・(II)
0.20≦Pc/(Pa+Pb+Pc)≦0.70 ・・・(III)
【請求項7】
前記複合粒子のBET比表面積が70m
2
/g以上250m
2
/g以下である請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項8】
前記複合粒子の真比重が1.00g/cm
3
以上1.60g/cm
3
以下である請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項9】
前記複合粒子のヤング率が10GPa以上30GPa以下である請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項10】
前記結着樹脂100質量部に対して、前記結晶性ポリエステルの含有量が3.0質量部以上15.0質量部以下である請求項1又は2に記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式、静電記録方式などに用いられるトナーに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子写真方式のフルカラー複写機が広く普及し、印刷市場へも適用され始めている。印刷市場では、厚紙やコート紙も含め幅広いメディア(紙種)に対応しながら、高速、高画質、高生産性に加え、低ランニングコスト化が要求されるようになってきている。省エネルギー対応策として、定着工程での消費電力を低下させるために、トナーをより低い温度で定着させる技術が検討されている。例えば、特許文献1には、結晶性樹脂を含む結晶領域を海とし、着色剤を含む非結晶領域を島とする海島構造(マトリクスドメイン構造)を有するトナーにおいて、低温定着性、耐熱保存性について検討されている。
また特許文献2には、コート紙に対してトナーの低温定着性と耐擦過性を両立する材料として、トナー粒子の樹脂成分に結晶性のビニル樹脂を用いた例が記載されている。結晶性のビニル樹脂は、主鎖骨格と、側鎖としての長鎖アルキル基と、を有している。そして、側鎖の長鎖アルキル基同士が規則的に配列し、結晶化することで、樹脂として結晶性を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-66994号公報
特開2022-102117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、コート紙のようなトナーが定着しにくいメディアを用いると、擦過性の問題と共に、印刷したトナーが、人の爪や鋭利なものとの接触など、外部からの強いストレスによって剥がれて画像欠陥を起こす、いわゆる、スクラッチ削れという現象が起こる場合がある。
この対策として、コート紙のようなメディアに印刷する場合はプロセススピードを落として、トナーを十分に溶融し、メディアにしっかり定着させるなどの対策が取られている。
しかしながら、印刷市場では高い生産性が求められており、種々のメディアに対応しつつ、更なる高速化を達成する必要がある。
本発明は、コート紙のようなトナーが定着しにくいメディアを用いた際に、外部から強いストレスが加わった場合においても、スクラッチ削れを引き起こさず、印刷市場で求められる高い生産性を実現するトナーを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、結着樹脂、結晶性ポリエステルを含有するトナー粒子と、該トナー粒子の表面に存在する複合粒子を有するトナーであって、
該複合粒子は、シロキサン結合を有する有機ケイ素化合物をバインダー成分とする微粒子Aと、無機微粒子である微粒子Bとを有し、
該微粒子Bは、一部分が該微粒子Aの表面に埋没した状態で存在しており、
該微粒子Aにおいて、該有機ケイ素化合物に含有される全ケイ素原子を基準として、下記ユニット(a)で表される構造中のSiaで示されるケイ素原子の割合をPa、下記ユニット(b)で表される構造中のSibで示されるケイ素原子の割合をPb、下記ユニット(c)で表される構造中のSicで示されるケイ素原子の割合をPcとしたとき、該Pa、該Pb及び該Pcが、下式(1)~(3)を満たし、
(1)Pa+Pb+Pc≧0.80
(2)Pb+Pc≧0.30
(3)Pa/(Pa+Pb+Pc)≦0.70
【0006】
TIFF
2025064336000001.tif
29
111
(R
1
、R
2
は炭素数が1以上6以下のアルキル基を表す。)
該微粒子Bは、一次粒子の個数平均粒径が0.01μm以上0.06μm以下であり、
該複合粒子において、下式で表される該微粒子Bの該微粒子Aに対する埋没率の平均値が、30%以上90%以下であることを特徴とするトナーに関する。
微粒子Bの微粒子Aに対する埋没率(%)=(微粒子Aに埋まっている微粒子Bの深さ/微粒子Bの直径)×100
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、コート紙のようなトナーが定着しにくいメディアを用いた場合においても、耐スクラッチ性に優れ、良好な低温定着性を有するトナーを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○~××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。また、本発明に係るトナーは、トナー粒子とトナー用外添剤を有するものであるが、下記の説明において「トナー粒子」を「トナー母粒子」と称する場合がある。
【0009】
〔本発明の特徴〕
本発明の効果が発現するメカニズムについて、本発明者らは以下のように考えている。
【0010】
本発明者らが検討した結果、スクラッチ削れを抑制するためには、画像の最表層に存在する外添剤の影響が大きいことが分かってきた。しかしながら、従来の無機微粒子などの硬い外添剤は、外部からの応力に弱く、その場に留まることができずに画像を安定的に保護することが困難であった。
(【0011】以降は省略されています)

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